「おしゃれなオフィスで働きたい!」と考えている会社員の人は多いかと思います。ですが、リニューアルを考えたとき、オフィスのどこを新しくしたら良いかは、難しい問題かもしれません。では、おしゃれな内装にする事例は、どんなものがあるのでしょうか?
おしゃれなオフィスデザイン・レイアウトの事例10のポイント
➀フリーアドレスを導入したおしゃれなレイアウト
フリーアドレスとは、自分で決めた座席を利用できる自由な形態です。フリーアドレスを活用すると、今どきのおしゃれなオフィス空間をつくることができます。近年、テレワークの普及により、会社に出社する社員の人数が減少したという会社もあります。利用者のいない机は、無駄なスペースになってしまうのです。テレワークを取り入れている場合は、自由席の活用がおすすめです。また、テーブルの数が減ると、レイアウトの自由度が高くなります。デスクの配置を工夫することで、おしゃれな空間づくりが可能です。窓際にカフェのようなカウンター、大きな円状のテーブルなど、席が並んでいるだけのオフィスとは違った雰囲気にすることもできます。さらに、ものがないほうが通路の幅を広くとることができ、人がぶつかるリスクが小さくなることもメリットの1つです。フリーアドレス席は安全なオフィスづくりにも役立ちます。
②誰でも使いやすい会議スペースの配置
フリーアドレスを取り入れたオフィスでは、デスクが無くなったスペースに簡易会議スペースを導入してみましょう。用いると気軽に話し合いができる空間をつくることができます。形としては、レストランの座席のようなデザインのファミレスブースが便利です。背もたれに高さのあるソファを用いると、前後からの目も気になりづらく、話し合いもしやすいでしょう。
また、リモートブースを取り入れることも考えてみてください。リモート会議をおこなう場合、音などの関係で場所に困ることもあります。音対策が整っている個室ブースを利用することで、周りに配慮せずリモート会議をすることが可能です。さらに「個室空間の方が仕事に集中できる」という人にもぴったりでしょう。
③空間にガラスを取り入れる
開放的なオフィスにしたい場合には、ガラスパーテーションが最適です。色がついている壁と比較して、透明なガラスで区画分けをすると奥行きがでます。オフィスにある会議室の壁をガラスパーテーションに変更すると、圧迫感がなくなり広く感じるでしょう。また、ガラスパーテーションだと、部屋内の照明の消し忘れ、使用している人がいるかなどが一目でわかるメリットもあります。
しかし、会議室やオフィスの壁が全面ガラスだと、人目が気になって集中できないという人もいるかもしれません。ガラスパーテーションを一部目隠ししたいという場合には、フォグラスがおすすめです。ガラスに貼れる目隠しシートを使うと、視線の高さから半透明なモザイクをグラデーション状に入れるなど、おしゃれに対策ができます。
≫ 【Foglas】フォグラスとは?目隠し!すりガラスシートの施工方法
④開放感のあるスケルトン天井
スケルトン天井は、天井にボードを貼らない方法で、普通では隠れている躯体が、むき出しの状態で仕上がります。ボード仕上げとは違い、躯体ならではの味のあるデザインが魅力です。また、ボードでふさがないため、天高が生まれます。広々とした空間をつくりたいという場合には、打ってつけのデザインです。
≫ 【ボード工事】内装仕上工事でのポイントや施工例を徹底解説
⑤自然を意識したデザインのオフィス
オフィスの内装には、自然を意識したデザインを取り入れることがおすすめです。緑があると落ち着きがあり、癒しの空間が生まれます。
木目を取り入れる
自然を取り入れたデザインでは、“木目”を使うと統一感が生まれます。木目のデザインは、様々な仕上げ材に存在し種類も豊富です。例えば、床の仕上げ材では、各メーカーから木目の塩ビタイルが販売されています。本物の木と見間違えてしまうようなデザインが魅力です。また、ノーワックス仕様といった、お手入れが簡単な商品もあります。壁の木目仕上げ材では、ダイノックシートの木目シートがおしゃれで最適です。パーテーションやボード仕上げの壁に施工すると、リアルな木の壁に変身させることができます。色の濃淡や、木目の大きさなど、デザインの種類も豊富です。さらに、シートは窓枠や家具などにも貼ることができます。既存家具のデザインを新しい部屋に合わせたい場合には、シート施工が最適です。
緑を使用したレイアウト
空間に緑を取り入れたい場合には、フェイクグリーンが最適と言えます。フェイクグリーンとは、人工的な素材で作られた偽の植物のことです。リアルな見た目は、本物と比較しても遜色ありません。また、人工植物ならではの利点も多くあります。まず挙げられるのが、水やりの必要がない点です。水をあげなくてよいため、毎日の手間が省けます。さらに、長期休暇などで世話ができずに枯れてしまう心配もありません。本物の植物を育てる場合、水やりの際、周りの機械にこぼしてしまう恐れがあります。他にも、成長した箇所をカットする、枯葉が落ちて汚れるなどの心配もありません。
⑥床材の貼り方を工夫
オフィスのイメージチェンジには、床の張り替えが欠かせません。床は、土足で歩くなど部屋の中で1番汚れている場所だからです。色あせや変色があるカーペットを張り替えることで、部屋の雰囲気を一気に明るくすることができます。
また、床は高いデザイン性を出すことができる場所の1つです。材料の違い、貼り方の違いなど、組み合わせ方が多くあります。他の場所では見られない組み合わせなど、唯一性を出すことができます。例えば、オフィスでタイルカーペットを貼る場合です。通路は模様が目立たない商品を流し貼りにする、仕事をするエリアでは模様がはっきりしている品番を市松貼りにするなど。通路、作業場に合わせて変化すると、利用者に貼り分けの意図が伝わりやすく機能的と言えます。エリアによってタイルカーペットだけでなく、木目の塩ビタイルなど複数の材料を組み合わせるとおしゃれです。貼り分けラインは、カーブを取り入れることもできます。エリアの角や、直線的な貼り分けだけではつまらないという人にはおすすめです。
⑦壁紙でイメージチェンジ
壁紙は、室内の広い範囲に貼ってあるため、交換すると大幅なイメージチェンジに。壁の表層仕上げ材には、クロスやシートなど、複数の材料があります。どの材料にするかは、値段や手触りなどから好みに合わせて選ぶ方法がおすすめです。壁仕上げは、あまり費用をかけたくないという場合にも、デザインの選択肢がたくさんあることも特徴。各メーカーから販売されているリーズナブルな価格帯の商品でも、バリエーションが豊富です。
模様がある商品は、貼る方向を選択することで、見栄えを大きく変えることがあります。例えば、木目デザインのシート。施工面の壁へ縦方向に貼るか、横方向に貼るかで印象が大きく変わります。模様の大きさなどにもこだわると、理想のデザインが見つけやすいでしょう。
⑧天井・壁周りの塗装
天井や壁の表層仕上げには塗装もぴったりです。ツヤ感など、塗装ならではの質感が楽しめます。壁面に塗装をする場合は3分ツヤの塗料がおすすめです。塗料には仕上がりで、ツヤなし、光沢を帯びたツヤありがあります。ツヤありには段階があり、少しツヤのある3分ツヤ、光沢が目立つ5分ツヤなど。ツヤは好みによって選ぶことが可能です。しかし、ツヤのない仕上がりだと汚れやすい、5ツヤだとローラーやハケで塗ったあとが目立つことがあるなどの問題があります。3分ツヤだと、汚れにくい、塗った後があまり目立たないなど利点が多いです。
塗装は天井全面に色をつけることもできます。壁や床だけでなく、目立つ天井にも色をつけると、よりイメージに合った空間づくりが可能です。黒など、暗い色を塗ると、シュッとしたかっこいい印象の空間がつくれます。また、オフィスなど広い空間では、エリアごとに天井を塗り分けるなども可能です。床の貼り分けと組み合わせるとおしゃれなオフィスになります。
⑨おしゃれなサインの取り付け
サインの取り付けは、低価格で取り付け可能な種類が多くあります。サインの役割は、看板や通路の案内板などです。具体的には、店舗入り口のロゴ、トイレの案内表示、オフィス受付の社名ロゴが当てはまります。案内板は必然的に、利用者の目につきやすい場所へ設置されることがほとんどです。入り口などわかりやすい場所に、おしゃれなサインを設置する、古いものを取り換えると、空間の雰囲気がガラッと変わることも少なくありません。デザイン性も豊富で、独創的なものや、決まった会社のロゴを製作することも可能です。
また、ロッカーなど、数が多いインテリアへのナンバリング等にも、サインは使用できます。既製品のロッカーでもカッティングシートなどの材料で、かっこいい切り文字を製作して用いると、唯一性の高いものに変身させることも可能です。かっこいいサイン、独創的なサインは来客の印象に強く残るもの。変わったことがわかりやすいサイン工事は、リニューアルにおすすめの工事です。
≫ サイン工事とは?オフィス内看板の種類や取り付け例を紹介!
⑩照明にこだわる
部屋の明るさは印象決めに重要
空間の印象は部屋の明るさに大きく左右されます。部屋が思ったよりも暗いと、雰囲気も暗い空間になってしまうためです。取り付ける照明の明るさは大丈夫か、選択する段階で業者など、プロへ相談しましょう。また、ライトの色は、仕事への集中や、休憩スペースでリラックスできるかに大きく作用します。ライトの色はエリアによって適切なチョイスが必要です。下記にPanasonic製品のライトの色をまとめたので、参考にしてみて下さい。
種類 | 数値 ケルビン(K) | 特徴 |
---|---|---|
電球色 | 2700K | オレンジに近い。暖かさを感じることのできる色。リラックス効果が高い場所に最適。 |
温白色 | 3500K | 落ち着いた雰囲気を出すことができる色。電球色よりは明るい。 |
昼白色 | 5000K | 作業をするのにぴったりな明るさ。昼間のイメージ。 |
昼光色 | 6200K | 明るさの中では1番明るい。仕事など集中したいときにぴったり。 |
おしゃれな形の照明器具
ユニークな形の照明を使うと、とても印象的です。特に天井から下げるペンダントライトは個性豊かで、空間をおしゃれにしてくれます。取り付け場所は、テーブルやカウンターの上が最適です。机のレイアウトに合わせて大きさ、傘のデザインなどを選ぶようにします。例えば、同じテーブルが3つ並ぶ場所には、同じ照明を3箇所取り付けるなどです。
カウンターなど設置してからの移動が難しいものの上に、ライトを取り付ける場合には注意が必要なケースもあります。注意が必要なのは、別業者が2つの工事を同時に進めるときです。カウンターの取り付け、照明の取り付けを同タイミングでおこなう場合には「カウンターの真上に照明が取り付けされない」というトラブルが発生する可能性があります。カウンターの位置、照明の位置を、2つの業者間が別々に墨出しするためです。同じタイミングの工事は、まとめて依頼できる業者が安心です。