オフィス緑化の効果やメリットとは?導入の手順や成功の秘訣も解説

従業員がより働きやすいオフィス環境になるように、グリーンを取り入れたいと考えるデザイン担当者は多いでしょう。適切にオフィス緑化を進めると、さまざまな効果が期待できます。そこで本記事では、オフィス緑化の効果やメリット、成功の秘訣を解説していきます。

 

オフィス緑化の効果やメリット7選

オフィス緑化の効果やメリット7選

まず、オフィス緑化で得られる効果やメリットを7つ解説していきます。

 

1.ストレスを軽減する

オフィス緑化にはストレス軽減が期待できます。「オフィス緑化が勤務者に与える心理的効果に関する研究」では、業種に関わらず、オフィスに植物を設置すると仕事への意欲や職場環境への満足度といった職場に対する評価と、疲労や混乱などの感情状態のどちらにおいても良好な影響を及ぼすことが明らかになっています。

 

従業員が良い健康状態で仕事ができれば、仕事の質も自然と上がるでしょう。働きやすいオフィス環境作りには緑化は有効です。

 

2.視覚疲労を軽減する

植物の緑を見ることは、パソコンやスマートフォンなどの画面機器を使用する作業において、視覚疲労を軽減する効果が報告されています。(参照:室内等の緑によるVDT作業がもたらす視覚疲労の回復効果に関する実験的研究

 

また、植物の蒸散によって一般的には室内の湿度を程よく調整する効果があります。空気の過度な乾燥を抑えられるとドライアイの予防や軽減にも役立つ可能性もあり、緑化は目に優しい施策と言えます。

 

3.コミュニケーションを活性化する

緑化にはストレス軽減や疲労軽減の効果があるため、従業員の精神状態を良好に保つために有効です。従業員の精神状態が良好だと、コミュニケーションの活性化も期待できます。

 

例えば、気分が良いときのほうが話したいという気持ちになりやすく、落ち込むなどネガティブなときは口数が減るでしょう。仕事場においても同じで、従業員の精神状態が良好だと円滑かつ積極的なコミュニケーションがとりやすくなります。

 

4.生産性向上につながる

オフィスに植物を取り入れることで、従業員のストレス軽減につながり、良好な健康状態は従業員の生産性や創造性の向上も期待できます。

 

近年では、建築物に自然とのつながりを感じさせる要素を取り入れる「バイオフィリックデザイン」というデザイン手法に注目が集まっています。バイオフィリックデザインによって、従業員の心理状態や生産性が向上した例も論文として報告されており、緑化が生産性向上に関係があるのは間違いないと言えるでしょう。

 

5.企業イメージ向上につながる

オフィス緑化の活動は社内外の企業イメージ向上につながります。というのも、緑化によって得られる効果はさまざまであり、従業員がより働きやすい環境作りに積極的な企業なのをアピールできるから。

 

さらに、オフィスに植物を取り入れると温かみのあるおしゃれな空間にしやすく、企業のブランド力アップにも一役買ってくれるでしょう。

 

≫アウターブランディングとは?成功を叶える実施手順や実例を紹介!

 

6.環境負荷の軽減につながる

植物には空気清浄効果があるため、環境負荷の軽減にもつながります。植物の光合成は二酸化炭素を酸素に変えることが広く知られていますが、その過程で有害物質を吸収し空気を綺麗にしたり、湿度を程よく調整したりする効果があります。

 

植物によって空気清浄や湿度調整を行うと、空気清浄機や加湿器を過剰に使用する必要がなくなります。自然に優しく快適なオフィス環境を持続的に作りやすいため、オフィス緑化はSDGs貢献にもつながると言えます。

 

7.おしゃれなインテリアになる

オフィス緑化には機能的な効果がたくさんありますが、植物はインテリアの役割も担います。

 

インテリアとして緑を取り入れる方法はさまざまです。例えば、床を人工芝にしたり、壁にフェイクグリーンを取り入れたりすると、部屋全体を緑豊かな印象にできるでしょう。また、鉢植えの植物は目隠しとしても活用できます。植物を仕切りにすると圧迫感が少なく、程よく視界を遮れるのがメリットです。

 

≫オフィスでできる目隠しの工夫6選!パーテーションの選び方や事例も紹介

 

オフィス緑化の導入手順

オフィス緑化の導入手順

次に、オフィス緑化の導入手順を紹介していきます。基本は以下の3ステップです。

 

<オフィス緑化の導入手順>

  1. 予算を決める
  2. 担当者・管理者を決める
  3. 植物を配置する

 

植物は配置して終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要です。枯れた植物など見た目の悪い状態を放置すると、緑化は逆効果になってしまいます。そのため、植物を定期的に管理する担当者の選定は欠かせません。他にもオフィス緑化には把握すべきポイントがあるので、続けて確認していきましょう。

 

オフィス緑化を成功させる5つの秘訣

オフィス緑化を成功させる5つの秘訣

ここでは、オフィス緑化を成功させるために確認すべきことを5つ解説していきます。

 

秘訣1:緑化費用を把握する

まず、オフィス緑化を進めるためには予算感を把握しておくことが大切です。緑化に割ける経費が不明だと、植物の種類や数量を決められません。

 

品種の希少性や大きさによって植物の価格は異なり、オフィス規模によっては数量が必要です。また、購入費用だけでなく、植物を綺麗な状態を保つためには管理費もかかります。緑化費用はイニシャルコストとランニングコストの両方を試算してください。

 

秘訣2:植物の管理のしやすさとサイズを確認する

植物の購入費が決まったら、導入する植物を決めます。その際、できるだけ手間をかけずに管理できる植物を選ぶと良いでしょう。

 

<管理しやすい植物の主な特徴と例>

管理しやすい

植物の特徴

(五十音順)

イメージ
葉が落ちにくい ■ガジュマル
■ゴムの木
■サンセベリア
■サボテン
■パキラ
■ポトス
説明1:葉が落ちにくい
水やりの頻度が少ない(乾燥に強い) ■ガジュマル
■サンセベリア
■パキラ
■フィカス
■ポトス
■モンステラ
水やりの頻度が少ない
暑さに強い ■ガジュマル
■サンセベリア
■ザミオクルカス
■ドラセナ
■パキラ
■モンステラ
暑さに強い
寒さに強い ■ガジュマル
■ゴムの木
■シェフレラ
■ヘデラ
■ソテツ
■ユッカ
寒さに強い
日陰でも育てやすい
(耐陰性が高い)
■サンベリア
■シェフレラ
■ヘデラ
■ドラセナ
■ポトス
■モンステラ
日陰でも育てやすい

出典:Hito Hana

 

植物の特徴に加えてサイズもポイントです。鉢のサイズで言うと、スペースが少ない場合は4〜6号(30cm〜80cm)、広めの場合は8〜10号(80cm〜200cm)を目安にしてみてください。

 

秘訣3:動線を考えて設置する

植物に限った話ではありませんが、家具やインテリアを配置する際は動線も考えましょう。良い効果を狙った緑化で、通りにくいなど、他にストレスを増やしては本末転倒です。

 

著者が勤務経験のあるオフィスには通路に置き型のゴミ箱が設置されていましたが、荷物を持っているときに前が見えずにゴミ箱を蹴とばしてしまう人もしばしば。それが植物だった場合、土が散在する、植物が傷むなどが想像できます。このような事態を防ぐためにも動線を考えた配置が重要です。

 

また、植物には風水的な効果もあるので、風水を取り入れて配置を決めるのも良いでしょう。

 

秘訣4:設置方法を工夫する

植物は配置とあわせて設置方法も検討しましょう。緑化に活用できるのは床置きだけではありません。設置方法の例は以下のようにさまざまです。

 

<植物の主な設置方法とイメージ>

主な設置方法の種類 イメージ おすすめな植物の特徴
床に置く 床に置く ■大きめの鉢

■縦に伸びる植物

棚やデスクに置く 棚やデスクに置く ■小さめの鉢

■コンパクトで成長が比較的遅い植物

吊るす 吊るす ■小さめの鉢

■ツル系の植物

壁に飾る 壁に飾る ■乾燥に強い植物

■水やり不要のエアープランツ

 

植物の種類によっては適した設置方法が異なる場合もあります。緑を取り入れたい場所を検討し、植物の種類と設置方法を選びましょう。

 

秘訣5:定期的にメンテナンスをする

そして、忘れてはいけないのが定期的なメンテナンスです。植物は生き物なので、綺麗な状態を保つためにはケアが欠かせません。

 

観葉植物は「土が乾いたら水を与える」ことを推奨している種類が多く、週1回~2週に1回程度が水やり頻度の目安です。他には肥料を与えたり、葉のホコリをふき取ったりなどが必要です。こまめなメンテナンスを自社で行うのが難しい場合は専門業者に世話を委託するのが良いでしょう。

 

もしくは、フェイクグリーンを用いてメンテナンスを簡易にするのも一手です。自社に合ったオフィス緑化を進めてみてください。

 

オフィス緑化の事例

最後にオフィスに緑化を取り入れている事例を紹介します。

 

事例1:空間のアクセントに

事例1空間のアクセントに

まず、シンプルなオフィスデザインに植物をインテリアとして取り入れている事例です。パーテーションで区切った部屋は無機質になりがちですが、植物があるとアクセントになり、温かみをプラスできます。

 

≫【事例多数!】おしゃれで機能的なオフィスパーテーションの選び方

 

会議室など、締め切ることが多い部屋には特に空気清浄ができる植物はおすすめです。著者の経験上、長時間の会議は部屋の空気が薄くなるように感じています。また会議の後半は疲れている従業員が増え、進行者が話しているだけのケースも。その場に植物があれば癒しを感じられるかもしれません。さらに、活発な意見交換を植物が後押ししてくれることも期待できます。

 

事例2:サインのアクセントに

事例2サインのアクセントに

こちらは、社名のサインにフェイクグリーンを活用している事例です。会社の顔にもなるサインにグリーンを取り入れると印象的なデザインに仕上がります。フェイクグリーンなら枯れるなどの心配がないので、常に綺麗な状態を保てます。

 

≫サイン工事とは?オフィス内看板の種類や取り付け例を紹介!

 

事例3:スタイリッシュをナチュラルに

事例3スタイリッシュをナチュラルに

こちらは1枚ガラスのパーテーションの施工事例です。ガラスと組み合わせたブラックフレームがクールな雰囲気を醸し出しています。ガラスのみのスタイリッシュなオフィスも素敵ですが、室内に植物を配置すると柔らかい印象にできます。

 

≫ガラスパーテーションとは?価格や使い方を解説【施工事例アリ】

 

事例4:人工芝で緑豊かに

事例4人工芝で緑豊かに

最後に、床一面に人工芝を敷き詰めた事例です。あわせるパーテーションを木目調にしてナチュラルなデザインに仕上げています。

 

≫木目調インテリアで遊び心をプラス!魅力的なオフィスデザインを実現するコツ

 

視界に入る緑が増えると従業員のやすらぎにつながります。また、人工芝の柔らかい感触は足元を刺激し、その刺激が心地よく、人の緊張を和らげる効果が期待できます。人工芝を活用して、靴を脱いで過ごせるリフレッシュスペースを作っても良いでしょう。

 

≫リフレッシュスペースはオフィスに必要?メリットと事例4選

 

オフィス緑化を取り入れて快適に働ける仕事場作りをしよう!

オフィス緑化のメリットや効果、導入時の確認ポイントなどを解説しました。植物の種類や設置方法などはさまざまなので、ぜひ楽しみながらオフィス緑化を進めてみましょう。

 

なお、オフィス緑化はオフィスデザインのプロに相談するのも一案です。当社はオフィスデザインやオフィス施工を専門としているので、迷った際は気軽にご相談ください。

 

 

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