スタンディングワークとは?効果や最適なデスクの選び方

スタンディングワークは立って行う新しい働き方です。業務中はどうしても座る時間が長くなります。しかし近年、座りっぱなしは心身に悪影響を及ぼすと言われています。今回は、立ち姿勢で行うスタンディングワークの効果や最適なデスクの選び方、おすすめの周辺グッズをご紹介します。

 

スタンディングワークとは

スタンディングワークとは

スタンディングワークがどんな働き方なのか、座りっぱなしを避けるべき理由について解説します。

 

スタンディングワークってなに?

パソコンなどの業務を立ち姿勢で行うことを言います。座って作業したりスタンディングワークを行ったりすることで、身体への負担が軽くなると考えられています。一般的な働き方は、高さ70cm程度のオフィスデスクに向かい、チェアに座ってパソコンなどの作業を行います。

 

一方、スタンディングワークは高さ1m程度のデスクやテーブルを使い、立って仕事をします。立っていると疲れやすいので、短時間で行う業務に向いています。

 

なぜスタンディングワークが注目されてるの?

スタンディングワークは、世界保健機関(WHO)や厚生労働省などが問題視している『座りっぱなし』を防ぐ方法として注目されています。著者も座ってパソコンに向かう時間が長く、首・肩・腰に痛みを感じることや、ふくらはぎがむくむことがあります。

 

≫ スタンディングデスクのおすすめ5選【昇降式デスクの選び方】

 

在宅ワーク中はカウンターに場所を変えたりストレッチをしたりします。しかし、オフィスではスペースがないため行えません。日本でスタンディングワークを実施している企業はまだ多くありませんが、ヨーロッパやアメリカの企業ではすでに導入が進んでいます。

 

『座りっぱなし』はどうしてよくないのか

座っている姿勢が長時間続くと心身の病気のリスクが高まると言われています。日本を含む諸外国の研究により下記のことが分かってきています。

 

  • 座位行動が長いと総死亡率および心血管疾患死亡率、がん死亡率などが高くなる
  • メンタルヘルスや認知機能にも悪影響
  • 日本は、世界20ヵ国のなかで座りっぱなしの時間がもっとも長い

 

参考:WHOガイドライン厚生労働省アクティブガイド厚生労働省 座位行動、座り過ぎのリスク

スタンディングワークの効果やメリット

スタンディングワークの効果やメリット

次はスタンディングワークに期待される効果を解説します。

 

集中力アップ

スタンディングワークは集中力アップに役立ちます。一般的に事務作業では長時間同じ姿勢でパソコンに向かいます。ときには立って仕事をすることで、姿勢や目線が変わり、身体や脳に良い刺激を与えられるでしょう。

 

実際、立つことで血流が良くなり、脳の認知機能が向上するという研究結果も出ています。スタンディングワークを取り入れることで午後も眠くなりにくく、集中力を維持しやすいでしょう。

 

業務効率の向上

日常的な業務も、環境や姿勢を変えるとパフォーマンスや効率アップが期待できます。同じ環境で仕事をしていると安心して取り組める一方で、モチベーションやパフォーマンスが下がってしまうことがあります。

 

スタンディングワークの導入によってスイッチが切り替えやすくなり、効率的に業務を進められます。また、立っている時間が長いと疲れるため、集中して短時間で成果を上げようとすることからも業務効率アップが期待できます。

 

健康の促進

従業員の健康を促進させる取り組みとしてもスタンディングワークは有効です。長時間の座りっぱなしは、腰痛や肩こりをはじめ、心身の不調の原因になると言われています。ときどき立って仕事をすることで、血流や代謝の低下を防ぐ効果が見込めます。

 

近年、健康経営に注力している企業も増えています。従業員の心身が健康であれば、欠勤や不調の回数を抑えられ、仕事のパフォーマンスアップや生産性向上にも繋がるという考え方です。

 

スタンディングワークをオフィスに取り入れる動きは、健康経営の一環としても進められています。

 

社内コミュニケーションの円滑化

スタンディングワーク中は、従業員同士のコミュニケーションが円滑化しやすくなります。例えば、一般的な居酒屋と立ち飲み屋では、立ち飲みの方が気楽に入れたり、居合わせた客同士で話せたりしませんか。著者も立ち飲みを何度か利用したことがあります。

 

長くならないことが想像できるので参加しやすく、気取らずに話せた印象があります。社内でも立って話すと普段よりコミュニケーションが取りやすく感じるでしょう。並んで同じ画面を見ながら作業をしたり、率直な意見を聞いたり、気軽なやり取りが可能になります。

 

スペース効率アップ

スタンディングワーク用のスペースは、狭い面積でも設けられるため、効率良くオフィスを活用できます。一般的なオフィスデスクの奥行きは70~80cm程度です。チェアを合わせると約1m50cm必要です。

 

しかし、スタンディングワーク用のデスクは奥行きが40~60cm程度と狭くチェアも不要です。例えば、1m程度しか奥行きが取れない場所にも設置でき、スペース効率アップに役立ちます。

 

スタンディングワークに最適なデスクの選び方

スタンディングワークに最適なデスクの選び方

続いて、立って作業しやすいデスクを選ぶ方法を解説します。

 

≫ デスク選びはサイズ(寸法)が肝心【オフィス家具通販ファニチャー】

 

高さ固定か昇降か選ぶ

スタンディングワークに適した天板の高さは、90㎝~1m10㎝程度です。デスクは高さ固定式か、昇降式かどちらかを選びます。

 

固定式

ハイテーブルやハイカウンターとも呼ばれ、立って使うほかハイチェアと一緒に利用できます。短時間の利用やフリーアドレス席の選択肢などにも向いています。

 

片面タイプは窓の近くや壁際などに設置します。一方、両面タイプはグループテーブルやワークテーブルとも呼ばれ、複数人でのディスカッションやミーティングに向いています。

 

昇降式

天板を好きな高さに変えられます。70㎝程度にして座って使ったり、1m程度にして立って利用したりできるため、パーソナルデスクに向いています。

 

著者がオフィス家具メーカーに勤務していたときには、車いすで利用可能なテーブルが欲しいという要望があった際に、昇降テーブルを提案しました。立っても座っても、どんな体型の人にも合わせられるという点が魅力です。

 

昇降方法で選ぶ

昇降デスクの高さを変える方法は、『電動』または『手動』のどちらかを選択します。電動タイプは、手元のボタンで天板を上下させられる製品が多くあります。メモリー機能が付いたものは、よく使う高さをあらかじめ設定しておけます。

 

一方、手動タイプは脚部や天板裏にあるハンドルまたはレバー等で高さを調整します。スムーズなガス圧式や、ピッチが決まっているラチェット式などの機構により、無理なく高さを変えられます。

 

天板の形で選ぶ

スタンディングワーク用のデスクは、天板の形で印象が変わります。天板の形は、一般的な四角や長方形のほかに、丸型やビーンズ型などの種類があります。例えば長方形は、気軽にさっと集まって行うミーティングなどに適しています。

 

壁に付けても、中央に置いて複数人で囲んでも良いでしょう。また、丸型やビーンズ型は、自由に意見を出し合うブレインストーミングやオフィスカフェに向いています。

 

脚のタイプで選ぶ

スタンディングワーク用のデスクやテーブルは、脚の形状の種類が豊富です。種類と特徴をまとめた一覧を参考にして頂き、好みや用途に合うものを選んで下さい。

 

スタンディングワーク用デスク 脚の種類と特徴
種類 特徴
4本脚 ・天板の四隅に脚があるシンプルなデザイン

・強度が高く安定感がある

T字脚 ・天板の両端の脚がT字を逆さにした形

・足元が広々として動きやすい

L字脚 ・天板の両端の脚がL字型

・足元がすっきりとしてシャープな印象を与える

1本脚 ・天板中央に1本の脚があり、主にソロテーブルに採用される

・ベースは十字型や丸型、スクエア型などの種類がある

パネル脚 ・天板の両端をパネル板で支えている

・カウンターテーブルとも呼ばれる

ループ脚 ・天板の両端の脚がロの字型

・おしゃれで安定感がある

X字脚 ・両端の脚がX字型で個性的な印象

・主に折りたたみ式や卓上式などに採用されている

 

スタンディングワークを充実させる周辺グッズ

スタンディングワークを充実させる周辺グッズ

最後に、スタンディングワークの環境をより良くさせる周辺グッズを紹介します。

 

マット

マットを使うとスタンディングワーク中も足や腰が疲れにくくなります。立っている時間が長くなると、筋肉に乳酸などの疲労物質が蓄積しやすく、血流やリンパの流れも悪化します。疲れは足から腰や背中へと広がり、全身がだるくなってしまう場合もあります。

 

例えば、『疲労軽減マット』や『アンチファティーグマット』と呼ばれる、適度な厚みと弾力性を備えたマットを敷くことで、床からの反発力を抑えられ、足腰への負担軽減が期待できます。また、著者は冷え性なので、冷え防止の観点からもマットの利用をおすすめします。

 

昇降チェア・ハイチェア

スタンディングワークで疲れたとき、昇降チェアやハイチェアがあると便利です。オフィスチェアの座面の高さは50㎝程度になります。一方、スタンディングワークには座面の高さが70㎝程度のハイチェアが合います。

 

≫ オフィスハイチェア/カウンターチェアおすすめ7選

 

また、デスクと同様に昇降タイプもあり、座面の高さが50~80㎝程度の間で調整可能です。座り作業にもスタンディングワークにも両方に使えます。また、昇降チェアには足かけやキャスター付きの製品が多く、乗り降りがラクな点も魅力です。

 

卓上スタンディングデスク

卓上スタンディングデスクがあれば、専用デスクを買わなくてもスタンディングワークが可能です。既存のデスクの上に置くだけで、立って作業ができます。専用デスクを購入するより安く抑えられることがメリットと言えます。

 

≫ 卓上スタンディングデスクの特徴

 

また、多くの製品が折りたたみ可能なため、隙間に置けることも魅力です。なかには、パソコンとキーボードを2段に分けて置ける2段式の卓上デスクもあります。選ぶ際は、天板のサイズや耐荷重を確認しましょう。

 

スタンディングワークを取り入れて快適に働こう

スタンディングワークを行うメリットやデスクを選ぶ方法、周辺グッズについて解説しました。スタンディングワークは、オフィスワーク中の長時間の『座り過ぎ』を防ぐ方法として注目されています。

 

スタンディングワークには集中力アップや業務効率の向上、健康促進、スペース効率アップなどのメリットが挙げられます。また、立って使うデスクは昇降方法や天板・脚の形などで選んで下さい。マットや卓上スタンディングデスクなども取り入れて、より快適に働けるように工夫しましょう。

 

 

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