ラーメン屋を開業するなら、ラーメンの味や価格だけでなく、店舗の内装がとても重要です。ラーメン屋は競争が激しく、美味しくて安いだけのお店では他店との差別化ができないためです。この記事ではラーメン屋の内装工事のポイントや注意点を解説します。ラーメン屋の内装工事を詳しく知りたい方は、ぜひ最後まで読んでください。
ラーメン屋の内装はなぜ重要なのか?
ラーメン屋の成功にはおしゃれで清潔感のある内装が不可欠です。ラーメンが美味しいだけではなく、居心地の良さや清潔感がなければ「また行きたくなるお店」にはなれないからです。
味だけではなく、お客様が快適に食事ができる環境をつくるためにも、ラーメン屋は内装にこだわる必要があるでしょう。
ラーメン屋の内装工事のポイント
ラーメン屋の内装工事では以下がポイントとなります。
- カウンターの素材とデザイン
- オープンキッチンにする
- トイレの清潔感にこだわる
- 床はすべらない材質を選ぶ
- 目立つファサードにする
カウンターの素材とデザイン
ラーメン屋にとって、カウンターは内装の要です。ラーメン屋は一人でも立ち寄りやすい飲食店のため、カウンター席の利用頻度がとても高いからです。カウンターの素材やデザインで、お店の雰囲気は大きく変わります。
カウンター素材選びのポイント:
- 天然木無垢材:温かみのある印象。木の風合いが落ち着いたインテリアを作り出します。
- 天然木集成材:無垢材よりも安価。木の温かみをだしつつ費用を抑えられます。
- 人造大理石:高級感を演出しやすく、モダンで洗練された印象を与えます。
- メラミン:費用を抑えつつ、耐水性やデザイン性に優れています。
カウンターデザインのポイント:
- 形状:直線型やカーブ型など、お店のレイアウトや席数に合わせて選びます。席数に合わせた長さが必要。一席あたり60〜70cmの幅を取りましょう。
- 高さ:椅子との兼ね合いを考慮します。通常の椅子なら70cm、高椅子なら90〜100cmが適当。料理の出しやすさなどにも影響します。
- 厚さ:強度と安定感に関わります。木製なら3cmは必要で、4〜5cmあると安定感が増します。サイズによって適切な厚みも異なります。
耐久性も大事です。木製カウンターは水に弱いため、防水塗装で仕上げることを忘れないようにしましょう。
オープンキッチンにする
オープンキッチンにすることで、お店の印象は向上します。その理由は、厨房や食材、調理工程をお客様に直接見せられるからです。
また、スタッフのモチベーションが向上することもオープンキッチンのメリットです。お客様に見られているという意識があると、スタッフは程よい緊張感で掃除や調理にのぞめます。オープンキッチンには様々な利点があり、お店の印象と顧客満足の向上に貢献します。
トイレは清潔感にこだわる
ラーメン屋の運営にトイレの清潔感は欠かせません。なぜなら、トイレがどれだけ清潔かでお店への印象や評判が大きく変わるからです。
一流のラーメン店では、トイレの清潔さも評価の一つとされ、口コミでも高く評価されることもしばしば。床や便座の清掃、消臭剤の設置、アメニティの提供などの配慮が効果的です。
床はすべらない材質を選ぶ
ラーメン屋の内装において、すべらない床はとても重要です。厨房は油分が飛散して床がすべりやすくなり、靴裏などからホールの床にも付着することが考えられるからです。厨房のスタッフだけでなく、お客様や料理を運んでいるスタッフが転倒する可能性も考えられます。
お客様とスタッフの安全のため、ラーメン屋はすべらない床にすることが必須です。
目立つファサードにする
ラーメン屋は目立つファサードを作ることで集客効果を高められます。郊外でも市街地でも、遠くからでも目立つファサードにすることで、店舗を印象づけ、興味を引けるからです。具体的には、独特のデザイン、鮮やかな色彩、明るい照明などを用いることでサインは見やすくなります。また、オリジナルのロゴやコンセプトカラーを反映するとより個性的になるでしょう。
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ラーメン屋の内装工事の費用と内訳
ラーメン屋の内装工事の相場は坪単価20〜30万円ほど。一般的な店舗面積は10〜20坪なので、総額は300〜600万円になるケースが多いです。しかし、必要な費用は状況や計画によって様々。費用の目安をつかむためにも、以下の表でどのような工事が必要か把握しておきましょう。
ラーメン屋の内装工事の種類と費用の目安
工事の種類 | 内容 | 費用の目安 |
仮設工事 | 工事の準備、養生、足場 | 100,000円 |
解体工事 | 既存部分の解体、撤去 | 500,000円 |
内装仕上げ工事 | 床、壁、天井の仕上げ | 500,000円 |
大工造作工事 | カウンターや棚の造作 | 1,500,000円 |
建具工事 | 店舗入り口やトイレのドア | 400,000円 |
電気工事 | 配線や換気 | 800,000円 |
空調工事 | エアコン | 800,000円 |
衛生設備工事 | トイレ、手洗い | 300,000円 |
給排水工事 | 給水、排水配管工事 | 300,000円 |
看板工事 | 外部のサイン | 200,000円 |
ガス工事 | ガス配管、コンロ | 300,000円 |
ガラス工事 | 窓、厨房の仕切り | 300,000円 |
居抜き物件などで既存の壁や設備を活かす場合は、解体工事や給排水工事が要らなくなるケースがあります。計画の早い段階で専門業者へ相談すると、費用の目安がたちやすくなります。
ラーメン屋の内装工事を安く抑えるコツ
ラーメン屋の内装工事を安く抑えるコツをご紹介します。具体的には以下のような方法が考えられます。
- 床や壁はシンプルな素材を選ぶ
- なるべく既存部分を活かす
- 中古設備を利用する
- 可能な部分はDIY
床や壁はシンプルな素材を選ぶ
床や壁はシンプルな素材を選びましょう。床や壁は施工面積が大きいため、選択する素材によっては内装工事費用が高くなりやすいからです。
コストがかかる素材にすると、メンテナンス時も同じように割高になります。防水性や防汚性などの最低限の性能を確保したら、あとはなるべく安価な素材を選びましょう。
なるべく既存部分を活かす
手を加えずに利用できそうな壁や床は可能な限りそのまま活かしましょう。やり替えに費用がかかるのはもちろん、壊したり剥がしたりする作業にも費用がかかるからです。
中古設備を利用する
中古設備を利用するとかなりのコストダウンになります。格安で入手できる中古品でも、状態によっては問題なく機能します。
ただし、中古設備の利用には注意点もあります。品質チェックや施工性の確認が欠かせません。特に古い電気機器は、専門家の意見を聞いて慎重に検討しましょう。
可能な部分はDIY
DIYを視野に入れると、内装工事は大きくコストカットできます。手間はかかりますが、専門業者に頼むと発生する人件費を抑えることができるからです。
ラーメン屋の内装工事のポイントとは?費用や注意点も解説!【まとめ】
ラーメン屋の成功には、コストと品質のバランスが取れた内装工事が重要です。内装工事次第で店舗の印象は決まり、後の集客やお客様の満足度、回転効率にも直結します。コストダウンも可能ですが、それぞれの方法には注意点もあります。専門家の意見や支援を受けながら、効果的に内装工事を計画しましょう。