オフィスに休憩スペースを設置することで、従業員のコミュニケーション促進など副次的な効果が得られます。本記事では、オフィスに休憩室を作る際のポイントやメリット、設置手順などを詳しく解説します。これから休憩室を設置しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもオフィスに休憩室は必要?
オフィス内には、休憩室を設置する必要があります。事務所衛生基準規則の第四章休養 第十九条には、
事業者は、労働者が有効に利用することができる休憩の設備を設けるように努めなければならない。
と記載があります。休憩室を設置し、従業員が働きやすい環境を作ることで、企業にとって様々なメリットが得られるため、ぜひこの機会に設置の検討をしましょう。
快適に過ごせるオフィスの休憩室を作る5つのポイント
休憩室を思い付きで作ってしまうと、誰も使わなかったり、使い勝手が悪くなったりと効果が期待できない場合もあります。ここでは、休憩室を作る際に気を付けるべきポイントを5つ紹介します。まずはこちらのポイントを踏まえた上で、休憩室の検討を始めましょう。
①従業員にヒアリングする
休憩室を実際に使用する従業員にヒアリングを行い、どのような空間を望んでいるのか調査しておきましょう。事前に従業員の意見を取り入れることで、利用頻度が高く快適に過ごせる空間を作ることができます。
②設置可能なスペースを把握する
休憩室をどこに設置するかを事前に検討しましょう。オフィス内の広さや什器の配置により設置できる休憩室のレイアウトが異なります。空きスペースが無い場合は、オフィス内のレイアウト変更を行いスペースを確保したうえで、休憩室の検討を行う必要があります。
③利用規則を設ける
休憩室の運用を開始する前までに、必ず利用規則を定めておきましょう。事前に決めておくことで、トラブルや業務への悪影響を防ぎ、従業員全員が快適に過ごすことができます。例えば、飲食の可否や使用可能時間、連続利用時間の制限など、業務に影響が出ないような規則を作りましょう。
④気軽に利用できるように工夫する
休憩室を設置する場合、気軽に利用できるように工夫する必要があります。
- 利用しづらい場所にある
- 椅子しか無くて利用するメリットがない
- 執務エリアから丸見えで気軽に休憩できない
- 上司の目が気になって利用しづらい
このように、物理的な問題から社内の雰囲気まで、休憩室の利用を妨げるような要素を無くして、誰でも気軽に利用できる体制を整えましょう。
⑤最適な什器や設備の選定
休憩室において什器や設備の選定は重要なポイントとなります。快適に過ごせる椅子やソファ、テーブルを設置するだけでなく、フェイクグリーンや観葉植物などを取り入れることで、気持ちよく利用できる空間を作ることができます。オフィス什器の検討にはオフィス家具専門通販サイトのファニチャーをご利用ください。
また、自動販売機やティーサーバー、オフィスグリコの設置を行うことで、より快適に過ごせるでしょう。
オフィスに休憩室を作る4つのメリット
オフィスに休憩室を作ることで、様々なメリットがあります。従業員だけでなく企業側にとってもプラスになるでしょう。ここでは、4つのメリットを紹介します。
1. 生産性の向上が見込める
休憩室を設置することで、生産性の向上が見込めます。直接的にあまり関係がなさそうですが、休憩せずにだらだらと仕事を続けるのではなく、適度な休憩を挟んだ上で業務を再開することで集中力を維持することができます。
自席で休憩するのではなく、あえて休憩エリアへ移動することでリフレッシュすることができ、その結果業務効率のアップや生産性向上につながります。
2. 従業員同士のコミュニケーションが増える
休憩するエリアが作られることで、従業員同士のコミュニケーションが活性化されます。執務スペース内では、皆が業務を行っているため雑談などがしづらい環境です。しかし、休憩室を設置することで、従業員同士がフランクに会話することができ、コミュニケーションが増えることが期待できます。
仕事上の簡単な相談や、雑談などが気軽に行えるため、従業員同士がより良い関係を築く機会が増えるでしょう。その結果、組織全体の連携にもつながります。
3. 社外へアピールできる
休憩室を設置し、従業員が積極的に利用することで社外へのアピールができます。特に、採用時における会社紹介の際に、高い効果を発揮するでしょう。最近では、昼寝を推奨したり、ジムを併設したりといった、快適に働ける環境を積極的にアピールする企業が増えています。
休憩室の活用を発信することは、企業の雰囲気を伝える際に有効な手段となります。
4. アイデアを生み出せる
休憩室でリフレッシュすることで、新しいアイデアが思い浮かぶきっかけにもなります。考えがまとまらないときは、一度業務から離れることで物事を俯瞰的に見ることができ、今まで考えつかなかったアイデアを生み出せるでしょう。
リラックスできる空間を作ることで、新しいアイデアを生み出すことにつながります。
休憩室に設置すべきおすすめの什器・設備
什器・設備 | 導入例 |
リラックスできる椅子 | ・ソファ ・リクライニングチェア |
飲食ができる設備 | ・自動販売機 ・ティーサーバー ・オフィスグリコ |
個室ブース | ・完全個室ブース ・半個室ブース |
休憩室が快適な空間になるかどうかは、設置する什器や設備の充実具合により大きく変わります。ここでは、おすすめの什器・設備を紹介します。
リラックスできる椅子
休憩室には、リラックスできる椅子の設置が必要です。ソファやゆったり座れる椅子、高さの合った机を設置しましょう。複数人用の座席だけでなく、1人用の座席も設置することで、誰でも気軽に利用できる空間となります。
飲食ができる設備
飲み物や、軽食を購入できる設備を整えておくと、快適に過ごすことができます。スペースに余裕があれば、ティーサーバーや自動販売機、オフィスグリコなどを設置しても良いでしょう。
個室ブース
パーテーションで個室ブースを設置し、プライベートな空間で休憩できるように整備することで、休息の効果を高めることができます。
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「囲み空間での休憩が作業負荷の軽減に及ぼす影響」の論文において、
オフィスなどストレスが発生し易い環境において、オープン化した空間に周りから少し隔てられる装置を用いることが休息に有用であると考えられた。
と報告されおり、周りの空間を閉ざされたエリアで休憩することが効果的といえるでしょう。
当社おすすめ!オフィスの休憩室を作る手順
オフィスに休憩室を設置する場合、具体的に何から始めれば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、オフィスの内装工事を行っている当社が推奨する、休憩室を作る際の具体的な手順を紹介します。
手順1:設置場所の検討
まずは設置場所の検討を行います。オフィス内に設置できそうなスペースを探して、広さを決めましょう。スペースに余裕が無い場合、これらの2つの方法があります。
- 什器を整理してスペースを作る
- レイアウト変更を行ってスペースを作る
手順2:従業員にヒアリング
休憩室・休憩スペースのエリアが確定したあとは、従業員にヒアリングを行います。
- どのような使用目的が想定されるか
- いつ使いたいか
- どのような設備や什器がほしいか
- どういった空間が理想か
など、様々な質問を設定し、意見を収集しましょう。ここで収集できた意見は、休憩室のレイアウトに反映するだけでなく、利用規則設定の際にも役立つため、必ずヒアリングをおこないましょう。
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手順3:レイアウト検討
従業員の意見を収集したうえで、実際のレイアウトに落とし込んでいきます。机や椅子の配置、ティーサーバーなどの有無、間仕切り設置の有無などの大枠を検討します。机や椅子、ローパーテーションの設置だけであれば工事は不要ですが、間仕切りの設置やティーサーバー設置の際は工事が必要となります。
手順4:工事や什器の検討
レイアウト検討が終われば、工事や什器の検討を行います。工事不要であれば什器の選定、発注を行い、工事が必要であれば工事会社へ相談してみましょう。その際、数社から見積を徴収することをおすすめします。
手順5:利用規則の作成
工事や什器の手配を進めながら、運用開始までに利用規則の作成を行います。トラブル防止や、業務に支障が出ないようにするためにも、必ず利用規則を設けましょう。特に、規模の大きい会社であれば詳細に設定しておくことをおすすめします。
手順6:設置、運用開始
工事や什器の手配、利用規則の作成が終われば休憩室の設置を行います。工事を伴う場合は、業務に支障が無いように工事会社と打合せを行いましょう。
手順7:効果の検証
運用が開始されたら、効果の検証を行います。想定通りに利用されているかを確認しましょう。また、アンケートを実施し、不便なことや要望などの意見を収集し、より快適な空間を目指しましょう。
オフィスに休憩室を作るポイントを解説!休憩室の設置手順も紹介【まとめ】
本記事では、オフィスに休憩室を設置する際のポイントや、実際の流れについて紹介しました。実際に使用する従業員の意見を取り入れ、皆が快適に過ごせるような休憩室作りを行いましょう。当社では、オフィスにおける内装工事を行っております。休憩室作りで何かお困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。