おしゃれな応接室のレイアウト術|上座マナーとソファの選び方

おしゃれな応接室を作るには、レイアウトと家具選びが重要です。レイアウトで失敗しないために、迷いがちな上座・下座の基本ルールを確認しておきましょう。また、応接セットのソファの選び方や応接室をおしゃれにするポイントも解説します。

 

応接室のレイアウト術

応接室のレイアウト術

応接室のレイアウトに欠かせない上座(かみざ)・下座(しもざ)といった席次のルールと椅子の「格」について解説します。

 

応接室の「上座マナー」

応接室や会議室などでは、上座・下座といった席次を理解しておくことが重要です。席次とは、座席に並ぶ順番のことを言います。 社会人として知っておくべきビジネスマナーの1つです。応接室では、客人や役職・年齢などが上の人には上座に座ってもらいます。また、ビジネスにおいて車やエレベーターに乗る場面でも上座マナーは適用されます。

 

上座ってどこ?

応接室の上座は、一般的に出入口からもっとも離れていて落ち着ける座席を指します。そもそも上座とは、室町時代の住宅様式である書院造の床の間に由来し、もっとも格式の高い場所のことを言います。一方で出入口に近い座席は下座と呼ばれ、社内の人やもてなす側、年下の人などが座ります。

 

椅子にも「格」がある

一般的に、応接室ではソファやアームチェアなどを組み合わせてレイアウトします。椅子の種類にも格があり、順番は次の通りです。

 

  1. 複数人が座れるソファ・長椅子(上座)
  2. 背もたれ付きのアームチェア
  3. 背もたれ無しのスツール(下座)

 

レイアウトの際は例外に注意!

応接室における上座のルールには例外もあるため3つのケースを紹介します。レイアウトの際は注意しましょう。

 

ドアが2つ以上ある

出入口が複数ある応接室では、上座がどこなのか迷う人は多いと思います。例えば、来客用のドアと従業員用のドアを分けている場合などです。基本的には、来客用のドアからもっとも離れた席が上座になります。しかし、来客が出入りしやすく落ち着ける座席がほかにある場合には、そちらを優先します。

 

景観の良い窓がある

応接室に景観の良い窓があったり、壁にアートや写真を飾っていたりすると、席次が変更する場合があります。そもそも上座マナーは、相手への思いやりやおもてなしの気持ちが根底にあります。そのため、景色やアートをもっとも楽しめる席が上座になります。客人に快適に過ごしてもらえるレイアウトを、臨機応変に見極めて下さい。

 

スクリーンやディスプレイがある

応接会議室などでスクリーンやディスプレイを設置している場合、見やすい席を上座とします。 家具のレイアウトを決める際は、スクリーンの見やすさや出入りのしやすさなどを総合的に判断して下さい。

 

応接室の家具、種類とサイズ

応接室の家具、種類とサイズ

応接室にはゆったりと過ごせるような家具を配置します。準備すべき家具の種類やサイズの目安を解説します。

 

基本の応接セット

応接室では、主に次の3種類が基本セットとなります。

 

  • ソファ(長椅子)
  • アームチェア
  • センターテーブル

 

ソファ

ソファ

応接室のソファは3人掛けが一般的です。省スペース用として2人掛けのタイプもあります。デザインでは、全体が皮革で包まれたタイプは丸みをおびて上品な印象です。

 

また、肘の部分が木製のタイプはフォーマルな印象を受けます。ソファは客人や目上の人が座る上座になることが多いため、おもてなしにふさわしいものを選ぶようにして下さい。

 

アームチェア

アームチェア

肘付きの1人掛けの椅子を指します。1人掛けソファとも呼ばれています。ソファの向かい側にアームチェアを2台置くのが一般的です。しかし応接室の広さによっては、アームチェアを2台ずつ対面に配置する場合もあります。

 

センターテーブル

センターテーブル

応接セットの中央に置く低いテーブルをセンターテーブルと言います。天板の高さはソファの座面より5㎝くらい高く、座った状態で資料や飲み物が置けます。素材は木製やガラス製などです。

 

その他の家具

基本セットに加え、広さや用途によって次のような家具を置きます。それぞれの特徴とサイズの目安を一覧にまとめました。

 

応接室の家具 種類とサイズ サイズ単位:mm
家具の種類 サイズ目安 特徴
奥行き
基本

セット

ソファ 約1300~2000 約800~1000 2~3人掛け
アームチェア 約700~900 約700~850 1人掛け
センターテーブル 約1200~1500 約600~750 応接の中央に配置
広さに

応じて

配置

スツール 約500~550 約500~550 背もたれ・肘無し
サイドテーブル 約400~500 約600~750 チェアの間に配置
コーナーテーブル 約600~700 約600~700 ソファの脇に配置
電話台 約450 約450 電話を設置
サービス台 約700~900 約450 配膳などに利用
サイドボード 約1700~2000 約450 飾り棚

 

応接会議セットとは

応接会議セットとは

おもてなしに加えて商談や会議も目的とした家具のことです。応接室と会議室を兼ねた応接会議室で活用されます。大きな特徴は次の2点です。

 

  • 椅子は1人掛け
  • テーブルの高さは70㎝程度

 

商談や会議にも利用するため、ソファではなく1人掛けを使います。キャスター付きが便利です。テーブルの高さは、パソコンを使ったり書いたりしやすいように、一般的なデスクと同じ70㎝程度になっています。

 

応接室のソファの選び方

応接室のソファの選び方

上座に置くソファは特に慎重に選ぶ必要があります。失敗しないための選び方を解説します。

 

使い方を決める

まず、応接室の使い方を決めます。おもてなしをメインとした、ゆったりとくつろげる場所にしたいならソファタイプを選びます。一方、重要な商談や役員クラスの会議などにも利用したい場合は、チェアタイプの応接会議セットが良いでしょう。用途を決めることで適したタイプを選べます。

 

サイズを選ぶ

次に、応接室の広さによってソファのサイズを選びます。おもてなしの場である応接室はゆったりとした雰囲気づくりが大切です。そのため、空間には余白が必要になります。例えば、部屋が狭いのに大きくて豪華な応接セットを置いても、居心地が良いとは言えません。

 

一般的にソファの幅は2人掛けで1300~1500mm、3人掛けで1800~2000mm程度です。また、ソファの横と前後には、通路として500mm程度必要になります。ソファやチェアは、余裕のあるサイズ選びをしましょう。

 

張地を選ぶ

タイプや大きさが決まったら、ソファの張地を選びます。張地には次の素材が挙げられます。

 

  • 布地(ファブリック)
  • 合成皮革
  • 本革

 

布地(ファブリック)

布地(ファブリック)

布地は、織り目の美しさや温かみのある素材感が特徴的です。蒸れにくく、座り心地の良さも魅力です。色はダークグレーやブラウンなど、落ち着きのある色が使われています。

 

著者がオフィス家具の営業をしていたときは、2色以上の糸で織られたものをおすすめしていました。複数の色で織られていた方が汚れても目立ちにくいためです。また、布地は角が擦り切れやすいため、肘掛け部分は木製の方が安心です。

 

合成皮革

合成皮革

合成皮革は、お手入れがしやすく本革よりも安価であることが魅力です。フェイクレザーとも呼ばれ、さらにビニールレザーとウレタンレザーの2種類に分類できます。特徴は一覧で確認して下さい。

 

合成皮革の種類と特徴
名称 ビニールレザー ウレタンレザー
略称 PVC PU
特徴 布の表面に塩化ビニール樹脂を塗布 布の表面にポリウレタン樹脂を塗布
見た目 光沢がある マットで本革に近い
手触り 硬め 柔らかい
メリット 発色が良い、汚れに強い 曲げ伸ばしに強い、耐久性が高い
デメリット 剥がれやひび割れが起きやすい 直射日光や熱に弱い
費用 安価 本革より安価で、PVCより高い

 

本革

本革

本革のソファやアームチェアは重厚感があり、おもてなしの場に適しています。本革特有の手触りや匂いがあり、使うほどに深みが増します。また、丈夫なため経年変化を楽しめることも魅力です。一方で、費用は布地や合成皮革に比べて高価になります。

 

応接室をおしゃれにするポイント4選

応接室をおしゃれにするポイント4選

オフィスの応接室をおしゃれでくつろげる場所にするための工夫を4つ解説します。

 

①壁面にポイントを作る

壁面は目に留まりやすいため、アートや写真を飾ったり壁紙を執務空間と変えたりするとおしゃれな印象になります。アートや写真は客人との会話のきっかけづくりにもなります。また、応接室の壁紙やカーペットの張替えは、面積が限られているため比較的リーズナブルに行えます。応接セットと色味を合わせて統一感を出すと効果的です。

 

②窓周りにこだわる

窓周りにこだわる

オフィスの応接室は窓周りにもこだわるとセンス良く見えます。機能性とデザイン性の両面からブラインドやロールカーテンが好まれています。タイプ別に特徴を見ていきましょう。

 

横型ブラインド

板状のスラットが横に並んでいる、もっともポピュラーなタイプです。ベネシャンブラインドとも呼ばれています。著者の勤務していたオフィスでは、応接室を仕切っているガラスパーテーションに付けていました。スラットの角度を調節し、来客時には中が見えないように閉めます。ブラインドは、窓だけでなくガラスパーテーションにも活用できます。

 

バーチカルブラインド

縦型のブラインドのことを指します。縦に並んだ羽はルーバーと呼ばれています。スタイリッシュな印象で、空間を広く見せてくれます。カーテンのように左右に開閉できるので、扱いやすいことも魅力です。大きな窓に付けてもすっきりと見えます。

 

ロールスクリーン

平らな生地をくるくると巻き上げることから、ロールカーテンとも呼ばれています。主に丈夫なポリエステルが使われています。生地は色や柄だけでなく、遮光や遮熱、防汚、撥水などの機能性が選べます。例えば、応接会議室でプロジェクターなどを使う場合には、遮光性が高いと映像が見やすくなります。

 

③植物を取り入れる

かしこまった印象になりがちな応接室も、観葉植物や多肉植物を置くとおしゃれでリラックスしやすい空間になります。空気清浄や調湿効果もあり、自然な雰囲気を醸し出します。しかし、せっかく取り入れても枯れていては印象が悪くなってしまいます。手入れに自信がない場合は、観葉植物のレンタルを利用したり、フェイクグリーンを置いたりすると良いでしょう。

 

④照明を工夫する

照明を工夫する

応接室は、照明を工夫するとおしゃれで居心地が良くなります。一般的に執務空間では直管型LEDランプや蛍光灯が使われています。応接室では、ダウンライトをはじめ、ペンダントライトや間接照明を利用するとシックでおしゃれです。また、応接会議室では調光付きの照明にすると、用途によって明るさや色味を変えることができます。

 

上座マナーは臨機応変に!おしゃれな応接室を作ろう

応接室の家具のレイアウトを決める際は、上座マナーに配慮しましょう。基本ルールは、出入口から一番遠い席が上座、近い席が下座です。しかし、ドアが2ヵ所以上ある場合や景観の良い窓やアートがある場合など、例外もあります。おもてなしの気持ちで臨機応変に対応しましょう。また、ソファを選ぶ際は用途や広さに合っていることが大切です。ぜひ、オフィスにもおしゃれで居心地の良いおもてなしの空間を作って下さい。

 

 

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