倉庫移転にかかる費用は?

今回は、倉庫を引っ越しする際にかかる費用について詳しく解説していきます。

倉庫移転について

物流倉庫が手狭になったり現状ではコストが掛かりすぎるため、新倉庫を立て直したり移転することが多くあります。
物流倉庫には大量の商品類が保管されているため、移転は物理的にも大変な作業となり、大きな費用が掛かるものです。
今回はそれらについての相場や注意点をまとめてみました。

倉庫移転費用に相場なし

倉庫移転や事務所移転は業種、事業規模、内装、什器等でそれぞれ違います。
よって個々の案件で内容も費用も違うため、相場と言うものはありません。
ただし部分的には事例を出すことができますので、以下に記載してみました。
(1)商品等の移転
旧倉庫から新倉庫への商品等の移転は、日々の配送作業の中で順次移動していけば効率的でしょう。
ただしトラックを別途に雇うとすれば、5トン以下のトラック1台、10km以内で8,660円、有料道路使用でプラス2,040円、合計10,700円と言う事例があります。
(2)倉庫事務所移転費
倉庫事務所の移転は什器や書類その他、一般の事務所と同等の費用が掛かります。
都内の業者の2つの事例では従業員10人の事務所の移転で28万円と28.5万円でした。10人規模でだいたい1人当たり3万円以下と言った算出ができると思います。
(1)廃棄費用
例えば都内の買取業者の事例ですがオフィス家具廃棄料金は、軽トラック3万円、2トントラック7万円、4トントラック12万円と案内しています。ただし買取できる什器等があれば、その分差し引かれます。
(3)原状回復工事
賃貸倉庫の場合は、元の状況に戻す必要があります。
中二階を設けたり、パーテーションで事務所などを作った場合の撤去、床のコンクリートにひび割れ等の修理等が必要です。
1つの事例ですが、1階が倉庫で2階が事務所の2階建て、駐車場8台の物件を13年借りた案件で、回復工事に52万円掛かっています。

新倉庫選定の注意点

新倉庫の建設や移転で多く出てくる問題点が次の項目です。
計画段階からプロジェクトを立ち上げて、新システムやマニュアル作成、トレーニングを含めたマスタープランをしっかり作成していけばいずれも防げる内容でもあります。
(1)保管、作業スペースが足りない
旧倉庫を把握して新倉庫の容量を決めれば起こらない問題です。
よくあるのが従来保管スペースではない事務所その他に在庫している場合です。
ピッキング作業等も同様で現状の広さで理想的な作業ができているかどうか、現場確認とヒアリングでしっかり調査しておけば防げる問題です。
(2)どこに何があるかわからない、在庫が合わない
新倉庫に商品をただ詰め込むだけでは、旧倉庫よりも効率が落ちてしまいます。
広くなった分、商品群やブランド群別に効率のよい分類やシステム導入が必要となります。
一気に新倉庫に移るのではなく、慣れるまで間は新旧の倉庫を並行稼働させる対策が必要です。
(3)ピッキングが間に合わない
現倉庫ではマニュアル通りに動いているでしょうか?
意外と手慣れた従業員が頭で覚えていて回している場合もあります。
そういうブラックボックスがあっては、いざ新倉庫に移ってもピッキング作業が効率よくできず、商品配送に支障がでることがあります。
現実的なマニュアルを作って、誰もができるように事前にトレーニングを行う必要があります。

まとめ

倉庫移転のプロジェクトやシステム等のコンサルティングや実際の移転作業、各種工事や廃棄・調達代行から物品保管等、計画から実行までを円滑に低コストに行うために力になってくれる業者がたくさんあります。
豊富な経験を持つ業者を選定し、パンフレットや概算見積もりを取ってみましょう。
小規模の移転であれば、その設備施工等も含めてオフィス・事務所移転業者の方が慣れている場合がありますので、相談してみましょう。
(2020年現在)

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