「ダウンライトを取り付けたいけど、いくらかかるの?」「内装工事にかかる費用を抑えられないの?」と考えたことはありませんか。確かにダウンライトは頻繁に交換するものではありませんので、相場が掴みにくいと思います。そこで、この記事ではダウンライトの取り付けや交換にかかる費用と相場を解説していきます。
【内装工事】ダウンライトとは|特徴と注意点
ダウンライトとは、天井に埋め込むタイプの照明器具のことです。天井に穴をあけるホルソーと呼ばれる工具を使用して、ダウンライトに電線を差し込み、空けた穴にはめ込み設置します。天井に埋め込むタイプの照明器具なので、天井がフラットに見え、圧迫感が少ないのが特徴です。また、種類も多く、メインの照明として使用するだけではなく、スポット照明として光のアクセントを付けられます。
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例えば、ユニバーサルと呼ばれる首振り機能がついているダウンライトを使用すると、真下に対象物がなくても光を当てられます。一例を挙げると、壁に飾っている絵に向かって天井に設置したユニバーサルで光を当て、絵を印象付けられるのです。ダウンライトは、好みに合わせて様々な使い方ができる優れた照明器具といえます。
清掃が楽になる
ダウンライトを設置すると、照明器具の清掃が楽になります。天井に埋め込まれているため、ホコリがたまりにくく、仮にホコリや汚れが付いたとしてもモップや雑巾などでサッと拭くだけで綺麗になります。他の照明器具を例に挙げると、住宅やマンションでよく見かけるシーリングライトは、カバーの中に汚れや虫がたまってしまいがちです。高い場所にあり、カバーの取り外しも大変なため、掃除をするのも一苦労です。その点ダウンライトは、カバーの取り外しもなく、サッと拭き掃除を行えるため、掃除にかかる労力や時間を削減できます。
【注意】交換は有資格者のみ行える
ダウンライトの取り付けや交換は、第二種電気工事士の資格保有者のみしか行えません。ダウンライトの取り付けや交換では、電線の差し込みを行う必要があり、この作業で第二種電気工事士の資格が必要です。再度シーリングを例に挙げると、引っ掛けシーリングと呼ばれるものにシーリングを取り付けているため、シーリングの交換は無資格者でも行えます。また、ライティングレールに取り付けられているスポットライトは、資格がなくても交換が可能です。
ダウンライトの中には電球のみを交換できるものがあり、電球の交換だけなら無資格でも取り換えや交換を行えます。しかし、ほとんどのダウンライトが本体ごと交換する必要がある一体型なのが現状です。ダウンライトの交換では資格が必要になり、手軽に交換できないのがデメリットといえます。
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ダウンライトはサイズや種類によって本体価格が変わる
ダウンライトには様々なサイズや種類があり、サイズや種類によって本体価格が変わります。
- サイズ
- 種類
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひご覧ください。
①ダウンライトのサイズ
ダウンライトは、主に25φ〜450φ(100φのダウンライトが一般的)くらいのサイズが販売されています。φ(ぱい)とはダウンライトをはめ込む穴のサイズのことで、㎜や形と表示されていることもあります(例:100φ=100㎜、100形)。仮に、現在使用しているダウンライトよりも大きいサイズにしたい場合は、別途費用がかかるものの、埋め込み穴を大きくし、サイズの大きいダウンライトを取り付けることもできます。現在の埋め込み穴より小さいサイズのダウンライトを取り付けることもできますが、天井の修復などが必要になり、より費用がかかる場合があります。また埋込高と呼ばれる、ダウンライトが天井の中に入るサイズも記載されています。埋込高が天井の中より大きいと、ダウンライトが全て入らずに浮いてしまうので、ご自身で商品を選ぶときはご注意ください。
②ダウンライトの種類
ダウンライトには、次のような種類のものがあります。
種類/タイプ/機能 | 機能 |
ユニバーサル | 照射角度を変えられる |
防雨型 | 防水性がある |
拡散タイプ | 部屋全体を照らしてくれる |
集光タイプ | 狭い範囲を照らす |
人感センサー機能 | 人の動きを察知し、自動で灯りをつける(スイッチのオン・オフが不要) |
調光機能 | 明るさを調整できる |
調色機能 | 光の色を変えられる |
スピーカー機能 | Bluetoothスピーカが内蔵されているものもある |
例えば、調光機能と調色機能が合わさっているダウンライトを選択すると、機能性のない光を照らすだけのダウンライトよりも価格が高くなります。メーカーによっても価格が異なるので、必要とする機能や役割を考えて探してみて、予算に照らし合わせて選択するのがおすすめです。
ダウンライトの取り付けにかかる工事費の目安と内訳
ダウンライト取り付けにかかる工事費の目安と内訳を紹介します。主に、次の内容を解説していきます。
- 新規・増設
- 交換
- 特別にかかる費用
依頼する会社や設置個数、内装の状態などによって費用が異なるので、施工前に費用を確認するのが確実です。
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①新規・増設費用
目安になりますが、新規・増設工事では次のような費用がかかります。
種類 | 金額 |
本体商品代 | ¥1,000くらい~(1個)×設置する数 |
電気工事費 | ¥2,000くらい~(1個) |
人件費(出張費) | ¥10,000~¥20,000くらい |
パイアップ・パイダウン | ¥1,000くらい(1個) |
廃材処分費 | ¥1,000くらい~(1個) |
クロス張り替え費 | ¥40,000くらい(張り替える広さ、種類によって変わる) |
ダウンライトの新規・増設工事では、本体の設置だけではなく、配線や天井の穴あけなどの工事が必要です。例えば、1つ増設する場合は、工事費(¥ 2,000〜)と人件費(¥ 1,0000〜)、照明器具本体代(¥ 1,000〜)や廃材処分費(¥ 1,000〜)、クロス張り替え費(¥ 40,000〜)の合計¥54,000が最低でもかかることが予想されます。
②交換費用
交換費用は、主に次のようなものがかかります。
工事 | 金額 |
本体商品代 | ¥1,000くらい~(1個)×設置する数 |
電気工事費 | ¥2,000くらい~(1個) |
人件費(出張費) | ¥10,000~¥20,000くらい |
廃材処分費 | ¥1,000くらい~(1個) |
仮に1個交換する場合を計算してみると、工事費(¥ 2,000〜)と人件費(¥ 1,0000〜)、その他に照明器具本体代(¥ 1,000〜)や廃材処分費(¥ 1,000〜)の合計¥14,000〜ぐらいがかかる最低金額の目安です。ダウンライトを交換するときにサイズを変更したい場合は、別途穴あけ費用もかかります。
③特別にかかる費用
ダウンライトの設置工事では、足場を設置しないと工事を行えない場合があります。例えば、住宅の吹き抜けにダウンライトが設置されている場合、足場を設置しないと物理的に届きません。ですから足場を設置する必要があり、足場の設置にはおおよそ¥50,000〜¥60,000くらいの費用が掛かります。足場を設置すると費用が高くなりますが、建物の構造上の問題なため、この費用を削減することはできません。
ダウンライトのリフォームにかかる工期
工事規模によるものの、基本的には1〜2日くらいで取り付けられます。私の経験では、ダウンライトを1個交換するだけなら1時間もかかりません。しかし、ダウンライトを新規で設置するとなると、穴あけや配線、設置位置の墨だしなど作業が増えるため、より時間がかかってしまいます。交換するくらいの簡易な工事でしたら、数時間で終わりますので、手軽に行える工事です。
ダウンライトの取り付け・交換リフォーム費用の相場【まとめ】
この記事では、内装工事で行うダウンライトの取り付けや交換費用について解説しました。ダウンライトの取り付けは、まとめて行うことで費用を抑えられます。電気工事だけではなく、クロスの張り替えなど、その他の工事もまとめて依頼するといいでしょう。ダウンライトの交換は電気工事士の資格が必要です。照明であっても電気は非常に危険なので、無資格で行わず、業者に依頼して行ってください。