オフィスの間仕切りや内装の工事は、移転やリニューアルの際に行われます。最適な間仕切りが分かっていれば、計画を円滑に進めやすくなります。選ぶ基準や費用、内装とワンストップで行った事例も解説します。
オフィスで内装・間仕切り工事を行う重要性
最初に間仕切り工事の3つの意義を解説します。
個々の働き方をサポート
近年のオフィスでは働き方が多様化しています。リモートワークやフレックスタイム制などに加え、ABWと称される働き方も関心を集めています。 ABWとは、目的や業務に合わせて働く場所や時間を選択できるワークスタイルのことを言います。内装・間仕切り工事によってスペースを柔軟に変えられるため、個々の働き方をサポートできます。
集中力や生産性を高める
オフィスでは業務の内容やタスクによって、集中したいときと話し合いやアイデア出しをしたいときがあります。間仕切りを使うと必要に応じて集中ブースとオープンスペースを分離できます。仕事のしやすい環境が準備できれば 、集中力や生産性の向上が見込めるようになります。
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騒音を抑えて効率アップ
間仕切りはオフィス内の話し声や外からの騒音を抑え、快適な空間づくりにも役立ちます。間仕切られた静かな環境は心が落ち着きやすく、疲れやストレスを抑える助けになります。また、同僚との会話や電話が聞き取りやすくなり、仕事を効率よく進められます。
間仕切り工事の種類・費用・選定基準
目的に合った間仕切りを選べるように、特徴や費用、選定基準について解説します。
種類と費用
オフィスの間仕切り工事では主に次の2つが利用されています。
| 特徴 | LGS造作壁 | 施工型パーテーション |
| 設置方法 | LGS(軽量鉄骨)に石膏ボードと仕上げ材を取付け | 既成サイズのパネル・支柱等を現場で組み立て |
| 工期 | 比較的長い(1日~数日程度) | 比較的短い(数時間〜1日程度) |
| 移設・撤去 | 移設できない。撤去も手間がかかる | 移設が可能。撤去も比較的容易 |
| 柔軟性 | 形状、デザイン表現の幅が広い | デザイン、サイズに制限がある |
| 遮音性
断熱性 |
遮音材(断熱材)を追加できる | 素材によっては性能が高い |
| 費用 | 一般的に高め | 安価なタイプを選択可能 |
おしゃれなデザインにはLGS造作壁
<選定基準>
- デザイン性、防音性を重視
<特徴>
多様なテイストを自在に表現できる点が造作壁の強みです 。例えばエントランスの間仕切りやサインパネルなど、デザインやオリジナリティにこだわりたい場所に適しています。
<費用の目安>
造作壁は一般的には約20万円~で、面積や仕様で大きく異なります。 主な仕上げ材の費用は次のようになっています。
| 主な仕上げ材 | 費用の目安 (施工費等別途) |
| クロス(壁紙) | 1,000円 〜 5,000円 /㎡ |
| 塗装 | 2,000円 〜 10,000円 /㎡ |
| タイル | 10,000円 〜 30,000円 / ㎡ |
機能性とコスパなら施工型パーテーション
<選定基準>
機能性、再利用性・コストを重視
<特徴>
施工型パーテーションは移設が可能なため、移転先のオフィスやリニューアル後も再活用できる間仕切りです。パネルや支柱、レールなどの既成サイズの部材を、現場に合わせてカットして組み立てます。
<費用の目安>
パーテーションごとの費用は下記の通りです。
| 施工型パーテーションの種類 | 費用の目安 (w900・施工費別途) |
| アルミパーテーション | 25,000円程度 |
| スチールパーテーション | 40,000円程度 |
| ガラスパーテーション(アルミ) | 40,000円程度 |
| ガラスパーテーション(スチール) | 70,000円程度 |
間仕切り工事で注意すべき法規制
オフィスで間仕切り工事を行う際に気を付けるべき法令は次の3つが挙げられます。
- 消防法
- 建築基準法
- 労働安全衛生法
消防法・建築基準法に基づく設備への影響
オフィスで間仕切り工事を行う際は設備への影響に留意すべきです。設備には、例えば感知器やスプリンクラー等の消防設備、防炎垂れ壁等の排煙設備などがあります。それらは火災予防や災害時の被害軽減を目指した法令に基づいて設置されます。
温度や明るさにも基準がある
間仕切りやパーテーションの工事では、空調や照明器具の配置にも気を配る必要があります。労働安全衛生法に基づく規則では、オフィスの温度や明るさの基準を定めています*。
*出典元:厚生労働省 労働衛生基準の改正
コスト削減には「ランマオープン」
設備の増設・移設のコストを最小限に抑えたい場合は、間仕切りやパーテーションに「ランマオープン」を選ぶことが有効です。ランマ(欄間)とはドアより上の部分を指します。設備工事は費用が余計にかかる上、退去時に元の状態に戻すよう指示されることもあります。
内装工事をワンストップで依頼するメリット
間仕切りと内装工事を一括で行うメリットを4つ紹介します。
工期の短縮
間仕切り工事と内装工事を同時に進めることで、工程の重複や待ち時間を減らして全体の工期を短縮できる場合があります。
コストの削減
一括で依頼できると全体の支出を抑えやすくなります。複数の業者を手配する手間や中間コストも省略できます。
品質の一貫性
内装と間仕切りの設計・施工を一元管理できるため、仕上がりの品質やデザインの一貫性を確保しやすく、まとまりの良い仕上がりが期待できます。
窓口の一元化
施工業者等への連絡や調整を一つの窓口で行えるため、誤解や伝達漏れを防ぎます。また、トラブル発生時やメンテナンス対応などのやり取りや手続きも効率的に行えます。
ワンストップで行える内装工事6つ
間仕切り工事と一括で依頼できる内装工事にはどんな種類があるのか紹介します。
天井の仕上げ工事
一般的に、内装工事では最初に天井の工事を行います。近年のオフィスでは規格化されたシステム天井が多く採用されています。しかしエントランスなどでは、天井に木目柄を取り入れたり、ボードを付けないスケルトンにしたりすると、雰囲気が変わってグッとおしゃれになります。
壁の仕上げ工事
天井の次は壁面の工事が行われます。表面はクロス(壁紙)や塗装、左官、タイル、石材などで仕上げます。調湿機能をもつ材料を選んだり、壁の内側に遮音・断熱材を入れたりすると快適性が向上します。
床の仕上げ工事
オフィスの床仕上げにはカーペット、フローリング、タイル、クッションフロアなどが使われます。選ぶ際は、見た目に加え、耐久性や防音性等も考慮しましょう。
電気工事
照明器具やコンセント、スイッチ、OA機器の配線・取り付けを行います。電気工事は専門の資格を持っていないとできません。例えば、間仕切りに照明のスイッチやコンセントを設けたり、光る看板やロゴを付けたりする際は、中に配線を通すこともあります。そのため、ワンストップで行うことでスムーズに工事を進められます。
セキュリティ工事
オフィスのセキュリティ工事では、入退室管理システムを設置したり防犯カメラを取り付けたりすることによって、安全な職場環境を目指します。入退室管理を行う際は、間仕切りのドアに電気錠やスマートロックなどを取付けます。間仕切りとセキュリティ工事をワンストップで行うと位置の決定や配線などもスムーズに行えます。
サイン工事
社名や室名のサイン、案内板などを製作して取付けます。素材はシートやアクリル、金属、LEDなどから選べます。とくにLEDを使った発光サインはインパクトがあり、エントランスやプレゼンルームなどに向いています。著者の経験から言っても、サインは間仕切りや内装と合わせてデザイン・施工を行うと統一感のある仕上がりになります。
間仕切り工事+内装の事例
最後に、間仕切りやパーテーションの施工と内装工事をワンストップで行った事例を3つ紹介します。
ガラスパーテーション(アルミ)+床工事
ブラックフレームのガラスパーテーション(アルミ)と床工事を行った事例です。ガラスには半透明のシートを張り、光を採り入れながらも周囲からの目線は遮っています。カーペットは縦と横の交互に張る「市松張り」が一般的です。
スチールパーテーション+セキュリティ工事
スチールパーテーションのドアにセキュリティ錠を設置した事例です。ランマクローズを選び、不審者や泥棒の侵入だけでなく、音漏れや騒音も防いでいます。
LGS造作間壁+サイン工事
オフィスのエントランスにおしゃれなデザインの造作壁を建て、立体的なサインを取り付けた事例です。間仕切りに棚を付けることで、台を置かなくても電話等を設置できるようにしています。造作壁は仕上げ材を選べることが大きな魅力です。
法規制に注意して最適な間仕切りを選ぼう
オフィスの移転やリニューアルの計画をスムーズに進めるために、内装・間仕切り工事の種類や費用、法規制について解説しました。おしゃれなデザインにこだわるならLGS造作壁、一方長期的な利用や将来の移設を考慮するなら施工型パーテーションがおすすめです。





















