【2025年最新】テレワーク導入の課題と解決策を徹底解説!

「コロナ禍」をきっかけに浸透したのがテレワーク。現在でも取り入れ続けている企業が多く、従業員が自分らしい働き方を叶える手段のひとつです。ただし、テレワーク導入には課題もあります。そこで本記事では、テレワーク導入の課題や解決策、導入状況の最新情報も詳しく解説していきます。

 

テレワーク導入の実態【2025年最新】

テレワーク導入の実態

まずは、最新情報を基にテレワークの実態を確認しておきましょう。関連省庁が連携して行っている「令和6年度テレワーク人口実態調査」によると、令和2年以降、つまりコロナ禍以降のテレワーカーは3割以上の水準を維持しています。(以降、コロナ禍=令和2年以降として解説)

 

<テレワーカーの割合【H30~R6】>

説明1:テレワーカーの割合【H30~R6】

出典:国土交通省

 

また直近1年間のテレワーク実施率をみると、減少傾向にあるものの、コロナ禍前と比べると高い水準のまま推移しています。加えて下げ幅が小さくなってきているため、テレワークが定着してきていると言えるでしょう。

 

<直近1年間のテレワーク実施率【R3~R6】>

説明2:直近1年間のテレワーク実施率【R3~R6】

出典:国土交通省

 

そしてテレワークの実施頻度をみると、6割以上の人が週1日以上テレワークをしています。

 

<現状のテレワーク実施頻度と実施希望頻度【R6】>

説明3:現状のテレワーク実施頻度と実施希望頻度【R6】

出典:国土交通省

 

ただし、グラフの赤枠で囲った部分を見ると、現状よりもテレワークの頻度を増やしたいと思っているのも分かります。つまり、希望のテレワーク実施頻度にはまだ至っておらず、満足できる働き方とはギャップがあると言えるでしょう。

 

テレワーク導入の課題6つ

テレワーク導入の課題

続いて、テレワークを思うように取り入れられない理由や、対処が必要な課題について解説していきます。

 

課題1.コミュニケーションが減る

まず、課題になりがちなのがコミュニケーション不足。テレワークでは各従業員の働く場所が異なるため、気軽に話す機会が減る傾向にあります。

 

例えば同じオフィスであれば、近くにいる人と「話したい」と思った瞬間に話せるケースが多いです。一方、テレワークではチャットや電話を使用することになるため「今この連絡が本当に必要か?」とワンクッション考えるようになるでしょう。

 

コミュニケーションコストを減らす意味では大切な考え方ですが、必要なホウレンソウ(報告・連絡・相談)も消極的になりかねません。実際に著者は、タイミングが悪かったら申し訳ないと思い、上司や先輩に自分から電話をすることはほぼありませんでした。

 

≫オフィスコミュニケーションを活性化するレイアウト事例5選

 

このようにコミュニケーションが不足した結果、管理職は部下のタスク進捗が把握しにくくなり、チーム全体の仕事が円滑に進まない一因になる可能性があります。そのため、テレワークでも過不足なくコミュニケーションがとれる方法やルールを検討しなければなりません。

 

課題2.環境整備をしなくてはいけない

自宅で仕事をする場合、環境整備が必要な従業員が大半です。著者が勤務していた企業がコロナの影響でテレワークを導入した際、多くの従業員が何かしらの不満を口にしていました。

 

<作業環境に対する実際の不満例>

  • 家族がいると集中できない
  • 家に仕事ができる場所がない
  • 作業用のチェアではないから腰が痛くなる
  • 適切なデスクサイズではないから実費で購入した
  • 社用携帯のテザリングは通信速度が遅くて作業が進まない

 

仕事環境は業務効率や生産性につながるため、環境整備にかかる費用は必要経費と考えたほうが良いでしょう。手当があると環境改善を積極的に進められ、従業員のモチベーションアップにもつながります。

 

課題3.労働時間や業務の管理が難しい

テレワークでは従業員の行動が見えにくくなるため、労働時間や業務の管理も難しくなります。

 

著者がテレワークをしていたときは、時間を気にせず作業をしていたため、規定の8時間を知らぬ間に超えるのは当たり前でした。また、組織によっては業務過多に管理職が気づけておらず、残業せざるを得ない状況になっている場合もあります。

 

見えないところで長時間労働や深夜労働が増えてしまうと、従業員が疲労や不満を抱える一因になります。働く場所に関係なく労働時間や業務量の管理も徹底して行うようにしてください。

 

課題4.成績評価がしにくい

働く場所が各々異なるテレワークの場合、各自が「いつ・どこで・何をしているか」が把握しにくくなりがちです。そのため、従業員の適切な成績評価も難しくなる傾向にあります。

 

具体的には、結果に至った過程が不明瞭だと、実績主義の評価になりかねません。結果だけでなく過程も評価対象の成果主義に対して、実績主義の評価対象は結果のみです。

 

結果を出すまでの過程に時間がかかるのが一般的なため、過程が評価されないと従業員のモチベーションが下がる一因になります。オンラインでタスクや行動などの管理ができる工夫をしましょう。

 

課題5.ツールにコストがかかる

テレワークではオンラインツールを活用したやり取りや管理が中心なため、必要なツールの導入や運用にもコストがかかります。

 

<テレワークに必要なツール例>

  • モバイルWi-Fi端末
  • クラウド管理システム
  • コミュニケーションツール
  • セキュリティ対策用のVPN回線
  • ノートパソコンやタブレット端末

 

働く場所が変わっても、オフィスと同じように仕事ができるようにツールの導入を進めましょう。導入後は使用方法などのルールの浸透も忘れずに行ってください。

 

課題6.業種によって導入ができない

そして、業種によってはテレワークが導入できない場合もあります。

 

<テレワーク導入が難しい業種の主な特徴>

  • 対面が必要
  • 現場で作業が必要
  • 特定の設備や機器が必要
  • 押印やFAXなど紙媒体が業務に必要

 

代表例は、医療や福祉、生産や製造の工場勤務、研究職などです。これらの業種は特定の設備や機器が必要であり、設備や機器の使用場所が制限されているケースも多いです。

 

テレワークが導入できない部署がある場合は、特定の部署が不平等と感じないようにしましょう。事前に聞き取りをしたり、シフト制などで出社日を決めたり、全従業員が納得できる働き方を模索してください。

 

テレワーク導入における課題の解決策3つ

テレワーク導入における課題の解決策

ここでは必ず行うべきと言える課題の解決策を3つ抜粋して紹介していきます。

 

解決策1.ツールの活用

まず、テレワークはオンラインでのやり取りが中心です。そのため、ペーパーレス化を進めるのは大前提であり、オンラインでも円滑に仕事ができるようにツールの活用が欠かせません。

 

<テレワーク導入で必要なツール例>

目的 ツール例 商品例
コミュニケーション ビジネスチャット ■Google Chat

■Chatwork

■Slack

Web会議システム ■Zoom

■Google Meet

■Microsoft Teams

勤怠・タスク・スケジュールの共有/管理 オンラインの勤怠管理システム ■KING OF TIME

■freee勤怠管理Plus

■TimePro-VG

オンラインカレンダー ■Google カレンダー

■LINE WORKS

■Yahoo!カレンダー

タスク管理や共有ツール ■Google Keep

■Google ToDo リスト

■Trello

データの共有/管理 オンラインストレージ ■Google Drive

■キントーン

■NotePM

電子契約システム ■マネーフォワード クラウド契約

■SMBCクラウドサイン

■電子印鑑GMOサイン

セキュリティ対策 パスワード管理ツール ■1Password

■Lastpass

■ノートンパスワードマネージャー

モバイルWi-Fi端末 ■ロケモバWi-Fi

■Broad WiMAX

■5G CONNECT法人

VPN回線 ■ExpressVPN

■NordVPN

■Private Internet Access

事務作業 オンラインの会計システム ■freee会計

■マネーフォワード クラウド会計

■楽楽精算

 

どこでもスムーズに仕事ができるツールやシステムの導入を検討しましょう。テレワーク導入の成功は、必要なツール類の整備が鍵です。

 

≫クラウドPBXとは?仕組みやメリット、失敗しない選び方を解説

 

解決策2.業務のルールやフローの見直し

従業員の行動の見える化のために、業務のルールやフローの見直しも必要です。具体的には、日報や月報を義務付けたり、カレンダーに細かく予定を記入するように促したりするなどがおすすめです。スケジュールが分れば、電話やチャットでコミュニケーションをとれるタイミングも掴みやすくなります。

 

なお出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークを取り入れるなら、すべての業務を在宅でできるようにしなくても良い場合もあります。在宅に向いている業務を明確にしたうえで、出社に意義を持たせるのも良いでしょう。

 

解決策3.社内制度の見直し

テレワークを導入するなら、現行の社内制度が適切かも確認しましょう。成績評価でいうと、評価指標をあらかじめ細かく定めておくと、従業員の行動が適切に評価しやすくなります。具体的には、大きな成果を達成するための「過程に必要なこと」も細かく言語化しておけば、過程も評価対象にできます。

 

またテレワークに移行すると交通費や設備費が削減できる傾向にあります。削減できる分を自宅の仕事環境を整備するための手当に充てるなども検討しましょう。

 

中小企業向けにテレワークに関する助成金などがあるため、制度も上手く活用してください。(参照:人材確保等支援助成金)働き方の変化にあわせて社内制度も適宜アップデートしていきましょう。

 

テレワーク導入のメリット

テレワーク導入のメリット

課題を改善してテレワークを適切に運用できると、以下のようなメリットがあります。

 

<テレワーク導入の主なメリット>

主なメリット 理由
ワークライフバランスの向上 ■仕事と生活(家事育児、介護など)との両立がしやすい

■通勤時間が不要な分、プライベート時間を増やしやすい

柔軟な働き方の実現 ■働く場所と時間に縛られにくい
生産性の向上 ■集中できる環境で仕事に取り組める

■不意に話しかけられない

人材の確保や離職防止 ■望む働き方ができる
コスト削減 ■通勤費が不要

■通勤時間が不要

オフィスの縮小

■使用しない部屋の電気代・空調代の節約

 

テレワークの運用を開始したら、従業員の声に耳を傾けて、問題や課題は適宜改善してください。会社に合った運用を見つけていきましょう。

 

テレワーク導入を成功させるオフィスの改善例

テレワーク導入を成功させる

最後に、テレワーク導入を成功させるオフィス改善例を紹介します。テレワーク導入は自宅環境に目がいきがちですが、オフィスの改善も検討すべき要素です。

 

≫オフィス縮小のメリット・デメリットと減床移転の注意点3つ

 

テレワークを導入すると、出社率が100%にならないのがほとんど。オフィスのデスクはフリーアドレス制を導入するなど、デスク配置や使い方を検討してスペースを有効活用してください。

 

<フリーアドレスのイメージ>

説明4:フリーアドレスのイメージ

 

≫フリーアドレスのレイアウト事例と失敗しないための注意点を解説

 

またテレワークに慣れた従業員は、出社した際に個人作業に没頭できないことに不満を感じる場合があります。そのため、執務室の他に集中ブースを作るのも良いでしょう。

 

≫Web会議や集中時にオフィスにあると役立つ個別ブースとは

 

<集中ブースの施工例>

説明5:集中ブースの施工例

集中ブースなど、空間を仕切るときには施工型パーテンションが便利です。テレワーク導入と並行して、オフィスの改善も検討してください。

 

≫【施工型パーテーション】オフィスに最適なパーテーション3選

 

テレワーク導入の課題を把握して働き方をアップデートしていこう!

テレワーク導入の課題を把握して働き方をアップデートしていこう!

テレワーク導入の課題や解決策などを解説しました。ライフワークバランスが重視されるようになった昨今では、従業員が望む働き方を取り入れるのも大切です。課題を把握したうえで、テレワークを円滑に運用をしていきましょう。

 

なお、テレワーク導入ではオフィス整備が見落とされがちです。テレワークと出社、どちらでも快適に仕事ができるようにオフィス環境もあわせて整えていきましょう。当社はオフィスデザインや施工を専門としています。オフィス改善の悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。

 

 

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