近年、オフィスデザインの変更に伴ってインテリアに植物を取り入れる企業が増えています。しかし、いざオフィス緑化を進めていくとアイテム選びに迷う担当者の方も多いでしょう。本記事では、オフィス緑化で人工芝をオフィスに導入するメリットや、人工芝の種類などを詳しく解説していきます。
緑化や人工芝の導入がオフィスに増えている理由
近年、ワークライフバランスの考え方が重視されています。それに伴って、オフィスワークとテレワークをミックスしたハイブリッドワークが浸透してきています。100%出社が当たり前だった時代とは異なり、オフィス以外も働く場所として選べるようになりました。そのため、現代のオフィスには出社ならではの価値が求められています。
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このように、働き方の変化に合わせた環境改善に緑化が選択されつつあるため、オフィスで人工芝の活用も増えているのです。
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オフィスに人工芝を導入するメリット4つ
次に、オフィスに人工芝を導入するメリットを4つ解説していきます。
メリット1:緑化効果が期待できる
まず、オフィス緑化で期待できるバイオフィリア効果の多くが、人工芝を使用した際にも期待できます。バイオフィリアとは、生物や自然を意味する「バイオ(bio)」と、愛着や愛好を意味する「フィリア(philia)」を組み合わせた造語です。オフィス緑化に人工芝を使用する場合、期待できるバイオフィリア効果は以下の通り。
<人工芝導入で期待できるバイオフィリア効果例>
- 生産性向上
- 幸福感の向上
- ストレス軽減
- 創造性の向上
- リラックス効果
- 目の疲れを軽減
- 集中力・思考力の向上
- コミュニケーションの活性化
日本建築学会の「都市型オフィスにおける窓面を通じたバイオフィリアによる心理・生理的効果」の論文をはじめ、バイオフィリア効果はさまざまな学会や研究で効果が示されています。つまり、オフィスへの人工芝導入は働きやすい環境作りにつながり、従業員の会社への帰属意識アップにつながります。
メリット2:空間の雰囲気を変えられる
人工芝を取り入れると、視界に入る色が変わり、オフィスの雰囲気を大きく変えられます。オフィスに多用される白を基調としたシンプルなデザインは清潔感や洗練された印象を与えやすいですが、一方で無機質になりやすい面もあります。
人工芝も同様で、取り入れた床面積分グリーンが追加されるため、空間の印象を大きく変えられます。なお、人工芝や木目調などの自然を感じられるアイテムをプラスすると、空間をおしゃれでナチュラルな印象にできますし、使いどころによっては遊び心もプラスできます。
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メリット3:防音や防振の効果が期待できる
オフィスで使用されるカーペット類の厚みや毛足は10mm以下が一般的ですが、人工芝の丈は20mm以上が一般的です。毛足が長い分クッション性があり、防音や防振の効果が期待できます。床材全般に言えますが、人工芝に防音や防振の効果を求める場合、防音効果のある人工芝を選ぶのがおすすめです。
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メリット4:メンテナンスが簡単に行える
人工芝はメンテナンスが比較的簡単なのも魅力です。日頃のお手入れは掃除機などでゴミを取り除くだけなので、今までの床の管理と大きく変わりません。
人工芝なら一年中グリーンを楽しめて、お手入れも簡単です。オフィス緑化を進める際は、ぜひ人工芝も役立ててください。
オフィスで使用される人工芝の種類
続いて、オフィスで使用される人工芝の種類を5項目に分けて紹介していきます。これから紹介する5項目は、人工芝を選ぶときの主な基準なので、ぜひ参考にしてください。
パイルの丈
まず人工芝は、芝の丈で2種に分類できます。人工芝の一本一本の葉の部分を「パイル」と呼びますが、パイルの丈の目安は以下の通りです。
<人工芝のパイル目安>
パイルの分類 | 丈の目安 | イメージ |
ロング | 30mm以上 | ![]() |
ショート | 10~30mm | ![]() |
パイルの色
人工芝の色は緑を基調としている商品が一般的ですが、パイルの色が単色か複数色混ざっているかでリアルさに差が出ます。
パイルの形
人工芝のパイル形状にはさまざまなタイプがあります。
<主なパイルの種類>
パイルの形状 | 特徴 | イメージ |
クリンプ型(カール型) | ■ショート丈で使用される
■弾力性が高く丈夫 ■固めの触り心地 |
![]() |
平型(フラット型) | ■オーソドックスな形状
■平らで芝が倒れやすい ■薄さで触り心地が変わる |
![]() |
U型・C型 | ■断面がCやUの字状にカーブしている
■倒れにくい ■角がなく柔らかい触り心地が良い |
![]() |
ダイアモンド型 | ■断面がひし形
■厚みがあり、丈夫 ■しっかりとした触り心地 |
![]() |
V型 | ■断面がV型に折れている
■直立しやすく、倒れにくい ■角がとがっているため、チクチクする |
![]() |
W型 | ■断面が波型
■パイルが横長な分、耐久性が高い ■価格は高い傾向にある |
![]() |
パイルの形状は見た目はもちろん、耐久性やクッション性、触り心地に関わる要素です。パイルが薄いと耐久性は下がりやすいですが、ふわっとした本物の芝に近い触り心地を再現できます。逆に厚みがあるほどしっかりした触り心地になりますが、耐久性は高いと言えます。
人工芝の機能
人工芝の主な素材には、ポリエチレンなどの合成樹脂が使用されており、素材や加工方法によって機能がプラスされている商品も多数あります。商品によって付与されている機能例は以下の通り。
<人工芝の機能例>
- 防炎
- 抗菌
- 消臭
- 遮熱
- 防音
- 防カビ
- 耐摩擦
- 復元性能
- 静電気防止
- 紫外線カット
このようにさまざまな機能があるため、人工芝を選ぶ際には機能面もしっかり考慮してください。
人工芝の敷き方タイプ
そして人工芝の敷き方は主に2種類あり、ロールとジョイントに分れます。
敷き方別の商品イメージ▼
出典:グリーンフィールド/ミヅシマ工業
ロールタイプはロール状に巻いた状態で販売されているもので、一気に広い範囲を埋められて、継ぎ目がなく仕上がりがキレイなのが特長です。一方、ジョイントタイプは「30cm×30cm」などの規定のサイズにカットされており、マット同士をつなぎ合わせて敷いていきます。
オフィスにおける人工芝の導入手順
ここでは、オフィスにおける人工芝の導入手順を簡単に紹介していきます。オフィスレイアウトを考えるときと似ており、以下の手順で人工芝の導入を進めるのが一般的です。
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<人工芝の主な導入手順>
- 導入目的を明確にする
- 設置場所を決める
- 予算を決める
- 導入する人工芝を決める
- 人工芝を設置する
- 定期メンテナンスを行う
また、予算はイニシャルコストとランニングコストの両方を試算しなければなりません。人工芝の導入は、事前に手順を確認してから進めていきましょう。
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人工芝をオフィスに導入した施工例
最後に人工芝をオフィスに導入した施工例を紹介します。当社では以下の事例の通り、人工芝の施工と施工型パーテーションの設置をセットで承れます。
人工芝と施工型パーテーションのセット施工の事例▼
当社ではさまざまな企業様のオフィス施工を担当させていただいておりますが、人工芝は会議室やリフレッシュスペースなどに取り入れている企業様が多い印象です。そのため、声漏れ防止などの観点から部屋の仕切りも検討すべき要素と言えます。
施工型パーテーションの施工例▼
人工芝の導入をご検討の場合、その他の必要な施工も一括で請け負わせていただきますので、ぜひお気軽にお申し付けください。
オフィスに人工芝を取り入れて働きやすい環境作りをしよう!
オフィスの人工芝について、メリットや種類、導入手順まで解説しました。オフィス緑化に期待できる効果はさまざまで、メンテナンスをより楽にするなら人工芝は適したアイテムと言えるでしょう。
当社は、人工芝の設置はもちろん、施工型パーテーションの設置も得意としています。興味がある方は、まずはお気軽にご相談ください。