アルミパーテーションは、安価でコストパフォーマンスの良い間仕切りです。オフィスや工場、塾やクリニックなど、多くの場所で空間を間仕切る際に使われています。今回は、アルミパーテーションのメリット・デメリットから、構造や施工手順、間仕切りの使い方事例9選をご紹介します。
アルミパーテーションとは?
■アルミパーテーションとは
アルミ製の支柱で作る間仕切りです。施工型パーテーションの1つで、組み立てた後で、解体して再施工ができます。アルミパーテーションの最大の魅力は、安価なことです。コスト重視の場合に最適で、オフィスだけでなく、病院や店舗など、多くの場所で使われています。
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■アルミパーテーションのスタイル
スタイルには、次のような種類があります。
●ランマオープンパネル
●ランマクローズパネル
●ブロックパネル
●ブロックガラス
●腰上ガラス
●全面ガラス
■アルミパーテーションのメリット・デメリット
続いて、メリット・デメリットをご紹介します。
メリット
●経済的
●施工性がよい
●色のバリエーションが豊富
●全面パネルやブロックパネルなど、スタイルの種類も選べる
●不燃認定された製品もある
●中古も多く出回っている
アルミパーテーションの最大のメリットは、安価で経済的なことです。次に施工性が良い点があります。『施工性が良い』というのは、部材の数が他の間仕切りよりも少なく、施工時間が短く済むという意味です。パーテーションの工事は大きな音が出るので、多くの場合、休日や夜間に行われます。工事の際には、鍵の開閉や立ち合いなどで、発注者側も休日出勤になる場合があります。施工時間が短くすめば、立ち合いの時間も短く済み、負担を減らす事ができます。
デメリット
●防音性(遮音性)は低い
●標準のパネルは不燃性ではない
●支柱が表面に出る
経済的で使い勝手の良いアルミパーテーションですが、デメリットもあるので解説します。
1つめは、防音性が低いことです。天井に近い欄間(ランマ)部分を塞いで完全な個室にしても、大きな声は聞こえてしまいます。しかし、コソコソ話は聞こえず、また通常の会話もハッキリとは聞こえないことが多く、機密事項でなければ、会議室として利用可能です。
2つめのデメリットは、もっとも安価な標準タイプは、不燃ではないという点です。標準パネルの芯材は、ペーパーハニカムという段ボールのような素材が、ハチの巣状になっています。高層ビルなど、不燃性の間仕切りしか使えない場所では利用できません。しかし、アルミでも不燃認定タイプがあり、価格はスチールパーテーションより安いため、経済的にご利用頂けます。
3つめは、支柱が表に出るため、スチールパーテーションほどのスタイリッシュさは出せないという点です。見た目には好みもあるので、この点は大きなデメリットとは言えないでしょう。
■中古アルミパーテーション
アルミパーテーションは、中古品やリユース品も利用できます。とことんコストにこだわりたい場合に最適です。多くの企業やお店で使用しているため、中古品の中でも比較的在庫数が多く、その点でも使い勝手が良いでしょう。
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■アルミパーテーションの価格
オフィスボールでは、格安でアルミパーテーションを販売しています。当社での価格は、7,400円~(w900、中古品、施工費別)です。新品は、相場では1枚25,000円程度ですが、当社では、格安の12,000円~となっています。
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アルミパーテーションの部材と施工手順
次に、なぜアルミパーテーションは施工性が良いのか、構造や施工手順について詳しくご紹介していきます。
■アルミパーテーションの構造
まずは、アルミパーテーションを構成している部材についてご紹介します。アルミパーテーションの主な部材は、パネル、支柱、レールです。それぞれの役割は下記のとおりです。
●パネル:壁となる部分
●支柱:パネルを支える部材、スタッドやポストとも呼ばれる
●レール:パネルと支柱の枠となる部材、ランナーとも呼ばれる
■アルミパーテーションの施工手順
次に、アルミパーテーションの施工手順を解説します。
1,養生と搬入
パネルや支柱を搬入する際、建物のドアやエレベーターなどを傷つけないために、プラダンなどの養生シートで床や壁面を保護します。
2,床の墨出し
墨出しとは、間仕切りを設置する位置に印を付ける事です。床に養生テープを貼り、レーザーで測りながら、パネルの中心線を記していきます。
3,天井の墨出し
次に、天井にも印をつけていきます。床と同様にレーザーで測りながら、施工位置に直接印をつけていきます。
4,レール、支柱、パネルのカット
墨出しをして寸法を測ったら、レールや支柱、パネルをサイズに合わせて切断します。切断には専用のカッターを使用し、この作業では大きな音が発生します。
5,レール取付け(ランナー取付け)
次に、天井と床にコの字型のレールを取付けていきます。天井のレールは天レール、床のレールは床レールと呼ばれています。間仕切りを建てるラインに照明器具かぶつかってしまう場合には、その部分のレールをカットします。レールはビスで止めていくので、天井や床には、小さい穴が開くことになります。
6,建て込み
床のレベル(水平)を合わせて、支柱とパネルを建て込みます。パネルには保護シートが貼ってあるので剥がし、支柱とパネルを交互にレールにはめていきます。
7,金物取付け
ドアや、鍵などの金物は、最後に取付けます。
8,片付けて施工完了
これでアルミパーテーションは完成です。廃材や道具を片付け、養生を撤去したら作業完了となります。アルミパーテーションの施工は、このようにシンプルな内容です。そのため、比較的短時間で施工や解体が可能で、施工性が良いと言えます。しかし、倒れたり傾いたりしないよう、レベル(水平)をとったり、しっかりとビス止めしたり、職人の技術が必要です。アルミパーテーションの施工や解体は、怪我や破損の可能性があるため、必ず専門家にお任せください。
アルミパーテーションの使い方事例9選
最後に、間仕切りの使い方事例9選を解説します。オフィスだけでなく、工場や店舗での事例もあり、スタイルやアクセントカラーの使い方など、詳しくご紹介します。
会議室
木目調パネルを使用した、会議室の事例です。木目の落ち着いた雰囲気に、シルバーのアルミ支柱がアクセントになっています。ちょうど梁の下のラインに建てているので、ランマオープンですが、開口部は少なめになりました。
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執務室
ブラックのアルミ枠を使用し全面ガラスで執務室を間仕切った事例です。透明ガラスを使用することで、明るいオフィスになり、透明性がある企業イメージを演出できます。
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エントランス
エントランスの事例です。木目調パネルとシルバーの支柱を使用し、同色のシルバーのサインを取付けています。シンプルでおしゃれな空間になっています。
喫煙室
ブラックの腰上ガラスパネルで喫煙室をつくった事例です。クールでおしゃれな空間になりました。ガラスを使用することで明るさがあり、圧迫感がありません。また、外から見えることで、長時間の使用を防止する効果もあります。
倉庫
倉庫内の作業場にアルミパーテーションを使用した事例です。ホワイトのパネルにシルバーのアルミ支柱、ドアはアクセントとして黄色にしています。アクセントカラーを入れることで、明るく、楽しい雰囲気になっています。また、ドアの位置を分かりやすくし、誘導する役割も果たしています。
工場
天井高の高い工場内を間仕切っている事例です。ホワイトパネルとシルバーのアルミ支柱で、シンプルで清潔感のある空間になっています。一部に腰上ガラスを入れることで、内部の様子も確認できます。天井高が高い場所の支柱(ポスト)は中古としても再利用しやすく、不要になった際は買取してもらうと良いでしょう。
教室
ブロックのガラスパネルで教室を間仕切っている事例です。塾やセミナールームなどでもアルミパーテーションはよく利用されます。シルバーフレームとガラスはシャープな印象です。オレンジのドアがアクセントになり、入りやすく、明るい雰囲気にしています。
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クリニック
クリニックの事例です。ホワイトのパネルがシンプルで爽やかな印象を演出しています。ドアは吊り戸で、軽い力でも開閉しやすく、音も静かです。
エステ・サロン
脱毛サロンの事例です。
パネルはホワイト、ドアはブラックで、スタイリッシュで清潔感のある空間になっています。白のパネルは、小さい個室でも圧迫感が出ず、明るい空間になります。
アルミパーテーション|施工手順と間仕切りの使い方事例9選【まとめ】
アルミパーテーションは、コストパフォーマンスの良い間仕切りです。比較的安価で、施工性も良く、バリエーションも豊富。オフィスやクリニック、教室やエステなど、多くの場所で利用されています。不燃認定タイプや、中古・リユース品もあるため、用途や予算に合わせて選ぶことができます。メリット・デメリットや使い方事例を参考にして頂き、アルミパーテーションをぜひご活用ください。
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