移動式パーテーションとは?可動式との違いや種類について解説

移動式パーテーションを設置することで、オフィスやご家庭のレイアウトが自由に変更できます。開閉することで部屋の広さを自在に変えられるため、設置することで状況に応じた使い分けが可能となります。本記事では、移動式パーテーションについて、可動式との違いや種類について網羅的に解説します。ぜひ最後までご覧ください。

 

移動式パーテーションとは

移動式パーテーションとは、パネル自体を自由に動かせる間仕切りのことを指します。レールに沿って動かせるものから、キャスター付きのものまで、すべて「移動式」と考えて良いでしょう。

 

「移動式」と混同されがちなのが「可動式」パーテーション

「可動式」パーテーション

「可動式」は、施工型の固定式パーテーションのことを指します。「可動式」と付くことから、移動式と同じく自由に動かせる間仕切りとして扱われることもありますが、本来は移設ができるという意味で「可動式」という言葉が用いられています。

 

移動式パーテーションの種類

種類 設置工事 特徴
スライディングウォール 必要 遮音性に優れる
引き戸・折れ戸 必要 設置が簡単
収納型 不要(組立必要) 間仕切りと収納が兼用
キャスター付きパーテーション 不要(組立必要) 設置・撤去が簡単

 

移動式パーテーションは様々な種類がありますが、大きく分けて2つに分類されます。ここでは、工事が必要なタイプと工事が不要なタイプの2つに分けて解説します。

 

工事が必要なパーテーション

まずは、移動式パーテーションの中でも工事が必要なタイプを2つ紹介します。ここで紹介するものは、設置するにあたって業者による工事が必要となります。

 

スライディングウォール

スライディングウォールは、天井に設置したレールからパネルが吊り下げられたパーテーションです。パネルを1枚ずつ個別で動かすことができ、必要に応じて開閉が可能です。オープンにする場合は壁際にパネルを格納できるため、スペースを有効に活用できます。

 

スライディングウォールは様々な種類がありますが、会議室やホールで使用されるような本格的なタイプのものはパネルに厚みがあるため、遮音性に優れているという特徴があります。ガラス仕様のものからパネル仕様のものまで商品やメーカーごとに選べるデザインが異なります。

 

ご家庭でスライディングウォールが使用される事例は少ないですが、戸建て住宅や分譲マンションで採用されるケースがあります。家庭用の場合は、パネルの厚みが薄いため遮音性が劣ります。

 

≫ スライディングウォールの種類と価格、動かし方を解説【図解】

 

引き戸・折れ戸タイプ

移動式パーテーション【引き戸・折れ戸タイプ】

折れ戸・引き戸タイプは、天井と床に設置したレールに沿って開閉できるパーテーションです。折れ戸タイプはクローゼットの扉のように折り畳むことで開くことができる仕組みとなっており、引き戸タイプは一般的な引き戸のように開閉できる仕組みとなっています。

 

どちらのタイプもご家庭・オフィス共に設置が可能で、状況に応じて部屋の間取りを変化させたい場合におすすめのパーテーションです。

 

工事不要なパーテーション

工事が不要なパーテーションを2つ紹介します。設置するにあたって、壁や天井に部材を固定するような工事は必要ありませんが、組立作業が必要な場合があります。

 

収納型タイプ

収納型タイプは、部屋のサイズに合わせて製作する収納家具で、間仕切り壁としての機能も担える家具です。収納本体にキャスターが付いているため、自由に移動ができるという特徴があります。

 

基本的にオーダーメイドなので、部屋の高さぴったりの収納家具を設置することができ、無駄なスペースが発生することはありません。工事は不要ですが現地での組立作業が必要となります。

 

キャスター付きパーテーション

移動式パーテーション【キャスター付きパーテーション】

キャスター付きパーテーションはキャスターが付いたパネルを連結させて使用するタイプで、誰でも簡単に移動ができます。工事は不要ですが、簡単な組立が必要となる場合があります。オフィスにおける部署間の間仕切りや、ミーティングブースの間仕切りなど様々な用途で使用ができます。

 

工事が必要な移動式パーテーションの設置手順

スライディングウォールや、引き戸・折れ戸タイプのパーテーションを設置するためには工事が必要です。ここでは、具体的な工事の流れを紹介します。

 

手順1:レール下地の取付

移動式パーテーションにはレールが必須となりますが、まずはレールを固定するための下地を天井の中に仕込む必要があります。天井は一般的に石膏ボードが用いられておりますが、ボード自体の強度が弱いため、下地が無い状態でレールを設置すると落下する場合があります。

 

オフィスに設置する場合のレール下地は、ベニヤ板やダブルバーと呼ばれる鋼製の下地材を使用します。会議室やホールに設置される大型のスライディングウォールの場合は、さらに強固な下地を作る必要があります。どちらの場合でも、天井をめくって下地を仕込む必要があるため、天井の補修作業が別途発生します。

 

手順2:レールの取付

下地の設置が完了したら、レールの取付を行います。スライディングウォールや、引き戸・折れ戸タイプはレールに沿って移動するため、取付精度が非常に重要となります。パーテーションの種類にもよりますが、天井だけでなく、床にもレールが必要となる場合もあり、その場合は床を切り欠いてレールを埋める必要があります。

 

手順3:吊り込み

レールの設置が完了したらパネルを吊り込みます。内容としては、事前に取り付けたレールにはめ込む作業です。会議室やホールで使用するスライディングウォールの場合は重量があるため大変な作業となりますが、ご家庭やオフィスで使用される移動式パーテーションの場合は、下地やレール設置と比較すると短い時間で作業が完了します。

 

移動式パーテーションの設置費用

種類 費用(1スパンあたり)
スライディングウォール 25万円~
引き戸・折れ戸タイプ 6万円~
収納型タイプ 52.4万円~
キャスター付きパーテーション 8.4万円~

移動式パーテーションのタイプごとにどのくらいの設置費用がかかるのかを解説します。部屋の大きさや商品によっても大きく変動しますが、ぜひ参考にしてみてください。

 

スライディングウォール

スライディングウォールといっても豊富な種類がありますが、会議室やホールで使用されるものであれば1スパン25万円~となります。遮音などの性能や、デザインによっても価格が変動します。

 

引き戸・折れ戸タイプ

引き戸・折れ戸タイプは1スパン6万円~となります。一般的な引き戸や折れ戸と同価格となります。

 

収納型タイプ

収納型タイプの価格について、アクシス株式会社のce-fitの場合、W700mm~960mmの家具であれば1台あたり17万円~となります。12畳で間口2600mmの部屋を間仕切る場合は、52.4万円となります。

 

キャスター付きーテーション

キャスター付きパーテーションを設置する場合、当社のオフィス通販サイト【ファニチャー】で取り扱いのある商品でW880のパネル1枚あたりの価格が20,900円となります。例えば4枚組み合わせて3,520mmの間仕切りを作る場合は83,600円となります。

 

≫ 自立パネル(両面木目)SKN-1809SK

 

移動式パーテーションの良くある質問

移動式パーテーションについて良くある質問や、設置を検討する際に気になることを紹介します。

 

住宅用でおすすめの商品はありますか?

住宅用でおすすめのタイプは、引き戸・折れ戸タイプです。工事が必要ですが、半日程度で設置が完了するため、手軽に設置ができます。タチカワブラインドのプレイススウィングは、デザインも豊富で住宅用としておすすめです。

 

防音タイプの移動式パーテーションはありますか?

防音タイプの移動式パーテーションは、スライディングウォールがおすすめです。ただし、ある程度の遮音性を求めるのであれば家庭用ではなく会議室で使用するような厚みのあるパネルを用いた商品を選定する必要があります。

 

会議室などで使用する程度の遮音性を求める場合は、オカムラのフェローウォールのような、遮音性に特化した製品を選定すると良いでしょう。

 

後付け設置は可能?

後付け設置は可能ですが、商品によっては後付けが難しい場合もあるため、基本的に工事業者による現地調査が必要です。オフィスボールは移動式パーテーション工事も承っておりますので、お気軽にお問合せください。現地調査を行った上で、設置が可能な商品をご提案いたします。

 

 

屋外でおすすめの移動式パーテーションは?

屋外に移動式パーテーションを設置する場合、キャスター付きパーテーションがおすすめです。注意点として、風で倒れないように連結できる商品を選ぶか、ある程度重量のある商品を選ぶ必要があります。

 

屋外で使用する場合は、錆が発生する可能性もあるため、ステンレス又はアルミの対候性に優れた商品を選びましょう。

 

一番安いタイプは?

移動式パーテーションで価格を抑えたい場合は、キャスター付きタイプか、引き戸・折れ戸タイプを選ぶと良いでしょう。工事が不要なキャスター付きの価格は、ECサイトで調べることができますが、引き戸・折れ戸タイプの場合は部屋の寸法に合わせた商品を手配する必要があるため、見積が必要となります。見積を徴収した上で価格を検討することをおすすめします。

 

移動式パーテーションの耐用年数は?

移動式パーテーションの耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令に掲げる耐用年数表」に記載されている可動間仕切り(簡易的なもの)に該当するため、3年と定められています。しかし、これはあくまで税務上の耐用年数のため、3年で使用ができなくなるわけではありません。表面仕上げや可動部(戸車やキャスター)を定期的に交換することで、長く使用できるでしょう。

 

移動式パーテーションを設置してレイアウトの自由度を高めよう

本記事では、移動式パーテーションについて、可動式との違いや種類について解説しました。ご家庭やオフィスでスペースを最大限に活かしたい場合は、移動式パーテーションがおすすめです。ここで紹介した内容を参考にしていただき、用途に応じた最適な商品を選定しましょう。

 

 

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