皆さんは、C工事をする場合の消防設備の検査についてご存知でしょうか?
本記事では、消防設備の検査など、C工事をする場合の注意点を中心に解説していきます。
C工事となることが多い工事区分
どの工事区分がABC工事として指定されるかは、物件や不動産オーナーの意向によっても変わってきます。
しかし、ある程度通例とも言えるものがありますので、事前にそれを押さえておくと契約を結ぶ時にチェックしやすくなります。
たとえば、躯体に直接関わる工事はA工事となりますが、それ以外の壁や天井工事、床工事などはC工事となることが多いです。
具体的には、広いフロアの中にバーテーションを組んで空間を区切るといった工事はC工事となるケースが多いです。
もちろん、建設当初から間仕切りがある場合は別です。
他にも、クロス仕上げや天井の仕上げなどもC工事となる傾向があります。
床の場合は、タイル貼りになっている場合にはA工事でなされていますが、その上にフロアマットを敷くなどの場合はC工事となるケースが多くなっています。
一方で、空調や消防などの設備はA工事として扱われることがあります。
というのも、基礎設計段階からこうした設備の設置を考慮しないといけないですし、消防法や構造上の問題から設備を簡単に移動したり増設したりすることができないからです。
しかし、場合によってはこうした設備もC工事、もしくはB工事となることもあります。
消防設備の工事区分
基本的には消防設備は、建物の基本的な設備であるため、テナントの借主がいじることはそうそうありません。
しかし、飲食店などに利用する場合、設計によって消防設備の場所を移動したり、数を増やしたりする必要が出てきます。
スプリンクラーのような、配管そのものを変えるものは難しいですが、煙感知器や火災報知器などは変更することがあります。
キッチンの位置やホールの構造によっては、こうした設備の場所を変えた方が良いことがあるからです。
こうしたケースでは、C工事もしくはB工事とされ、テナント側が費用を負担します。
C工事になっている場合の注意点
消防設備そのものはいじらないとはいえ、C工事として内装工事などをする場合には、消防設備には注意すべきです。
たとえば、間仕切りを建てる場合に消防設備を覆ってしまったり、検査がしづらい位置に設計してしまったりすることがあるからです。
また、空間の区分けによって、消防法に合わない安全設備の設置状況となることもあります。
まとめ
C工事はテナントオーナーにとって自由度の高い工事区分です。
しかし、安全設備が関係する場合、空間の使い方や消防法などのクリアすべき問題が出てきますので、細心の注意を払って工事をする必要があります。