ガラスパーテーションは、光を遮らずに、オフィスや店舗を仕切れる間仕切りです。明るく開放感があり、圧迫感がありません。いくつかの種類があり、比較的安価なタイプから、遮音性や耐震性などの高機能タイプまで、価格も特徴もさまざまです。今回は、おしゃれなオフィスに欠かせない、ガラスパーテーションの種類や価格・使い方・施工事例をご紹介します。
ガラスパーテーションの種類とメリット・デメリット
まずは、種類やメリット・デメリット、アルミやスチールのパーテーションと違う点も、分かりやすく解説します。
■ガラスパーテーションとは?
ガラスを使った、間仕切りのことです。アルミパーテーションや、スチールパーテーションのパネルの全体、または一部分がガラスになっています。美しく軽やかな間仕切りは、圧迫感なく、オフィスや店舗の動線をつくることができます。
≫ ガラスパーテーションを施工方法には種類がある【プロが解説】
■ガラスパーテーションの種類
施工型のガラスパーテーションには、以下の3つのタイプがあります。
●アルミの枠に、ガラスをはめたタイプ(支柱あり)
アルミパーテーションのパネルを、ガラスに変更したものです。天井、床、左右の支柱、の4辺の枠でガラスを固定しています。3タイプの中で、もっとも安価で軽量な、人気のタイプです。おしゃれでリーズナブルなので、エントランスやミーティンググスペースなど、多くの企業や店舗、教室などで利用されています。
●スチールの枠に、ガラスをはめたタイプ(支柱あり)
スチールパーテーションのパネルを、ガラスに変更したものです。アルミタイプと同じように、4辺の枠で固定しています。防音性(遮音性)や不燃性、耐震性を求めるなら、このタイプがおすすめです。より高い防音性が必要な場合は、強化ガラスや、ガラスを二重にしたダブルガラスに変更すると良いでしょう。
●ガラス同士をつないだタイプ
連装ガラスパーテーションと呼ばれ、間に支柱がなく、ガラス同士をつなげるタイプの間仕切りです。天井と床の2辺で固定し、連続性のある、美しく洗練された空間をつくりだします。繋げられる枚数には制限があり、標準では5枚程度、二重にしたダブルガラスでは10枚程度までつなげられ、継ぎ目が目立ちません。支柱が少ないことで視界が遮られず、クリアでシームレスなことが魅力です。価格は、3タイプの中でもっとも高くなります。
■ガラスパーテーションのメリット・デメリットについて
次に、メリットとデメリットをご紹介します。
メリット
- 光や視線を遮らない
- 清潔感がある
- 圧迫感や窮屈さを感じさせない
- 明るく広々とした雰囲気
- 企業の透明性や公共性の象徴となる
- 遮音性や耐震性、防火性能を高めた製品もある
デメリット
- 割れる心配がある
- 高価
- 重い
- 丸見えだと落ち着かない
- 曲線に建てるなどの自由度は低い
■アルミパーテーションやスチールパーテーションとの違い
続いて、パネルタイプのアルミパーテーションや、スチールパーテーションと違う点について解説します。
明るく広々と開放的
パネルで構成されたアルミやスチールのパーテーションは、まさに『壁』という印象になります。ガラスパーテーションは、動線をつくりだす事は同じでも、清潔感があり、明るく開放的な印象を与えてくれます。企業の透明性、公共性の象徴にもなります。
おしゃれ
おしゃれでスタイリッシュな雰囲気が演出できます。フレームの色によってもイメージが変ります。たとえば、ブラックのフレームは、カフェやラボのような雰囲気になり、ホワイトのフレームは、爽やかで明るく清潔感のある空間になります。シルバーのフレームは、シャープで知的な印象をもたらしてくれます。
価格はパネルより高い
パネルで構成されたパーテーションと比較すると、価格は高くなります。理由は、以下のことなどがあります。
- 安全上、厚くて重いガラスを使っているから(より厚い方が高い)
- 部材が増えるから
- パネルとは別に、ガラスは専門業者が運搬するから
- 施工には、高い技術が必要だから
ガラスパーテーション、事例と価格
次に、スタイルの種類と施工事例、価格について解説します。よりリーズナブルに導入する方法として、中古という選択肢もあります。新品と中古の価格が比較できる表を用いてご説明します。
■スタイル別の施工事例
ガラスパーテーションには、以下のようなスタイルがあります。施工事例の写真と合わせてご紹介していきます。
全面ガラス
床から天井までが1枚のタイプと、2m程度の高さで上下2枚に分割されているタイプの2種類があります。1枚ものは、天井を高く感じられ、開放感あふれるデザインになります。
分割タイプでは、ランマオープンにすることも可能です。
〈施工事例 1枚もの〉
〈施工事例 2分割〉
ガラスブロック
アルミやスチール製のフレームに横桟を入れ、3段や4段のブロックを構成します。ガラスだけのブロックにしたり、パネルと組み合わせたり、好きなデザインや用途によって、自由に選択できることが魅力です。
〈施工事例〉
腰上ガラス
床から1m程度の高さがパネルで、上はガラスになっています。オフィスでは書類やPC、デスクなどの什器を運ぶことがあります。その際に、台車がパーテーションぶつかってしまうことや、避難時に人が激突する恐れもあります。腰上ガラスなら、明るく圧迫感がない、という魅力はそのままに、下が頑丈なパネルなので、衝突時の危険を軽減できます。
〈施工事例〉
ランマガラス
ランマにガラスを入れるスタイルです。下の部分がパネルで閉鎖的でも、ランマから明かりを採光でき、面積が小さい部屋でも圧迫感を軽減できます。遮音性を保ちながら、照明の効率が良くなります。
〈施工事例〉
■中古・リユース
オフィスボールでは、新品だけでなく、中古パーテーションの販売もしています。ガラスパーテーションも、新品より安価にご提案することが可能です。見た目はほとんど遜色ありません。また、中古パーテーションを取り扱う業者はたくさんいますが、再利用するのはパネルや支柱だけ、というところが多いと思います。しかし、当社では、状態が良ければガラスもリユース品をご利用頂けます。良い品を格安でご提供できるよう、コスト削減も徹底しています。新品では予算オーバーという場合は、ぜひ中古をご検討下さい。
■価格
続いて、価格についてご紹介します。オフィスや店舗に導入する際の参考にしてください。
ガラスパーテーションの価格 | ||||
価格 | 一般的な相場価格 | オフィスボール価格 | ||
種類 | 新品 | 新品 | 中古 | |
ガラス | ガラスパーテーション (アルミタイプ) |
40,000円程度 | 14,080円~ | 12,900円~ |
ガラスパーテーション (スチールタイプ) |
70,000円程度 | 29,500円~ | 25,800円~ | |
パネル | アルミパーテーション | 25,000円程度 | 12,000円~ | 7,400円~ |
スチールパーテーション | 40,000円程度 | 22,500円~ | 12,400円~ | |
*w900、施工費等別途 |
ガラスパーテーション、ガラスの種類と使い方
ガラスにも種類があるので、それぞれの特徴をご紹介していきます。また、用途に合わせた様々な使い方についても解説します。
■ガラスの種類
フロート
一般的な透明のガラスです。透明のまま使うほか、フィルムやシートを貼って使用することもできます。パーテーションのガラスの厚みは、標準的なタイプで4~6mm程度です。強化ガラスや耐震性を高めたもの、1枚もので高さがある場合などは、8mm~10mm程度と厚みが増し、重量もアップします。
型板(かたいた)
型板ガラスは、表面が平らではなく、凹凸があります。凹凸によって光が屈折し、向こう側がぼやけて見えるため、プライバシー確保に役立ちます。視線をゆるやかに遮りながらも、光は遮りません。また、透明のものにシート貼りするより、リーズナブルです。
カラー
カラーガラスは、上質で光沢感があり、明るく美しい空間をつくり出します。ゲストをお迎えする受付やロビーなどにぴったりで、光に満ちた、華やかな印象を与えてくれます。
強化
見た目は普通のガラスと変わりませんが、通常より3~5倍の強度があります。万が一破損しても、鋭い破片にはならずに粉々になるため、怪我をする危険を軽減できます。また、耐熱性にも優れています。透明タイプと半透明のフロストタイプがあり、用途によって使い分けることができます。
ダブル(複層)
ガラスを二重にすると防音性がアップします。遮音仕様のパーテーションの中は、特殊な防音フィルムを挟みこんだ、防音合わせガラスを二重に使っているものもあります。
■ガラスの使い方
標準的な透明なガラスを使用する場合、オフィスや店舗では、どんな使い方があるのかご紹介します。
透明のままで開放感を出す
透明のまま使うと、クリアで美しいガラスの魅力が活かされ、開放感が出ます。しかし、人や物がぶつかって割れる心配もあります。対策として、危険な破片の飛散を防ぐ、飛散防止フィルムを貼って利用することをおすすめします。衝突防止には、目印になるシールやサインを貼る方法もあります。
フィルムやシートでデザイン性をプラス
半透明のフィルムや、色や柄のついたシートを貼ることもできます。半透明のフィルムは、光は通しながらも視線を遮ることができます。オープンながらもプライバシーが確保され、会議や業務に集中できるでしょう。フィルムやシートは、色やデザインが豊富です。グラデーションやローマ字など、おしゃれで個性的なデザインにすることができます。また、シートやフィルムを貼ることで、割れた場合でも、飛散防止効果が期待できます。
ブラインドでプライバシー確保
ブランドを組み合わせれば、オープン時はカジュアルに利用でき、閉めればプライバシーが確保され、重要な会議での利用などが可能です。ブラインドの取付けは、パーテーションのフレームに外付けする方法と、ダブルガラスの間に内蔵する方法があります。内蔵タイプは、昨今増えているWeb会議にもおすすめの仕様です。音漏れや周囲の雑音を防ぎながらも、開放感があり、会議に集中して取り組むことができるでしょう。
瞬間調光フィルムでインパクトある演出
瞬間調光フィルムを貼れば、透明から瞬時に半透明、不透明へと変化させることができます。不透明時には、スクリーンの役割を果たし、プロジェクターによる映像の投影ができます。機能的で、インパクトのある演出は、オフィスやホテル、店舗のエントランスにぴったりです。最先端技術を取り入れたい方や、格好良いものが好きな方におすすめです。
■ガラスパーテーションの導入事例
最後に、用途別の導入事例をご紹介します。
ミーティングルーム
ホワイトのアルミのフレームに、大きな全面ガラスを、透明のまま使っています。ミーテイングスペースが大きくとれなくても、開放感があり、窮屈さを感じさせないデザインになっています。
エントランス
当社、オフィスボールのエントランスです。ホワイトのブロックガラスパーテーションで、ミーテイングスペースが丸見えにならないよう、座った時の顔の高さに半透明のシートを貼っています。床は、木目のタイルと黒系の落ち着いたカーペットを貼り分けることでゾーンを区切っています。
喫煙室
閉鎖的になりがちな喫煙室でも、明るく圧迫感がありません。外から見えることで、長居を予防する役割も果たしてくれます。ブラックフレームとコンクリート打ちっぱなしの内装が、おしゃれなオフィス空間をつくりだしています。
≫ おしゃれなオフィスパーテーションの実例6選!種類や注意点
教室
シルバーのフレームが、シャープで知的な印象を与えてくれます。ドアを暖色系のオレンジにすることで、ドア位置を目立たせ、出入り口へ自然と誘導することができます。空間を明るくする、アクセントカラーにもなっています。
ガラスパーテーションとは?価格や使い方を解説【施工事例アリ】まとめ
ガラスパーテーションは、光を遮らず、明るく開放感のある間仕切りです。スタイルやガラスにも種類があり、求める機能やデザインで選ぶことができます。価格は、アルミやスチールのパネルタイプより高くなります。しかし、中古を使って、経済的に導入することも可能です。事例を参考にして頂き、おしゃれで機能的なガラスパーテーションをぜひご検討ください。