ブース型レイアウトとは?オフィスへの導入メリットと事例3選

ブース型レイアウトは、オフィスでの集中作業やオンライン会議に適しています。近年増加しているハイブリッドワークに対応しやすく、オフィスで集中とコミュニケーションが両立できるようになります。ブース型レイアウトのメリット・デメリットや選び方、事例について解説します。

 

ブース型レイアウトとは?

ブース型レイアウトとは?

まず、言葉の意味やなぜ注目されているのかなど、基本情報を解説します。

 

ブース型レイアウトとは

オフィスデスクの間をローパーテーションで間仕切ったり、スペースをパネルで囲ったりしているスタイルを言います。デスクやテーブルをブース型に間仕切ることで、周囲の視線や騒音が気にならなくなり、業務に集中しやすくなります。

 

ブース型レイアウトが注目される理由

近年、働き方が多様化したことで、オフィスでもニーズに合わせたレイアウトが求められています。ブース型レイアウトは集中して作業したい人や、よくオンライン会議に参加する人など、高い集中力や防音性能を求める人に注目されています。また、フリーアドレスのオフィスでも、ブース型レイアウトを取り入れると席の選択肢が広がります。

 

≫ フリーアドレスとは?メリットデメリットや抑えておきたいポイント

 

どんな職種に向いているの?

ブース型レイアウトは、例えば、設計やプログラミング、クリエイティブ職、研究職など、集中力を必要とする職種に向いています。また営業職でも、集中作業やオンライン会議の際におすすめです。従来のオープンなデスク配置では集中できなかったり、声が周囲の迷惑になってしまったりする場合があります。業務に合った環境を整えることで、生産性の向上も期待できるようになります。

 

ブース型レイアウトのメリット・デメリット

ブース型レイアウトのメリット・デメリット

次に導入するメリットとデメリットを解説します。

 

メリット

●集中しやすい

ブース型レイアウトは、作業に集中しやすい環境を作ることができます。ローパーテーションやパネルなどを使って間仕切ることで、周囲の音や視線を遮れます。人の動きや会話に気を取られにくく、自分の業務に没頭しやすい環境が整います。高い集中力を保ちやすいことで、業務効率アップも期待できます。

 

●プライバシーの確保

ブース型レイアウトは、スペースが区切られているためプライバシーが確保しやすくなります。他の人にデータや資料を見られたり、会話を聞かれたりする心配を軽減できます。機密性の高い情報を扱う業務や、個人情報を取り扱う業務に適しています。

 

●オンライン会議に参加しやすい

ブース型レイアウトなら、自席でもオンライン会議やWebミーティングに参加しやすくなります。パネルによって周囲の音が軽減されるため、会議に集中できる環境が整います。席の背面までパーテーションがあれば、ほかの従業員やオフィスの映り込みも防げます。また、声が周囲に漏れにくいことで、安心して発言しやすくなります。

 

●多目的に活用できる

ブースの形状や配置を工夫することで、多目的に活用できます。個人の集中スペースとしてはもちろんのこと、複数人で利用するミーティングスペースや休憩スペースとしても活用できます。休憩スペースとして利用する際は、仮眠もできるように、ゆったり座れるソファラウンジチェアなどを設置すると良いでしょう。

 

●カスタマイズできる

個人ブースは、各自が使いやすいようにカスタマイズできることも魅力です。デスクを囲うパーテーションには、棚板や収納を取り付けたり、家族の写真を貼ったり、一定のルールのもとで各自がカスタマイズできます。居心地が良く働きやすい環境が整うことで、会社への愛着が生まれたり、業務効率が上がったりすることが期待できます。

 

デメリットと注意点

●閉塞感を感じる

ブース型レイアウトは、パーテーションなどで囲まれていることで、閉塞感や圧迫感を感じることがあります。特に、オフィスの広さに余裕がない場合や、パーテーションが高すぎると開放感が失われてしまいます。通路や空間に余裕のある配置を心掛けて下さい。

 

●コミュニケーションが不足しやすい

個人スペースに間仕切られているため、コミュニケーションが不足しやすくなります。従業員同士の交流を促進するための工夫が必要です。例えば、オープンスペースリフレッシュスペースなどを設置し、気軽に会話やミーティングが行える場所を準備しておくと良いでしょう。

 

≫ リフレッシュスペースはオフィスに必要?メリットと事例4選

 

●スペース効率が低くなりがち

ブースごとに間仕切りやスペースが必要になるため、スペース効率が低くなりがちです。オフィス面積に余裕がない場合は、部分的にブース型レイアウトを採用しても良いでしょう。それぞれの部署や業務にあったレイアウトを選択できることが望ましいと言えます。

 

●採光性・通気性が悪くなりやすい

ブース型レイアウトは、光が届きにくかったり、空気の流れが悪くなったりしやすいので注意して下さい。パーテーションの高さによっても、明るさや空気の流れを遮ってしまう場合があります。オフィス環境の快適性が損なわれないように、レイアウトや照明計画などをよく検討して下さい。

 

ブース型レイアウトの種類

ブース型レイアウトの種類

次は、ブースの種類について詳しく解説します。ソロワークに適したタイプのほか、複数人で利用できるタイプもあるため、それぞれの特徴を解説します。

 

個人ブース

個人ブース

ソロワークに適した1人用のブースです。デスクやチェアが備え付けられ、集中しやすい空間になっています。オフィスに出勤しても、周囲の喧騒から離れて作業に集中できる環境を提供できます。例えば、資料作成やプログラミング、執筆、デザインなど、高い集中力を要する業務や、考え事をしたいときなどに向いています。

 

ミーティングブース・Web会議ブース

ミーティングブース・Web会議ブース

複数人(2~4人程度)の利用を想定したブースです。ブース内にはテーブルと椅子が設置され、ミーティングやWeb会議を行うのに適しています。防音性が考慮されているため、オンライン会議や、クライアントとの機密性の高い商談なども安心して行えます。

 

≫ ワークブース/個室ブースの選び方や価格、設置する際のポイント

 

コラボレーションブース

チームやプロジェクトメンバーで利用しやすいタイプのブースです。パーテーションなどで囲まれつつも、オープンな要素を持っています。ソファやラウンジチェアが置かれ、よりカジュアルな雰囲気で、自由な発想を促すデザインが特徴です。

 

チームでのブレインストーミングやアイデア出し、リラックスした雰囲気での意見交換などに向いています。プライバシーが確保しやすいため、休憩やランチタイムにも利用できます。

 

ブース型レイアウトの失敗しない選び方

ブース型レイアウトの失敗しない選び方

オフィスのブースは、目的によって必要な機能やサイズ、デザインが大きく変わります。ブース選びで失敗しないためのポイントを解説します。

 

ブースの広さ

ブース型レイアウトでは、目的に応じた十分な広さを確保し、圧迫感のない空間づくりを心がけて下さい。例えば1人用であれば約2㎡~のスペースが必要になります。2~4人用では、約3㎡~5㎡は必要です。

 

また、オフィス内の人の流れが悪くならないように、通路幅も確保しなければなりません。オフィスの通路は、ひとりが通れる最小寸法が約60cmと言われています。従業員同士がすれ違うためには、約90cm~1m20cm確保することが望ましいでしょう。

 

パーテーションの高さ

ブースを囲うパーテーションやパネルの高さは、集中力や快適性に影響を与えます。選ぶ際の参考になるように、高さ別のメリット・デメリットを一覧にまとめました。オフィスが狭い場合は、圧迫感を軽減するために低タイプや中高タイプを選ぶと良いでしょう。

 

ブースの高さ別 メリット・デメリット
タイプ 高さ メリット デメリット
低タイプ 1m~1m20cm ・開放感がある
・コミュニケーションを取りやすい
・圧迫感が少ない
・プライバシーが確保しにくい
・集中しにくい場合がある
中高タイプ 1m30~70cm ・ある程度のプライバシーを確保
・採光や通気がしやすい
・立てば周囲の状況が分かる
・立っている人から見えやすい
・オフィス全体が見渡せない
高タイプ 1m80cm~2m ・個室に近い空間が作れる
・プライバシーを確保できる
・防音効果が期待できる
・閉塞感がある
・コミュニケーションが取りにくい
・採光性や通気性が悪くなりやすい

 

機能性

ブースに求められる機能性は、主に下記が挙げられます。自社ではどの機能を重視するのか、優先順位を付けておきましょう。

 

●防音性(遮音性)

防音性の高い個別ブースは、オフィスに飛び交う電話の音や話し声を軽減し、集中して作業できる環境を提供します。また、商談や面談の声が外部に漏れにくく、プライバシーの確保にも役立ちます。

 

●吸音性

吸音性が高いと、ブース内の反響音を抑えられ、会話しやすくなります。オンライン会議やリモート面談などをよく行う場合に求められる機能です。パーテーション内に吸音材が充填されていたり、吸音パネルをブース内に取付けたりして吸音性をアップさせます。

 

●快適性

ブースは囲まれた空間であるため、換気や温度に配慮して快適性を保つ必要があります。オフィスでは、作業に適した明るさを確保することも重要です。また、休憩スペースとして利用する場合は、座り心地の良いソファを選んだり、空間の照度を暗めにしたりといった工夫が必要です。

 

●柔軟性や可変性

従業員の増加や組織変更に柔軟に対応できるように、レイアウト変更がしやすいブースを選びましょう。モジュール式のデザインで、拡張や縮小が容易に行えることが理想です。

 

ブースのデザイン

ブースのデザイン

オフィスの雰囲気や内装デザインに合わせて、ブースのデザインを選びましょう。例えば、ブース用パネルの素材は、クロスやガラス、スチールなどがあります。異なる素材を組み合わせたコンビタイプや、おしゃれなブロックタイプもあります。また、色選びも重要です。

 

著者がメーカーで務めていた時の経験では、オフィスでは汚れが目立ちにくく落ち着いた印象になる暗めの色が多くのクライアントには好まれていると感じました。

 

しかし、広い面に暗い色を使うと、圧迫感や閉塞感の原因となります。例えば、上部がガラスになっていたり、明るい木目調シートが貼ってあったりするパネルなら、圧迫感が軽減できて開放感を演出できます。

 

個人ブース・集中ブースの導入事例3選

最後に、オフィスでの導入事例3選を解説します。

 

木目調

木目調

明るい木目調の個人ブースの事例です。スチールのローパーテーションに、オフィスの雰囲気に合わせて木目柄のシートを張って仕上げています。スチール素材のパネルなので、資料などをマグネットで取付けることも可能です。明度の高い色を選ぶことで、圧迫感を感じさせません。また、塩ビシートは拭き掃除などの掃除がしやすいことも魅力です。

 

ガラス

ガラス

ガラスを使ったパーテーションで間仕切られた個人ブースの事例です。ガラスは採光性が高く、差し込む光がブース内に開放感をもたらしています。しかし、丸見えだと集中しづらく落ち着きません。そのため、透明ガラスにボーダー柄のシートを張って周囲からの視線をゆるやかに遮っています。

 

収納付き

収納付き

収納付きブースの事例です。個人用の資料や書類が多い空間でもすっきりと片付けられます。オフィスだけでなく、研究室や病院の医局などにも向いています。作業中に資料や書類が必要になっても、ブース内に収納できることで集中を切らさずに探すことができます。また、内装と家具をニュートラルカラーと呼ばれる落ち着きのある色でまとめているため、調和のとれた空間になっています。

 

ブース型レイアウトとは?オフィスへの導入メリットと事例3選【まとめ】

ブース型レイアウトは、オフィスでの集中作業やオンライン会議に適しています。近年増加しているハイブリッドワークに対応しやすく、集中とコミュニケーションが両立できます。プライバシー確保もしやすく、機密性の高い業務にも向いています。

 

しかし、閉塞感を感じたり、コミュニケーション不足を招いたりしやすいため、従業員同士が交流できるリフレッシュスペースを設置するなどの工夫が必要です。ブース型レイアウトを導入する際は、広さや高さ、機能性などのポイントをよく検討して選ぶようにして下さい。

 

 

関連ページ

おすすめの関連記事

オフィスの内装工事を依頼するなら【オフィスボール】

販売業者 オフィスボール株式会社
代表取締役 小玉 聡
許認可等 東京都公安委員会 事務機器商(古物商) 第307761706833号 産業廃棄物収集運搬業許可 東京都 許可番号 第13-00-201060号
本社所在地 〒124-0012 東京都葛飾区立石7-3-1 SHIMADA BLDG 3F
オフィスボール 足立店 〒123-0874 東京都足立区堀之内2-10-18
電話番号 03-5837-4430
FAX番号 03-5837-4429
MAIL info@office-ball.com
URL https://office-ball.com
営業時間 10時〜18時
定休日 土曜 日曜 祝日
タイトルとURLをコピーしました