オフィス用ローパーテーションの種類と中古を購入する注意点

オフィスを区切るローパーテーションは照明や空調等を遮らずに快適な居住空間をデザインできるアイテムです。今回ご紹介する各種方式のローパーテーションはほとんどの業者で取り扱いがありますので、この記事で種類を確認したら業者に相談してみたり、カタログを貰って検討してみましょう。

 

布張りローパーテーション

オフィスを区切るローパーテーション

オフィスで多いのは、青色布張りの120cm、160cmローパーテーションです。布素材なので温かみがあり、青系統の色は落ち着きがあるのでよく選ばれます。布張りパーテーションは金具で簡単にジョイントでき、自立用の足を用いたり、L字型やコの字型に組んで自立させます。最初の設置は業者に任せますが、以後オフィスのレイアウトデザインや配置換え等に応じて社員が分解・移動・組み立てできるのも利点です。

 

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布張りローパーテーションの張替え

布製パネルのローパーテーションは時間が経つと、汚れたり日焼けで変色することがあります。そのような古くなったパーテーションは処分して、新しいものをとり入れるのも心機一転するのに良い手ですが、布の張替えサービス等を利用すればコストを大幅に抑えることができます。以下に事例を掲載します。

 

一般的な国産ローパーテーション(幅900×高さ1600mm)はだいたい30,000円ほどの値段となりますが、もし、これを5枚購入した場合は、搬入・組み立て等の費用込みで19.5万円ほどが掛かります。プラスして古いパーテーションの処分費用は5枚×5,000円で25,000円が掛かりますので、合計で約22万円となります。

 

これを張替え対応した場合は、5枚分(裏表で10面)で、材料費や作業費10万円、作業員の交通費5,000円とすれば、合計10.5万円となります。これならローパーテーションを新機購入した場合の半額以下になる計算です。古いパーテーションを処分するのではなく再利用することを考えると経費節減にもつながるのです。

 

その他のパーテーション

レール式パーテーション

レールを天井に設けて、折りたたみパネルやアコーディオンカーテン等を吊るす方式もオフィスに広く活用されています。いつもは開放されていますが、いざとなったらパネルやカーテンを広げて個室の会議室等にできるパーテーションです。イベントホールやホテル・旅館の宴会場などでは、催しの規模に応じて会場を区切る「折りたたみ式パーテーション」が一般的に使われていますが、これもレール式パーテーションの1つです。

 

衝立(ついたて)

衝立は最も一般的で簡単なパーテーションです。パネルに画びょうやマグネットが使えるもの、ガラス製など種類も豊富です。形状的にはパネルに自立足がついているものと、複数パネルを屏風式に広げて自立させるものがあります。衝立式はどこにでも運べるのが利点で、コロ付きで簡単に動かせるものもあります。

 

突っ張り棒式の衝立

床と天井に突っ張り棒を立てて、その間にパネルを嵌める方式のものです。床と天井でしっかり支えることで、自立用の足が必要ありません。大きさはだいたい1間(90cm)のものが多く、パネルにはスチール格子や木製パネル、スチール棚などが付いているものも多いです。部屋を区切るというよりも、いろいろな小物を引っ掛けたり、収納するための衝立と言った方がよいでしょうか。突っ張り棒はバネ式やネジ式で組み立てはDIYでできます。

 

オフィス用ローパーテーションの種類と中古で購入する注意点

ローパーティションは中古でも購入できる

中古でローパーティションを購入する際には、高さをしっかりと確認することが必要です。一概にローパーティションと言っても、製品によって高さは異なり、大きく3パターンに分類することができます。1つ目は高さが1,200mm前後で、座った時に隠れるぐらいの高さのものです。2つ目は高さが1,600mm前後で、立った時にギリギリ見えるぐらいの高さのものです。そして3つ目は高さが1,800mm程度で、立っていても顔が隠れるぐらいの高さとなります。

 

オフィスにどの高さが必要なのかを見極めよう

ローパーティションと言っても、高さが違えば空間に与える印象がガラリと変わります。また、ニーズや用途もクライアントによって異なるでしょう。中古パーテーションを購入する際には、オフィスや工場、倉庫など、ローパーティションを設置するスペースに、どのような機能が必要なのかという点を考えた上で、適切な高さのローパーティションを選ぶことが大切です。

 

ちょっとしたミーティングスペースを確保したい場合には、視界を完全に遮断するとともに、遮音性もある程度期待できる高さ1,800mm前後のローパーティションが理想的です。一方、できるだけ低めの高さでローパーティションを活用したいけれど、ある程度の遮音性も欲しいという場合には、高さは1,500mm以上のものを選ぶとよいでしょう。高さが1,500mm以上あると、座った状態では外部が見えないのでプライベートなスペースを確保できます。また、周囲の話し声なども聞こえにくくなるでしょう。一方で、立ち上がるとパーティションの外が見えるというのもこの高さの特徴です。

 

なお、デスクワークに集中したい時には、パーティションの高さを1,200mm程度にするとよいでしょう。学習塾や図書ルーム、デスク周りなどには、あまり高すぎるパーティションを導入してしまうと、空間が狭く見えてしまうだけでなく、空調が行き届かない場所が出てしまう可能性があります。集中できる環境を確保しつつ閉塞感を作らない高さという点では、1,200mm程度のローパーティションは理想的でしょう。

 

ローパーティションを中古で購入する際には、ニーズに合ったパーティションの高さで選ぶことが大切です。目的と空間の用途によって、1,200mm~1,800mm程度の中から適切な高さを選ぶと良いでしょう。

 

ローパーテーションは簡単に設置が可能で施工が不要ですが、オフィス設計に防音、セキュリティが必要な場合は施工型パーテーションという選択肢もあります。最後にオフィス向けの施工型パーテーションに関して見ていきましょう。

 

施工型パーテーションの工事を格安で行うコツ

施工型パーテーション工事は素材と施工方法でコストが変わる

パーテーション工事では、素材と施工方法によって、施工にかかるコストが大きく異なります。まず、パーテーションに使う素材は、不燃素材でなければいけないと消防法によって規定されています。これは、欄間が空いているタイプでも空いていないタイプでも同じで、壁材や天井材に使う材料は、不燃材であることが条件となっています。オフィスの会議室設置などで使うパーテーションは、一般的にはスチール素材アルミ素材が多く使われています。その中でもアルミは軽量でリーズナブルという特徴があり、仕上げ材を工夫すれば様々な雰囲気を演出することも可能です。もしも格安でパーテーション工事を行いたい場合には、素材をいろいろ比較しながら、ニーズを満たす素材の中からできるだけリーズナブルなものを選ぶのがおすすめです。

 

施工方法によってもコストは変わります。ガラス素材のパーテーション工事では、ガラス面を上下左右の4辺で支えるのか、または上下の2辺だけで支えるのかによって、必要となるガラス面の厚さが変わり、施工方法も異なります。格安なのは上下左右の4辺でガラスを支える施工方法となります。ですから、少しでも格安にパーテーション工事をしたいのなら、施工方法も考えると良いでしょう。

 

パーテーションのタイプによって施工コストは変わる

パーテーションと言っても、どんなタイプのものが必要かによって、施工コストは千差万別です。例えば、学習塾や図書館のように静かな空間を提供しながらも、四方をパーテーションで覆う必要がない場合には、吸音性のある背が低めのパーテーションがおすすめです。可動式や自立式のものでも十分に役割を果たしてくれるでしょう。一方、床から天井まで欄間が空いていないタイプのパーテーションなら、業者が入ってしっかりとした工事が必要となります。場合によっては建物の基礎の部分にも釘を打ち込むため、建物の所有者から許可を取らなければいけないこともあります。こうした大掛かりな工事を行うと、工事費用はまとまった金額になってしまいます。

 

ローパーテーションと施工型パーテーションを使い分ける

施工型パーテーションで部署や共有スペースに仕切り、部署内をローパーテーションで各課ごとに区切って設計することが一般的に行われています。部署長は自分の席から部署内を見渡せ、部下は上司が見えるため、報告や相談ができやすくなりますが、そういう部署内の環境作りにローパーテーションがよく活用されます。一方で施工型パーテーションは、パーテーションの素材と設置方法をどうするか、可動式か固定式か、建物の基礎への施工は必要なのかなど、たくさんの要素によって費用が大きく異なります。業者による工事が必要ないローパーテーション設置でニーズが満たせる場合もあれば、建物の所有者から許可を取って本格的な工事が必要になる場合もあることを覚えておきましょう。

 

 

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