「クロスを張り替えたいが費用がどのくらいかかるのか知りたい」「壁紙の張り替えを成功させたい。どんなポイントがあるの?」「よく使われているクロスの種類と特徴を知りたい」壁紙リフォームの機会ってあまりありません。施工にかかる費用もクロスの種類など分からないことがたくさんありますが、実はクロスの費用相場は業者で大きな差がなく大体決まった値段です。
当記事では以下を解説していきます。
- クロスの費用相場
- クロス張り替えを成功させるポイント
- クロス3種類の特徴
クロスの費用相場
クロスの費用相場
クロス施工の費用相場は安くて約650円/㎡です。量産クロスと呼ばれるライン生産されているビニールクロスが施工最安値になります。量産クロスは価格が安く住宅・マンション・オフィスなど幅広く一般的に普及しているクロスです。最近は各メーカーで色や柄などたくさんの種類があり選択肢も豊富になっています。あまりクロスの張り替えにコストをかけられない場合にはおすすめです。量産クロスよりグレードが高いクロスは1000番クロスと呼ばれています。1000番クロスは施工費用が約1000円/㎡程度です。量産クロスに比べて種類が多く、消臭効果などプラスαの効果が付いている種類もあります。少し予算をかけることができる場合やプラスの効果がほしい場合などにおすすめです。
㎡とm見積もりの違い
クロスの料金表示には「平米 ㎡」「メートル m」の2種類の表示が存在します。平米とメートルの施工料金は同じ数字が書かれていても大きく違ってしまうのです。例えば、クロスを施工する500円/㎡と500円/mの2つの料金があったとします。クロスを施工する時500円/㎡ の場合は当然1㎡=500円です。しかし、500円/mの場合は1m500円ということで1m×0.9m=0.9㎡。0.1㎡分メートル表記の値段のほうが施工できる範囲が少なくなります。
クロスは90cm幅のトイレットペーパー状で必要な分だけ長さを取り施工します。そのため、1mの幅を施工するには2幅分のクロス(2枚)が必要になるということです。メートル表示で1m×1m=1㎡を施工する場合は2m×0.9m=1.8㎡分の材料が最低限必要ということになります。見積もりは分かりやすいため「平米 ㎡」でもらうほうがおすすめです。業者によってどちらの表示を使っているか違うので見積もりをもらう際には確認しましょう。
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クロス張り替えを成功させるポイント
クロス張り替えを成功させるポイントは以下の通りです。
- 1面だけの張り替えは避ける
- 大きなサンプルを見せてもらう
- パテの汚れに注意しましょう
- 水を使う作業に注意しましょう
- 石膏ボートの継ぎ目の高さに注意
- スチールパーティション・アルミパーティションはクロスが直接貼れない
- 施工直後のクロスに触らない
順番に解説していきます。
1面だけの張り替えは避ける
クロスの張り替えをするときは1面だけでなく部屋全体の張り替えをおすすめします。室内の1面だけクロスを張り替えるなど1面だけの張り替えはおすすめしません。1面だけの張り替えは新しいクロスが綺麗なため差がはっきりしてしまいます。古いクロスは新品と比べてしまうと日焼けなど見た目が気になり、他の場所も新しく張り替えたほうが良かったと後悔するかもしれません。1面だけ張り替えてから後日全部張り替えるとなると手間になります。場合によっては部屋のデスクなどを移動することもあり、移動の際に壁に傷をつけてしまうなどリスクも発生するのです。
大きなサンプルを見せてもらう
クロスは実物のサンプルを見てから決めるようにしてください。サンプルを見てクロスを決めたのに張り替えてみたらイメージと違った結果になってしまうこともあります。原因はサンプルの大きさが小さいことです。このパターンは模様があるクロスによくあります。クロスは各メーカーが出している見本帳でサンプルを確認することが可能です。見本帳は質感など実際に触ることで知ることができます。しかしサンプルのサイズが小さいためクロス全体の模様が確認できないことも。見本帳でクロスを決める際、施工会社に目星をつけた品番の大きいサンプルをもらうようにしましょう。ネットでも各メーカーのクロスを探すことができます。しかしデジタル見本帳だとクロスの質感などが分からずイメージと違う結果になることも。
パテの汚れに注意しましょう
基本作業する際は被害が最小限になるように養生をしますが、PCなどの機械はなるべく部屋から持ち出しましょう。パテ作業は機械の故障や部屋の粉汚れになることも。クロスを施工する工程で壁の凹凸をなくすためにパテという泥のようなものを使います。パテを壁の凹んでいる箇所などに厚く塗り、乾いたら削って平らにしていくのです。パテを削る作業時に細かい粉が出てしまいます。作業面積が広いと粉だらけになることも。
水を使う作業に注意しましょう。
部屋の中だけでなく水汲み場までの導線にも養生をしてもらうとベストです。クロスを施工する際には頻繁に水を使います。注意して作業をしていますがハネてしまうことも。パテ作業同様、万が一を考えると大切なものは作業場近くに置かないよう注意しましょう。
石膏ボードの継ぎ目の高さに注意
新しく壁を立てる際には石膏ボードの継ぎ目の位置に注意が必要です。薄いクロスを使用する場合石膏ボードの継ぎ目が薄く透けてしまうことがあります。視線の高さに石膏ボードの継ぎ目があると透けてしまった時に目立ってしまう可能性が高いです。もし新規壁施工時に石膏ボードの継ぎ目が視線の高さになっていたら業者に確認してみましょう。新しく壁を立ててクロスを施工する場合1つの業者が最後まで作業する一貫施工がおすすめです。石膏ボートを施工する会社とクロスを施工する会社が同じだと問題が起きた時に対応がはやく安心できます。
スチールパーティション・アルミパーティションはクロスが直接貼れない
筆者の経験上、スチールパーテーションやアルミパーテーションの上にクロスは直接貼れません。金属パネルはクロスのノリが付きにくいため施工後にはがれてしまう可能性があるからです。パーテーションにクロスを貼る場合は、パネルの上に石膏ボートを増し貼りするか下地処理を行いクロスを貼ります。パーテーションに石膏ボードを増し貼りする場合は廊下や部屋など少し狭く感じるかもしれません。施工した後のことをイメージして支障がないか検討しましょう。
施工直後のクロスは触らない
施工直後のクロスは触ってはいけません。ノリが乾いてないので動くなどシワの原因になってしまいます。動いてしまったクロスを無理やり直そうとすると傷ついてしまうことも。自分で無理に直さず施工会社に相談するようにしましょう。
クロス3種類と特徴
今回紹介するクロスは以下の3種類です。
- ビニールクロス
- 紙クロス
- 布クロス
順番に見ていきましょう。
ビニールクロス
住宅やオフィスなどあらゆる場所で普及しているクロスです。表面は塩化ビニール等の化学素材でできていて裏は紙素材となっています。ビニールクロスのメリットは以下の通り。
- 安い
- メンテナンスが簡単
- 種類が豊富
ビニールクロスは量産クロスなど原材料が安く安価で施工することができます。予算をかけたくない施工にはぴったりのクロスです。汚れても比較的メンテナンスが簡単です。固く絞った雑巾などで拭くことができます。種類が豊富でシンプルな白だけでなくグレーなど幅広い色を選ぶことができます。模様や柄も多く同じ色でも柄が違うなど選択の幅が広いです。しかし表面が化学素材なのでアレルギーなど気になる方はメーカーに確認しましょう。
紙クロス
紙クロスはパルプ紙などでつくられているクロスです。紙クロスのメリットは以下の通りです。
- 健康面に良い
- 環境に良い
- 吸音効果
- 高級感が出る
紙クロスは化学素材ではないので健康面を気にする方には向いています。化学素材に比べて処分の際に有害物質が少なく環境面にも良いです。紙クロスには輸入品も多く、見かけないデザインのクロスを施工するなどオシャレの点でも唯一性を出すことができます。和紙などの紙クロスは上品な仕上がりになり高級感を出すことが可能です。紙クロスは吸音効果にも優れていて寝室など静かさが必要な部屋にも向いているといえます。一方で、汚れてしまうと水拭きできないことも。汚れてしまった場所を水拭きしてかえってシミができてしまう可能性があります。紙クロスは汚さないように心がけましょう。服やバックなどで知らない間にこすってしまっても傷になります。紙クロスはかんたんに傷になるため壁際を歩くなどはしないほうがいいです。
布クロス
布クロスは表面が布地で仕上げられているクロスです。布クロスのメリットは以下の通り。
- 品のある雰囲気
- 湿気を吸収する
- 通気性
布クロスは自然素材で作られていることがほとんどで健康面を気にされている方にはいいですね。布クロスを使うと品を出すことができます。ビニールクロスには出せない味や雰囲気が出せるので役員室や客室などに使用されていることも多いです。布クロスは通気性と吸湿性にとても優れています。梅雨など湿気の多い時期には吸湿性の効果を発揮し、冬の乾燥した時期には吸収した水分が蒸発するのです。一方で布クロスはホコリなどが付着しやすい性質があります。定期的にそうじをするようにしましょう。
【壁紙リフォーム】クロス張り替え費用相場とポイントを解説【まとめ】
クロスの張り替え費用相場やポイントについて理解していただけたと思います。クロスの張り替えは内装工事の中でも低予算で行うことができる工事です。壁紙が綺麗になるとやる気が出るなどモチベーションアップにもつながりますね。店舗やオフィスで壁紙リフォームを検討している方はお気軽にオフィスボールへご相談ください。