小規模なオフィスをレイアウトする際のコツや注意点を解説

小規模なオフィスは、面積が狭い分できることが限られています。レイアウトを決めやすいという特徴がある一方で、制約も多く悩まれる方も多いのではないでしょうか。本記事では、小規模なオフィスをレイアウトするコツや注意点を解説します。ぜひ最後までご覧ください。

 

小規模なオフィスとは?

小規模なオフィスについて具体的な定義はありませんが、一般的に5~10名程度までの従業員を抱えるオフィスを想像する方が多いのではないでしょうか。厚生労働省令の事務所衛生基準規則では下記のように面積を規定してます。

 

事業者は、労働者を常時就業させる室(以下「室」という。)の気積を、設備の占める容積及び床面から四メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者一人について、十立方メートル以上としなければならない。

 

ここで規定されている10㎥というのは体積です。天井の高さが2.4mの場合、1人当たりの面積を算出すると4.2㎡程度(設備込)となります。本記事では、5~10名程度の従業員を抱える42㎡程度のオフィスを小規模なオフィスとして解説していきます。

 

小規模なオフィスのメリットデメリット

小規模なオフィスは、良い面も悪い面もあります。ここでは、レイアウトを検討する場合のメリットとデメリットを紹介します。

 

メリット①価格が抑えられる

小規模なため、新装や移転、レイアウト変更における工事費用が安く済むというメリットがあります。面積が小さいことから、できることも限られており、あまり工事費がかからないケースもあります。また、什器の数も少なくてすむため、全体的な予算も削減できます。予算に余裕がある場合は、什器や内装工事のグレードをアップさせても良いでしょう。

 

メリット②レイアウトを決めやすい

小規模なオフィスは面積が限られているため、レイアウトを決定しやすいというメリットがあります。広いオフィスの場合は、何パターンもレイアウトが考えられるため、検討に時間がかかります。一方で小規模オフィスの場合は、会議室や打合せスペースなど必要なエリアを決めてしまえば、レイアウトを決めやすいといえます。

 

メリット③デザインを統一できる

オフィスの規模が小さいため、デザインを統一しやすくなります。規模が大きなオフィスの場合、様々な空間が存在するためデザインを統一することが難しい場合もあります。一方、規模が小さい場合は、什器も含めてデザインに統一性を持たせやすくなります。

 

デメリット①レイアウトの融通が効かない

小規模なオフィスをレイアウトする場合、執務スペースなど必要なエリアを洗い出したあと、限られた空間に落とし込むだけの作業となります。オフィスの形状や扉、窓の位置はあらかじめ決められているため、レイアウトの自由度は低くなります。規模が小さい場合は、あまり詰め込みすぎず、優先順位をつけてできる限りゆとりを持ったレイアウトの設計をおすすめします。

 

デメリット②プライバシーを確保しづらい

オフィスの規模が小さい場合、執務スペースにおけるデスク間の距離も近くなるためプライバシーを確保しづらくなります。机の配置を工夫したり、ローパーテーションを設置したり、できる限りプライバシーを確保できるようなレイアウトを設計しましょう。

 

デメリット③区分けができない

面積にゆとりのあるオフィスの場合、会議室や打合せスペース、休憩スペースなど間仕切りを設置することで区分けが可能です。しかし、小規模なオフィスの場合、間仕切りを設置すると圧迫感のあるオフィスとなってしまうため、なるべく区分けをせずにレイアウトしなければなりません。

 

区分けが必要な場合は、ローパーテーションガラスパーテーション、家具を利用して区分けをすることで、開放的な空間を維持することができます。

 

≫ ガラスパーテーションとは?価格や使い方を解説【施工事例アリ】

 

小規模なオフィスをレイアウトするコツ

小規模なオフィスは、限られた面積のなかで作業効率を考えたレイアウト設計が必要となります。ここでは、レイアウトする際のコツをいくつか紹介します。

 

優先順位を決める

規模が小さいため、すべての要望をレイアウトに取り入れることが難しく、優先順位を決める必要があります。必要な要素を優先順位の高い順に洗い出し、上から順に取り入れていく方法がおすすめです。詰め込みすぎると、オフィスにゆとりが無くなるため、余裕をもったレイアウトを設計しましょう。

 

オフィスに合った什器を選ぶ

オフィスの規模に合わせた適切な什器を選びましょう。例えば、執務エリアにはデスクが必要ですが、個人専用デスクを設置すると占有面積が大きくなります。そのような場合は、フリーアドレステーブルを1つ設置して人数分の椅子を設置することでスペースの節約となります。

 

また、背の高い収納棚を採用することで、なるべく面積を占有せずに書類などを収納することもできます。スペースが限られている分、什器を上手く使って空間を最大限に利用しましょう。

 

パズル感覚で什器の配置を検討

限られた空間のなかで最適なレイアウトを設計するためには、パズルのように什器の配置を模索する必要があります。やり方としては、部屋を実測した図面と什器のパーツを作り、パズルのように様々な配置を検討する方法です。注意点として、実際の寸法と合致するように縮尺を合わせたものを準備しましょう。

 

小規模なオフィスにおける注意点

小規模なオフィスは、小さな空間を最大限に活かしたレイアウト設計が必要です。ここでは、規模の小さなオフィスにおけるレイアウトを検討する際の注意点を紹介します。

 

収納スペースを検討する

狭い空間のなかでスペースを確保するためには収納スペースを工夫する必要があります。単純に収納棚を設置するだけでなく、収納棚と間仕切り壁を兼用したり、部屋の高さを活かした背の高い収納棚を設置したりと、なるべく面積を取らずに収納スペースを確保する方法を検討しましょう。

 

増員した場合を想定する

将来的に従業員の増員が考えられる場合、オフィス内のスペースに余力を残しておく必要があります。1人増える場合、一般的なデスクと椅子を設置するのであれば1m×1.5mのスペースは必要です。スペースの確保が難しい場合は、個人専用のデスクではなくフリーアドレスデスクを設置したり、壁際にカウンターデスクを設置したりと、執務エリアの仕様を増員した場合に備えておく必要があります。

 

ペーパーレス化

ペーパーレス化をすることで、小規模なオフィスを効率的に使用できます。限られたスペースで仕事をするためには、なるべく紙の書類を少なくすることで空間を広く使えます。例えば、見積書や契約書を電子化したり、紙の資料をデータ化したりと、様々な方法が考えられます。

 

紙の書類が一切不要であれば、コピー機が不要となるためスペースに余裕ができるでしょう。スペースの削減だけでなく経費の削減もできるため、できるかぎりペーパーレス化することがおすすめです。

 

小規模なオフィスでおすすめの什器や間仕切り

種類 特徴 参考価格
ローパーテーション ・移動が簡単
・工事不要
1枚20,900円~
ブースタイプ ・プライバシーの確保が可能 1箇所204,600円~
ガラスパーテーション ・開放感のある間仕切り
・工事が必要
1枚14,080円~(材料)
フリーアドレスデスク ・複数人で利用可能
・スペースの削減
1台84,700円~

 

小規模なオフィスにおいて、什器や内装を工夫することが重要です。ここでは、おすすめの什器や間仕切りを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

≫ 什器とは?オフィスに必要な什器の種類やメーカーについて紹介

 

ローパーテーション

ローパーテーションは、工事が不要で誰でも簡単に設置・移動ができる間仕切りです。組み換えも可能ですので、増員した場合に間仕切り位置を変更したり、スポット的にミーティングスペースを設置したりと様々な用途で利用できます。キャスター付きのローパーテーションもあるため、頻繁に移動する際にはおすすめです。

 

ブースタイプのパーテーション

ブースタイプのローパーテーションは、パーテーションとデスクが一体となっているため、少ないスペースで執務エリアを作れます。狭いスペースでもプライバシーを確保した執務スペースを作れるため、個人専用のデスクとして使用できるだけでなく、複数個設置してフリーアドレススペースとしても使用ができます。

 

ガラスパーテーション

ガラスパーテーションは施工型パーテーションですが、パネル部分がガラスのため圧迫感を感じづらい特徴があります。小さなオフィスの場合、間仕切りを設置することはなるべく控えた方が良いでしょう。しかし、設置する必要がある場合は開放感を感じられるガラスパーテーションがおすすめです。

 

フリーアドレスデスク

フリーアドレスデスクは、コワーキングスペースで採用されることが多い大型のデスクです。営業のような外回りの多い職種や、テレワークを導入する企業の執務スペースで用いられることもあります。複数人で共有するタイプのため、従業員の増員が考えられる場合にもおすすめです。

 

事例別!小規模なオフィスのレイアウト例

本記事では、10名までのオフィスを小規模なオフィスとして解説しております。そのなかで、いくつかレイアウトの事例を紹介します。オフィスの面積については、1人あたり4㎡として設計しています。

 

従業員3人

従業員3人

従業員3名で12㎡のオフィスにおけるレイアウト事例です。執務エリアは壁際に配置し、なるべく面積を取らないような設計としました。収納棚や打合せスペースも設置し、最低限の業務が可能なオフィスとなります。

 

本事例のような狭い空間の場合、なるべく間仕切りは設置せずに空間を最大限に活かせるようなレイアウトがおすすめです。

 

従業員10人

従業員10人

従業員10名で40㎡のオフィスにおけるレイアウト事例です。執務エリアは2つの部署を配置し、対向式レイアウトとしています。また、打合せスペースを設置し、ローパーテーションにて簡易的な間仕切りを設置しました。各所に収納棚を配置し、一部間仕切り兼用としております。

 

入口正面に目隠し用の造作壁を設置しているため、企業ロゴのサインを設置しても良いでしょう。

 

フリーアドレスレイアウト

フリーアドレスレイアウト

営業職や、テレワークが主体のオフィスにおいては、フリーアドレスレイアウトがおすすめです。こちらの事例は、12㎡で常時3名程度の利用を想定し、最大8名が着席できるようなレイアウトとしました。

 

フリーアドレスレイアウトは個人専用のスペースがなく、すべて共用のため、1人あたりの面積が少なく済むことが特徴です。

 

小規模なオフィスをレイアウトする際のコツや注意点を解説【まとめ】

本記事では、小規模なオフィスをレイアウトするコツや注意点、3つの事例を紹介しました。規模が小さいため、限られた空間を最大限活かせるようなレイアウトを検討する必要があります。当社では、オフィスの内装工事やオフィス家具の通販サイトを運営しております。小規模なオフィスのリフォームやレイアウト変更を検討中の方は、ぜひお気軽にお問合せください。

 

≫ 小規模オフィスレイアウト【6人向け】の事例と注意すべきポイント

 

 

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