ローパーテーションは多彩な素材や高さが揃っていて、空間をおしゃれに仕切れます。オフィスでミーティングコーナーやブースを設ける際に使われるほか、店舗やクリニック、住宅などでも重宝されています。ローパーテーションはどんなポイントで選ぶべきか解説し、おしゃれに活用している事例も写真と一緒に紹介します。
ローパーテーションってどんな間仕切り?
間仕切りの種類は次の3つがあります。
- ローパーテーション
- ハイパーテーション
- 卓上パーテーション
なかでもローパーテーションならではの特徴やメリットを解説します。
ローパーテーションの基本
天井までは届かない高さの床に置いて使う間仕切りをローパーテーションと呼びます。高さは約1mからドアも付けられる約2mの間で選べます。仕切って空間を有効活用したり、デスクを囲って集中空間を作ったりする際に用いられます。
ローパーテーションとハイパーテーションの違いって?
どちらも空間を仕切るという用途は同じです。しかし、簡易的な仕切りとして使われることの多いローパーテーションに対し、ハイパーテーションは壁のようにしっかりと仕切る際に用いられます。
| ローパーテーションとハイパーテーションの違い | ||
| ローパーテーション | ハイパーテーション | |
| 高さ | 天井まで届かない | 支柱やパネルが天井まで届く |
| 種類 | ・衝立(自立式) | ・アルミパーテーション |
| ・スクリーン(自立式) | ・スチールパーテーション | |
| ・ローパーテーション(組立式) | ・ガラスパーテーション | |
| ・造作壁 | ||
| ・移動間仕切り | ||
| 工事 | 不要
(組立作業が必要な製品はあり) |
必要 |
| 消防設備などの工事 | 不要 | 必要な場合がある |
| 届け出 | 不要
(賃貸ビルや時間により必要な場合あり) |
必要
(ビルの管理室や消防署へ) |
| 納期 | 数日~2週間程度 | 2週間~1ヶ月程度 |
| コスト | 低め | 高め |
| 色や素材の
バリエーション |
〇 | △ |
| 防音性 | × | 〇
(ランマオープンタイプはなし) |
| 手軽さ | 〇 | × |
ローパーテーションを使うメリット
ローパーテーションならではの魅力は、次のことが挙げられます。
- すぐに導入できる
- 大がかりな工事が不要
- 高さの選択肢が多い
- 色や素材のバリエーションが豊富
- 個室が作れて、ドアも付けられる
- 費用を抑えられる
ローパーテーションの種類
ローパーテーションは、設置方法によって2パターンに分けられます。
- 自立式
- 連結式(組立式)
自立式
パネルに脚やキャスターが付いていて、置くだけで空間を仕切れます。自立式の製品は、主に『衝立(ついたて)』や『スクリーン』と呼ばれることが多いです。
しかし、パネルから安全脚やキャスターが垂直に出ているため、引っかかるとつまずいてしまう恐れがあります。通路や狭いスペースを避けて設置して下さい。
連結式(組立式)
ドライバーなどを使い、パネルを連結したり、支柱、笠木などのパーツを組み合わせたりして設置します。著者は以前オフィス家具メーカーに勤務しており、業界では主に連結式を『ローパーテーション』と呼んでいました。
後悔しないローパーテーションの選び方ガイド
ローパーテーションを後悔なく選ぶために注目すべき点を解説します。
ローパーテーションの規格(モジュール)
パネルはメーカーごとに規格化されています。ローパーテーションをレイアウトするためには、次の2つのポイントで選ぶことになります。
- 高さ
- 幅
高さの目安って?
高さを決める際は、用途に合わせて選びます。例えば、デスク周りを囲って集中空間を作りたい場合は、1m30㎝~1m60㎝くらいの高さが適しています。また、通路や周囲から見られたくないなら、立っているときの目線より高いものを選ぶようにして下さい。例えば高さが1m70㎝以上のパネルなら、個室感が感じられてプライバシー性を高められます。
*イメージ図出典元:イトーキ
ローパーテーションの幅の決め方
ローパーテーションは横幅のサイズ展開も充実しています。幅が小さいものでは40㎝から、大きいものでは1m20㎝程度まであり、10㎝単位で選べることが多いです。連結式の場合は、希望のレイアウトに合うように組み合わせます。
連結式ローパーテーションのメーカー別サイズ
連結式タイプは、メーカーによってパネルの高さや幅が異なっています。主なメーカー別のサイズを一覧にまとめました。
| メーカー別ローパーテーションのサイズ一覧 (素材:クロス 単位:mm) | ||||||
|
メーカー名 |
イトーキ | オカムラ | コクヨ | コマニー | プラス | |
|
商品名 |
FZR | POSIT | FLEXELⅡ | PORTIA | TF Panel | |
|
厚み |
50 | 40 | 54 | 50 | 45 | |
|
高さ |
天板を付けるとカウンターになる | ー | ー | ー | 890 | ー |
| デスクの手元が隠れる | 1040 | 1120 | 1035 | 1040 | ー | |
| 1170 | ー | 1135 | 1190 | 1120 | ||
| 座るとプライバシーが保たれ、立つと見渡せる | 1335 | 1320 | 1235 | 1340 | 1320 | |
| 1535 | 1520 | 1335 | 1490 | 1520 | ||
| 立った状態で視線が遮れる | 1735 | 1720 | 1535 | 1640 | 1720 | |
| ほぼ頭まで隠れ、
個室が作れる (ドアが付けられる) |
1935 | 1920 | 1835 | 1790 | 1920 | |
| 2135 | 2150 | 2135 | 1940 | 2150 | ||
| ー | ー | ー | 2150 | ー | ||
|
幅 |
ー | 400 | ー | ー | ||
| 450 | 450 | 450 | 450 | 450 | ||
| ー | 600 | 600 | 600 | 600 | ||
| ー | 700 | 700 | 700 | 700 | ||
| 700 | 800 | 800 | 800 | 800 | ||
| 800 | 900 | 900 | 900 | 900 | ||
| 900 | 1000 | 1000 | 1000 | 1000 | ||
| 1000 | 1100 | 1100 | 1100 | 1100 | ||
| 1200 | 1200 | 1200 | 1200 | 1200 | ||
ローパーテーションの多彩な素材コレクション
ローパーテーションのパネルは、おしゃれで機能的な素材が揃っています。主な素材は、クロス、スチール、木目調、ホワイトボード、ガラス、ポリカーボネート、吸音素材の7つが挙げられます。
クロス
スタンダードなものに加え、おしゃれなハイグレードクロスや防炎認定を受けた不織布、環境に優しい再生素材などが選べます。また色は、どんなインテリアにも合わせやすいグレイッシュカラーやアースカラーなど、5~10種類程度から選択できる場合が多いでしょう。
スチール
スチール製は、掃除がしやすく堅牢性が高いことがメリットと言えます。ハイパーテーションと見た目が似ているため、デザインの統一感を演出できます。オフィス全体をすっきり見せたい時におすすめです。
木目調
おしゃれでカフェのような雰囲気になる木目調も、連結式の場合はスチール製であることが多いと言えます。丈夫な上にマグネットの使用が可能です。また自立式の衝立やスクリーンの場合は、軽さが必要になるため、メラミン化粧板や強化メラミン樹脂などが使われています。
ホワイトボード
パネルの表面がホワイトボードとして使えるタイプもあります。ミーティングスペースを仕切ると同時に、打ち合わせ内容を書き込めます。表がクロスで裏がホワイトボードになっているコンビタイプもあり、デザイン性を確保しながら狭い空間の有効活用にもなります。
ガラス
ガラスの種類は、開放的な印象の透明タイプと、プライバシーが確保しやすい半透明のフロストタイプがあります。またスタイルは、全面ガラス・上部ガラス・ブロックガラスなどから選べます。上部ガラスタイプは下部がクロスやスチールになっているため、メリットは主に次の2つが挙げられます。
» ガラスパーテーションとは?価格や使い方を解説【施工事例アリ】
<上部ガラスタイプのメリット>
- 下部に台車などがぶつかっても割れない
- 足元を隠しながら開放感も得られる
ポリカーボネート
半透明のガラスに似た素材で、主に自立式の衝立やスクリーンに使われています。軽量なので移動しやすく、仕切りや感染対策にも活用されています。衝撃にも強い素材のため安全性が高いことも魅力です。半透明のパネルは、プライバシーを保ちながら明るさも得られることがメリットだと言えます。
吸音素材
集中ブースやミーティングスペースなど、遮音したい場所に適しています。表面はフェルトや凹凸のある素材などが使われ、囲うことで吸音効果が得られます。近年、オンラインでのミーティングや商談が増えているため、吸音素材のローパーテーションも活用場面が多くなっています。
*写真出典元:コクヨ「フォーレムービングパネル」
ローパーテーションのレイアウトの作り方
ローパーテーションは次のようなレイアウトが作れます。それぞれ上から見たときの形になります。
- T型
- S型
- E型
- H型
- L型
- 十字型
- コの字型
- ロの字型
レイアウトで守るべき4つのルール
ローパーテーションを安全にレイアウトするために守るべきルールを紹介します。
- 直線だけのレイアウトは避ける
- できるだけ安定脚や袖パネルを活用する
- 配線コードなどの上に設置しない
- パネルは規定枚数以上、直線で連結しない
ローパーテーションの耐震性を高める方法
ローパーテーションのレイアウトは、コーナー部が多いほど耐震性が高まります。例えば、耐震性の高いレイアウト順は次のようになります。
例: L型 → コの字型 → T型→ H型
直線で使う場合でも、袖パネルを付けてT型にしたり、安定脚を付けたり、床に固定したりすると耐震性が高まります。壁がコンクリートや石膏ボードの場合は壁に固定する方法も有効です。また、直線に連結できる長さには限度があるので注意しましょう。
ローパーテーションを活用したおしゃれな事例集
最後に、おしゃれにローパーテーションを活用している事例を写真付きで解説します。
集中とコミュニケーションを両立した事例
デスクの周りにおしゃれなブロックタイプを設置し、集中作業とコミュニケーションを両立できるようにした事例です。前面には作業に集中できる1m50㎝程度のローパーテーションを設置して個室感を出しています。また、隣席間や通路側は上部をガラスにすることで開放感を出し、コミュニケーションを取りやすくしています。
ラウンジ風の事例
ローパーテーションで仕切ることで、おしゃれでゆったりとしたラウンジ風ブースを設けている事例です。カジュアルな雰囲気のオンライン会議や商談にも活用できます。連結式のローパーテーションのなかには90度の直角だけでなく、120度や135度に連結できるタイプがあり、ゆるやかに仕切りたい場合に役立ちます。
グリーンを取り入れた事例
オフィスにグリーンを取り入れると癒しやリフレッシュ効果が期待できます。植物に加えてパネルの色にグリーンを選ぶことで、おしゃれで心地よい空間にしています。グリーンは目にも優しい色なので、パソコン作業などでの眼精疲労も和らげてくれるでしょう。
プライバシーを確保した事例
すっきりとしたブルーのローパーテーションを使い、執務エリアに面談コーナーを設けました。周囲からの視線を遮れる高さのローパーテーションを使えば、プライバシーを確保しながら会話に集中できます。声や音を軽減したい場合は、後付けの吸音ボード等を設置しても良いでしょう。
スチールパーテーションと組み合わせた事例
スチールのハイパーテーションとローパーテーションを使い分けて、シンプルでおしゃれに仕上げています。ミーティングルームは遮音性を高めるためにスチールパーテーションを使って天井までしっかりと塞ぎ、動線となる場所には目隠しのためにローパーテーションを置いています。ローパーテーションは天井のライティングレールや消防設備などに干渉しないため、余計な工事費用を発生させません。
ローパーテーションで空間をおしゃれに仕切ろう
今回はローパーテーションを選ぶ方法やレイアウト、おしゃれに活用している事例について解説しました。ローパーテーションはスペースを2つに分けたり、デスクを囲んで集中力を高めたりする際に役立ちます。
大がかりな工事がいらず、コストを抑えられることも魅力です。自立式と連結式があり、単体で置いたり、つなげてブースにしたり、幅広い用途に活用されています。既存のインテリアにプラスして、空間をおしゃれに有効活用してはいかがでしょうか。














