オフィス内装工事の費用とおしゃれなデザイン事例6選を解説

オフィスの内装工事は、移転やレイアウト変更の際に行われます。昨今では、働き方改革によっても、内装を見直す企業が増えています。おしゃれで居心地のよいオフィスは、様々な効果が期待できます。今回は、オフィス内装工事によって期待できる効果や費用相場、工事の種類やおしゃれな事例についても解説します。

 

≫ オフィス内装工事とは?実際の流れや費用の目安と施工事例の紹介

 

オフィス内装工事がもたらす効果と費用相場

オフィス内装工事

オフィスの内装工事によって期待できる効果は、どのようなことがあるのでしょうか。また、費用相場についても解説します。

 

内装工事によって期待できる効果

●オフィスが快適になる

オフィスの内装工事によって、現在の働き方に合った快適な空間に変えられます。近年、新型コロナウィルスの感染予防や働き方改革などにより、在宅ワークやWeb会議、Webでの商談が増えました。従業員の働き方が変わっているのに、オフィスがそのままでは、使いづらさを感じる人も多いのではないでしょうか。

 

●業務効率アップや生産性の向上

内装工事によって快適なオフィス空間が実現できれば、業務に集中できるようになり、効率アップが期待できます。また、おしゃれで心地良いオフィスは、従業員のモチベーションを上げて、生産性の向上にもつながります。

 

●対外的なイメージアップになる

おしゃれで快適なオフィスは、来社した顧客や取引先にポジティブな印象を与え、イメージアップになります。また、会社説明会などで訪れる学生さんにも好印象を与え、採用力アップにつながるでしょう。

 

例えばエントランスにガラスを使った場合、企業の透明性を印象づけたり、明るいイメージを持ってもらえたりという効果が期待できます。

 

●コミュニケーションの活性化

オフィスのレイアウト変更や内装工事により、従業員同士のコミュニケーションの活性化も期待できます。動線を良くすると、新たにミーティングスペースやリフレッシュスペースを設けられることがあります。また、在宅勤務の増加などにより、固定席をやめてフリーアドレスを導入する企業もあるでしょう。

 

環境を変えることで、自然とコミュニケーションが取りやすくなり、新たな発想が生まれる場合もあります。昨今、働き方が多様化し、出社して毎日顔を合わせることは、当たり前ではなくなりました。せっかく出社するなら、情報交換や意見交換がしやすい環境が望ましいでしょう。

 

内装工事の費用相場

内装工事の費用相場は、引き渡しを受ける状態により、大きく金額が変わります。主なケースは、事務所仕様、居抜き、スケルトンの3つで、それぞれの特徴と費用相場を解説します。

 

●事務所仕様

オフィス用の賃貸ビルの場合、引き渡し時点で『事務所仕様』に仕上げられているケースも多くあります。一般的な事務所仕様は、床はOAフロアやカーペットが敷かれ、壁と天井はクロスや塗装で仕上げられています。

 

空調や照明、消防設備なども、最低限は設置されているため、一般的なオフィス利用の場合には、初期費用が抑えられるメリットがあります。入居する企業は、希望のレイアウトになるようにパーテーションの設置やサイン工事などを行って、使いやすいオフィスに仕上げます。

 

〈費用相場〉

事務所仕様での相場は、坪10万~30万円程度です。ある程度内装が出来ているため、初期費用は抑えやすいでしょう。しかし、退去時には原状回復工事を行う必要があるため、費用が高くなる場合もあります。

 

●居抜き

居抜きとは、前のテナントが使っていた内装やパーテーション、家具などを、そのままの状態で残してもらい、転用することを言います。前テナントは退去費用が安く抑えられ、新規テナントは初期費用が抑えられるため、双方のメリットになります。

 

しかし、引き渡し後に壊れたり、不要になったりしても、新規テナントが修理や廃棄処分の責任を持つことになります。また、引き渡しの状態に関わらず、退去時には原状回復が必要なケースが多いです。居抜きは、経済的なメリットは大きいものの、故障や不要になるリスクもあることは、理解しておきましょう。

 

〈費用相場〉

居抜きでの相場は、坪5万~20万円程度と言われています。居抜きでも、一部の内装工事やサイン工事、セキュリティ工事などが必要になります。

 

●スケルトン

スケルトンとは、床、壁、天井の内装仕上げが何もされていない状態のことを言います。躯体のコンクリートがむき出しになっていて、空調や照明も付いていない、または、最低限の数量が付いている状態を言います。

 

消防設備も必要最小限で設置されているため、床、壁、天井を作った場合は、レイアウトに合わせて追加したり、移設したりする必要があります。そのため、初期にかかる内装工事や設備工事の費用は高くなるケースが多いでしょう。しかし、レイアウトや内装の自由度が高いことはメリットと言えます。オフィスだけでなく、店舗やショールームを併設したい場合など、スケルトンを活かして、コンクリート打ちっぱなしのデザインにするのもおしゃれです。

 

〈費用相場〉

スケルトンでの費用相場は、坪20万~40万円程度です。

 

オフィス内装工事の工事区分と種類

次に、賃貸オフィスでの工事区分について説明し、内装や関連する工事の種類についても解説します。

 

賃貸オフィスでの工事区分とは

賃貸オフィスでは、内装工事を行う上で、まず工事区分を確認する必要があります。工事区分は、A、B、Cの3種類に分かれていて、それぞれ、業者を指定したり、費用を負担したりする人(企業)が異なります。内装工事は、主にC工事に区分されているケースが多いです。

 

賃貸オフィスにおける工事区分
  A工事 B工事 C工事
主な工事場所 共用部 テナント専有部
共用部
テナント専有部
対象工事 躯体や建物全体に関わる工事など 建物全体に影響を与えるもの 建物全体には影響しないもの
対象工事・例
*建物により異なる場合あり
エントランス、外壁、窓、サッシ、トイレ、階段、エレベーターなど 消防設備、給排水設備、空調、電気、照明、共用のサイン・セキュリティ工事など 内装工事、パーテーション工事、区画内サイン・セキュリティ工事など
業者の指定 オーナー オーナー テナント
費用の負担 オーナー テナント テナント

 

オフィスの内装工事や関連工事の種類

一般的に、内装工事はテナントが業者を選び、費用も負担するケースが多いでしょう。内装工事や、一緒に行われることの多い関連工事には、次の種類があります。

 

●造作壁工事

造作壁工事

オフィスの間仕切りは、大きく分けると2種類あり、LGS造作壁と施工型パーテーションに分類されます。LGS造作壁は、設置したい場所に軽鉄で骨組みを建て、両面から石膏ボードを貼って、クロスなどで仕上げます。LGS造作壁のメリットは、直線だけでなく曲線にも建てられる自由度の高さや、仕上げ材の豊富さが挙げられます。

 

≫ 造作壁(LGS壁)とは?パーテーションとの違いや施工事例を紹介

 

仕上げ材には、クロスやシート、塗装、タイル、石材、フェイクグリーンなど様々な素材が使えるため、表現したいデザインが実現できます。LGS造作壁のデメリットは、いったん設置すると移設ができないことです。位置を変えたいという場合には、壁を壊して、建て直さなければなりません。

 

●パーテーション工事

パーテーション工事

オフィスの間仕切りには、施工型パーテーションもよく利用されています。施工型パーテーションは、スチールやアルミ、ガラスなどを使った間仕切りです。工場で生産されたパネルや支柱、レール、ドア、ガラスなどのパーツを、現場に合わせてカットして組み立てます。

 

≫【パーテーション工事】事務所の間仕切りにかかる費用は?

 

LGS造作壁は、自由度やデザイン性の高さが魅力である一方、移設できないというデメリットがありました。施工型パーテーションなら、いったん建てても移設や部材の転用ができるため、将来のレイアウト変更も心配ありません。

 

●床仕上げ工事

オフィスの床仕上げ工事では、タイルカーペットやタイルが主に使われます。タイルカーペットは、柔らかく、衝撃を吸収してくれるため、疲れにくいというメリットがあります。また、汚れた部分だけを交換できる手軽さも魅力です。

 

カーペットは種類が豊富で、色やデザイン、毛足の長さなどが選べるため、費用には幅があります。執務空間と、エントランスや役員室、応接室などで種類を分けるケースも多いでしょう。また、タイルには安価なPタイルや、おしゃれなフロアタイルがあります。

 

Pタイルはプラスチック樹脂が原料で、ツルツルとした表面が特徴的です。フロアタイルはポリ塩化ビニル製で、木目や石目など、デザイン性に優れています。どちらも耐久性があり、掃除がしやすいというメリットがあります。オフィスのほか、学校や病院などでも使われています。

 

●OAフロア工事

OAフロアとは、オフィスの床を1段上げて、配線を通し、収納するためのフロアシステムです。フリーアクセスフロアとも呼ばれています。昨今、オフィスではほとんどの人がパソコンや電話を使うため、OAフロアがないと、床が配線で溢れてしまいます。配線に足を引っかけると、危険なだけでなく、断線して業務に支障が出てしまう恐れもあります。

 

≫ OAフロアとは? 種類ごとのメリットと選び方を徹底解説

 

賃貸オフィスのなかには、最初からOAフロアが設置されているという場合もあります。しかし、設置されていない場合は、テナントが手配しなければなりません。また、システム関係の企業などでは、ネットワーク機器が多いため、既設のOAフロアでは配線が収納しきれず、より高さのあるものに変更するケースもあります。

 

●天井工事

スケルトンの場合、天井を設置するためには、ボードを貼ったり、塗装をしたりという作業が必要になります。既設の天井がある場合でも、おしゃれなエントランスやショールームを作る際などに、天井の高さを変えるというケースもあるでしょう。

 

≫【ボード工事】内装仕上工事でのポイントや施工例を徹底解説

 

造作壁やパーテーションで空間を間仕切ると、空調や照明、消防設備などの移設や増設が発生します。その際、移設によって天井に空いた穴を塞いだり、塗装をしたりなども必要になります。

 

●サイン工事

サインの取付けは、内装工事の最後に行われることが多い作業です。LGS造作壁や施工型パーテーションに取付けたり、ガラスに貼ったりします。サインの種類は、エントランス付近に取付ける社名サインや、各部屋のドア付近に取付ける室名サインなどがあります。

 

素材は、シートやアクリルのほか、高級感のあるステンレス、LEDを用いた光るサインなど、素材も費用も、幅広い種類から選べます。光るサインの場合は、壁に配線を通さねばならないため、電気工事も必要になります。

 

●セキュリティ工事

セキュリティ工事も、内装の関連工事の1つです。オフィスの出入り口に入退室管理システムを導入したり、防犯カメラやセンサーを設置したりして、従業員の安全を守り、情報漏洩を防ぐ役割も果たします。

 

入退室管理システムでは、カードや暗証番号を利用するだけでなく、指紋認証や顔認証など、様々な認証方法の製品があります。また、ドアには電気錠や電子錠を取付けます。電気錠は、名前の通り電気で動く錠前なので、造作壁やパーテーションの中に、あらかじめ配線を通しておく必要があります。

 

内装が完全に仕上がってから取付けると、配線が外に出て見た目が悪くなってしまうので注意しましょう。電子錠は電池で動く錠前なので、後からでも取付けられる手軽さが魅力です。しかし、電池交換が必要なため、管理の手間は増えてしまいます。内装工事では、関連工事も上手くスケジュールに入れ込み、段取りの良い工程を組んでおくことが大切です。

 

オフィス内装工事のおしゃれな事例6選

最後に、オフィスの場所ごとに選んだ、内装工事のおしゃれな事例6選を解説します。内装工事を検討する際は、ぜひ参考にしてください。

 

フェイクグリーン

フェイクグリーン

おしゃれで入りやすい雰囲気のエントランスの事例です。執務空間との間にLGS造作壁を建て、木目のシートで仕上げてフェイクグリーンを飾っています。ホワイトの社名サインが、グリーンによく映えています。また、造作壁にはカウンターを取付けているため、受付台を置く必要がありません。カウンターは場所を取らないため、エントランスが広くとれない場合にも有効です。

 

切り文字サイン

切り文字サイン

アルミパーテーションに社名サインを取付けたシンプルな事例です。サインの素材は、カルプという発砲ウレタン樹脂を土台として、表面はコーポレートカラーのシートを貼っています。立体的な切り文字にすることで、シートを直接貼るより、視認性がアップします。

 

カルプは、ステンレスやアクリルより安価で使いやすい素材です。予算が限られている場合でも、存在感のあるサインが作成できます。

 

ロゴデザインシート

ロゴデザインシート

ガラスパーテーションにロゴデザインシートを貼り、執務空間をおしゃれな雰囲気に仕上げた事例です。シートを貼ることで、デザイン性がアップするだけでなく、室内が丸見えになることを防いでいます。程よい緊張感がありながらも、業務に集中できる空間になっています。

 

フロアタイル

フロアタイル

本物のフローリングのように見える、木目柄のフロアタイルを貼った事例です。パソコンなどの機器類が多いからこそ、殺伐とした雰囲気にならないよう、木の温かみをうまく取り入れています。パーテーションやチェアはブラックで揃え、カッコよさも兼ね備えた内装に仕上げています。

 

スチールパーテーション

スチールパーテーション

スチールパーテーションと木目のフロアタイルを合わせた、さわやかな印象の会議室の事例です。

 

スチールパーテーション2

会議室は、静かな環境が求められるため、防音性の高いスチールパーテーションを使い、天井まで閉じた、ランマクローズのスタイルにしています。また、フロアタイルは、パーテーションの下にあらかじめ敷いて施工しています。パーテーションを先に建ててしまうと、移設後にも床工事が必要になり、余計な手間や費用がかかるので注意しましょう。

 

ガラスパーテーション

ガラスパーテーション

ガラスパーテーションを使った、明るく、コミュニケーションしやすいミーティングスペースの事例です。この事例では、天井までのフルガラスを使い、高さを強調して圧迫感を感じさせないようにしています。

 

ガラスパーテーション2

2つめの事例は、ブロックのガラスパーテーションを使って木目を取り入れることで、採光性やデザイン性に加え、落ち着き感もプラスしています。

 

オフィス内装工事の費用とおしゃれなデザイン事例6選を解説【まとめ】

今回は、オフィス内装工事によって期待できる効果や費用相場、工事の種類やおしゃれな事例について解説しました。内装工事によってオフィスが快適になると、業務効率や生産性のアップ、コミュニケーションの活性化などが期待できます。また、オフィスの内装工事は、引き渡しをうける状態によって費用相場が大きく変わります。賃貸オフィスでは、工事区分も事前に確認しておきましょう。おしゃれな事例は、ガラスパーテーションやフロアタイルを使った内装を紹介しました。内装工事を検討の際は、ぜひ参考にして下さい。

 

 

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