オフィスの内装工事というと最初から業者に依頼をするしかないと思っている方も多いのではないでしょうか。確かに内装業者に依頼してしまうケースも少なくはないのですが、実はオフィスの内装工事においても今はDIYの波が来ています。無理にDIYを選択する必要はありませんが、選択肢のひとつとして頭の中に入れておくといいでしょう。
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DIYでオフィスの内装工事をする最大のメリット
業者にも依頼できるところをあえてDIYでオフィスの内装工事をする場合、具体的に何がどうなるのでしょうか?これはDIYを選択するメリットや魅力とも言い換えることができます。
内装業者に依頼するよりもコストを抑えられる
まず、DIYという選択をすることによって業者に依頼をするよりもコストを大幅に抑えることができます。極端な言い方をすると、DIYの場合には材料費にプラスして自分たちで作業をする時間だけがコストとなります。業者に依頼するとそれでなくともコストがかかる上に、悪質な業者に引っかかってしまうと無駄なコストがかさむこともあります。内装工事におけるコストダウンを理由に、DIYを選択するという会社も少なくありません。ある程度の工具が必要になったとしても、今はレンタルもできるようになっています。近年ではDIYそのものの需要が高まっているので、DIYをしようと思ったら必要なものは簡単にそろえることができるはずです。
自分たちが思い描いているオフィスに仕上げられる
内装工事を業者に依頼する場合、自分たちが思い描いているオフィスをそのまま実現させてくれるかというと業者によっては微妙なところがあります。もちろん、プロだからこそのアドバイスもあるのでしょうが、中には面倒な作業があるからと渋るような内装業者もあるでしょう。そのため、当初思い描いていたオフィスと仕上がったオフィスに乖離があるというケースも十分に起こり得ます。ただ、DIYであれば最初から自分たちが思い描いているオフィスに仕上げていくことができます。頭の中にイメージがある自分たちだからこそ、そのイメージ通りに作業を進めていくことができるのです。プロではないため修正が必要になってくる部分もあるのでしょうが、それでもどのように修正するかを自分たちで決めていくことができますので、最終的には納得がいくはずです。
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DIYの作業を通して社員同士の仲が深まる
そのオフィスの規模にもよるのですが、基本的には複数人の社員でDIYの作業をおこなっていくことになります。DIYのような作業を苦手としている方もいるかもしれませんが、全員でひとつのものを作り上げるという共同作業は社員の仲を深めてくれるでしょう。オープニングスタッフのようにお互いをよく知らないという状態のときはもちろん、ある程度知っている間柄であってもDIYのような共同作業を通して仲を深めていくことができます。なんとなく距離感のあるような関係性であったとしても、DIYの作業を通してその関係性に変化が出てくることがあります。
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DIYでオフィスに愛着がわくと、モチベーションも上がる
DIYでオフィスの内装工事をおこなっていくということは、自分たちが働くオフィスを自分たちで手作り出すということでもあります。仮に一部分であっても、自分たちで手作りしたとなるとオフィスに愛着がわいてくるようになります。その結果、働く上でのモチベーションも上がってきます。仕事へのモチベーションというのは本人のやる気次第と思われがちなのですが、人間のモチベーションというのは環境にも大きく左右されます。その点、自分たちで手作りしたオフィスというのはひとりひとりの社員のモチベーションに対してプラスに働く可能性のほうが高いのです。
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オフィスの場合、内装工事の一部は業者に頼らざるを得ないことも
オフィス内装工事の大部分をDIYでおこなっていくということは十分に可能です。壁や床、照明、棚などであれば比較的簡単に必要なものもそろうでしょう。ただ、すべてをDIYでおこなっていくのは思っている以上にハードルが高いです。というのも、資格がなければ工事ができないような部分もあるのです。例えば、電気や水道、ガスは電気工事士や給水装置工事主任技術者、下水道排水設備工事責任技術者、簡易内管施工士などの資格がないと工事をおこなっていくことができません。
仮に資格を持っていない人間が勝手に工事をしてしまってトラブルが発生したとしてもそれはすべて自己責任で保険も下りません。このあたりはやはり業者に頼らざるを得ません。また、安全性を確保する部分も同じです。重たいものを素人が取り付けて、それが業務中に落下してくるとなると大変です。社員が怪我をしてしまう可能性もありますし、たまたまオフィスを訪れていた人に怪我をさせてしまう可能性もあるのです。今の日本では地震などの自然災害が頻発していますので、安全性というのは特に意識しておかなければいけません。
資格が必要になってくる部分や安全性を確保する必要のある部分に関しては、最初から業者に依頼するようにしましょう。そのためにも、いろいろな業者を比較検討していくことが大切です。複数の業者に見積りをお願いするのはもちろん、それぞれの業者の実績や評判、予算などいろいろな角度から業者を絞り込んでいくようにしましょう。
DIYをオフィスの内装工事に取り入れる最大のメリットとは?【まとめ】
DIYについてはテレビ番組などでもよく取り上げられるようになっていますし、DIYを趣味としている方も多くなってきました。DIYというと自宅でするものというイメージがあるかもしれませんが、今はオフィスの内装工事でもDIYが当たり前のようにおこなわれています。実際にDIYを選択することによって得られることは多いのですが、やはりすべてをDIYのみでカバーするのは難しいということがわかりました。DIYをオフィスの内装工事に取り入れる際には、国家資格が必要になるところや安全性が求められるところは信頼できる内装工事業者に依頼して、自分たちでできるところのみをDIYで進めていくと安心です。