工場や倉庫の休憩室設置で期待できる効果と快適にするコツ6つ

工場や倉庫の休憩室は、従業員の働きやすさや満足度を左右する、重要な役割を持ちます。今回は、これから休憩室を設置したい、リニューアルしたいと考えている企業や経営者の方向けに、工場や倉庫の休憩室設置で期待できる効果を解説します。また、休憩室に必要な性能や、快適にするためのコツもご紹介します。

 

工場や倉庫の休憩室設置で期待できる効果とは

工場や倉庫の休憩室設置で期待できる効果とは

まず、設置によって期待できる効果についてご紹介します。

 

企業や経営者としての義務を果たせる

企業や経営者は、工場や倉庫の休憩室設置によって、義務や努力義務を果たせます。仕事中の休憩は、労働基準法で定められています。少なくとも、労働時間6~8時間で45分以上、8時間以上で1時間以上の休憩を設ける必要があります。

 

工場や倉庫では、お昼休み以外にも10~15分程度の小休憩を設ける場合もあるでしょう。また、労働安全衛生法では、休憩室の設置(作業に従事することによる労働者の疲労を回復するための施設又は設備の設置又は整備)が努力義務とされています。休憩室を設置し、企業としての責任を果たすことは、コンプライアンスの面からも重要です。

 

作業効率アップ

工場や倉庫での作業の合間に、休憩室でしっかり休息できると、作業効率アップが期待できます。人が集中できる時間には限りがあります。体内には15分、30分、45分、90分というリズムがあると言われ、学校の授業やスポーツの試合時間でも活用されています。

 

集中力が途切れないタイミングで、効率よく休憩を取ることができれば、作業効率アップに繋がるでしょう。

 

ミスや事故の予防

質の良い休息は、ミスや事故の予防にも役立ちます。工場での作業を長く続けると、集中力が落ち、ミスや事故の原因になってしまいます。設備が整った休憩室なら、短時間でも効率よく、質の良い休憩を取ることができます。心身の疲労や集中力を回復できれば、従業員は安全に作業を進められます。

 

生産性の向上

作業効率がアップし、ミスや事故が軽減できれば、生産性の向上にも繋がります。工場や倉庫での仕事は、チームやラインで行うことが多いと思います。誰かが疲れていたり、作業スピードが落ちたりすると、ほかの人にも影響が出てしまいます。仕事の品質を維持、向上させるためにも、適度な休憩によって心身の疲労を回復させることが大切です。

 

コミュニケーションの活性化

工場や倉庫の休憩室は、コミュニケーションを図る場所としても重要な役割を果たします。作業中はおしゃべりが出来ないため、休憩時間に他愛もない話をすることでリフレッシュできます。また、従業員同士のコミュニケーションが活性化すれば、チームワークが良くなり、業務にも良い影響を与えてくれるでしょう。従業員同士のトラブル防止にも役立つことがあります。

 

離職率の低下

工場や倉庫に快適な休憩室があると、従業員の満足度が高まって職場に定着し、離職率の低下も期待できます。休憩時間にしっかりと心身を休められれば、ストレスの軽減にもなります。ストレスが少なくて働きやすい環境なら、モチベーションがアップし、仕事への積極性も生まれるでしょう。

 

工場の休憩室に必要な性能や要素

工場の休憩室に必要な性能や要素

次に、工場の休憩室に必要とされる性能や要素について解説します。

 

快適性

工場の休憩室には、快適性が求められます。例えば、昼休みには食事のためにテーブルと椅子が必要になります。グループでおしゃべりしたい人もいれば、一人でゆっくり過ごしたい人もいるでしょう。テーブル席だけでなく、窓や壁を向いたカウンター席があれば、一人で寛ぎたい時にも、快適に過ごせます。また、靴を脱いで横になれるスペースや、女性専用、男性専用のスペースを設けるなどの工夫も、快適性アップに繋がります。

 

利便性

休憩室は、利便性も大切です。休憩室でお茶やコーヒー、軽食などを購入できたり、お弁当を温められたり、座り心地の良いソファがあったりすれば、短時間でも効率よくリフレッシュできます。しかし、椅子が不足して座れなかったり、お弁当を温められなかったりすると、休憩時間にもストレスが溜まってしまいます。また、休憩室が作業現場から遠いと、限られた休憩時間が有効に使えず、不便に感じます。アクセスを短くできると、利便性がアップします。

 

防音性

休憩室には、防音性が求められる場合もあります。作業現場と休憩室は、近い方が利便性は高いと言えます。しかし、せっかく休憩室にいても、工場の機械音などが聞こえると、落ち着いて休めません。反対に、おしゃべりの声が現場に聞こえると、作業中の人は気が散ってしまいます。レイアウトによっては、休憩室の防音対策が必要になります。

 

メンテナンス性

工場や倉庫の休憩室の家具や備品は、メンテナンス性も重要です。素材は、汚れが付きにくかったり、汚れても目立たなかったり、汚れを落としやすかったりという性質が求められます。例えば、椅子の張地は、拭き掃除のしやすいビニールレザーがおすすめです。ビニールレザーのなかには、耐アルコールや耐次亜塩素酸の加工が施されたものもあります。また、布地でもカバーが取り外せて、クリーニングや交換ができる製品もあります。清潔感があり、快適に利用できます。

 

開放感

工場や倉庫の休憩室には、開放感もあると良いでしょう。せっかく休憩室があっても、狭くて圧迫感があったり、無機質で閉塞感があったりすると、心身が休まりません。自然とリラックスができるように、十分なスペースを確保し、開放感のある空間づくりを心掛けて下さい。窓から外の景色が眺められたり、観葉植物を飾ったりなど、目や心を休められるように工夫しましょう。

 

工場や倉庫の休憩室を快適にするコツ6つ

工場や倉庫の休憩室を快適にするコツ6つ

最後に、工場や倉庫の休憩室を快適にするためのコツ6つを解説します。

 

内装デザインをおしゃれに

休憩室の内装デザインがおしゃれだと、業務とのメリハリが生まれ、休憩時間が快適に過ごせます。工場や倉庫の作業場は、機能性が重視されているため、無機質な印象になりがちです。おしゃれな雰囲気の休憩室では、気分転換やリラックスができます。

 

内装は、クール系よりも、ナチュラル系や北欧風など、木を取り入れた温かみのあるデザインがオススメです。色の効果も活用し、暖色系やアースカラーを使うとリラックス効果が高まります。色の種類と効果は、次の表を参考にして下さい。

 

暖色とアースカラー、色の種類と効果
*暖色:温かみを感じさせる色
*アースカラー:自然界にある色で、大地や植物をイメージする色
色名 種類 色の持つ効果
暖色 インパクトがあり、気分を高揚させる。元気になったり、やる気アップが期待できる
オレンジ 暖色、アースカラー 親しみを感じさせて、明るい気持ちにしてくれる
黄色 暖色、アースカラー 楽しい気分にして、コミュニケーションを円滑化させてくれる
ベージュ 暖色、アースカラー 安心感を与え、心身の緊張をほぐしてくれる
茶色 アースカラー 落ち着きや安定感を感じさせ、心を穏やかにしてくれる
アースカラー リラックス効果や疲労回復効果があると言われ、心を癒してくれる
アースカラー 気持ちを落ち着かせたり、集中力を高めたりする

 

レイアウトの工夫

レイアウトの工夫でも、休憩室が快適に利用できます。休憩室は、食事をしたり、お茶をしたり、仮眠をとったり、様々な用途に利用されます。例えば、スペースごとにパーテーションなどで仕切られていると、人目を気にせず、リラックスできるでしょう。

 

パーテーションを置けない場合は、床の色や家具の種類を変えることでも、ゆるやかにゾーニングできます。

 

空調や換気設備を整える

快適な環境づくりには、空調や換気設備を整えることも大切です。工場内や倉庫内は、作業の内容によっては、暑かったり、寒かったりという場合もあるでしょう。

 

休憩時間は快適な温度で過ごせるよう、空調設備を整える必要があります。

 

クリーンな空気でリフレッシュするために、換気設備や空気清浄機も取り入れて下さい。喫煙についても、スペースを別の場所に設けたり、しっかり分煙したりという配慮が必要になります。

 

≫ 屋内に喫煙室を増設するには?受動喫煙をなくして快適に過ごす方法

 

防音性能が高いパーテーションを使う

防音性能が高いパーテーションを使う

休憩室の防音・騒音対策には、防音性が高いパーテーションを使うのがオススメです。防音性の高い間仕切りには、スチールパーテーションやLGS造作壁があります。

 

なかでもスチールパーテーションは、レイアウト変更や移転の際に、パーツを再利用して、移設できるメリットがあります。耐震性や不燃性、断熱性にも優れ、快適で安全な休憩室を設置できます。カラーも、ホワイトやブラック、木目柄などがあり、内装デザインに合わせて選べます。

 

≫ スチールパーティションの性能や価格を徹底比較!事例4選も解説

 

また、業務の内容やレイアウトにより、防音対策を必要としない場合は、アルミパーテーションを使うと、設置コストが安くなります。天井が高い場合には、ファクトリーブースという、天井付きのパーテーションが適しています。

 

≫ ファクトリーブースの作り方について

 

便利な備品を揃える

便利な備品が揃っていると、休憩時間が快適になります。例えば、次のような備品があると便利です。

 

●ウォーターサーバー

温水や冷水を提供する機器です。健康な体の維持には、適度な水分補給が必要です。ウォーターサーバーがあれば、従業員は好きなタイミングで水分補給ができます。

 

●電子レンジ

持参したお弁当や冷凍食品、テイクアウトしたランチの温めなどに使われます。従業員が多い場合は、1台しかないと待ち時間が長くなり、不満の原因になります。従業員の人数や要望に合わせ、必要な台数の設置が望ましいと言えます。機能は、温めがメインの、シンプルなもので十分でしょう。

 

●自動販売機やコーヒーメーカー

自動販売機やコーヒーメーカーを置いた、カフェコーナーがあると便利で快適です。企業によっては、福利厚生として費用の一部を補助しているケースや、従業員が自分達で維持、管理するケースなどもあります。

 

●冷蔵庫

従業員が、飲料や持参したお弁当の保管などに使います。食べ物の保管に使うため、不衛生にならないように注意が必要です。みんなが気持ちよく使うために、自分のものには日付や名前を書くなど、ルールを決めておくことが大切です。

 

リラックス・リフレッシュアイテムの導入

リラックス・リフレッシュアイテムの導入

リラックスやリフレッシュできるアイテムの導入でも、快適性がアップします。例えば、ゆったり座れるソファやリクライニングチェア、マッサージチェアなどを置くと、好きな姿勢で寛げたり、体の疲れを和らげたりできます。アロマなど、香りによってもリラクゼーション効果が高まります。

 

また、テレビやゲームは、従業員同士のコミュニケーションツールとしても役立ちます。運動で気分転換したい人には、ランニングマシンや卓球台などが人気です。従業員の心身の健康は、業務にも良い影響を与えてくれるでしょう。

 

工場や倉庫の休憩室設置で期待できる効果と快適にするコツ6つ【まとめ】

今回は工場や倉庫の休憩室設置によって期待できる効果について解説しました。休憩室に求められる性質や、快適にするコツについてもご紹介しました。休憩室を設置して休憩の質が上がると、作業効率アップやミス、事故の予防、生産性の向上などが期待できます。休憩室に求められる性質には、快適性や利便性、防音性などがあります。閉塞感や圧迫感を感じさせない、開放的な空間にすることも大切です。また、設置の際のコツは、おしゃれな内装デザインにしたり、設備を整えたり、防音性のあるパーテーションを使ったりなどがあります。ぜひ参考にしてみて下さい。

 

 

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