新常識のワーケーションとは?導入のメリットや手順も解説!

近年では、自分らしい働き方が選べるのは当たり前になりつつあります。そのため企業には柔軟な対応が求められており、日々対応に追われている担当者の方も多いでしょう。本記事では、注目が集まっているワーケーションについて、基礎知識やメリット、導入手順まで詳しく解説していきます。

 

ワーケーションとは?

ワーケーションとは?

ワーケーションとは、テレワークをする場所に観光地やリゾート地などを選ぶことで、休憩や休日に観光やレジャーなどを楽しめる、新しい働き方の一つです。ワーケーションは「仕事(work)」と「休暇(vacation)」という単語を組み合わせた言葉です。

 

3泊4日のワーケーションのスケジュール例▼

1日目 午前:リゾート地に到着、テレワークを行う

午後:リゾート地の観光や食事を楽しむ(半休)

2日目 1日テレワークを行う(業務日)
3日目 1日リゾート地を楽しむ(休暇日)
4日目 午前:テレワークを行う

午後:帰宅する

 

似た意味の言葉にブレジャーがあり、ブレジャーとは「ビジネス(business)」と「余暇(leisure)」を組み合わせた造語です。業務で生じる移動を利用し、滞在日数を伸ばすなどで業務以降のプライベート時間を移動先で楽しめます。

 

1泊2日の出張をブレジャーに活用するスケジュール例▼

1日目 ■移動と業務
2日目 ■業務完了

■本来であれば帰宅だが、宿泊日数を伸ばす

3日目 ■有給休暇を取得しておき、出張先で観光やレジャーを楽しむ

■帰宅

 

自分時間を大切にする意味ではワーケーションもブレジャーも同じで、仕事をしながらリゾート地や観光地を楽しめる一石二鳥な働き方と言えるでしょう。

 

ワーケーションが注目されている背景

ワーケーションが注目されている背景

ワーケーションが注目されるようになった背景には以下が挙げられます。

 

<ワーケーションが注目されている主な背景>

  • 日本における有給休暇の取得率が低い
  • 働き方改革による柔軟な働き方への意識変化
  • 新型コロナウイルス感染症の流行に伴ったテレワークの浸透
  • 新型コロナウイルス感染症の流行で打撃を受けた観光産業への支援

 

労働環境の改善や新型コロナウイルス感染症の流行などが相まって「ワーケーション」という新しい働き方、旅のスタイルが認知されるようになりました。

 

ワーケーションの種類

ワーケーションの種類

続いて、ワーケーションの種類について解説していきます。ワーケーションは、仕事をしつつ余暇も楽しむ働き方ですが、仕事と休暇、どちらを主体にするかによって「業務型」と「休暇型」に分けられます。

 

<ワーケーションの主な実施形態>

ワーケーションの種類 概要
業務型 地域課題解決型 ■地域の関係者と地域課題に向き合い、解決策を考える
合宿型 ■リゾート地や保養地など、いつもとは異なる場所で会議や研修を行う
サテライトオフィス型 ■サテライトオフィスやコワーキングスペースなどで業務を行う
休暇型 福利厚生型 ■有給休暇を組み合わせたリフレッシュを主目的とした制度

■休暇の合間に勤務日を挟みリゾート地や帰省先などで、休暇を楽しみながらテレワークを行う(勤務日と休日は明確に分ける)

参考:観光庁

 

一言にワーケーションと言っても種類は複数あります。企業に合ったスタイルを選び、適切な運用をしていきましょう。

 

ワーケーションのメリット5つ

ワーケーションのメリット5つ

ここでは、ワーケーションを取り入れるメリットを5つ解説していきます。

 

メリット1:生産性の向上

ワーケーションには、生産性アップが期待できます。いつもとは異なる場所で仕事をすることで、気分が変わり、仕事とプライベートにメリハリがつけやすくなるからです。例えば、業務終了後はリゾート地でのご褒美があると考えると、一層仕事に熱が入るでしょう。

 

≫オフィスワークとテレワークの違いは?メリットデメリットを解説

 

環境を変えるのは気分転換に有効で、新しいアイデアの創造にも有効と言われています。「仕事はオフィス」という固定概念を払拭し、生産性アップを目指して新しい働き方を積極的に取り入れてみてください。

 

メリット2:従業員満足度の向上

ワーケーションを取り入れると、従業員の満足度アップにもつながります。というのも、働き方の選択肢が増えると、各々が理想とするワークライフバランスが実現しやすくなるからです。例えば、通常の休暇と有給休暇をつなげて長期休暇を作り、休暇の合間に業務日を作るなどすれば、大型連休並みの長期旅行も実現できます。

 

≫ワークライフバランスとは?メリットデメリットや具体的な取り組みを解説

 

働き方、休み方、どちらも従業員が主体となって決められるため、自主性の高い人材が育ちやすくなります。従業員が求める働き方に耳を傾け、従業員の心を満たせる働き方を模索していきましょう。

 

メリット3:有給休暇の取得率アップ

ワーケーションは、名前の通り休暇と組み合わせるのが一般的なため、有給休暇の取得率アップが期待できます。日本は世界最下位という調査結果があるくらい、有給休暇の取得率に課題を抱えています。

 

<有給休暇の国際比較調査(対象:世界11地域11,580名)>

有給休暇の国際比較調査

出典:エクスペディア

 

著者自身は有給休暇を積極的に消化するタイプですが、勤務経験のある企業には有給休暇を最低限しか取らない同期や先輩も一定数いました。取得しない理由を聞くと「休んだら申し訳ない」「仕事が溜まる」など、日本人の勤勉さが垣間見える声が多い印象でした。

 

休めないと感じる要因は企業が改善すべきです。休暇と仕事を両立するワーケーションなら、従来休みを取りにくいと感じていた人も取りやすくなるでしょう。

 

メリット4:企業価値の向上

ワーケーションを企業の働き方に取り入れることは、企業の価値やブランド力向上が期待できます。ワーケーションは働く場所の自由度を高める手段の一つで、従業員を想った施策と言えます。

 

働きやすさは従業員の帰属意識を高める要素になりますし、離職率低下や人材確保にも効果的です。テレワークはもちろん、ワーケーションも取り入れて、理想のライフワークバランスを実現できる企業なのをアピール材料にしてはいかがでしょうか。

 

≫アウターブランディングとは?成功を叶える実施手順や実例を紹介!

 

メリット5:地方創生への寄与

そして、ワーケーションは地域との関係性構築や地方創生にも役立ちます。ワーケーションの種類の一つである「地域課題解決型」では、地域の関係者と共に地域課題の解決策を考えます。

 

例えば、空き家問題がある地域。ワーケーションの場所に空き家を活用し、問題解決しようとしている試みの例があります。(参考:国土交通省|地域に点在する空き家を活用し地域課題解決に繋げる「ワーケーションビレッジ」創造事業)こちらの例は、県と連携してさらに事業を推進していくことが決まっています。

 

地域とワーケーションの連携で、地域活性化と従業員の満足度向上につながれば、一石二鳥と言えます。

 

ワーケーションの導入手順

ワーケーションの導入手順

そして、ワーケーションの導入手順も紹介していきます。基本的には以下の表の手順で進めていきましょう。

 

<ワーケーションの主な導入手順>

手順 やること 概要
STEP1 全体像をつかむ ■最新のワーケーション情報を収集する

■自社のテレワークの現状を把握する

STEP2 導入目的を明確にする ■達成したい目的を明確にする

■目的に沿って方針を決める

STEP3 スタイルを選択する ■目的に合ったワーケーションの種類を選択する
STEP4 ルール作りやツールを整備する ■実施ルールや規定の作成を行う

■テレワークに必要なツールを整備する

■補助金の金額や条件を決める

STEP5 従業員へ周知する ■全従業員に周知する

■制度を利用しやすい風土作りを行う

STEP6 制度を運用開始する ■運用を開始し、結果を確認する

■結果をもとに必要に応じて改善を繰り返す

 

ワーケーション導入は一斉リリースではなく、部署や期間を限定してトライアルを行い、従業員から意見を集めて制度の調整をするのも良いでしょう。

 

特に、ワーケーション導入を成功させるためには、誰でも気兼ねなく利用できるような職場の風土を整えるのが鍵です。管理職が率先して制度を利用するなど、風土作りをするための施策も検討してください。

 

≫【2025年最新】テレワーク導入の課題と解決策を徹底解説!

 

ワーケーション導入と並行すべきオフィス整備ポイント3つ

ワーケーション導入と並行すべきオフィス整備ポイント3つ

最後にワーケーションを取り入れるにあたって、一緒に検討すべきオフィス整備について解説していきます。

 

ポイント1:ペーパーレス化を推進する

ワーケーションはテレワークが基本。どこでも業務に取り組めるようにするためには、ペーパーレス化は必須です。紙媒体でやり取りをしていた書類や資料などを電子化することで、パソコンとインターネット環境さえあれば場所に縛られず業務に取り組めるようになります。

 

ペーパーレス化は場所を問わない働き方には欠かせない施策であり、情報共有がスピーディーにできたり、SDGsに貢献できたり、コスト削減につながったりなど、その他のメリットも多い対応です。

 

≫オフィス移転はペーパーレス化に好都合!その効果と流れを解説

 

ポイント2:フリーアドレスを導入する

ワーケーションをはじめ、オフィスに出社しない働き方を取り入れる場合、フリーアドレスを導入するのがおすすめです。というのも、テレワークが浸透すると毎日全員出社する日がなくなり、常に空きデスクができるようになるからです。

 

テレワークが浸透したら、座席数を適切な数まで削減し、フリーアドレス制にしましょう。座席数が最適化できると、無駄なスペースが削減でき、空間を有効活用できます。

 

≫フリーアドレスのレイアウト事例と失敗しないための注意点を解説

 

ポイント3:必要なスペースやレイアウトを検討する

座席数の最適化とともに、必要なスペースやレイアウトの検討もしていきましょう。ワーケーションなど、働く場所を自由に選べる働き方でのコミュニケーションはWeb上、もしくは電話で行います。

 

≫フォンブースをオフィスに導入!個室の種類とメリットを解説

 

例えば、会議室でのミーティングがオンラインに変わる場合、オフィスでは周りで作業をする人の邪魔にならないようにWeb会議スペースなどの個室があると便利です。部屋を仕切って個室などを作る場合は、施工型パーテーションがおすすめです。

 

施工型パーテーションを活用した個室例▼

施工型パーテーションを活用した個室例

 

≫オフィスの個室化とは?メリットデメリットや具体的な設置手順を解説

 

そもそもテレワークが苦手な人にはワーケーションは魅力的には感じられないかもしれません。そこで、より働きやすくするために必要なオフィス整備も検討し、各々が自分に合った働き方や働く場所を選べるようにしていきましょう。

 

ワーケーション導入で従業員の満足度をアップさせよう!

ワーケーション導入で従業員の満足度をアップさせよう!

ワーケーションの基本知識をはじめ、導入のメリットや手順を解説しました。働き方のアップデートは従業員が働きやすくすることが目的の一つです。ワーケーション導入に注力するとオフィス環境を失念しがちですが、テレワークが好きな人、オフィス勤務が好きな人、会社にはさまざまな考え方の人がいるため、全員が満足できるようなアップデートを心がけましょう。

 

なお、当社はオフィスに関わる施工業務を専門に承っております。レイアウトの検討、パーテーションの施工、オフィス縮小に伴う移転業務など、幅広く担当できますので、オフィスに関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。

 

 

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