パーテーションは間仕切りの一種で、主にオフィスやブースなどで使用されます。造作壁と比較して施工性が良く、転用が可能という特徴があります。パーテーションといっても様々な種類があり、費用も異なります。本記事では、パーテーション工事の費用を種類ごとに解説します。また、造作壁との比較や施工事例についても紹介しますのでパーテーションを選ぶ際に参考にしてみてください。
パーテーションの種類と費用
種類 | 費用(材料) | 工事費 |
ローパーテーション | 2万円/枚程度~ | 不要 |
アルミパーテーション | 1.2万円/枚~ | 必要 |
スチールパーテーション | 2.25万円/枚~ | 必要 |
ガラスパーテーション | 1.4万円/枚~ | 必要 |
パーテーションは大きく分けて2種類に分けられます。工事が不要なタイプと工事が必要な施工型パーテーションとよばれるタイプです。ここでは、工事が不要なパーテーションを1種類、施工型パーテーション3種類について費用や特徴を紹介します。
ローパーテーション
ローパーテーションは、床置き型のパーテーションで工事が不要なタイプです。1枚あたりの一般的な大きさが幅900mm×高さ1200~1800mm程度で、複数枚連結して使用します。誰でも簡単に設置・片付けができ、簡易的なミーティングブースやオフィス内の仕切りとして使用されることが多いです。完全な密室空間は作れないため、簡易的な仕切りとしての使用をおすすめします。
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アルミパーテーション
アルミパーテーションは工事が必要な施工型のパーテーションです。アルミの支柱とパネルで構成されており、パネル表面は薄い鋼板となっています。芯材にはペーパーコアと呼ばれる紙製の材料が使用されているため軽量で施工しやすいことが特徴です。完全な密室を作ることも可能ですが、遮音性に欠けると言うデメリットがあります。遮音性を求めない空間作りに向いています。
スチールパーテーション
スチールパーテーションも工事が必要な施工型のパーテーションです。アルミパーテーションとは異なり、支柱がパネルに隠れるデザインが一般的です。パネル内部に石膏ボードが仕込まれており、内部にグラスウールが充填される場合もあります。遮音性や耐火性に優れており、内装制限のある部屋や、応接室などに使用されることが一般的です。
ガラスパーテーション
ガラスパーテーションも施工型パーテーションに分類されます。他のパーテーションと見た目が異なり、パネル部分がガラスとなっているためデザイン性に優れているという特徴があります。全面ガラス張りのデザインだけでなく、一部がパネル仕様のガラスパーテーションもあります。また、すりガラスにして室内が見えないようにすることも可能です。
パーテーションのメリットデメリット
パーテーションは、多くのメリットがある一方でデメリットも存在します。ここでは、工事不要なローパーテーションと、施工型パーテーションのメリットとデメリットを紹介します。
ローパーテーション
工事が不要なローパーテーションのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
ローパーテーションにはこれらのメリットがあります。
- 工事不要
- 手軽に設置、片付けが可能
- 施工費がかからない
施工型パーテーションとは異なり、工事が不要なため簡単に設置や撤去・レイアウト変更が可能です。状況に応じて自由にレイアウトできるため、汎用性の高いパーテーションです。また、ローパーテーション専用の扉を付けることもできるため、半個室も作れます。
≫ 半個室とは?メリット・デメリットと注意点【おすすめ業態】
デメリット
ローパーテーションには次のデメリットが挙げられます。
- 強度が無い
- パネル高さに限界がある
- 完全な個室が作れない
パネル高さにも限界があり、高くても1800mm程度のものが多く、完全な個室は作れません。そのため、更衣室などプライバシーを確保する空間には不向きです。
施工型パーテーション
施工型パーテーションは主にアルミパーテーション、スチールパーテーション、ガラスパーテーションがあります。ここでは、それらに共通するメリットとデメリットを紹介します。
メリット
施工型パーテーションのメリットは以下です。
- 頑丈な壁が作れる
- 完全な個室が作れる
- 遮音性や耐火性など高機能な間仕切りにも対応
施工が必要なため、ローパーテーションに比べて頑丈で、さらにパネルを床から天井まで貼ることができるため完全な密室空間も作れます。また、パーテーションの種類によって遮音性や耐火性に優れた高機能な間仕切りも施工が可能です。
デメリット
施工型パーテーションのデメリットは以下が挙げられます。
- 価格が高い
- 工事の調整が必要
工事が必要なので材料費に加えて施工費や運搬費が上乗せされるため、ローパーテーションに比べて費用がアップします。また、工事期間中は材料置場や加工場が必要なので、業務の調整が発生する可能性もあります。
造作壁と施工型パーテーションの比較
間仕切りを作る場合、パーテーション以外にも造作壁という選択肢があります。パーテーションよりも汎用性が高く、身の回りにあるほとんどの間仕切りが造作壁です。ここでは、パーテーションと造作壁について価格、工期、施工性の3つを軸に比較を行います。間仕切りの設置を検討する際は参考にしてください。
価格
価格については、造作する間仕切りの方が安く施工できます。一般的な部屋(天井高さ2.3m)で9mの間仕切りを施工した場合、クロス仕上の造作壁で13万円程度です。アルミパーテーションの場合、材料費が11万円程度で、さらに施工費や運搬費が加算されるため、造作壁より少しだけ価格が高くなります。スチールパーテーションやガラスパーテーションの場合は、さらに価格が上がります。
工期
パーテーションの方が早く施工が完了します。先ほどの例でいうと、9mの間仕切りを施工する場合は、造作壁の場合最低2日かかり、パーテーションの場合は1日かからない程度で施工が完了します。
施工性
施工性に関しては、パーテーションの方が容易です。造作壁は、下地材やボード材、クロス材などを現場で加工して施工を行います。パーテーションは、プレカットと呼ばれ、あらかじめ工場で加工した材料を現場に搬入するため、最小限の加工で施工が完了します。
パーテーションの施工事例
当社では、これまでに数多くのパーテーション工事を行ってきました。その中から、いくつか施工事例を紹介します。
ローパーテーションを設置した事例
面談室のローパーテーションを設置した事例です。タテヨコ2枚ずつの空間を斜めに配置して2つ設けました。ローパーテーションは上部が開いているため、遮音性はありませんが、目隠しとして手軽に設置ができます。
アルミパーテーションを設置した事例
オフィスにアルミパーテーションを設置した事例です。欄間とよばれるパネルの上部をオープンとしてパーテーションを設置しました。欄間部分は、消防法や照明の配置、空調設備の兼ね合いによりオープンかクローズかを選択可能です。
スチールパーテーションを設置した事例
オフィス内にブラックパネルのスチールパーテーションを施工した事例です。スチールパーテーションは、欄間部分をクローズにすることで遮音性の確保ができるため、応接室や会議室に使用されることが多いです。こちらの事例では、扉に大きな切窓を設置していますが、切窓のサイズは自由に選択できます。
ガラスパーテーションを設置した事例
オフィス内にガラスパーテーションとアルミパーテーションを複合させた間仕切りを施工しました。こちらの事例ではガラスを横3分割で設置していますが、ガラスの分割数や大きさは自由に設定ができます。
パーテーション工事の費用を種類ごとに解説!選び方や施工事例も紹介【まとめ】
間仕切りを施工する際、費用だけ見ると造作壁の方が価格を抑えることができます。しかし、オフィスで業務を行いながら間仕切りの施工を行う場合はパーテーションがおすすめです。また、移設もできるため、レイアウト変更や引越しの際に転用ができ、長い目で見るとコストを抑えられます。当社では、オフィスのパーテーション新設工事や、移設、買取りなど幅広く承っております。何かお困りごとがございましたら、お気軽にお問合せください。