近年、フリーアドレスが注目されており、導入する企業も増加しています。しかし、導入するにあたり、様々な課題が想定されます。本記事では、フリーアドレスについて、メリットやデメリット、成功させるためのポイントなどを紹介します。導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
フリーアドレスとは
フリーアドレスとは、個人専用の固定座席を設置せず、自分の好きな席に座ることができるスタイルのことです。営業職やリモートワークを実施している企業に向いており、オフィスのスペースを有効に活用できます。また、従業員の増員や外注社員の一時的な増員などにも柔軟に対応できるというメリットがあります。
フリーアドレスを導入する目的
フリーアドレスを導入する目的は、様々ですがここでは主な事例を3つ紹介します。自社の状況に当てはめ、必要に応じて導入を検討しましょう。
オフィスが狭い
従業員数に対して、オフィスが狭い場合は、フリーアドレスを導入すると良いでしょう。固定席が無くなるため、一人当たりの面積を抑えられます。合わせてリモートワークの導入も行うことで、従業員数に対して少ない面積でオフィスを運用することが可能です。
経費を削減したい
フリーアドレスは、経費削減を目的とした導入も可能です。導入により、オフィス面積を削減することができるため、家賃という毎月発生する大きな経費の削減が可能です。
テレワークを導入したい
テレワークを導入する場合は、フリーアドレスにすることでオフィスの無駄を削減できます。出社する従業員が減る場合、固定席のまま運用するとスペースの無駄が生じます。出社する人数に合わせて、フリーアドレスデスクを設置することでスペースの有効活用にも繋がります。
フリーアドレスを導入する3つのメリット
フリーアドレスは、企業のワークスタイルにより向き不向きがありますが、導入することで多くのメリットがあります。ここでは、フリーアドレス導入によるメリットを3つ紹介します。
メリット1:オフィスを有効活用できる
フリーアドレスの導入により、オフィススペースを有効活用できます。従業員全員の固定席を用意するとかなりのスペースが必要なため、オフィス面積によっては従業員の増員に対応できない可能性があります。
メリット2:柔軟な働き方に対応
フリーアドレスは、柔軟な働き方に対応でき、ワークライフバランス向上につながるでしょう。昨今、フレックスタイムや、リモートワークなど家事・子育てと仕事の両立がしやすい働き方が求められています。リモートワークのような場所を選ばない働き方を実現するためにも、オフィスのあり方を見直す必要があります。
メリット3:経費の削減
従業員の固定席を設置することで、デスクと机など備品が必要なことに加え、1人あたりの専有面積が広くなるため、従業員の人数に合わせたオフィス面積が必要となります。
フリーアドレスのデメリット
フリーアドレスの導入は、メリットだけでなくデメリットもあります。導入後に後悔しないためにも、ここで紹介するデメリットを把握しておきましょう。
デメリット1:環境を整える必要がある
固定席のオフィスを完全なフリーアドレス化にするためには、環境を大きく変える必要があります。
- 既存の固定席の利用方法を検討(再利用、一部残置、処分、返却など)
- フリーアドレス用の机、椅子の導入
- wifi環境の整備
- レイアウト変更
- 私物保管庫の設置
必要な費用を加味してこれらの検討を行わなければなりません。また、状況に応じてリフォームの有無も検討が必要です。
デメリット2:周囲の音が気になる
フリーアドレスは、固定席と比べると従業員間の距離が近くなるため、周囲の音が気になる場合があります。他部署の人とのコミュニケーションが増えるというメリットもありますが、半個室ブースを設けるなど集中できる環境作りも必要です。
デメリット3:運用ルールが必要
フリーアドレスの導入により、オフィスの使い方だけでなく、リモートワーク時のルールを取り決める必要があります。ワークスタイルが大きく変わるため、健全に運営するためにもルールの制定は必須となります。
フリーアドレスを成功させるために抑えておきたいポイント
フリーアドレスは、導入することで様々なメリットがあります。また、柔軟な働き方に対応できるため、採用時のアピールにもつながるでしょう。しかし、ただ導入すれば良いというわけではなく注意点もあります。ここでは、フリーアドレス化を成功させるためのポイントを4つ紹介します。導入の際の参考にしてみてください。
≫ フリーアドレスとは?メリットとデメリット、失敗しないための方法、事例を解説
ルールの明確化
フリーアドレス化するということは、フレックスタイムやテレワークの運用も同時に行うことが多いため、それぞれに対してルールを制定する必要があります。フリーアドレス自体のルールは、場所取りに関することや、ブースなど人気のある座席の使用時間制限などが挙げられます。また、ディスプレイなど備品の貸出ルールも必要となるでしょう。健全な運用を行うためにも、必ずルールの制定は必要となります。
誰がどこにいるのかを明確化
フリーアドレスを導入する場合、誰が出社しているのかを明確にする必要があるため、個人のスケジュール(リモートの日、出社の日)を可視化しておかなくてはいけません。また、広いオフィスの場合は、誰がどこに座っているかも可視化できるような仕組みを作る必要があります。自分の座る位置をホワイトボードで明示したり、共有スケジュールに明示したり、可視化できる仕組みを作っておきましょう。
ツール・アプリの活用
コミュニケーションツールやアプリの活用をおすすめします。リモートワーク導入の際、フリーアドレス化を行うことで働きやすい環境となりますが、固定席の場合と比較してコミュニケーションが取りづらかったり、不便に感じる場面が出てくるためです。
フリーアドレスにおすすめの便利グッズ
便利グッズ | 金額目安 |
ロッカー | 50,000円程度~ |
ワゴン | 15,000円程度~ |
半個室ブース | 200,000円程度~ |
ロッカー
これまでは、従業員の座席近くに置いていたものでも、フリーアドレス化により置き場所がなくなるため、荷物を入れるロッカーが必要です。オフィスワーク中に不要なビジネスバッグやリュック、小物などを入れて置けるようなものはロッカーに預けておくことで、オフィスをすっきりさせることができます。また、帰宅時は会社に置いておきたい物などを入れて施錠しておくことで、通勤時に持ち歩く必要もなくなります。
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ワゴン
書類や備品などを収納できるワゴンがあると便利です。特に、書類関係は机に置いたり引き出しに収納することができないため、ワゴンを机の脇に置くことでオフィスをすっきりさせることができます。個人専用のワゴンを準備しておくと良いでしょう。
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半個室ブース
フリーアドレスデスクだけでなく、半個室ブースを設置することで、集中して作業したい時や、オンライン会議や通話をするときに利用できます。フリーアドレスのオフィスは、従業員間の距離が近いため、周りの音が気になるというデメリットがあります。半個室ブースをいくつか設置することで、快適に作業できるため、スペースに余裕がある場合は設置をおすすめします。
フリーアドレスの導入して今時の働き方を実現しよう
本記事では、フリーアドレスの特徴やメリットデメリットなどを紹介しました。外周りの多い営業系の部署や、テレワークを導入する企業ではフリーアドレスがおすすめです。また、頻繁に従業員が増減するオフィスにも向いているでしょう。一般的な固定席型のオフィスをフリーアドレス化するためには、オフィスのレイアウト変更が必要となり、什器の入れ替えだけでなく一部リフォームが発生する場合もあります。当社では、オフィスの内装工事を行っておりますので、フリーアドレスの導入についてのご相談や、リフォームのご相談を承ります。ぜひお気軽にご相談ください。
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