バーの内装デザインを解説!費用やおしゃれにするコツも紹介

バーはただお酒を飲む場所ではありません。社交の場所であり、居心地の良さや癒やしの要素が求められます。そのため、バーを開業するなら、内装デザインはとても重要です。しかしバーは住宅と違い、ほとんどの人にとってなじみがないため、内装のデザインは簡単ではありません。そこでこの記事では、コンセプトの決め方、内装デザインのコツなどを詳しく解説します。

 

バーの内装はコンセプトが重要

バーの内装はコンセプトが重要

1番重要なことは、バーのコンセプト決めです。コンセプトに沿ってバーの内装を決めなければ、まとまりのない内装となってしまいます。一貫性がなければターゲットとなる顧客層を惹きつける空間は作れません。また、コンセプトが定まらないと選択に迷いがうまれ、デザイン検討がスムーズにできないでしょう。

 

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また行きたくなる店、魅力的な店はコンセプトが明確です。たとえば、疲れたときは「静かな隠れ家」のようなお店に行きたくなるでしょうし、誰かと話したいときは「開放的でカジュアルな雰囲気」のお店に行きたくなります。それぞれのコンセプトで居心地のよい空間は異なり、その空間をつくる内装も異なります。これらの理由から、バーの内装を検討するなら一貫した明確なコンセプトが欠かせません。

 

ターゲットをしぼる

コンセプトを決めるときは、ターゲットをしぼる必要があります。理由は、対象とするターゲット層を広げすぎると、無難で退屈な内装デザインになってしまうためです。

 

20代から50代までの年齢層をターゲットにしたお店の内装を考えたと仮定します。20代の顧客に合わせた派手な内装にすると50代の顧客は居心地が悪いでしょうし、50代の顧客に合わせた落ち着いた内装は20代の顧客にとっては魅力を感じられません。結果、どの年齢層からも嫌われない、あたりさわりのない内装になり、お店の個性が出せません。

 

印象に残らない店は、思い出してもらえるチャンスが減り、再訪が少なくなります。再訪が少ない店は新規顧客を増やし続ける努力をしなければならず、これにはかなりの労力や広告費用がかかります。そのため、ターゲットをしぼりお店の個性を強調することが重要なのです。

 

ファンをつくる

ターゲットをしぼることで、お店のファンが生まれやすくなります。お店のファンを作ることは、安定した経営に不可欠です。その理由は「ファンマーケティング」の考え方にあります。ファンマーケティングが注目されている背景にはインターネットの普及があります。自分にあった商品やサービスをだれでも簡単に探せるようになった現代において、ファンではない企業やお店の商品やサービスに興味をもつことは難しくなりました。飲食店もバーも、すぐに他の店舗と比較ができてしまうためです。

 

ファンマーケティングでは、以下の観点が注目されています。

  • 新規顧客の獲得より、既存顧客の中から一人でも多くのリピーターを作ることが重要
  • 顧客が長く自社の商品やサービスを選び続ける「ロイヤルカスタマー」の獲得が重要

 

繰り返しになりますが、重要なのはファンを増やすこと。ターゲットを絞り、その期待にこたえるサービスや空間を提供することが重要です。

 

バーをおしゃれな内装にするコツ

バーをおしゃれな内装にするために重要なことは以下となります。

 

  • 明るくしすぎない
  • カウンターにこだわる
  • 統一感をもたせる

 

照明はお店の雰囲気を作る上でとても大切で、空間づくりに欠かせません。また、カウンターはバーの顔。最も目立つ箇所で、最も注力すべき箇所です。これらに注意しながら全体に統一感をもたせることで、おしゃれで居心地の良い空間を作り出せます。

 

明るくしすぎない

バーの照明は明るくしすぎないように注意しましょう。明るすぎると雰囲気が損なわれ、リラックスできないからです。照明計画の配慮不足による「明るすぎ」は、バーの内装でかなりありがちなミス。顧客に「なんとなく落ち着かない店だったな……」と思われないために、心地よい暗さが重要です。

 

具体的に有効な照明計画は以下の通りです。

 

  • ペンダントライトで明るさにメリハリをつける
  • 間接照明でやわらかい光をつくる
  • ブラケット照明で壁を照らす
  • 照明の色は電球色を選ぶ
  • 調光器をつけて明るさを調整する

 

これは店内のホールだけでなく、トイレや通路部分の照明も同様に気をつける必要があります。もちろん、内装の雰囲気によって適切な明るさは異なるため、ターゲット層に合わせて検討することも大切です。心地よい空間をつくるためには、適度な明るさで空間をつくるのがポイントです。

 

カウンターにこだわる

バーカウンターは、出会いの場であり交流の場です。お酒や料理を楽しみながら、お客様同士、またはお客様とスタッフが談話します。内装で最も目立つ箇所でもあるため、カウンターの見た目やサイズ、高さにこだわる必要があります。

 

まずはカウンターの素材です。以下の種類とそれぞれのメリットがあります。

 

  • 木製のカウンター:温かみがある。値段が高い。
  • 人工大理石のカウンター:高級感がある。値段が高い。
  • メラミン製のカウンター:様々な色や柄に対応できる。高級感はやや落ちる。比較的安い。

 

次にサイズです。以下に気をつけましょう。

 

  • 椅子の数や通路の幅などを考える。
  • 料理もふるまうダイニングバーの場合は奥行きもしっかり確保する。(60センチ程度)

 

カウンターの高さは3種類あります。

 

  • ハイ:お客様と店員の目線が同じだが、長時間の飲食は不向き。
  • ミドル:飲食に向いているが、ハイチェアが必要。
  • ロー:通常高さの椅子でゆっくりできるが、店員がお客様を見下ろしてしまう。

 

また、お酒や料理の出しやすさも大事です。カウンターは見た目だけでなく、お客様のことと、店員の作業効率を考えて計画しましょう。

 

統一感をもたせる

インテリアに統一感をもたせて、おしゃれな内装に仕上げましょう。細部が統一されている空間はセンスが感じられ、全体で見たときの印象がとても良いからです。たとえば、アンティークを重視する内装ならなるべく白いカラーは避け、黒や古びた木製の家具で空間を統一します。家具や照明だけでなく、扉の取手やタオル掛けなどのアクセサリーにもこだわると統一感をいっそう高められます。細部まで統一感にこだわることで、世界観を作り込むことができ、居心地のよい内装を実現できます。

 

バーの種類

バーにはいくつかの種類があり、その種類によって特徴やサービスが異なります。

 

バーの種類 特徴
オーセンティックバー 落ち着いた雰囲気でお酒や会話を楽しむ普通のバー
ショットバー お酒を一杯から注文できる手軽なバー
ダイニングバー 食事も提供するバー
スポーツバー 大きなモニターでスポーツ観戦を楽しめるバー
ミュージックバー 音楽を楽しむバー
アミューズメントバー ダーツ、ビリヤード、ゲームなどができるバー
スタンディングバー 椅子がなく、立ったまま飲食するバー

 

特徴やサービス内容が異なるため、当然ながら最適な内装も異なります。どのようなバーのスタイルにするかは、内装を考える上でとても重要です。

 

バーの内装工事の種類と費用

バーの内装工事の種類と費用

バーの内装工事の平均坪単価は15〜30万円前後と言われています。しかし、工事の内容や物件の状況によって必要な工事内容は変わり、それに伴い費用も変わります。そのため、内装工事にかかる費用をおさえるためには、どのような工事が必要なのかを把握しなければいけません。

 

各工事の内容と費用の目安は以下の通りです。

 

工事名称 具体的な項目 内容 費用の目安(税抜)
内部造作 バックバー お酒を置く棚の造作 50~70万円
カウンター カウンターの造作
間仕切り 間取りを変える場合の壁やパーテーションの設置
内装工事 塗装、壁紙、タイルなど 30~50万円
塗装やフロアタイル
天井 塗装、壁紙、木質天井材など
衛生設備 トイレ 便器の交換や設置が必要な場合 10~20万円
手洗い 手洗いの設置が必要な場合
厨房設備 コンロ コンロの設置が必要な場合。ガスかIHか確認要。 30~40万円
作業台 ステンレスの作業スペース
電気工事 照明 器具代と配線工事 30~50万円
コンセント 追加設置や位置の変更が必要な場合
空調工事 エアコン 機種の交換が必要な場合。 20~40万円
建具工事 入り口のドア 交換が必要な場合 10~20万円
間仕切り建具 建具の設置が必要な場合
解体工事 解体撤去・リサイクル 取り壊し・撤去が必要な場合 20~30万円

※ 費用はあくまで目安で、物件の状況や内装工事の内容で大きく異なる場合もあるので注意してください。

 

ちなみに、これらの内装工事以外にも必要な費用はあります。机、椅子などの家具費用、看板作成費用、冷蔵庫、製氷機の購入費用なども考えておきましょう。

 

バーの内装工事の費用を抑えるコツ

理想の内装を求めると工事費用がどんどん高くなるため、費用を抑えるテクニックも大事です。費用を抑えるコツとして、以下の具体例があります。

 

  • 中古品を利用する
  • こだわらない壁はクロスで仕上げる
  • 既存を活かして塗装する

 

大事なのはメリハリです。目立たない部分、こだわりが小さい部分は徹底的にコストダウンをはかり、予算も理想に近づけましょう。

 

中古品を利用する

新品である必要がない設備や家具は、中古やアウトレット品を検討しましょう。新品でなくてもクオリティの高い商品は多数あります。これらのアイテムはリサイクルショップや専門の中古業者などから入手できます。同業者や知人などから譲り受けられる物がないか相談してみるのも良いでしょう。

 

テーブルや椅子、装飾品、調理台などの必要な設備が安価で手に入れば、内装工事にかかる費用を大きく抑えられます。

 

こだわらない壁はクロスで仕上げる

内装の壁はタイルを貼ったり、塗り壁にしたりすると高級感が出てとても雰囲気が良くなります。しかし、これらの工事は費用が高くなるというのがデメリットです。壁紙であれば手頃な金額で施工ができます。壁紙は材料費用も施工費用も比較的安価です。

 

費用の目安

  • タイル:2~3万円/㎡
  • 塗り壁:1~2万円/㎡
  • 壁紙:千円~2千円/㎡

 

工事の単価は使用する材料だけでなく、施工範囲でも変わるので注意しましょう。施工範囲が小さければ単価は上がり、施工範囲が大きければ単価は下がります。質感が劣るとはいえ、クロスは色や柄など好みの商品を選べるのも大きなメリット。木やタイルを張りたいけど予算がない……そんなときは、木調柄、タイル柄のクロスを選ぶ方法もおすすめです。

 

既存を活かして塗装する

壁や天井を塗装のみで処理する方法があります。木材やタイル、塗り壁などの仕上げ材は材料費がかかりますが、既存の壁や天井をそのまま活かせば塗装費用のみで仕上げられます。壁や天井に穴や崩れなどの傷みがなければこの手が使えます。特に、ダーク色で内装を統一する場合は多少の傷みや不陸も隠れてしまうので特におすすめです。

 

コンクリートの躯体をむき出しにして、塗装で仕上げるという手もありますが、これは意外にもコストがかかります。なぜなら、既存の壁や天井を解体する手間が発生するからです。さらに、解体をするとむき出しになる電気配線や換気ダクトの処理も必要。見栄えは良いですが、コストダウンにならないケースがあるので注意しましょう。

 

バーの内装デザインを解説!費用やおしゃれにするコツも紹介【まとめ】

バーの内装は明確なコンセプトを基にターゲット層をしぼる必要があります。コンセプトに基づいた内装が一貫性を生み、顧客を惹きつけるからです。そして内装をよりおしゃれにするためには、照明の明るさ、カウンター、統一感などがポイントとなります。バーは内装でお店の雰囲気が決まるといっても過言ではありません。居心地の良い空間をつくり、お客様に癒やしと特別な時間を提供しましょう。

 

 

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