オフィスに最適なパーテーションとは?選び方や施工事例も紹介

オフィスを快適な環境にするために、最適なパーテーション選びが重要です。会議室や執務エリアの区切りとして活用されるパーテーションには、素材や性能によってさまざまな種類があります。本記事では、代表的なパーテーションの特徴や設置までの流れ、導入時の注意点について解説します。

 

オフィスに最適なパーテーション

種類 主なメリット 主なデメリット
アルミパーテーション ・価格が安い ・遮音性が限定的
スチールパーテーション ・遮音性が高い ・価格が高い
ガラスパーテーション ・デザイン性に優れている ・価格が高い
施工型ローパーテーション ・空間を広く見せられる ・距離の長い間仕切りには不向き
床置き型ローパーテーション ・移設撤去が簡単 ・不安定

 

オフィス向けパーテーションは種類によって特性が大きく異なります。用途や予算、オフィスの環境に合わせて最適なタイプを選ぶことで、快適な職場環境を作ることができるでしょう。ここでは代表的な5つのパーテーションについて、それぞれの特徴を紹介します。

 

アルミパーテーション

アルミパーテーション

アルミパーテーションは軽量かつ耐久性に優れており、安価なことからオフィスで最も多く採用されている間仕切りです。アルミフレームにパネルを組み合わせた構造で、天井から床まで区画を行えます。

 

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施工が比較的容易で、レイアウト変更時の移設や撤去もスムーズに行えるのが利点といえるでしょう。また、天井までパネルを伸ばすことである程度の防音性を確保できるため、様々なエリアの間仕切りに適しています。

 

スチールパーテーション

スチールパーテーション

スチールパーテーションは石こうボードが裏打ちされた間仕切りで、遮音性や耐久性を重視する場合に選ばれます。アルミ製と比べて重量があるため施工の手間がかかりますが、その分、防音効果や強度に優れていることが特徴です。

 

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重要な会議が行われる役員室や、機密性の高い情報を扱う部屋の間仕切りに向いています。ただし、施工コストや将来的な移設費用は若干高くなる傾向があるため、必要な機能に応じてアルミパーテーションと組み合わせると良いでしょう。

 

ガラスパーテーション

ガラスパーテーション

透明または半透明のガラスパネルによる間仕切りで、開放感を保ちながら空間を区切れます。また、採光性が良いため、オフィス全体が明るく広々とした印象になるのが大きな利点です。

 

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会議室や打ち合わせスペースに設置すると、外部からの視線を適度に遮りつつ、閉塞感を抑えられる点が特徴といえるでしょう。すりガラスを選ぶことで、プライバシーにも配慮した空間を作ることが可能です。

 

施工型ローパーテーション

施工型ローパーテーション

引用:小松ウォール

 

施工型ローパーテーションは床や壁に固定する低めの間仕切りで、視線を遮りながらも空間の一体感を保てます。高さは1.8m程度が一般的で、部署ごとの間仕切りなどの緩やかな区分けに適しています。床置き型とは異なり固定式のため安定感があり、デスクなどがぶつかっても動くことはありません。

 

また、照明や空調の効率を損なわず、圧迫感も軽減できることが特徴です。ただし、天井に固定ができないため、長い距離の間仕切りを設置する場合は不安定になる場合があり、脚が必要になるケースもあります。

 

床置き型ローパーテーション

床置き型ローパーテーション

床置き型ローパーテーションは工事不要で設置できる可動式の間仕切りです。必要に応じて配置を変えられるため、間仕切り位置変更の頻度が高いオフィスで人気があります。また、連結パネルを組み合わせることで、さまざまな形状やサイズに対応できることが特徴です。

 

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予算を抑えつつ、手軽に空間を区切りたい場合に最適といえるでしょう。ただし、固定式と比べると安定性は劣るため、用途に応じた使い分けが必要です。

 

パーテーションの選び方から設置までの手順

パーテーション導入の際は、必要な機能の洗い出しから施工完了まで、段階を踏んで検討することが重要です。ここでは筆者の施工経験をもとに、選定から設置完了までの10ステップを順に解説します。

 

① 必要な機能の整理

まず、間仕切りに求める機能を明確にすることが重要です。遮音性、採光性、移設の可能性など、優先順位をつけて整理しましょう。例えば、会議室なら「遮音性」、執務エリアなら「プライバシー性」、応接室なら「デザイン性」と「遮音性」といった具合に、設置場所ごとに必要な要素は変わります。

 

従業員の意見をヒアリングし、実際の使用シーンをイメージしながら条件を固めていくとよいでしょう。筆者の経験上、インターネットなどでおしゃれなオフィスを検索し、デザイン性も含めてイメージを整理することが重要だと感じています。

 

② 施工環境の整理

施工可能な時間帯や工事期間中の営業状況を確認し、現実的に採用できる間仕切りの種類を検討するための準備を行います。筆者の経験より営業中のオフィスで施工する場合、粉塵や騒音が発生する造作壁の設置は難しいため、パーテーションが適していると考えています。

 

一方、夜間や休日に施工できる環境なら、造作壁も選択肢に含められるでしょう。施工環境を踏まえて幅広く比較検討することで、最適な間仕切り方法を見つけることができます。

 

③ 将来性の検討

オフィスのレイアウト変更や事業拡大の可能性を考慮して、柔軟性のある選択をしましょう。数年後の組織変更や人員増加に対応できるよう、移設しやすいタイプを選ぶことも一つの方法です。一方で、将来的な改修が想定されない場合は、造作壁を採用するのも良いでしょう。長期的な視点で投資対効果を検討することが重要です。

 

④ デザイン性の検討

パーテーションはオフィスの印象を左右する要素の一つです。企業のブランドイメージや既存のデザインとの調和を意識して、色や素材を選定しましょう。デザイン性の高い空間を演出したいなら、ガラスや木目調の仕上げが効果的です。

 

一方、落ち着いた雰囲気を重視するなら、白や黒のシンプルなパネルが適しています。パーテーションの質感がオフィスに合わない場合は、造作壁で様々な仕上げ材を施すという方法もあります。筆者が間仕切りの提案を行う際は、質感を確認してもらうためにサンプルを取り寄せることがあります。実際にサンプルを確認して、完成後のイメージを確認すると良いでしょう。

 

⑤ 他の間仕切りを含めた比較検討

パーテーション以外にも、可動間仕切りや造作壁など複数の選択肢があります。それぞれの特性やコストを比較し、本当に最適な方法を見極めることが大切です。用途によっては、複数の手法を組み合わせるのも有効でしょう。

 

⑥ レイアウト検討

具体的な配置を図面上で検討し、動線や使い勝手を確認します。デスクや什器との位置関係、扉の開閉スペース、通路幅なども細かくチェックしましょう。筆者は、通路幅などの寸法を既存のオフィスと比較することをおすすめしています。

 

図面上の寸法だけ見てもイメージしづらいことも多いため、現在使用しているオフィス内の様々な寸法と比較することが重要だからです。ご自身でレイアウト検討が難しい場合は、おおよその配置を検討して工事業者へ依頼すると良いでしょう。

 

⑦ 見積依頼

複数の施工業者に見積を依頼し、提案内容や価格を比較します。単に安価な業者を選ぶのではなく、実績や提案力、アフターサポートの充実度も評価基準に含めましょう。見積書の内訳を詳しく確認し、追加費用が発生する可能性についても質問しておくと安心です。相見積を取ることで、適正価格の把握にもつながるでしょう。

 

⑧ 業者決定、契約

見積内容や提案内容をもとに最適な業者を選定します。その際、契約前に工期や保証内容、支払条件などを細部まで確認しておくことをおすすめします。不明点は契約前に解消しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができるでしょう。

 

⑨ スケジュール調整

業務に支障が出ないよう工事スケジュールの調整を行います。日中に工事を行うことができない場合は、夜間や休日の作業が可能か、時間外作業の費用が発生するかどうかも含めて事前に業者と相談しておくとよいでしょう。

 

筆者の経験上、建物のルールにより音が出る作業は時間が制限されることがあります。パーテーション工事は、材料カットの際や、部材をつなぐ際に音が発生します。工事をストップされる可能性があるため、事前に管理会社に確認をしておくことをおすすめします。

 

⑩ 着工~引き渡し

施工中は定期的に進捗を確認し、仕様通りに作業が進んでいるかチェックします。問題があれば早めに相談することで、手戻りを防げるでしょう。完成後は細部まで検査し、傷や不具合がないか確認してから引き渡しを受けます。不備があれば速やかに指摘し、是正してもらいましょう。

 

オフィスにパーテーションを設置する際の注意点

パーテーション導入時には、見落としがちなポイントがいくつかあります。事前にチェックすべき項目を把握しておくと、施工後のトラブルを回避できるでしょう。ここでは筆者自身の経験も含めて特に注意が必要な点を7つ紹介します。

 

パーテーション以外も検討する

パーテーションありきで話を進めず、他の選択肢も視野に入れることをおすすめします。造作壁やアコーディオンカーテン、引き戸タイプの移動間仕切りなど空間を区切る方法は無数に存在します。コストや工期、将来的なレイアウト変更なども含めて総合的に判断しましょう。

 

扉の種類や開口寸法を検討

パーテーションに設置する扉は、開き戸や引き戸などさまざまなタイプがあります。設置スペースや動線を考慮し、最も使いやすい形式を選びましょう。また、筆者の経験上扉の開口寸法を検討されていない方が多く見受けられると感じています。

 

  • 区画内に配置する什器が大きい場合
  • 車いすを使用する場合
  • 台車などで荷物を搬入する場合

 

これらの状況では、開口幅を大きくする必要があります。設置後の状況をイメージした上で扉の幅、高さも検討すると良いでしょう。

 

天井設備と間仕切りラインの確認

天井に設置されているスプリンクラーや照明、空調吹き出し口の位置と、間仕切りラインが干渉しないか確認しましょう。筆者の経験上、お客様が間仕切り位置を検討される際、天井を確認されていないケースが多く見受けられると感じています。やむを得ない場合は、干渉部分を切り欠いて設置することもできますが、綺麗に収めたい場合は、間仕切り位置の変更や器具の移設を行う必要があります。

 

下地の確認

床や壁の下地状況によっては、パーテーションを強固に固定できない可能性があります。特に、天井部分の下地が無い場合は、天井をめくって下地を入れる工事が発生します。天井がジプトーンであれば簡単にめくれますが、クロス張りの場合は部分補修が発生するため見た目に影響します。

 

デザイン性を優先する場合は天井クロスの全面張り替えが必要なケースもあるため、事前に工事業者に現地調査を依頼すると良いでしょう。

 

電気・照明・空調設備の配置

パーテーション設置後も適切な照度や空調が保たれるよう、設備配置を見直しましょう。区画を分けることで照度が不足したり、空調効率が低下したりする可能性があります。必要に応じて増設や移設を検討し、快適な環境を作ることが大切です。

 

窓との干渉を確認

既存の窓とパーテーションが干渉しないか、事前にチェックが必要です。パーテーションが外壁面に直行する場合、窓と干渉することで開閉が困難になるほか、隙間が生じる可能性があります。

 

筆者自身も経験がありますが、窓と干渉する場合は間仕切りの配置をずらしたり、やむを得ない場合は小さな造作壁を作って隙間が小さくなるように調整を行いました。見た目が綺麗に納まらないことが多いため、なるべく間仕切り位置を調整することをおすすめします。

 

区画による採光不足

パーテーションで区切った結果、今まで外部からの光が届いていたエリアが暗くなるといった事象が起きる場合があります。そのため、間仕切り位置検討の際は、照度の確認を行う必要があります。筆者自身の経験上、照度が不足すると思われる場合はガラスパーテーションを採用します。状況により問題が無い場合もあるため、現調の際に確認すると良いでしょう。

 

オフィスに合わせた最適なパーテーションを設置しましょう

本記事では、オフィスにパーテーションを設置する際の手順や注意点などを解説しました。パーテーションは、工期が短く種類によっては安価に設置できるため、オフィスで採用されることが多い間仕切りです。

 

一方でデメリットもあるため、造作壁も含めて最適な間仕切りを選定すると良いでしょう。当社では、オフィスのパーテーション工事を行っております。造作壁やその他間仕切りの施工実績も豊富なため、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

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