従業員により高いパフォーマンスを発揮してもらいたいなら、オフィスの環境整備は欠かせません。集中と休憩、どちらの時間も最適化できるようなオフィスを目指して、オフィスのアップデートを繰り返していきましょう。本記事では気分転換に有効なリフレッシュルームについて、メリットや導入時のミッションなどを解説していきます。
リフレッシュルームを導入するメリット5つ
オフィスにおけるリフレッシュルームとは、名前の通り、従業員が気分転換などをするための場所を指します。まずはリフレッシュルームを導入するメリットを確認していきましょう。
メリット1:コミュニケーションの活性化
役職や所属部署に関係なく、誰でも利用できるのがリフレッシュルームです。そのため、役職や所属部署を越えたコミュニケーションの活発化が期待できます。
メリット2:創造性の向上
またリフレッシュルームの導入は、斬新なアイデアが生まれるなど、従業員の創造性アップにもつながります。脳科学では、新しい情報や経験が脳の神経回路を活性化させ、創造的な思考を促すことが分かっています。
慣れた環境に固執すると、思考も固くなりがちに。独創性を求めるなら、従業員が常に新しい刺激を得られるリフレッシュルームを作っていきましょう。
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メリット3:生産性の向上
リフレッシュルームの適切な運用は、従業員の生産性にも関わります。短時間の休憩でも、しっかり気分転換ができると、集中力や注意力が回復しやすくなるからです。
生産性を上げたいなら、従業員が適度な休憩をとれるようにしなければなりません。リフレッシュルームを作ることで「常に働かなければ」という日本人ならではの固定概念の払拭にも一役買ってくれるでしょう。
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メリット4:満足度の向上
リフレッシュルームの導入をはじめ、働きやすいオフィス環境作りの推進は、従業員の満足度を上げるために有効です。リフレッシュルームは休憩に利用するケースが多く、福利厚生の一環とも言えます。
この例のように従業員に評価されるリフレッシュルームなどの空間は、エンゲージメントやロイヤリティの向上につながります。
エンゲージメント:従業員が会社に抱く「思い入れ」や「愛着心」のこと
ロイヤリティ:従業員が会社に抱く「忠誠心」や「帰属意識」のこと |
メリット5:ブランディング効果
リフレッシュルームの導入は企業ブランディングにも役立ちます。というのも、昨今はライフワークバランスを重視した柔軟な働き方が求められており、時代に即した対応は評価されやすいからです。
企業ブランディングも兼ねたオフィスの環境整備をしていきましょう。
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リフレッシュルーム導入時のミッション5選
続いて、リフレッシュルームを作るときのミッションを5つ紹介していきます。
ミッション1:目的の明確化
リフレッシュルーム設置において最も大切なのが目的の明確化です。リフレッシュルームの設置目的は、企業によって異なります。
<リフレッシュルームの設置目的例>
- 創造性の刺激
- 業務効率の向上
- 健康促進
- 満足度の向上
- 企業イメージの向上
- 疲労回復・ストレス軽減
- コミュニケーション促進
目的は必ずしも一つに絞らなくても構いませんが、目的を複数設定する場合は必ず優先順位を決めましょう。第一優先すべき目的が分かっていると、レイアウト変更で判断すべきことも迷わずに済みます。
ミッション2:目的に沿ったレイアウト検討
リフレッシュルームの設置目的に合わせて、レイアウトも検討してください。リフレッシュルームは単なる休憩スペースではなく、目的に応じて多様な活用をする場合があります。
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<目的別のレイアウト例>
目的 | レイアウト方針 | インテリアやアイテムの例 |
疲労回復・ストレス軽減 | ■リラックスできる空間にする
■仮眠スペースを作る ■気持ちのオンオフを切り替えられる空間にする |
■ゆったり座れるソファー
■自動販売機やドリンクバー |
業務効率の向上
※作業場所として使用する |
■作業できるスペースを作る
■作業と会話のスペースを分ける |
■可動式のデスクセット
■コンセント |
コミュニケーションの促進 | ■交流が生まれやすいオープン空間にする | ■明るく爽やかな気持ちになれるBGM |
また執務スペースではないため、飲み物やお菓子などを用意しておくのも良いでしょう。目的に応じて適切なレイアウト計画を立ててみてください。
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ミッション3:設置場所の吟味
リフレッシュルームの設置場所も目的に合わせて検討すべきミッションです。例えば、賑やかな空間にしたいなら、人の往来が多い場所に設置すると目に入る機会が増やせ、利用者を増やせるでしょう。
「お手洗いのついでに立ち寄る」のような「何かのついで」にリフレッシュルームを活用してもらいたいなら、人通りだけでなく、動線も考えてエリア配置をしてください。
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ミッション4:ルールの設定と周知
リフレッシュルームの整備と並行してルール決めも行いましょう。目的に沿った運用をするためには一定のルールは欠かせません。
利用者が気持ちよく過ごせるリフレッシュルームにするためにも、ルールを決めて、従業員への周知を徹底してください。
ミッション5:音やプライバシーへの配慮
リフレッシュルームを作るときは、音やプライバシーへの配慮も必要です。リフレッシュルームからの音漏れなどは、他の従業員の集中を邪魔する可能性があり、気兼ねなく部屋を利用するためにも防音やプライバシー保護などの対策は欠かせません。
<防音対策の例>
- 壁や床に吸音材を使用する
- パーテーションでしっかり区切る
- サウンドマスキングシステムを導入する
なかでもパーテーションの活用は、音だけでなく視線を遮る効果もあるため、プライバシーに配慮した空間が作れます。オフィスのどのエリアにいても、各自がストレスなく過ごせるオフィス作りをしていきましょう。
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リフレッシュルーム導入に役立つ施工事例
最後に、リフレッシュルーム導入に役立つ施工事例を紹介していきます。
施工型パーテーション
部屋の仕切りに便利なのが施工型パーテーションです。施工型パーテーションは、設置や撤去もしやすく、オフィスの仕切りが比較的簡単に変更できるのが利点です。
施工型パーテーションで部屋を作った施工事例
また、パーテーションのパネルには防音性の高いパネルや、デザイン性の高いパネルなどもあります。ご予算に合わせてイメージに沿ったご提案ができますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
緑化
リフレッシュルームを作るときに、ぜひあわせて検討して欲しいのがオフィス緑化。オフィス緑化には「疲労やストレスの軽減」「コミュニケーションの活性化」「空気清浄」「生産性や幸福度の向上」などの効果があり、リフレッシュルームとの相性が抜群です。
オフィスの一部に緑化を取り入れた施工事例
観葉植物などのグリーンは、部屋のアクセントとしても役立ちます。緑化の効果を確認して、リフレッシュルームにもグリーンを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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リフレッシュルーム導入でオフィスをグレードアップしよう!
リフレッシュルームをオフィスに導入するメリットや、導入時のミッションなどを解説しました。リフレッシュルーム導入で得られる効果は、設置の目的に応じたレイアウト計画で進められているのが大前提です。目的設定から設置まで丁寧に進めて、企業にマッチしたリフレッシュルームを作りましょう。