昨今オフィスカフェの需要が高まっており、飲食だけを目的とせず、打合せや休憩など多目的に使えることが人気の理由となっています。本記事では、筆者の実体験に基づく活用事例から必要な設備、具体的な導入手順などを網羅的に解説します。ぜひ参考にしてみてください。
オフィスカフェとは?
社内における多目的な共有エリアのことを指します。用途が固定される食堂などとは異なり、目的を限定することなく自由に使うことを想定した空間です。例えば、仕事中に一息ついたり、フリーアドレスのように仕事場所として利用したりと、使い方は様々です。
特徴
特徴としては、食事・打合せ・休憩などを1つの場所で行えるといった点が挙げられます。また、採用時のアピールや企業のイメージアップなども期待できるでしょう。
また、
- コストが発生する
- 使われない場合もある
といったデメリットもあります。コストについては、業務効率化や社外へのアピールによる採用の強化など、副次的なメリットを踏まえて予算を組むと良いでしょう。
実例に基づく活用事例
筆者は、オフィスカフェが併設された会社で勤務していました。筆者自身、何度も使用した経験があり、非常に快適だと感じていました。ここでは、実体験を踏まえた活用事例をご紹介します。
食堂
筆者の職場では厨房が併設されており、主な役割としてお昼休みの時間帯は食堂として使用されていました。厨房がない場合でも、給茶機や自動販売機、電子レンジ、ゴミ箱や簡易的なシンクを備えるだけで、十分快適にすごすことができます。
» オフィスに社員食堂はいる?導入メリットとおしゃれな事例4選
筆者の職場では冷蔵庫や給湯設備が無く、私自身が不便に感じる部分も多かったため、ヒアリングしたうえで必要な設備を整えると良いでしょう。
休憩
昼休みの時間帯以外は、休憩する場所としても使われていました。自販機が併設されていたため、飲み物を買って同僚と休憩している方や、一人で読書をしている方など、多くの方が利用していた印象があります。
打合せ
私の所属していたグループは、週1回の打合せを行っていました。あえていつもと異なる場所で開催することで、気持ちを切り替えることができます。また、電源エリアがあったため、充電しながらパソコンを使用できた点も便利なポイントでした。
仕事場所
筆者自身は、仕事場所としても活用していました。執務エリアは従業員が慌ただしく仕事をしているため、静かな空間で考え事をしながら仕事をしたい場合に最適でした。机も広々と使えるため、資料を広げたり、参考書を見たりといった場合におすすめです。
» リフレッシュルームのメリットとは?導入時のミッションも紹介
オンライン会議
私の実体験より、自席から移動してオンライン会議を行う従業員も多かった印象です。
- 周りを気にせずに会話できる
- 電源完備
- 机を広々と使える
こういった理由から、利用する人が多かったと推測しています。私自身も実際に利用した経験がありますが、周りを気にせずに発言できるため、良かったと感じています。
» オフィスの会議室をWeb会議用にレイアウトする主なポイント
打ち上げ・飲み会
私の所属していたグループでは、打ち上げや飲み会を行った経験もあります。食べ物や飲み物を各自が持ち込むため、リーズナブルに開催できるというメリットもあります。また、居酒屋へ移動する手間も省けるため気軽に参加することができました。
講習会
大きなスクリーンが設置されており、講習会も行われていました。大型の会議室とは設備が異なるため本格的な講義には向きませんが、話を聞きながら簡単なメモをとるような簡易的な講習会には最適の場所だと感じました。
オフィスカフェ向け筆者おすすめの設備
設備一覧 | 設置がおすすめな会社 |
ブース | ・広さにゆとりがある ・オンライン会議がある ・集中して行う作業がある |
カウンター席 | ・広さに余裕が無い ・単独利用が多い |
テーブル | ・必須の設備 |
ソファ | ・社外対応が必要な場合 |
シンク | ・食堂機能も兼ねている場合 |
ブース
集中して作業したい場合、ブース席は最適です。個室や半個室など、従業員の使い方に応じて導入すると良いでしょう。一定の面積が必要になるといったデメリットもあるため、余裕がない場合は、カウンター席についたてを設置するといった簡易的な方法もあります。
カウンター席
カウンター席は、一人で黙々と仕事を進めたい場合に最適です。また、狭い場所を有効活用できるため、面積にゆとりが無い場合におすすめです。
ポイント
導入の際は、各席1つ以上のコンセントを設けるとより快適に過ごせます。電気工事が必要ですが、自由な位置にコンセントを作ることができるため利便性が高まるでしょう。
テーブル
テーブルはオフィスカフェを作るために最も重要な設備です。デザイン性や機能性も含めて、使用用途に応じた適切なものを検討しましょう。
ポイント
筆者は、よくカフェに行きますが、独立した机ではコンセントの使用ができない場合があります。コンセントは、建物の構造上床に埋め込むことが難しい場合もあるため、そういった場合は天井から吊るすタイプのコンセントがおすすめです。天井にライティングレールを設置したり、天井内に配線したりすることで実現が可能となります。
ソファ
ソファと低い机を置くことで簡易的な応接室のような空間も作ることができます。一般的な椅子と比較してリラックスした状態で座れるため、休憩エリアとしても活用できます。
» オフィスにファミレス席を採用するメリットとデメリットを解説
ポイント
面積に余裕がある場合は、ファミレス席を置くこともできます。間仕切りを設置して半個室にしても良いでしょう。
シンク
食堂としての機能を持たせる場合は、シンクも設置すると良いでしょう。お弁当箱を洗ったり、手を洗ったりなど様々な用途で使用できます。また、給湯器や湯沸かしポットも揃えることでインスタントコーヒーやカップラーメンを作ることも可能です。
» オフィスに社員食堂はいる?導入メリットとおしゃれな事例4選
ただし、水回りは定期的な掃除が必要なため、ルール作りも必要です。
ポイント
シンクはどこにでも設置できるわけではなく、既設の給排水を利用する必要があります。そのため、既存のトイレや手洗い場など水回り近くにしか設置できないことが多いですが、設置場所については、工事業者に確認してみましょう。
オフィスカフェを導入する手順
導入を検討する方に向けて、計画から導入までの実際の流れについて解説します。
手順1:使用用途の洗い出し
最初に、使用用途の洗い出しを行います。注意点として、必要のない用途は除外しておくことをおすすめします。思いつきで多くの用途を取り入れた場合、使用されないといったケースも考えられます。確実に機能するように、従業員にヒアリングを行うなどして現実的な使用用途の検討を行いましょう。
手順2:必要面積の検討
次に、用途に応じた必要面積の検討を行います。使用人数や必要な什器の数、サイズなどを考慮して、面積を算出しましょう。
ポイント
基本的に、広く設定することで快適な空間になります。一般的に、事務所の面積は一人あたり4平方メートル以上が推奨されていますが、基準よりも広めに設定することをおすすめします。
手順3:設置場所の確保
必要な面積を算出した後、設置する場所を確保する必要があります。什器の配置変更のみで可能な場合もありますが、必要に応じて間仕切りの解体など工事も視野に入れて計画を行いましょう。バックヤードや使用していない空間を活用したり、既設空間を取り込んだりと、状況に合わせた方法でエリアの確保を行います。
ポイント
応接室や会議室、打合せ室などは、機能を統合することでスペース効率を高められます。統合できる空間については、解体して1つの空間として広く使用するといった方法も可能です。
手順4:レイアウト検討
設置場所の確保が完了したら、大まかな検討を行いましょう。
- 設置予定場所の寸法をプロット
- 什器などを配置
- 通路幅の確保
- デザインの検討
これらの手順で、現実に則した計画を行いましょう。
手順5:業者に見積依頼・詳細検討
大まかなレイアウトなどが決まった段階で、工事業者に詳細検討と見積を依頼しましょう。現地調査に来てもらうことで、希望するプランが実現可能かどうかの確認も行ってもらえます。また、見積を取る際は、複数業者に依頼をして適正価格で工事が行えるようにすることも重要です。
手順6:スケジュール調整・着工
業者が決定したら、スケジュール調整を行います。まずは工事にかかる日数を算出してもらい、その後社内のスケジュールとすり合わせを行います。
- 工事中の従業員の居場所
- 荷物移動の流れ
- 運用ルール
など、従業員も巻き込んだ調整が必要になります。
手順7:運用・改善
完成後は、運用しながら改善していく必要があります。
- 掃除のルール
- 使用時間
- 場所取りのルール
など、実際に運用を行いながら細かなルール設定を行うことで、トラブルなく運用することが可能です。
オフィスカフェを設置して環境を改善しましょう
本記事では、オフィスカフェ設置におけるメリットデメリットや具体的な手順などを紹介しました。従業員に活用してもらうためには、正しい手順で計画を行うことが重要です。そのため、ヒヤリングを行い、実際に使用する人の意見を取り入れた計画を行いましょう。
当社では、オフィス専門の内装工事・パーテーション工事をおこなっています。
- 設置場所に悩んでいる
- レイアウトが決まらない
- おしゃれな空間にしたい
このようなお困りのごとは、ぜひ当社にお任せください。現地調査やお見積りは無料で承りますのでお気軽にご相談ください。