オフィスのエントランスやロビーは、来訪者や従業員を最初に出迎える場所です。受付や待合いの機能はもちろん、企業らしさを表現する場としてデザインも重要になります。オフィスのロビー等の役割や家具を選ぶ方法、真似しやすくておしゃれな事例を解説します。
オフィスのエントランスやロビーってどんなところ?
エントランスやロビーの役割や、受付など他の類義語との違いを解説します。
オフィスエントランスとは
オフィスの出入り口付近のスペースのことを言います。オフィスへの来訪者や従業員を出迎える場所なので、企業の顔として相応しい空間づくりが求められます。また、外部との境界としてデザイン性だけでなく、セキュリティ性などの機能面も備えておかねばなりません。
オフィスエントランス・ロビーの役割
①来訪者の受付と案内
オフィスのエントランスやロビーでは来訪者が受付をして身分や目的の確認をします。待合いスペースとしても利用でき、会議室などの目的地へ案内する役目も果たします。また、郵便・荷物の受け取りやアポイントのない営業など、一次窓口としての対応も行われます。
②企業らしさやブランドの体現
オフィスのエントランスやロビーは、来訪者や従業員にとって最初に目に入る場所のため、企業のイメージや雰囲気を伝える役割もあります。例えばコーポレートカラーやブランドロゴを用いたり、主力商品を展示したりといった方法が挙げられます。
③セキュリティと入退室管理
オフィスのエントランスは、出入りする人の入退室を管理すると同時に、不審者や不適切な訪問者の侵入を防ぐための安全対策も担います。例えばセキュリティゲートや入退室管理システム、電子錠などが活用されています。
④印象やモチベーションの向上
オフィスのロビーをおしゃれなインテリアにすると顧客や取引先からの第一印象が良くなったり、従業員のモチベーション向上に貢献したりといった効果が期待できます。
エントランスや受付、ロビーはどう違うのか?
出入り口付近を表す言葉には下記の表のようなものが挙げられます。
| 出入り口付近を表す言葉 | |||
| 名称 | 主な用途 | 求められる性能 | 建物の大きさ |
| エントランス | 出入口 | デザイン性・セキュリティ性 | オフィス・ホテル・公共施設など大きい建物 |
| 受付 | 受付・案内 | 機能性 | |
| フロント | 受付・案内 | 機能性 | |
| ロビー | 待合い・応接・案内 | 快適性・機能性 | |
| ラウンジ | 休憩・会話・飲食 | リラックス・くつろぎ | |
オフィスのロビーに置くべき家具
オフィスのエントランスやロビーにはどのような家具が必要なのか解説します。
カウンター
オフィスへの来訪者が受付をする際に役立ち、次のようなタイプが選べます。
ハイカウンター
高さは1m程度なので立ったまま応対できます。客側には手荷物を置く台が付いていることが多いでしょう。
ローカウンター
高さは70~75㎝程度のため椅子に座って応対します。
ハイローカウンター
高さの異なるカウンターがつながっているタイプです。立ったまま受付をしたり座ってじっくり説明をしたり、シーンによって使い分けられます。
無人カウンター
高さが90㎝~1m程度の無人の受付台です。担当者を呼ぶための電話やパンフレットなどを置きます。
ソファ・ロビーチェア
オフィスのロビーに置くソファやロビーチェアには2~3人用のタイプと連結タイプがあります。背面の高さはローバックとハイバックに分かれます。短時間利用の待合いではローバックがよく使われ、リラックス感やブース感を演出したい場所にはハイバックが向いています。
| ソファ・ロビーチェア 脚のタイプ別メリット・デメリット | |||
| 脚の形状 | メリット | デメリット | 適した場所 |
| 脚タイプ
(4本脚・X脚等) |
・空間が広く感じやすい
・おしゃれ ・動かしやすい |
・カジュアルな印象
・下にホコリがたまりやすい |
・狭いスペース
・天井が低い ・モダン、スタイリッシュなデザインのエントランス |
| 箱型タイプ | ・重厚感を演出できる
・下にホコリがたまりにくい |
・重々しい印象
・移動が大変 |
・広いスペース
・天井が高い ・シック、高級感のあるデザインのエントランス |
アームチェア・スツール
複数人で使うソファに対し、ロビーで使う1人用の椅子にはアームチェアやスツールがあります。アームチェアには肘掛けや背もたれが付いています。一般的なオフィスチェアより座面が広いのでゆったりと座れます。一方、スツールは肘掛けや背もたれがなく、短時間の利用に適した椅子です。
テーブル&チェア
ロビーにテーブルとチェアがあれば商談スペースが設けられます。ローパーテーションやプラントボックスで囲うと会話に集中しやすくなります。また、来訪者をロビーで応対できれば動線もスムーズです。
傘立て
エントランスやロビーには雨天に備えて傘立てを準備しておきましょう。約20~30本収納可能な大型サイズでも、スリムタイプや折り畳みできるタイプがあります。
おしゃれな家具選びのポイント
エントランスやロビー向けのおしゃれな家具選びで抑えるべきポイントを解説します。
配色のルールを守る
配色のルールを守れば、初心者でもおしゃれな空間づくりができます。インテリアは3色に絞るとまとまりが出ると言われています。3色はベースカラー・メインカラー・アクセントカラーと呼ばれ、70:25:5の割合にするとバランスが取れます。
広さに合ったサイズを選ぶ
オフィスのエントランスやロビーの家具は、広さに合ったサイズを選ぶことも重要です。大きすぎると圧迫感が出てしまったり空間を狭く感じたりします。サイズは下記の3点を確認します。
- 横幅(W)
- 奥行き(D)
- 高さ(H)
家具メーカーのカタログなどでは、例えば横幅は「Wide」を略した「W」で表記されていることがあるので注意して下さい。
素材にこだわる
家具は素材によっても印象が変わるためこだわりを持って選んで下さい。家具に使われる主な素材には下記が挙げられます。
- 木材
- 金属(スチール、アルミ等)
- 合成樹脂
- 布地
- レザー、合皮
例えば木材ひとつとっても、木の種類だけでなく「無垢材(むくざい)」、「突板(つきいた)」、「合板(ごうはん)」に分類できます。無垢材は天然木の一枚板のことで、木目が美しくて高価です。
また、ロビーの家具は多数の人が使うため、メンテナンス性や耐久性も確認して選んで下さい。
狭いエントランス・ロビーを広く見せるコツ
次に、エントランスやロビーが狭くても広く見せられるコツを4つ解説します。
白や淡い色を基調にする
壁や床、家具に明るい色を選ぶことで、光が反射しやすくなって空間が広く見えます。また、白や淡いパステルカラーなどは膨張色と呼ばれています。実際よりも大きく見えやすいため狭さを感じにくくなります。
床面を多く見せる
床面を多く見せる工夫によっても広く見せられます。例えば、造作壁に天板を付けるとカウンターを置かなくても電話が設置できます。また、待合い用のソファも4本脚のタイプを選ぶなど、できるだけ床面を見せるようにして下さい。
シンプルなデザインを選ぶ
ごちゃごちゃしないシンプルな家具や装飾にすると空間に余白を感じられます。例えば、赤やオレンジ、黄色などは膨張色であると同時に、飛び出して見える進出色でもあります。
縦のラインを強調
縦のラインを強調して天井が高く感じられると、面積が狭くても広く見えます。例えば壁クロスやタイル、間接照明などを使って縦方向を意識させます。また天井の色に壁面より明るい色を選ぶことでも開放感が出ます。
オフィスのエントランス・ロビーのおしゃれな事例4選
最後におしゃれで真似しやすいエントランスやロビーの事例を4つ解説します。
同系色でまとめた優しい印象の事例
白をベースカラーにして同系色で上品にまとめたロビーの事例です。個性的な照明や天井の造作により、シンプル過ぎないおしゃれな仕上がりになっています。丸みのあるフォルムのアームチェアや木製のラウンドテーブルが優しい印象を与え、初めて来た人も緊張せずにリラックスできます。
モノトーン+観葉植物の事例
白と黒のモノトーンでまとめたおしゃれなインテリアに、観葉植物をプラスしてアクセントにしています。黒は高級感を演出しやすい色である一方、重さや強さを感じさせてしまう場合もあります。テーブルやガラスパーテーションのフレームなど、分量を抑えて使うことでおしゃれにまとまっています。
間接照明を上手に使った事例
間接照明を使った壁の造作がアクセントになり、縦ラインが強調されて広く見える事例です。ウェーブ型のソファも奥行き感の演出に役立っています。インテリアに溶け込む色を選ぶことで大きなサイズでも重く感じない工夫をしています。
ガラスパーテーションで広く見せた事例
ガラス素材のパーテーションで仕切ることで奥のスペースへのつながりを感じさせ、広く見せた事例です。エントランスやロビーの面積を広くとれない場合でも、ガラス素材や白色を選ぶと開放感や明るさを演出できます。来訪者が入りやすく、ポジティブな印象を与える空間になっています。
おしゃれなエントランスやロビーで企業らしさを表現
オフィスのエントランスやロビーは、受付や待合いなどの機能を果たすだけでなく、企業らしさを表現する場としてデザイン性も重要になります。おしゃれな家具選びのポイントは、配色のルールを守ることや広さに合うサイズを選ぶことなどです。













