学習塾・学校用パーテーションの正しい選び方と施工事例4選

学習塾や学校、各種スクールなどでは、フレキシブルに仕切れるパーテーションが役立ちます。教室をはじめエントランスや自習室など様々なスペースが必要とされ、用途に合った素材や性能が求められます。今回は、学習塾・学校用パーテーションの種類や選び方、レイアウト事例について解説します。

 

学習塾・学校用パーテーションの種類

学習塾・学校用パーテーションの種類

そもそもパーテーションとはなにか?また、どんな種類があるのかを解説します。

 

パーテーションとは?

部屋や空間を区切るために使われる衝立(ついたて)や仕切りのことです。素材は、主にアルミやスチール、ガラスなどです。あらかじめ特定のサイズで生産された既製品のパネルや支柱などの部材を使って組み立てます。パネルの表面には、内装やインテリアに合わせてクロスや塩ビシートを張る場合もあります。

 

パーテーションの種類

種類は、ハイパーテーション、ローパーテーション、卓上パーテーションの3つに分類できます。それぞれの特徴を解説します。

 

●ハイパーテーション

床から天井まで仕切れる固定タイプの間仕切りです。特定サイズの部材を現場に合わせてカットして施工するため、施工型パーテーションと呼ばれています。さらに素材別に、スチールパーテーション、アルミパーテーション、ガラスパーテーションの3種類があります。

 

専門業者による工事が必要になるため、床置きや卓上のタイプより費用がかかります。しかし、性能が高いことがメリットだと言えます。また、最大の魅力は、大工さんが作るような壁とは異なり、移設ができるということです。将来的にレイアウト変更や移転をする際には、解体して既存の部材を活かし、再度組み立てて使うことができます。

 

一方デメリットは、天井まで仕切って個室を作ると、消防設備や空調を増設または移設しなければならない場合があることです。設備の移設や増設には、パーテーション工事とは別途の費用がかかるため、あらかじめ予算組みしておく必要があります。

 

●ローパーテーション・衝立

床置きタイプの仕切りです。デスクのまわりを囲ったり、簡易的に空間を間仕切ったりする際に使われます。キャスター付きや折りたためるタイプもあります。パネルや支柱、安定脚などの部材で構成され、工具があれば組み立てや連結が簡単にできます。

 

パネルの表面は、クロスや木目シート、ホワイトボードなどの種類があり、サイズのバリエーションが豊富なことも魅力です。高さは、座った姿勢でも視線を遮らない1m程度のものから、ドアが付けられる2m程度のものまであり、用途に合わせて選べます。

 

一方で、レイアウトには制限があります。コの字やH字、L字、T字型などに設置して使うことが一般的で、必要に応じて安定脚や床固定金具を取り付けます。レイアウトによっては、安定脚が邪魔になってしまう場合もあるでしょう。また、直線に設置する際は、安全面から連結できる枚数が限られているため注意して下さい。

 

●卓上パーテーション

学習塾などのデスクの上に置いて使うコンパクトな仕切りです。導入費用の安さや簡単に位置を変えられる手軽さが魅力です。高さは、30~50cm程度の製品が多いでしょう。デスクの正面やサイドに置くことで、周囲の視線を遮ることができ、個室のような感覚で集中できます。

 

また、飛沫感染対策にも役立ちます。素材は、アクリル板やスチール製などがあります。アクリル製で半透明や透明のものは、圧迫感がなく手元が暗くなりにくいことがメリットです。スチール製は、個室感が演出でき、マグネットやメモを張り付けられます。

 

吸音性やデザイン性を高めた、クロスやフェルト張りのタイプもあります。しかし、防音性はないため、周囲が騒がしい場所には向いていません。安定脚の付いた据え置きタイプの場合は、デスク上が狭くなったり、落下したりする恐れがあるため、固定式の方が望ましいでしょう。

 

種類別のメリット・デメリット

それぞれのメリット・デメリットを一覧にまとめました。検討する際の参考にして下さい。

 

パーテーションの種類別 メリット・デメリット
種類 ハイパーテーション ローパーテーション 卓上パーテーション
タイプ 固定タイプ 床置きタイプ 卓上タイプ
性能 堅牢性、防音性、不燃性、耐震性 施工性、デザイン性 経済性、デザイン性
メリット 移設できる 組み立てや連結が簡単 費用が安い
天井までの個室が作れる クロス張りや木目柄がある 簡単に動かせる
性能・デザイン性が高い サイズバリエーション豊富 飛沫感染対策になる
デメリット 専門業者による施工が必要 レイアウトに制限がある 防音性はない
費用が高い 連結できる枚数が限られる デスクが狭くなる
設備の増設や移設の可能性 安定脚が邪魔になる 倒れたり落下の恐れがある

 

スペース別、学習塾・学校用パーテーションの選び方

学習塾などでは、用途にあったパーテーションを選ぶことが大切です。スペースごとにどんな種類が適しているのか解説します。

 

学習塾や学校に必要なスペースとは?

学習塾などのレイアウトを検討する際には、次のようなスペースが必要になります。

 

  • エントランス
  • 教室
  • 個別指導スペース・自習室
  • リフレッシュスペース
  • 事務室・会議室

 

それぞれの場所に必要な性能や選ぶべきパーテーションを詳しく見ていきましょう。

 

エントランス

床や天井にしっかりと固定するハイパーテーションが適しています。なかでもガラスパーテーションがおすすめです。学習塾などのエントランスは、明るくオープンな雰囲気であることが求められます。また、多数の人が出入りすることから、頑丈な間仕切りであることや、入退室管理システムが使えることなどが必要になります。

 

ガラスパーテーションのフレームは、アルミやスチールといった頑丈な素材で作られています。また、電気配線を通せる構造であるため、セキュリティ錠を取り付けることも可能です。ガラスは、採光性や透過性があり、明るさや見通しの良さを感じさせてくれます。

 

半透明のシートやサインシートを張ることにより、デザイン性をアップさせたり、万が一割れた場合の飛散防止に役立てたりできます。

 

教室

教室も、床や天井にしっかり固定できるハイパーテーションが適しています。なかでもスチールパーテーションは、防音性に優れているため、周囲の雑音を遮断して静かで学習しやすい空間づくりができます。教室はセキュリティの面から、簡単に侵入されないことも大切です。

 

スチールパーテーションは、スチール鋼板の裏に石膏ボードが張られたパネルを両面から取付けるため、頑丈な構造になっています。防音性だけでなく、堅牢性、不燃性、耐震性などにも優れた間仕切りです。また、教室の仕切りにはガラスパーテーションもおすすめです。

 

スタイルには、ブロックガラスや腰上ガラスなどのバリエーションがあり、閉塞感のない明るい印象にできます。しかし、どちらも費用が比較的高く、施工には時間もかかります。費用や施工時間を抑えたいという場合は、アルミパーテーションを選ぶと良いでしょう。

 

個別指導スペース・自習室

個別指導や自習用スペースには、ローパーテーションや卓上パーテーションが適しています。周りの視線を遮り、集中できる環境づくりをしてあげることが大切です。ローパーテーションで机を囲う場合は、座って目線が隠れる1m20~30cm程度の高さがおすすめです。

 

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また、卓上パーテーションを使う場合は、45~50cm程度の高さがあれば、前面にほかの人が座っていてもお互い視線が気になりません。飛沫感染防止用として使う場合は、もう少し高い60cm程度が良いでしょう。高さのあるものを選ぶ際は、アクリルなど透明性のあるタイプを選び、圧迫感が出ないようにして下さい。

 

リフレッシュスペース

生徒同士や先生と生徒が自由に話すための場所には、フレキシブルに仕切れるアルミパーテーションやローパーテーションがおすすめです。アルミパーテーションは天井まで仕切れる間仕切りでありながら、フレームにパネルを取付けるシンプルな構造です。

 

≫ リフレッシュスペースはオフィスに必要?メリットと事例4選

 

施工も比較的短時間で行うことができ、安価に個室が作れます。カラーバリエーションも豊富で、カラフルで楽しい空間や、木目調のカフェ風インテリアなどにすることができます。また、エリアと分けをしたい場合には、ローパーテーションや衝立を活用すると良いでしょう。高さは、立っている人の目線が遮れる1m50~60cm程度のタイプがおすすめです。

 

事務室・会議室

事務室や会議室には、アルミパーテーションが適しています。安価でデザイン性も高く、コストパフォーマンスの良い間仕切りです。シンプルな構造のため、レイアウト変更時にも解体や再組み立てがしやすく、長期に渡って活用できます。

 

≫ 会議室向けパーテーションはどれにすべき?選び方と事例4選

 

不燃タイプもあるため、内装材に制限がかかるビルの高層階でも使用できます。また、会議室では、打ち合わせだけでなく、進路相談や保護者面談を行うこともあるでしょう。ドアのある個室にしておくことで、プライバシーの確保をしながら、落ち着いて話せる空間になります。

 

学習塾・学校用パーテーションの施工事例4選

最後に、学習塾や学校における施工事例4選を解説します。

 

開放感のある教室の事例

開放感のある教室の事例

こちらの塾では、たくさんの生徒が授業に参加するため、開放感のあるガラスパーテーションを使っています。ブロックガラスのスタイルはおしゃれな印象になり、明るく閉塞感を感じさせない教室になっています。また、ホワイトフレームを選ぶことで清潔感やクリーンさを演出しています。ドアには学習塾のイメージカラーであるオレンジ色を使用し、ブランディングにも活用しています。

 

防音性重視の事例

防音性重視の事例

音楽教室であることから、防音性を重視してスチールパーテーションを使っている事例です。スチールパーテーションは、パネルで両側から支柱を挟んだ中空構造になっています。教室では楽器を演奏するため、しっかり遮音できるように天井まで塞ぐランマクローズのスタイルにしています。防音性をより高めるために、パネルの内側に遮音材であるグラスウールも充填しています。また、ホワイトカラーを選んだことで、圧迫感を感じさせない、さわやかな印象を演出しています。

 

色の効果を活用した事例

色の効果を活用した事例

資格試験合格を目指す塾で、教室の仕切りにアルミパーテーションを使っている事例です。青と白のコントラストが美しく、ブロックスタイルがおしゃれな雰囲気をつくっています。また、青は心身を落ち着かせて、集中力をサポートしてくれる効果が期待できる色です。誠実さや信頼感をイメージさせる色でもあるため、競合との差別化や塾のブランディングにも活用しています。

 

移設の事例

移設の事例

語学学校の移転に伴い、アルミパーテーションを移設した事例です。移転前に使っていたものを解体し、移転先で再度組み立てています。移転先は天井の高さが低かったため、パネルやドアは小さく加工しています。移設できるというメリットを十分活かせた事例となっています。また、ドアや一部のパネルにガラスを使うことで、衝突防止や採光性の確保に役立っています。

 

学習塾・学校用パーテーションの正しい選び方と施工事例4選【まとめ】

パーテーションとは、部屋や空間を区切るために使われる衝立や仕切りのことで、大きく3種類に分類されます。学習塾や学校では、教室以外にも個別指導スペースやリフレッシュスペース、事務室などが必要になり、それぞれの用途に合ったパーテーションを選ぶことが大切です。また施工事例では、防音性を重視した事例や色の効果を活用した事例などをご紹介しました。パーテーション導入の際には、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

 

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