スチールパーテーション|不燃、防音など性能5つと価格や事例3選

スチールパーテーションは機能性に優れた間仕切りです。不燃、防音、耐震などの性能を持ち、見た目もすっきりとしています。建てた後に、解体して移設ができる可動式間仕切りの1つで、オフィスや店舗、クリニックや塾など、多くの場所で利用されています。今回は、スチールパーテーションの性能5つと、構造や価格、施工事例も解説します。

 

スチールパーテーションの性能と構造

まずは、スチールバーテーションの特徴である、性能や構造についてご紹介します。スチールパーテーションを構成する部材の種類や、パネルの幅、施工可能な高さなども詳しく解説します。

 

■スチールパーテーションの性能5つ

スチールパーテーションは機能性に優れた間仕切りです。スチールパーテーションがもつ性能は次の5つがあります。

 

≫ スチールパーテーションとは?構造による期待できる防音効果

 

不燃性

不燃性とは、燃えない、または燃えにくい性質のことです。スチールパーテーションは、部材がスチール製で、パネルの裏側は石膏ボードで裏打ちされています。スチールも石膏ボードも燃えにくい性質があります。スチールパーテーションの多くは、国土交通大臣の不燃認定を受けています。

 

防音性・遮音性

防音とは、騒音や声が室内に入るのを防いだり、室外にもれたりするのを防ぐことです。防音には、遮音と吸音の2つの方法があります。そのうち、一般的なスチールパーテーションがもつのは遮音性です。空気中に伝わる音をパーテーションで遮断し、反対側への音エネルギーの透過を防ぐことを遮音(透過損失)と言います。

 

遮音性能は数字で表され、大きいほど性能が高いことを表します。単位はdB(デシベル)です。例えば、外側の音が70dBで、内側に伝わった音が30dBの場合、パーテーションの遮音性能は40dBになります。

 

スチールパーテーションには、遮音性能をより強化した遮音仕様もあります。遮音仕様では、パーテーションの内側にロックウールやグラスウールが充填されています。標準だと30dB~40dB、遮音仕様だと45dB~49dB程度の遮音性を持ちます。標準でも通常の会話はほとんど聞こえず、遮音仕様では少し大きな話声でも遮音できます。

 

耐震性

耐震性とは、建築物や構造物が地震によって損壊しない性能のことです。スチールパーテーションのメーカーの多くは、安全のために、色々な試験を実施しています。その1つが、地震波による振動試験です。地震の揺れで転倒したり、パネルが脱落したりしないよう、地震波を加えて安全性を確認しています。

 

また、建物の歪みや変形に耐え得るかを確認するために、面内変形試験を実施したり、衝撃で構造部材が折れたり曲がったりしないかを確認する、衝撃試験などが実施されています。

 

断熱性

断熱性とは、熱を伝わりにくくし、暑さや寒さから室内を守ることです。スチールパーテーションのパネルは、中空構造になっていて、空気層によって断熱効果を発揮します。中空部分にグラスウールを充填することで、さらに性能を高められ、省エネルギーと冷・暖房費削減効果が期待できます。

 

セキュリティ性

オフィスでのセキュリティ性とは、企業や従業員を脅威から守ることです。近年、オフィスのセキュリティへの意識は高まっています。外部に対する防犯対策だけでなく、情報漏洩や不正な持ち出しなど、内部要因へも対策が必要です。

 

オフィスの物理的なセキュリティ対策としては、入退室管理や監視カメラなどがあります。また、執務エリアと来客エリアを明確に分ける、ゾーニングでの対策もあります。その際、スチールパーテーションが有効です。スチールパーテーションは、スチールや石膏ボードといった頑丈な素材で作られていて、施工に手間がかかる分、壊されにくいという特徴があります。また、パネルが中空構造であることから、電子錠などの配線が通しやすくなっています。

 

≫ オフィス移転を機にセキュリティ強化をすべきポイントとは?

 

■スチールパーテーションの構造

続いて、スチールパーテーションの構造についてご紹介します。

 

部材

スチールパーテーションを構成する主な部材は、下記です。

●パネル

表面板はスチール鋼板、芯材は石膏ボードになります。

●支柱

スチール製

●笠木

「かさぎ」と読みます。スチール製で、パネルの上縁に使う仕上げ材です。壁面レールにも兼用されます。

●巾木

「はばき」と読みます。スチール製で、パネルと床の境目に取付ける部材です。納まりをきれいに見せてくれます。また、建物の歪みなどで床と間仕切りが多少動いても、力を逃がしてくれる役割もあります。

●ドアパネル

表面はスチール鋼板、芯材はペーパーハニカムになります。

 

パネルの幅

基本モジュールは90㎝と1m20㎝の2種類が多く、30㎝幅や45㎝幅などをもつメーカーもあります。

 

厚み

厚みは、標準仕様では5㎝~7㎝程度です。また、遮音性能や断熱性能、耐震性能などを高めたタイプは、厚みが増して8㎝~9㎝程度が多いです。

 

高さ

スチールパーテーションの標準仕様では、天井の高さが2m70㎝~3m程度まで対応可能な製品が多いです。パネルの厚みを標準より厚くすれば、4m~4m50㎝程度まで施工可能な製品もあります。ドアの高さは2m~2m10cm程度で、その高さより上の部分はランマ(欄間)と呼ばれています。

 

≫ 欄間オープンと欄間クローズのスチールパーテーション

 

スチールパーテーションのバリエーション

次に、スチールパーテーションのバリエーションを解説します。スタイルや色だけでなく、中古やオプションを選ぶことも可能で、価格にもバリエーションがあります。

 

■スタイルのバリエーション

スチールパーテーションのパネルのスタイルには種類があります。ランマ部分を開けたり閉じたり、また、パネルかガラスかなども選択できます。どのようなスタイルがあるのか、見ていきましょう。

 

●ランマオープンパネル

ランマ部分が開いていて、下はパネルになっています。

●ランマクローズパネル(全面パネル)

全面パネルには、2枚に分割されているタイプと、天井まで1枚のタイプがあります。2枚のタイプは、ドアの高さである2m程度のパネルと、そこから天井までのランマパネルに分かれています。

●ランマガラスパネル

ランマ部分がガラスで、下はパネルになっています。

●腰上ガラスパネル

床から1m程度までがパネルで、そこから上がガラスになっているタイプです。ランマ部分については、パネル、オープン、ガラスと3パターンあります。

●全面ガラスパネル

全面ガラスパネルも、ランマ部分で2枚に分割されているタイプと、天井まで1枚のタイプがあります。

 

■中古・リユース品

スチールパーテーションを使いたいと思っても、予算が足りない場合もあります。そんな時は、中古・リユース品がおすすめです。機能はそのままに、見た目も大差なく、価格を抑えられることが大きなメリットです。デメリットは、タイミングによっては、希望の数量が揃わない場合があることです。しかし、オフィスボールのように、新品も中古も取り扱っているパーテーションの専門店なら、納期優先の場合も対応可能です。部材は中古を中心とし、不足があれば新品で補うことができます。価格を抑えながらも、希望の納期に間に合う方法をご提案できます。

 

当社では、不要になったパーテーションを買取し、再販売と施工をする『リユース事業』を展開しています。一連の流れを自社で請け負うことで、余計な経費をかけずに、格安価格を実現させています。

 

■価格のバリエーション

スチールパーテーションの価格は、スタイルによって、また新品か中古かによっても変わってきます。パネルの費用相場は下記のようになります。建てる際の参考にして下さい。

 

スチールパーテーション パネルの価格バリエーション
スタイル 一般的な価格相場 オフィスボールの価格
新品 新品 中古
ランマオープンパネル

(パネル+ランマオープン)

40,000円程度 22,500円~ 12,400円~
ランマクローズパネル

(パネル+ランマパネル)

45,000円程度 27,000円~ 17,000円~
ランマガラスパネル

(パネル+ランマガラス)

55,000円程度 29,000円~ 22,000円~
全面ガラスパネル

(ガラス+ランマガラス)

70,000円程度 29,500円~ 25,800円~
(*ランマ分割タイプ、W900、標準色、施工費等別)

オフィスボールでは、お見積りを無料で承っております。お気軽にお問い合わせください。

 

■色のバリエーション

スチールパーテーションのパネルの表面は、一般的に焼付塗装がされています。多くのメーカーではホワイト、アイボリー、グレーなどを標準色としています。その他、ブラックや木目調、コーポレートカラーなどを別注対応しているメーカーもあります。また、スチールパーテーションの施工後に、クロス塩ビシートを貼り、好きな柄や色に仕上げることもできます。納期を急ぐ場合や、エントランスやドアだけなど、部分的に色を変えたい場合に適しています。

 

≫ 【内装工事】クロス貼りの手順と種類を解説!必要な道具も紹介

 

■スチールパーテーションのオプション

スチールパーテーションは、用途に合わせてオプション部材の追加や変更が可能です。どんなオプションがあるのかご紹介していきます。

 

●ランマ侵入防止バー

侵入防止バーは、ランマオープン時のオプションです。パーテーションのランマを閉じると、消防法によって、スプリンクラーや火災報知器などの増設や移設が発生し、余分な費用がかかることがあります。また、サーバールームなど機械類が多い場合、換気のためにランマオープンを選択する場合もあります。しかし、セキュリティ上、サーバールームや重要書類の保管庫などに容易に侵入できてしまうのは問題があります。ドアに鍵をかけたり、入退室管理を導入したりしても、ランマが大きく空いていては不安です。

 

侵入防止バーがあれば、空気は通しても人は通しません。バーの本数は天井の高さによって決まります。バーの間の幅が、おおよそ20㎝以下になるように設置して下さい。

 

●回転ランマ

回転ランマとは、開閉式のランマのことです。通常時はランマを閉じて使用したいけれど、換気もしたいというご要望にお応えできるオプションです。パネルでも、ガラスでも製作することができます。個室の一部分を回転ランマにするのもおすすめです。

●脱着パネル

脱着式のパネルも特注で製作することができます。例えば、オフィスの窓まわりにある、ファンコイルユニットの点検のためや、機械や設備の搬出入用に利用されます。脱着パネルを導入すれば、定期的に点検が必要な場所への、パーテーションの設置も可能になります。

●ガラリパネル

ガラリパネルとは、空気や冷暖房の流れを通す為のパネルです。オフィスでは、主に換気用に利用されます。工場のクリーンルームなど、空調を一定に保つ必要がある場所などでも導入されています。ランマ部分や、ドアにガラリを付けることも可能です。

●吸音パネル(パンチングパネル)

吸音パネルは、表面のスチール鋼板に、大小の穴がランダムに配列されているパネルです。吸音性に優れ、見た目もやわらかな印象になります。

 

スチールパーテーションの施工事例3選

最後に、スチールパーテーションの施工事例3選をご紹介します。

 

腰上ガラスパネルの事例

スチールパーテーション腰上ガラス

新品のスチールパーテーションで会議室を作った事例です。腰上ガラスパネルで、ランマはオープンにしています。丸い天井の吹き出し口部分は、笠木(天レール)をカットし、点検や故障時にも対応できるようにしています。

 

クロス貼りの事例

スチールパーテーション クロス貼り1

スチールパーテーションをランマクローズで施工し、片面にクロス貼りをした事例です。エントランスと来客スペースは、クロスを貼ってデザイン性を良くし、オフィス側はシンプルで清潔感のある、標準色のホワイトになっています。

 

スチールパーテーション クロス貼り2

 

≫ 【壁紙】クロス張り替えリフォーム工事の手順や費用を解説

 

中古の事例

スチールパーテーション中古

中古のスチールパーテーションでエントランス、執務室、会議室を施工した事例です。ランマクローズにしたため、消防法によって設備工事が発生し、オフィスボールで設備工事まで一括で行いました。

 

スチールパーテーション|不燃、防音など性能5つと価格や事例3選【まとめ】

スチールパーテーションは不燃性、防音性、断熱性などをもつ、機能性に優れたパーテーションです。頑丈で機能的である分、アルミパーテーションより価格は高くなります。しかし、中古を利用すれば、比較的安価に部材が購入できます。新品も中古も取り扱う、オフィスボールのような専門店に依頼すれば、機能性、価格、納期、全ての要望に沿った提案が受けられます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

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