内装工事の流れ・ステップ・工事工程と費用について【5分で解説】

内装工事では、室内の仕上げ作業を行います。しかし工事の詳しい内容や工事種類の区分、かかる費用など、内装工事に関するさまざまな疑問を抱えていませんか。内装工事といっても多くの種類の作業内容があります。また費用も高額になるので、失敗をしたくないと感じてしまいます。そこでこの記事では、内装工事で行う作業内容・かかる費用・流れなどについて解説していきます。

 

内装工事とは?

内装工事とは、出来上がっている建物内部の工事のことです。具体的には室内の壁や天井、床などの内装を、実際に使用できるように仕上げていきます。また電気・ガス・水道なども利用できるように、場合によっては配線や配管などを行い設備を設置します。工事内容によっては、事務所やバックヤードの音が漏れないように防音パーテーションを使用して防音を行ったり、造作ディスクや収納棚などの設置を行うこともあるでしょう。店舗やオフィスの違い、設置したい設備やデザインなどによって施工内容は変わりますが、室内を使用できる状態に整えるのが内装工事です。

 

内装工事の流れ・ステップ・工事工程を5分で解説

新築工事とは違い、内装工事は着工から1~2ヶ月で完成します。とはいえ、内装のレイアウトやデザインの計画、施工業者の選定など事前に行うべきことは沢山あるため、店舗やオフィスのオープンから逆算して3~4ヶ月前からプロジェクトを進めていく必要があります。ここからは内装工事の完了・引き渡しまでの大まかな流れをまずは、わかりやすく5分でご説明します。

 

内装工事業者の選定

内装工事業者の選定

内装の設計やデザインをプランニングする際には、設計会社へ依頼して、その後施工業者に依頼するという方法があります。ただ、この場合、2社に依頼することになるため費用も時間もかかってしまいます。ですから、余程デザインにこだわりがあるというケースを除き、設計と施工の両方を請け負ってくれる内装業者に一括して依頼すると良いでしょう。業者は自社に設計士やデザイナーを抱えており、ホームページで施工例を公開していますから、見て気に入ったものを候補としてチェックしておきましょう。リストアップした幾つかの業者に店舗やオフィスのレイアウトと見積書を作成してもらい、比較検討して1社に絞り込みます。

 

内装工事業者との契約

内装工事業者と契約

選定した内装業者と契約を結びます。契約書にこれといった書式はないため、大抵は業者側が用意した契約書にサインすることになります。当然ながら、サインの前に内容を入念にチェックしておくことは大切です。追加工事や別途工事、費用の支払日、アフターフォローや保証期間についても細かく確認しておきましょう。特に、費用の支払日に関しては、契約時に半金、工事完了後に残りの半金を払うのが一般的ですので、一括前払いを要求してくるようならその理由をきちんと説明してもらいましょう。

 

内装工事・引き渡し

内装工事・引き渡し

無事契約を終えると、いよいよ内装工事がスタートします。見積書と一緒に工程表も渡されるはずですから、その工程表通りに進んでいるか随時確認しましょう。工事では実際の現場で工程が調整されることも多々あります。実際現場に立ってみて変更したい点が見つかることもあるでしょう。そのような場合、早い段階であれば調整や変更が可能ですから、やはり週に1~2回は現場に足を運ぶことをお勧めします。

 

工事が終了すれば、竣工検査に立ち会って設備に不具合はないか、什器の使い勝手はどうかなどをチェックします。問題がなければ書類にサインして、引き渡し完了となります。

 

» オフィスボールにオフィス内装工事を依頼するメリット

 

内装工事は難しい専門知識も関係するとはいえ、「自分は素人だから」と遠慮せず、気になることは随時質問し、こちらの要望を伝えるようにしましょう。質の良い業者であれば、できる限り依頼者の要望に沿った工事ができるよう調整してます。

 

A工事・B工事・C工事の違い

内装工事には、範囲によってA工事・B工事・C工事の3種類があります。A・B・Cには、主に工事方法や費用負担をする人に違いがあるので、覚えておくと便利です。

 

工事の種類 工事方法 費用
A工事 オーナーが指定した業者で工事を行う オーナーが負担する
B工事 オーナーが指定した業者で工事を行う 借主が負担する
C工事 借主が指定した業者で工事を行う 借主が負担する

 

詳しく解説するとより細かい違いがありますが、まずはこのくらいの知識があれば問題ないはずです。より詳しく知りたいと感じる方は、以下の記事でより詳しくA・B・Cについて解説しているのでご覧ください。

 

» A工事 B工事 C工事の内容とは?工事区分を詳しく解説!

 

内装工事の種類は9つある

内装工事には、さまざまな専門業者が絡んでいます。主な工事の種類は、次の9つ。

 

  • 軽量(LGS)
  • パーテーション
  • クロス
  • 塗装
  • 建具
  • 電気
  • 水道
  • ガス

 

上記で紹介した各業者の作業内容について解説していきます。

 

軽天(LGS)

軽天(LGS)工事では、壁や天井などの土台となる骨組みを軽天(LGS)を用いて施工します。例えば壁がない室内に壁を作って会議室を作ったり喫煙所を作ったり、LGSを用いれば手軽に内装を変更可能です。またLGSを使用すると遮音性のある空間を作れるため、落ち着きのある環境を作れるのもメリットです。

 

ほかにも、壁や天井の仕上げバリエーションも豊富なのがLGSの特徴。LGS施工後に石膏ボードを張り壁や天井を作りますが、仕上げに使用する材料を塗装・クロス・タイルなどから選べます。しかし間仕切り壁を変更すると、消防設備の追加の必要がある場合もありますのでご注意ください。軽天(LGS)について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

 

» オフィスの造作壁【LGS】の注意点

 

パーテーション

パーテーション施工を用いて、間仕切り壁を設置する方法もあります。パーテーションには3種類あり、どのような空間に仕上げたいかによって使用するパーテーションは変わります。使用するパーテーションによって室内の雰囲気が変わるので、居心地の良さや雰囲気を決める重要な要素です。

 

パーテーションの種類 価格 特徴
アルミパーテーション ¥7,400~/1枚 施工しやすい

カラーバリエーションが豊富

スチールパーテーション ¥12,400~/1枚 遮音性が高い

塗装しやすいため、パーテーションの手軽にカスタムできる

ガラスパーテーション ¥12,900~/1枚 おしゃれな空間を演出

照明を遮らないガラスを使用しているので、明るい空間にできる

 

当社では中古のパーテーションも取り扱っているので、価格にコミットした施工も可能です。また最短で2日間の施工でパーテーションを設置できます。要望に合わせたパーテーションを使用でするこで、少ない時間で施工可能です。パーテーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

 

» オフィスボールのパーテーション施工が選ばれる理由!

 

クロス

壁や天井の仕上げに使用するのが、クロスと呼ばれている壁紙です。クロスを使用した施工方法は、住宅やオフィスなどで頻繁に見られ、内装工事ではよく用いられています。クロスにも多くの種類があり、使用するクロスによって好みの空間に演出可能です。カラーバリエーションが豊富なのはもちろんのこと、ポロ塩化ビニールを使用したビニールクロス、紙を使用している紙クロスなどから好みに合わせたクロスを使用できます。

 

例えば、木目調のクロスを使用すればナチュラルかつスタイリッシュな空間を演出可能です。ほかにもレンガ調のクロスを使用し黒のスポットライトを設置すれば、カフェのような空間を作れます。実際のレンガを使用するよりも価格を抑えられるので、施工費を削減することも可能です。

 

塗装

クロスだけではなく、塗装によって壁や天井を仕上げることもできます。塗装のなかにはおしゃれな色の塗料もあるため、クロスには出せない質感と内装の演出が可能です。またカラーバリエーションも豊富なため、イメージ通りの色の壁や天井にできるでしょう。

 

例えば匂いが少なく安価な水性塗料、調質・抗菌機能のある漆喰(しっくい)塗装するだけで黒板のように使える黒板塗料などを使用して、壁や天井を塗装していきます。しかし、塗装による施工は、費用がクロスよりも高くなる傾向にあるのがデメリット。なお、傷や汚れによる修復を手軽に行えるというメリットもあります。

 

クロスを使用していると既存のクロスが販売中止されている場合、部屋全体のクロスを張り替えなければいけないかもしれません。塗装なら傷や汚れのある一部分のみを確実に修復できるので、維持コストが比較的かからないのです。

 

» AEP塗装とEP塗装の違いとは?それぞれの特徴と種類をプロが解説

 

床仕上げ

床仕上げ工事では、さまざまな種類の床材を張り、床を仕上げていきます。Pタイルは、木や石と同じような素材のビニルの床タイルです。本物の木や石を設置したいと考えているけど、費用を抑えたいと感じるときには、価格設定の低いPタイルを使用します。Pタイルを使用すると、本物の木や石に近い質感を演出可能です。

 

» オフィスの床材にぴったり!Pタイルの特徴とフロアタイルとの違い

 

オフィスでよく使用されているタイルカーペットは、デザインやカラーバリエーションが豊富。タイルカーペットを使用すると、柔らかく落ち着きのある空間を作れます。ほかにも床シートやフローリングなどの床材が存在していますので、デザインや予算に合わせて施工可能です。

 

» オフィスの模様替えにおすすめ!タイル素材の床材の種類と特徴

 

建具

建具工事は、窓やドアなどを開口部に取り付ける作業のことで、建具とは設置した間仕切り壁に出入りができるようにつけるドア、光を取り入れるために設置されている窓などのことをいいます。ほかにも防音建具というものがあり、遮音性を高める目的で建具を取り付ける場合もあります。

 

例えば、楽器を演奏するための部屋が欲しい場合に、防音建具を使用します。ほかにも軽量で加工しやすいアルミニウム製建具や、高い強度のある鋼製建具、木製のものなどがあります。基本的には既製品を使用しますが、建具の制作から行う場合もあります。制作から行う場合は、既製品を使用するよりも費用が高額になりやすいので施工前に確認することをおすすめします。

 

照明・電気

照明やコンセントなどの電気設備を整えるのが、内装工事で行う電気関連の仕事内容です。とくに照明は、内装空間の雰囲気に関わる重要な要素です。例えばスポットライトを使用すれば、カフェのようにお洒落な空間を作れます。ほかにもエントランスに間接照明を取り入れおしゃれな空間を作れば、お客様からのイメージアップにも繋がるはずです。

 

また電気の色にはリラックス効果のあるオレンジ色の電球色、集中力の向上を見込める青白い昼光色などがあります。休憩する場所には電球色、作業する場所には昼光色を取り入れるなど、場所に合わせた照明の色を取り入れるのがおすすめ。照明の色や種類によって雰囲気がガラリと変わるので、使用する照明は厳選して選びたいところです。

 

» オフィスデザインで特に意識する色の効果と配色すべき空間とは?

 

オフィスであれば、インターネット回線工事、LAN工事、ネットワーク機器設置、OAフロア設置工事も

電気工事とは似て異なりますが、最近ではインターネット回線工事も内装工事の際に含まれることがあります。インターネット回線工事、LAN工事、ネットワーク機器設置設定はもちろんのこと、OAフロア設置工事を実施したりもします。詳しくは以下の記事をご参照ください。

 

» LAN工事の費用目安は?ネットワーク機器の価格を含め解説

 

給排水設備

給排水設備工事では、建物内に水を取り込む給水や台所や洗濯などからでる雑排水、汚水などを建物の外に出す排水の工事を行います。ほかにも、トイレや洗面台などの設備を取り付けるのも給排水設備工事の仕事内容です。例えば、すでに設置されている洗面所の場所を移動したい場合、洗面所を移動するだけではなく配管を追加しないといけないかもしれません。このように使用する水道設備を設置するだけではなく、配管の追加なども行います。

 

ガス

ガス工事では、ガスの配管や設備の設置を行います。例えば、給湯室に給湯器を設置したり床暖房を設置したりすることが仕事です。ほかにも、使用する設備まで配管を追加することもあります。

 

内装工事にかかる費用はいくらですか?

内装工事にかかる費用は、物件や内装工事の内容によって変わります。既存の内装が残っている居抜き物件、コンクリートがむき出しのままで内装が行われていないスケルトン物件など物件の状態によって、工事内容が異なるからです。また使用する材料やデザインなどによっても異なります。さまざまな条件が絡み合い、かかる費用が変わるので一概にはいえませんが、大まかな内装工事にかかる費用を以下の表にしてまとめました。

 

内装工事の種類 坪単価 およその費用
飲食店 居抜き物件:1坪30万円くらい

スケルトン物件:1坪60万円くらい

300〜1,000万円くらい
美容院・サロン 居抜き物件:1坪20万円くらい

スケルトン物件:1坪50万円くらい

150〜400万円くらい
オフィス 居抜き物件:1坪30万円くらい

スケルトン物件:1坪40万円くらい

200~800万円くらい

 

坪単価についても紹介していますが、規模が大きくなるほどに坪単価の施工費用は低くなる傾向にあります。

 

内装工事業者の選び方とそのコツとは?

内装工事業者を選ぶ時には、次の4つの観点から選ぶことをおすすめします。

 

  • 施工実績
  • 専門性の高さ
  • 担当者の人柄
  • 1社で完結できる業者

 

内装は頻繁に行うものではないので、費用面だけではなく上記の4つの項目も加味するのがおすすめです。

 

» 【店舗内装】工事費用を抑えるコツや業者選びのコツを解説!

 

施工実績の数や施工例の写真をみて選ぶ

施工実績で内装工事業者を選ぶ方法をおすすめします。理由は、施工実績が豊富にある業者を選ぶと、今までの経験から最適な提案をしてくれるからです。反対に施工実績が少ないと、施工している業者も手探り状態で作業していることが多く、行き当たりばったりな工事になってしまうことも少なくありません。とくにオフィスや店舗などの内装の場合、消防設備や業務用の設備などを使用することが増えます。施工実績のある業者だと設備はもちろんのこと法律にも熟知していることが多いです。しかし施工実績があまりないために詳しく知らない業者もいます。ですから施工実績の数や施工事例の写真を確認して、業者を選ぶことは重要です。

 

専門性の高さで選ぶ

専門性の高さも、業者を選ぶうえで重要なポイントです。施工実績と似通っている部分もありますが、専門性の高い業者は専門知識があり、その業種に関する経験値が多いからです。業務用のエアコンを設置したいときには、みなさん業務用のエアコンの設置経験がある業者を選びたいと考えるはずです。家庭用のエアコンと業務用のエアコンでは設置方法が異なりますし、家庭用のエアコンを主に設置している業者もいます。そのような業者に業務用エアコンの設置をお願いしてしまうと、不慣れな部分が出てくるため少なからず施工に影響がでます。ですから設備や工事内容に合わせた、専門性の高い業者を選ぶことが重要です。

 

担当者の人柄・知識・経験を重視する

担当者の人柄・知識・経験を見て、施工業者を選ぶのもいいでしょう。内装工事をお願いすると打ち合わせでコミュニケーションを取る必要があるので、話しやすく信頼できる人に施工してもらいたいです。例えば、相見積もりを取り、複数の業者と打ち合わせを行い、担当者の人柄を見るのもひとつの方法です。打ち合わせのなかで、工事をしっかり行ってくれそうかどうか判断し、信頼できる担当者を選ぶといいでしょう。

 

残念ながら、お世辞にも適切とは言えない施工をする業者もまだまだいるので、担当者の人柄や知識や経験を確認することで、そのような業者を避けるようにしましょう。

 

1社で完結できる業者を選ぶ

1社で完結できる業者を選ぶと、施工時間や費用を削減できます。1社で完結できる業者なら打ち合わせにかかる時間が少なく、打ち合わせをした業者が専門業者との打ち合わせも行ってくれるからです。また関わる業者の数が少ないほど、竣工までの時間も短くなる傾向にあります。費用面でも、他業者が利益を上乗せした見積もりを出す可能性がないため、価格を抑えられます。例えば、電気工事だけではなく塗装や水道工事なども行えると、工事に関わる業者を減らせるのです。仮に全てを1社で完結できなくても、自社で行えない部分をまかねるように他業者と連携している会社も多いです。

 

内装工事の施工事例【オフィスボール社】

当社オフィスボールで行った施工例を紹介していきます。内装工事を行う際の参考にしてください。

 

執務室と隣りの部屋を仕切る、間仕切り壁を新設しました。軽天工事を行い、木目調のクロスを張りました。

 

エントランスに、白型材のパーテーションを設置しました。白型材のパーテーションが、空間にマッチしています。ほかにも施工例を記載しているので、気になる方はぜひご覧ください。

 

» オフィスボール社の施工事例はこちらでご覧ください

 

【5分で解説】内装工事の流れ・ステップ・工事工程と費用について【まとめ】

この記事では、内装工事の種類や費用について解説しました。内装工事とひとくくりにいっても、さまざまな種類の工事を行う必要があります。工事の内容や建物によって行う工事や費用などは変わってくるので、まずは現地調査を依頼するのがおすすめです。現地調査を行うときには、相見積もりをすると、適正価格や信頼できる業者を選びやすくなります。

 

 

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