SDGsとは?企業も取り組む手軽に始められる方法と4つの事例

SDGsに取り組むには、個人や企業それぞれの立場に応じた方法があります。企業の場合は、社会課題解決につながる新たなビジネスを創出する機会にもなります。これからSDGsに取り組みたいという企業向けに、手軽に始めやすい施策や事例を解説します。

 

SDGsとは?基本情報とメリット

SDGsとは?基本情報とメリット

まずは基本的な情報や取り組むメリットを解説します。

 

SDGsとは

  • 英語: Sustainable Development Goals
  • 直訳: 持続可能な開発(発展)目標
  • 読み: エス・ディー・ジーズ
  • 採択: 2015年の国連サミットにて
  • 目的: 2030年までに持続可能でよりよい未来を目指す
  • 構成: 17のゴールと169のターゲット

 

誰の目標なの?

SDGsは世界中の人々が協力して達成すべき目標です。大量の生産・消費・廃棄が繰り返されることなどによって招いた気候の変動や環境の劣化など、私たちが直面しているグローバルな諸課題の解決を目指しています。

 

日本人も積極的に参加する必要があり、政府だけでなく地方自治体や企業、個人がそれぞれの方法でSDGsの達成に寄与することが求められています。

 

SDGsに取り組むメリット

地球や社会のためになるだけでなく、SDGsへの参加は企業にとっても下記のようなメリットが見込めます。

 

①企業イメージの向上

企業のSDGsへの貢献は、顧客や取引先の信頼感を高めてイメージアップに役立ちます。他社との差別化にもなり、ブランド力も高めてくれるでしょう。

 

②新たなビジネスの創出

エコロジカルな製品やサービスの開発など、事業活動に取り入れることで新たなビジネスチャンスが生まれることが期待できます。

 

③顧客の開拓や市場の拡大

SDGsに取り組む企業を優先的に選ぶ顧客や企業が増えています。そのため、新たな顧客層の開拓や、グローバル展開を含む市場の拡大などが見込めます。

 

④従業員のモチベーションアップ

自社が社会的に意義のある取り組みをしていることは、従業員のモチベーションや働きがいを高めてくれます。優秀な人材の確保や定着、離職率の抑制などが見込まれるでしょう。

 

手軽に始められるSDGsの取り組み5選

手軽に始められるSDGsの取り組み5選

比較的規模が小さい会社でも、SDGsに取り組みやすい施策を解説します。

 

①節電・節水

エネルギーや水の無駄遣いを減らすと、地球温暖化に大きな影響を与える温室効果ガスの削減や水使用量の削減につながります。例えばエアコンは、1℃調整しただけで10%の節電効果があると言われています。ほかにもオフィスで手軽にできる取り組みには次のようなことがあります。

 

<照明>

  • 器具をLEDに取り換える
  • 人感センサーや調光機能付きを利用
  • 自然光を活かす

 

<電子機器>

  • 使っていない時は電源オフ
  • 勤務時間外はPC・モニター等を自動オフ又はスリープ設定

 

<空調>

  • 適切な温度に設定(室温の目安は夏は28℃、冬は20℃*)
  • 勤務時間外は自動オフに設定

 

環境省 エアコンの使い方について

 

<水道>

  • 節水ノズル、蛇口センサーの利用
  • トイレでのレバーの使い分けの徹底

 

<その他>

  • クールビズ・ウォームビズの実施
  • 電力会社やプランを再生可能エネルギー利用に変更
  • 太陽光パネルを設置

 

②ペーパーレス化

ペーパーレス化

オフィス内のペーパーレス化を進めることもSDGsの取り組みになります。文書のデジタル化によってコピーや印刷の回数を減らせれば、紙の無駄遣いを削減できます。印刷をしたい場合には、両面印刷や集約印刷を心がけましょう。また、FAXの無駄も削減できます。

 

著者が働いていたオフィスでは、宣伝のFAXが届くことも多く、紙の無駄使いになっていました。改善策として複合機の設定を変え、FAXをいったんフォルダに送って中身を確認できるようにしました。環境に配慮しながら節約にもなるので試してみて下さい。

 

③リサイクルできる資源の活用

リサイクルできる資源の活用

ごみの分別を徹底してリサイクルできる資材を活用しましょう。これまでゴミになっていた物でも形を変えて再度利用できる場合があります。例えば、オフィスでよく使われている透明ファイルはリサイクルが可能です。

 

オフィス用品販売を行っているアスクル(株)では、使用済みファイルを回収してファイルやボールペン、台車などに再製品化させています。また、著者が勤務していた会社は機密書類BOXのリサイクルサービスを利用していました。

 

封印したBOXを回収してもらうと、溶解処理後にトイレットペーパー等にリサイクルしてくれます。廃棄量を減らせただけでなく、シュレッダーをかける手間も減って一石二鳥でした。

 

④プラスチック削減

プラスチック削減

使い捨てされるプラスチックを減らすことも、SDGsに寄与する取り組みになります。プラスチックは石油や天然ガスなどが原料であり、作るときも廃棄のときもCO₂を排出します。CO₂の増加は気候変動に大きな影響を与えると言われ、世界中で脱炭素社会に向けた取り組みが進められています。

 

オフィスでは、ペットボトルを分別してリサイクルすることはもちろん、排出量を減らすための工夫も大切です。例えば、オフィス内でマイボトルやマイカップの利用を推奨したり、来客や会議などの際に提供しているペットボトルを紙パックに変えたりといった方法があります。

 

⑤サステナブルな製品の購入

オフィス用品を購入する際、エコロジカルな製品やフェアトレード製品、リユース品(中古品)などを選択すればSDGsにつながります。次のようなポイントで選ぶと良いでしょう。

 

<選ぶポイント>

  • 再生紙やリサイクル素材を使用している
  • 省エネ性能が高い
  • 過剰な包装がされていない
  • 国際フェアトレード認証ラベル付き
  • リユース品である

 

フェアトレードとは、立場の弱い開発途上国の製品や原料を適正な価格で継続的に購入し、労働者や生産者の権利を守って自立をめざす貿易の仕組みのことを言います。オフィスで活用しやすいフェアトレード製品例を一覧にまとめたので参考にして下さい。

 

オフィスでのフェアトレード認証製品の活用例
種類 飲料 食材 物品
活用場所 オフィス・社員食堂 社員食堂
リフレッシュコーナー
オフィス・工場
店舗(ノベルティ)
フェアトレード
認証製品例
コーヒー スパイス 作業着
紅茶・ハーブティー チョコレート 制服
ココア ごま タオル
フルーツジュース バナナ エコバック

 

オフィスでのリユース品活用の効果

リユース品(中古)の活用は、環境負荷の軽減と経済的なメリットを同時に実現できる、企業にとってメリットの大きい取り組みだと言えます。リユースの意味やSDGsにつながる効果を解説します。

 

そもそもリユースとは

不要になった物の再利用や繰り返し使うことを意味します。環境保護につながる身近で大切な取り組みとして『3R』という活動があります。1つめはごみの発生や資源の消費を減らす『リデュース』、2つめは再利用の『リユース』、3つめは資源として再生利用する『リサイクル』になります。

 

なかでも廃棄物の発生を抑えるリデュースがもっとも重要であり、次にリユースの優先度が高いと言われています。中古品の活用は、リデュースにもリユースにもなる効果的な方法だと言えます。

 

リユース品を活用する効果

主に次のような効果が見込めます。

 

  • 廃棄物の排出を抑える
  • 資源の効率的な利用
  • 環境負荷の低減
  • 経済の循環型モデルの推進

 

中古のオフィス用品や什器、パーテーションなどの活用は、SDGsに貢献できる具体的な取り組みの一つと言えるでしょう。

 

どのような目標達成につながるの?

不要になったオフィス家具や什器は、譲ったり専門業者に買取を依頼したりすることで、SDGsのゴールの一つ『12つくる責任・つかう責任』の達成につながります。ごみを減らして資源を大切に使うことを目標としたものです。

 

また『13気候変動に具体的な対策を』にも寄与します。新品の生産や輸送には大量のエネルギーが必要です。中古品の利用はこれらを抑制し、結果として温室効果ガスの排出量削減などが期待できます。

 

リユース(中古)活用されるオフィス什器の事例

SDGsにつながるオフィス家具や什器のリユース事例を紹介します。

 

事例1 オフィスデスク

オフィスデスク

使用期間の目安:10年程度

主な素材:スチール

 

オフィスデスクは従業員の増減により買い足したり、廃棄されたりします。近年、テレワークやリモートワークの増加、オフィス賃料の上昇傾向などにより、移転やレイアウト変更を検討する企業も増えました。その際、買取や中古品の活用を選択肢に入れると良いでしょう。廃棄コスト削減が可能になると同時に、廃棄物の削減に寄与できます。

 

事例2 オフィスチェア

オフィスチェア

使用期間の目安:5~8年程度

主な素材:【本体】強化ナイロン等

【張地】布、メッシュ(ポリエステル)、ビニールレザー

 

オフィスチェアの中古利用の際には、汚れか気になる方も多いのではないでしょうか。実はオフィスチェアはクリーニングが可能です。著者が以前オフィス家具メーカーで勤務していた頃、お客様からチェアのクリーニングを受注したことがあります。

 

作業方法は、専用の洗剤とブラシなどで汚れを浮き上がらせ、掃除機のような機械で汚れと水分を吸い出します。驚くほど真っ黒い水が出てきたことを今でも覚えています。中古品のなかにはクリーニングを行ってから販売されている製品もあるため、新品に近い状態での利用も可能になります。

 

*チェアクリーニング写真出典元:(株)ウチダシステムズ

 

事例3 キャビネット・収納

キャビネット・収納

使用期間の目安:10年程度

主な素材:スチール

 

文書のデジタル化やペーパーレス化を進めるなかで、キャビネットが不要になることもあるでしょう。その際、買取を依頼したり空間の仕切りとして使ったりなど、廃棄しない方法があります。また、キャビネットの購入時も、新品だけでなく中古品という選択肢があります。

 

キャビネットは非常に重いため、専門業者に設置まで依頼し、しっかりと組み立てや固定をしてもらいましょう。とくに高さが2m程度の収納は、書類を入れた状態で100㎏を超えるケースがあります。ベースのアジャスターを調節することで水平を保ち、上下連結や横連結によって倒れにくくなります。

 

事例4 施工型パーテーション

施工型パーテーション

使用期間の目安:10年程度

主な素材:スチール、アルミ

 

施工型パーテーションはオフィスで空間を仕切ったり、個室を作ったりする際に利用されます。スチールパーテーションやアルミパーテーション、ガラスパーテーションといった種類があります。パネルや支柱、レールなどの部材を現場に合わせて組み立てて、壁を作ります。

 

施工型パーテーションの最大のメリットは、移設が可能なことです。不要になった部材は専門業者に買取してもらうとリユースされます。また、中古品を使う場合には、足りない部材を新規で購入できる場合もあるため、専門業者に相談してみると良いでしょう。

 

» オフィス家具買取おすすめ業者5選!注意点や高く売る方法も解説

 

SDGsはオフィスでも身近なことから取り組もう

企業によるSDGsへの取り組みは、社会課題解決につながるだけでなく、新たなビジネス創出のチャンスにもなります。規模の小さい企業でも手軽に取り組みやすい施策には、省エネや節水、リサイクル資源の活用、サステナブルな製品の購入などがあります。

 

なかでもリユース品の活用は、環境負荷の軽減と経済的なメリットを同時に実現できる、企業にとってメリットの大きい施策だと言えます。オフィス家具や什器のリユース事例などを参考にして頂き、身近なことからSDGsに取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

» リユースでSDGsに貢献!お得なパーテーション再利用方法とは

 

 

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