オフィスの防音対策について解説!具体的な方法や対策事例を紹介

オフィスでは様々な人が業務を行っているため、音に関する問題が発生することがあります。そのため、適切な対策を講じ、業務に支障が無いようなオフィス作りが必要です。本記事では、オフィスの防音対策について、必要な状況やエリア、具体的な対策事例を紹介します。

 

オフィスで防音対策が必要な状況

防音対策が必要な状況 具体的なエリア
1. 室外に音を漏らしたくない 会議室、応接室、トイレ、作業部屋
2. 静かな空間を作りたい 執務スペース
3. 音に気を遣わずに過ごしたい テレワークブース、休憩エリア

 

オフィス内で防音対策を行う必要がある状況は大きく分けて3種類あります。ここでは、主な状況を3つ紹介します。

 

状況1:室外に音を漏らしたくない

1つめの状況として、部屋の外に声や音を漏らしたくない場合です。例えば、会議室や応接室、トイレ、騒音が発生する作業部屋などです。室外に声や音が漏れない対策を講じることで、部屋の外で業務を行う人や隣接する部屋への影響を少なくすることができます。

 

状況2:静かな空間を作りたい

音が発生する部屋だけでなく静かな空間を作りたい場合にも有効です。例えば、執務エリアのように静かな環境を作りたいエリアに室外からの音を遮断する対策を講じることで、周りからの音をシャットダウンすることができます。隣り合う部屋からの音を防ぐだけでなく、屋外の音を防ぐことも可能です。

 

状況3:音に気を遣わずに過ごしたい

オンライン会議や通話を自席で行う際、周囲の人への配慮が必要となります。周囲へ気を使いながら業務を行うことに対してストレスを感じる場合は、テレワークブースや専用の個室を設置することで、快適に業務を行うことが可能です。

 

音が部屋の外に漏れる原因

部屋から音漏れする場合、いくつか原因が考えられます。ここでは、音が部屋の外に漏れる原因を3つ紹介します。基本的に、これらの原因で影響が大きいと考えられるものから対策することで、音漏れが少なくなる可能性があります。

 

壁が薄い

部屋を隔てる壁が薄いと、音が漏れやすくなります。部屋の音は、壁を通過する過程で減衰されます。しかし、通過する壁が薄いと減衰量が小さくなり、結果的に音が漏れていると感じられます。壁の厚さは、建具などの開口部分で計測することができるため、実測してみても良いでしょう。また、壁の厚さだけでなく壁の密度によっても遮音性能が変化します。

 

同じ壁の厚さでも、ボードが両面に貼られただけの壁よりもグラスウールやロックウールが充填されている壁の方が遮音性能が高くなります。壁の密度に関しては、天井裏から覗いたりコンセントボックスを外して確認したりと、少し手間がかかるため防音対策を依頼する工事業者に調査してもらうことをおすすめします。

 

隙間がある

部屋のどこかに隙間があり、気密性が低い場合は音漏れが生じやすくなります。建具の下や、開口回りなどに隙間ができやすく、そこから音が漏れている可能性が考えられます。確認するためには、扉の開閉による方法があります。

 

部屋を締め切った状態で、換気扇を回した時と換気扇を切った時で、部屋の扉を開ける重さが異なる場合はある程度の気密性が確保されていると考えて良いでしょう。もし、重さが同じ場合は部屋のどこかに隙間が生じているため、換気扇を回して室外から風が入り込む場所があれば、そこから音が漏れている可能性が考えられます。

 

天井裏から漏れる

間仕切り壁は、天井下で止まっている場合と上階のスラブ(床)まで伸びている場合の2通りの施工方法があります。オフィス内の壁の場合、天井下で止まっている場合が多く、天井裏が隣の部屋と繋がっていると考えられます。そのような場合、天井裏を通じて隣接する部屋に音が漏れることがあります。天井は壁よりも薄く、音を通しやすいため音漏れする可能性が高いといえます。

 

オフィス内で防音対策が必要なエリア

オフィス内において、防音対策を講じるべき主なエリアを紹介します。すべての部屋に対策を行うことがベストですが、オーバースペックとなり、予算も上がってしまいます。そのため、ここで紹介するエリアを参考に、必要な部分のみ行うようにしましょう。

 

会議室

会議室はオフィスの中で最も優先度が高いエリアです。複数人で討論する場面も多く、音が漏れることで隣接する部屋で業務を行う人の妨げとなる場合があります。そのため、会議室は音が漏れないような対策を行い、他の部屋で業務を行う人に配慮した設計にする必要があります。

 

執務室

執務室は、隣接する部屋からの音を遮断し、快適な環境を作る必要があります。そのため、室外からの音を遮断する仕組みが必要なエリアです。会議室などとは異なり、室外からの音を抑制して静かな環境を作る対策が必要です。執務室内を静かな環境にすることで、快適に業務を進めることができ作業効率の向上が見込まれます。

 

応接室

応接室は、会議室ほど活発に議論しない場合が多いですが、社外の方と会話をする空間のため音が漏れないような対策が必要です。秘匿性の高い情報を扱う場合もあり、外に音が漏れない対策を行うことで安心して会話ができる環境を作ることができます。

 

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トイレ

トイレは、プライバシーを守るために音が漏れない仕組みを作る必要があります。特に、執務エリアなど静かな空間に隣接するようなトイレに関しては、音が響きやすいため徹底した対策を行うことをおすすめします。

 

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トイレの防音対策は意外と見落とされがちですが、従業員の方が安心して使用できるように必ず行っておきましょう。

 

作業部屋

大きな音が出る機械を使う作業部屋に関しては、確実に対策を行いましょう。オフィス内でレーザー刻印を行うといった、特殊な場合に必要となります。業種によって異なりますが、大きな音が出る可能性が高い部屋は防音性の高い間仕切りが必要です。

 

休憩室

個室の休憩室を設置しているオフィスの場合、話し声が隣接する部屋に漏れる場合があるため話し声が漏れない対策が必要です。話し声や笑い声がオフィス内に響く場合があり、社内の従業員だけでなく来訪者に対して悪い印象を与えてしまう可能性があります。

 

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休憩中に声のボリュームを下げることで解決できるため、優先度はあまり高くありませんが、可能な限り行うことをおすすめします。

 

テレワークブース

テレワークブースや、通話専用室などを設置している場合はもともと遮音性能が高い場合があるため、追加で対策を行う必要はありません。しかし、専用の空間を設置していない場合は、設置することをおすすめします。

 

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デスクワークを行っている方にとって、オンライン会議や通話の話し声が気になる場合があります。業務の妨げにならないためにも、対策を行っておきましょう。

 

オフィス内の具体的な防音対策

オフィス内において防音対策をする場合、様々な方法があります。ここでは、手軽にできる方法から工事を伴う方法まで、8種類の施策を解説します。自社の状況に合わせて適切な対策を行いましょう。

 

防音カーテン

防音カーテン

防音カーテンは、音が漏れやすいサッシ面に設置することで音漏れを軽減できます。サッシ上端部にレールを取り付けてカーテンを吊るだけなので、手軽に対策することが可能です。ただし、完全な遮音はできないためあくまで音の影響を小さくするといった使い方をおすすめします。

 

インナーサッシ

インナーサッシ

インナーサッシは2重サッシのことで、既存サッシの内側にもう1枚サッシを設置したものです。屋外の音を遮断する際に有効で、既存サッシの手前に枠を取り付けてその中にサッシを設置すると言った工事が必要となります。

 

二重壁

二重壁

既存の間仕切りが薄い場合、内側に壁を増設したり、石膏ボードを増し貼りしたりすることで遮音性能を高めることができます。増設した壁内にグラスウールやロックウールなどを充填することでさらに遮音性能を高めることができます。しかし、壁厚が増すため既存の部屋が狭くなったり、建具枠との取り合いを細工する必要があります。

 

サウンドマスキング

サウンドマスキング

サウンドマスキングは、空調音のような小さな音をスピーカーから発することで、隣室の音の影響を少なくする対策です。音を遮断するのではなく、別の音を被せて他の音を聞こえづらくするといった手法のため、マスキングとよばれます。会話内容を聞こえづらくするスピーチプライバシーのために利用されます。

 

スチールパーテーション

スチールパーテーション

スチールパーテーションは、鋼板の中に石膏ボードが裏打ちされたパーテーションで遮音性の高い間仕切りです。製品によって遮音性能が異なり、グラスウールが充填された高い遮音性能の商品もございます。より遮音性能を高めるためには、パーテーション設置箇所の天井裏に間仕切りを設置しておくことでスラブトゥスラブと同等の遮音性能を発揮することが可能です。

 

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隙間を無くす

隙間を無くす

音漏れの原因の1つとして、隙間が考えられます。隙間を無くすことで音漏れが軽減されます。具体的には、建具回りなど壁と他部材の取り合い部分に生じることがあります。建具は可動を伴う仕組み上、下端の隙間を塞ぐことができませんが、扉を閉じた際に戸当たり部分に隙間がある場合は隙間テープにて塞ぐことが可能です。

 

スラブトゥスラブ

スラブトゥスラブ

スラブトゥスラブは、床面から上階の床下まで伸びた壁のことを指します。室内の音は、天井裏を通って隣室まで響くこともあるため、天井裏まで間仕切りを伸ばすことで音漏れを防止することができます。ただし、既存の間仕切りをスラブトゥスラブにするためには天井を一部解体するといった大がかりな作業が必要ですので間仕切りを新設する場合に採用することをおすすめします。

 

吸音材

吸音材

吸音材は、壁や天井に吸音パネルを貼り音を吸収させて隣室への影響を少なくする対策方法です。音の影響を軽減するだけでなく、声が反響して聞こえづらい場合に、吸音材を設置することで会話がクリアに聞こえるようになるといったメリットもあります。壁の内側に施工する必要があるため、工事を伴います。

 

オフィスの防音対策について解説!具体的な方法や対策事例を紹介【まとめ】

本記事では、オフィスの防音対策について音が漏れる原因や防音対策が必要なエリア、具体的な防音対策について紹介しました。簡単にできる対策から工事が必要な対策まで様々な対策があるため、本記事を参考に自社のオフィスに最適な対策を行いましょう。当社では、オフィスのパーテーション工事を中心に、その他の防音工事についても対応しております。オフィスの防音対策でお困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

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