オフィスを必要に合わせて自由に仕切ることのできる、パーテーション。
特に最近のオフィステナントは自由にカスタマイズできるよう壁も柱もないだだっ広い一部屋の空間になっていることが多く、そのような場所では内装工事よりパーテーション工事の方がはるかに安価で自由度も高いでしょう。
とは言え一言でパーテーションといってもその種類は様々。
それぞれに特徴があり施工方法も異なるため、予め確認しておきましょう。
ローパーテーションの施工方法
パーテーションはその高さによっても種類分けされているのですが、中でも天井まで届かない低くて小さなパーテーションを、ローパーテーションと呼びます。
ローパーテーションの高さは1200~2100mm。座った状態でようやく隠れることができるといった程度の高さから立った状態でも完全に隠れることのできる高さまであります。
いずれにしても上部空間は空いたままですからスペースをしっかりと区切ってプライバシーを確保したい場合には向きませんが、小さくて軽いため施工方法が簡単で、自由に移動させたり必要に応じて追加したりすることが可能です。
勿論業者にパーテーション工事を依頼する必要もありません。
ローパーテーションは自由に組み合わせることができますが、軽い分だけ転倒などの事故も起こりやすいため、安全基準に則って施工する必要があります。
パーテーションの連結方法はいくつかありますが、いずれの場合もパーテーションの端にはエンドカバーを、パネルの継ぎ目にはコーナーポールを、そしてパネルの下部には安定脚を設置しなければなりません。
エンドカバーやコーナーポール、安定脚はレイアウト次第で必要数が変わってきますから、フレキシブルに組み換えたいのであれば多めに揃えておくと良いでしょう。
ローパーテーションの組み合わせでより安定感があるのは、「コの字型」に連結する方法で、各パネル同士が互いに支え合う形になるため転倒のリスクが小さくなります。
コの字型ほどではありませんが、「L字型」や「T字型」も支え合う部分ができるため、ある程度の安定感が得られるでしょう。
安全面を考えるとこのような組み立てがお勧めなのですが、どうしても直線のみで連結したいのであれば、3600mm幅のパネル3枚までと決められており、それ以上連結したい場合はパネル3枚ごとに安定脚を設置する必要があります。
フレキシブルさには欠けますが、安全性を重視するなら床や壁に固定してしまうのもお勧めです。
アルミパーテーションの施工方法
高くても人の頭が隠れる程度までしかないローパーテーションに対し、パネルや枠組みが床から天井まであるものをアルミパーテーションと呼びます。
つまり簡易なパネルであるとは言え1枚の壁と同じようなもので、密閉性のある独立した部屋を作ることも可能です。
アルミパーテーションには壁の上端から天井までの数十cmを欄間として空けておく「オープンタイプ」と、欄間を設けず完全に閉じてしまう「クローズタイプ」とがあります。
防音性や気密性の点で言えばクローズタイプの方が優れていますが、完全な個室とみなされるため消防法によりスプリンクラーや点検口などの防災設備を設置する必要が出てきますし、エアコンなどの天井に設置されている設備にぶつからないようレイアウトをよく考える必要があります。
アルミパーテーションの施工方法それ自体はそれほど複雑ではありませんが、パネルをカットしたり、設置のために床や天井にレールを打ち込む必要があるため、業者にパーテーション工事を依頼するしかありません。
業者は床にパーテーションを立てる位置をマーキングし(墨出し)、それに合わせてレールを裁断、設置してからパネルをカットし、差し込みます。
裁断や設置には騒音が伴うため、施工可能な日を検討し、また近隣の家やオフィスにも事前に挨拶しておく方が良いでしょう。
最後に
今回はパーテーションの施工方法について説明させていただきました。
おわかりになりましたでしょうか?
パーテーションの施工には危険が伴いますので、プロの施工業者に任せることをおすすめ致します。