オフィス内装工事を行うにあたって施主が一番気になるのは、やはりそれにかかる費用ではないでしょうか。実際、オフィス工事を依頼する人の中にはまず見積もりを概算して欲しいという人も多いのですが、実は工事内容が具体化されておらず現場を見ることもしていない段階で見積もりを出すことは非常に難しいと言わざるを得ません。物件の状態や工事内容、同じようなオフィスでも使用する材料の違いや工法の違いによって費用相場は大きく変わるからです。
» 内装工事の流れ・ステップ・工事工程を費用も含め5分で解説
テナントの違いによる内装工事の費用相場
前述の通り資材や工事内容によって費用相場は大きく異なりますが、目安となる坪単価の相場は存在しています。とは言え作りたいテナントの違いによって坪単価も変わる、つまり予定しているのが事務所なのか店舗なのか、また店舗の中でもそれが物販店なのか飲食店なのかによって相場が異なることも覚えておきましょう。
このようにオフィス工事が店舗系と比べて安価になるのは、大抵事務所はどこでも設備や床・壁・天井などの工事に違いがないためです。例えば、給排水設備などは一般の住居設備と同じレベルで良いため、共用部分に既に設置されている設備を利用することができ、この分の施工費をカットすることができます。一方、飲食店舗となると共用設備では間に合わないため特別に給排水工事が必要になりますし、厨房設備や消防設備も新たに設置する必要が出てくるため、どうしても工事費用が高額になってしまうのです。
» 内装工事の流れ・ステップ・工事工程を費用も含め5分で解説
物件の違いによる内装工事の費用相場
ここで言う「物件の違い」とは、「スケルトン物件か居抜き物件か」ということです。スケルトン物件とは内装のすべて、つまり床や壁、天井までもが全て撤去され骨組みとなる部分だけが残されている状態の物件のことで、ここを事務所にするために内装工事を行うのであれば、空調設備や電気設備、天井や壁なども全て一から作り直さなければなりません。
一方の「居抜き物件」とは前のテナントが使用していた設備や壁、天井などが残された状態の物件のことで、特に事務所の場合前述の通り仕様に殆ど違いがないため、残された設備をそのまま再利用することができます。つまり空調設備や消防設備などを新たに施工する必要がないため、工事費用を安く抑えることができるわけです。
» 店舗内装工事の依頼時に確認すべき費用と4つのポイントとは?
オフィス内装工事のコストを抑える方法
以上のことから、オフィス内装工事にかかる費用をできるだけ抑えたいのであれば、スケルトン物件より居抜き物件を選ぶと良いことが分かります。しかしスケルトン物件であってもわざと天井等に手を加えずスケルトンの状態を残すことで、独創性のあるデザインのオフィスにするという方法もあります。また同じ物件でも使用する素材を選べば費用を抑えることができます。例えば、応接室やエントランスは来客スペースとなるためグレードの高い素材を使用しても、執務スペースや給湯室のように従業員のみが使用するスペースは素材のグレードを下げることで費用を節約できます。また可能であれば、複数の業者に相見積もりを依頼すれば各業者が価格競争を行うため、実際より低い見積額になる可能性があります。
オフィス内装工事の費用相場について【坪単価でわかる予算】
オフィス内装工事の費用相場について坪単価でわかりやすく説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。予算のイメージが湧いてきましたか?内装工事に掛かる費用は、決して安いとは言えません。今回のコラムで、少しでもコストをおさえる手助けになれたら幸いです。