リフレッシュスペースはオフィスに必要?メリットと事例4選

オフィスのリフレッシュスペースは、従業員の食事や休憩などの際に使われます。デスクを離れて気分転換できる場所があると、働く環境が豊かになります。しかし、面積が限られたオフィスでも、リフレッシュスペースや休憩室は必要なのでしょうか。今回は、リフレッシュスペースを導入するメリットや事例について解説します。

 

リフレッシュスペースはオフィスに必要?

リフレッシュスペースはオフィスに必要?

そもそもオフィスのリフレッシュスペースとは、どのような場所なのでしょうか。必要性についても解説します。

 

オフィスのリフレッシュスペースとは?

オフィスにおいて、従業員がランチや休憩などに使う場所です。誰もが気軽に利用でき、カジュアルな打ち合わせや個人でのソロワーク、イベントなど多目的に活用されます。広さに応じてカフェスペースやリフレッシュスペース、レクリエーションスペースなどで構成され、テーブルとチェア、リラックスできるソファ、自動販売機などが置かれています。

 

なかには、靴を脱いで上がれる畳スペースを設けたり、軽く体を動かせるように卓球台やビリヤード台などを置いたりしている場合もあります。

 

リフレッシュスペースは必要なの?

リフレッシュスペースは、オフィスに必要なのでしょうか。とくに面積が限られたオフィスでは、業務とは直接関係しない場所であることから、優先順位を低くされがちです。しかし、企業には快適な職場環境を整え、従業員の健康をサポートする義務があります。また近年、従業員の幸福度(ウェルビーイング)を重視する企業も増えています。

 

ウェルビーイングとは、身体的、精神的、社会的など、全ての面で満たされていることをいいます。従業員の幸福度を向上できれば、定着率がアップしたり、健康で意欲的に仕事に取り組んだりといった効果が期待できます。

 

リフレッシュスペースの設置は、働く環境の質を上げる方法の1つです。従業員幸福度の向上にもつながり、昨今のオフィスに必要なスペースであると言えるでしょう。

 

オフィスにリフレッシュスペースを導入するメリット5つ

次に、オフィスに導入する効果やメリットを解説します。

 

食事や休憩をして気分転換できる

リフレッシュスペースでは、オフィスでの仕事の合間に食事や休憩をして気分転換ができます。リフレッシュスペースを設けていないオフィスでは、食事や休憩をデスクなどでとることになります。しかし、デスクでの食事はリラックスできず、消化にも悪影響を及ぼす可能性があります。また、オフィスに食べ物のニオイが残り、業務に支障が出てしまう場合もあるでしょう。

 

リフレッシュスペースがあれば、リラックスした気持ちでランチや休憩ができ、午後の仕事に向けての気分転換になります。

 

コミュニケーションの活性化につながる

オフィスにリフレッシュスペースを設けることは、従業員同士のコミュニケーション活性化にもつながります。自席ではなかなか話せないことでも、気軽に話せる雰囲気があります。雑談をきっかけに、チームワークが良くなったり、業務が円滑に運んだりする場合もあるでしょう。コロナ禍以降、テレワークは増加して飲み会などは減っている、という企業は多いと思います。

 

リフレッシュスペースは、リアルなコミュニケーションが図れる場所として役立ちます。

 

生産性の向上が期待できる

オフィスのリフレッシュスペースを活用することで、生産性の向上が期待できます。人が集中できる時間は90分程度が限界と言われています。集中が切れているのにダラダラと仕事を続けるよりも、いったんデスクを離れて適度な休憩をとった方が、業務パフォーマンスやモチベーションアップにつながります。

 

自席で休憩していると、サボっているように見えてしまう可能性もあります。場所を変えて効率的に心身をリフレッシュさせ、また集中して仕事に取り組めれば、結果的に生産性を向上させる効果が期待できます。

 

アイデアや解決策が生まれやすい

リフレッシュスペースでは、デスクでは思い浮かばなかったアイデアや、問題点への解決策が生まれやすいこともメリットです。発想力や創造性は、デザイナーなどのクリエイティブな職業だけに必要な能力というわけではありません。

 

 

どんな仕事をしていても、複雑な問題を解決しなければならないことや、新しいアイデアが求められることがあります。

 

脳のメカニズムからも、必死に考えている緊張状態より、リラックスした状態の方が発想力や創造性が刺激されるといいます。また、他の人と話すことで、新たなひらめきにつながる場合もあります。アイデアに行き詰ったら、リフレッシュスペースで同僚とおしゃべりしてみるのも1つの方法です。

 

人材確保や企業イメージアップにも役立つ

おしゃれなリフレッシュスペースの設置は、優秀な人材の確保や企業のイメージアップにも役立ちます。近年、人材不足に悩んでいる企業も多く、選ばれる企業になる必要があります。気持ちよく働けそうな職場は、就職活動でオフィスに来た学生や、打ち合わせで来社した取引先などにも良い印象を与えてくれるでしょう。

 

オフィス環境の充実度は、福利厚生の一環として重視する人も多く、採用活動や人材の定着率アップへの効果も期待できます。

 

オフィスにリフレッシュスペースを設ける際のポイント

せっかく設置しても、使いにくく活用されないと意味がありません。オフィスにリフレッシュスペースを設ける際のポイントを解説します。

 

目的に合った場所に設置

オフィスのリフレッシュスペースは、目的に合った場所に設置することが大切です。例えば、コミュニケーションの活性化を主な目的としている場合は、人通りが多い動線上への設置がおすすめです。リフレッシュやリラクゼーションを重視する場合は、執務スペースから離れた静かな場所が良いでしょう。また、窓の近くに配置できれば、開放感のある空間になります。窓際のハイカウンターでは、1人で外の景色を眺めながら、ホッとひと息つくことができます。

 

コンセプトに合わせた内装

内装は、コンセプトに合わせて色や素材を選ぶようにして下さい。カフェコーナー、ソロワークコーナー、リラクゼーションコーナーなど複数の用途に使い分ける場合は、床を貼り分けてゆるやかに空間を仕切るのがおすすめです。とくに飲食エリアの床材は、掃除がしやすいタイル貼りなどが良いでしょう。また、リラクゼーションコーナーについては、ローパーテーションなどで視線を遮り、照明の照度を落とすなどの工夫をすると、リラックス効果が高められます。

 

用途に合った家具を選ぶ

オフィスのリフレッシュスペースでは、用途に合った家具を選ぶことも大切です。食事や休憩だけでなく、PC作業などのソロワークにも利用できるように、配線できるタイプを選んでおくとフレキシブルに活用できます。また、家具の素材については、メンテナンスのしやすさも考慮して選びましょう。それぞれの家具の特徴やメリットを一覧にまとめたので、選ぶ際の参考にして下さい。

 

リフレッシュスペースの家具 特徴やメリット一覧
  種類 脚の本数 特徴(メリット) 適した用途
テーブル 丸型(ラウンジテーブル) 1本 座る位置、人数を自由に選べる カフェスペース
角型、長方形 4本 組み合わせて大きなサイズにもできる カフェ、カジュアルミーティング、イベント
ハイカウンター 4本 1人でも気軽に利用できる カフェ、ソロワークスペース
チェア スタッキングチェア 4本 軽くて動かしやすい、重ねて収納可能 カフェスペース、イベント
ラウンジチェア 4本 どっしりとして座り心地が良い カフェ、ソロワーク
リラクゼーション
ソファ 4本 ゆったりとくつろげる カフェ、リラクゼーション
間仕切 ローパーテーション   サイズ、素材のバリエーション豊富 カフェ、ソロワーク
リラクゼーション
衝立(ついたて)   軽くて動かしやすい カフェ、ソロワーク
リラクゼーション
プランターボックス   グリーンがあると癒しにもなる カフェ、ソロワーク
リラクゼーション
ブックシェルフ   雑誌やビジネス本などが置ける カフェ、ソロワーク
リラクゼーション

 

運用ルールを決めて浸透させる

オフィスにリフレッシュスペースを設けるなら、運用ルールをあらかじめ決めておきましょう。例えば、どのエリアでも飲食可能なのか、ミーティングやイベントなどにも利用できるのか、ソロブースがある場合に利用時間の制限を設けるのかなど、皆が気持ちよく利用できるよう話し合って決めて下さい。ルールは目立つ場所に掲示するなどして、利用者に浸透させることが大切です。

 

オフィスのおしゃれなリフレッシュスペース事例4選

最後に、それぞれコンセプトが異なっている事例を4つ解説します。

 

カフェ風デザインの事例

カフェ風デザインの事例

カフェ風のデザインは、誰でも気軽に利用しやすい雰囲気になり、ゆったりとした時間が過ごせます。リラックス感のあるナチュラルカラーやシックなカラーの内装に、くつろげるソファ席や、1人で作業ができるソロスペースなどを設けます。コーヒーなどを片手に、カジュアルに利用できるハイカウンターを置いても良いでしょう。また、観葉植物を飾ると、ストレスや目の疲労感を緩和する効果が期待できます。

 

リビング風デザインの事例

リビング風デザインの事例

まるでリビングでくつろぐように、リラックスしながらコミュニケーションが図れる雰囲気になっています。ソファにクッションを置いたり、床にフローリング風のタイルを張ったりするとリビングらしさがアップします。コーヒーメーカーを置いて、淹れたてのコーヒーと香りを楽しめるようにしても良いでしょう。

 

遊びゴコロのあるデザインの事例

遊びゴコロのあるデザインの事例

カラフルで遊びゴコロのあるリフレッシュスペースは、創造力や発想力を刺激してくれます。取り入れる色は、コーポレートカラーや元気の出るビタミンカラーなど、コンセプトに合わせて選びましょう。また、卓球台を置いたり、パターゴルフのコーナーを設けたりすると、体を動かすことで気分転換できたり、従業員同士のコミュニケーションのきっかけになったりします。

 

リラクゼーションを重視した事例

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リラクゼーションを重視したリフレッシュスペースでは、心身を癒すために、グリーンやアロマを取り入れると良いでしょう。内装には落ち着いた色や淡い色を選び、照明は暗めにしておくとリラックス効果が高まります。家具では、丸みをおびた優しい印象のテーブルやソファ、リクライニング機能付きのチェア、マッサージチェアなどが適しています。靴を脱いであがれる小上がりを設けるのもおすすめです。

 

リフレッシュスペースはオフィスに必要?メリットと事例4選【まとめ】

今回は、オフィスにリフレッシュスペースを導入するメリットや設ける際のポイント、事例について解説しました。オフィスにリフレッシュスペースを設けると、食事や休憩をして気分転換できるだけでなく、コミュニケーションが活性化したり、アイデアや解決策が生まれやすかったりというメリットがあります。

 

オフィス環境を整え、従業員幸福度の向上を目指すことで、生産性の向上や、優秀な人材確保などの効果も期待できます。設置の際は、目的に合った場所に設置し、コンセプトや用途に合った内装や家具を選ぶようにしましょう。掃除やメンテナンスのしやすさを考慮することも大切です。また、カフェ風やリビング風などのデザイン事例を参考に、自社のオフィスに必要なリフレッシュスペースのイメージやコンセプトを検討してみて下さい。

 

 

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