【チェックリスト付き】オフィス移転の手順をじっくり解説

オフィス移転をすることになったけど、どんな手順で最初は何をすれば良いのかわからない!とお困りではありませんか。オフィス移転は手順項目が多く、それぞれに異なる専門業者と関わり連絡を取ることから、連絡漏れが発生しやすく、それにより予定が遅れるというトラブルを起こすリスクがあります。全体的にどのような流れなのか、まずは手順を把握し余裕あるスケジュールを組むことを考えてください。

 

今回は担当者の方へ向けて、計画発起からはじまり新しい建物への引っ越しが完了するまでの手順と気をつけなければならないポイントまとめました。行政関係へ提出しなければならない書類提出チェックリストをテンプレートとして添付したので、そちらも利用して滞りのないオフィス移転を目指しましょう。

 

オフィス移転の手順と全体的な流れ

オフィス移転の手順をじっくり解説

移転の立案時以降のやるべき手順項目を流れに沿って説明します。

 

(1)オフィス移転の目的をはっきりさせる【重要】

(2)移転スケジュールと期限を設定する

(3)移転の予算の設定

(4)移転先をリサーチする、内覧と新オフィスの契約

(5)内装業者の確定/レイアウト設計

(6)引っ越し業者/電話・インターネット回線の移設

(7)移転通知・届出(関係会社への案内送付、取引業者・加盟団体、関係官庁への連絡と手続き)

(8)社内へのオフィス移転通知

(9)オフィス移転当日は一大イベント

 

(1)オフィス移転の目的をはっきりさせる【重要】

社内でオフィスを引っ越しする立案があがった時は、目的を明確にするために一番初めに決済者と話し合いをしましょう。目的をはっきりさせればさせるほど、内装や間取りを組む作業がスムーズに進みます。移転をするほとんどのケース事由は、今のオフィスに何らかの問題が発生したためです。しかし、解決したい問題や目的が解消できなければ、ただ費用と手間をかけるだけとなってしまいます。業務の拡大、採用人数の増員や新たな拠点づくり等理由は様々で、目的は複数あるでしょう。目的を明らかにして、さらに優先順位をつけることをおすすめします。

 

(2)移転スケジュールと期限を設定する

次に全体的な移転にかかる日取りを決め、期限を設定します。一番はじめ、もしくはわかり次第予定にすぐ組み込まなくてはならないのが解約予告日です。この解約予告時期に合わせて予定を立てます。解約をするまでにどれ程の期間がかかるかは、予め賃貸契約をした段階で決まっています。注意する点として、引っ越しをする日をギリギリ退去日にするのではなく原状回復工事も忘れずに合わせて日程を組んでください。

 

解約予告のギリギリの時期に移転をする際は、移転をすることが決まり次第、すぐに退去に関しての決まりや契約の内容を確認してください。通常、契約時に解約に関する決まりが定められています。解約できる機関は一般的に、解約希望日の3カ月〜半年以上前という場合が多く、空家賃をできるだけ少なくするためにもこの項目は必ず覚えておきましょう。

 

(3)移転の予算の設定

移転にかかる費用で特に大きな費用がかかる項目を箇条書きにしました。

 

  • 工事(旧オフィスの原状回復工事、新オフィスの電気回線・インフラ関係の工事、その他の内装工事の概算)
  • 不用品の廃棄(内装工事業者や引っ越し業者より紹介があるケースも見られます。一度聞いてみましょう)
  • 引っ越し作業
  • 初期費用としての新賃料、敷金、礼金、仲介手数料
  • 新賃料、共益費

 

実際に動き出してみないとわからない項目が多い一方で、原状回復工事だけは入居時に誰が工事業者を選ぶのか、どの範囲まで行うのかが決まっているため解約予告時期と同様に契約書で確認することが可能です。引っ越し作業が終わりこれまでのオフィスを返す時は、普段の使用で付いた傷を除き元に戻す必要があります。原状回復については、契約書を確認して、オーナーやビル管理会社に連絡してください。

 

(4)移転先をリサーチする、内覧と新オフィスの契約

今回の移転目的、業務内容、規模や立地の条件を設定します。加えて優先項目の設定は移転後のイメージをはっきりさせ、移転先候補をリサーチしやすくなります。内覧時に「いいな」と思った物件は、他の人も良いと思っているケースが多々あります。社内で検討中に、他社が申し込んでしまったというケースは少なくありません。申し込みの判断が速やかに行えるよう、前もって社内で、オフィスに関する解決したい問題についてはもちろんのこと、その優先項目を決めておきましょう。また、稀ですが退去予告が1年以上前などビルオーナー本位の一方的な契約がある場合があります。

 

契約書の内容は必ず確認し、旧オフィスを退去した時に不服を感じた問題は新しいオフィスでできるだけ起こさないために、現在の不満や今後の条件を仲介業者に伝えましょう。

 

(5)内装業者の確定/レイアウト設計

入居先が決定し、契約が決まった後は内装工事業者に新オフィスの内装について相談しながらオフィス内の空間をどのように作るか決めていきます。この場合、当初の目的が定まっていればスムーズに進めることができます。採用人数の増員であれば従業員の席数を増やす、ワークスタイルの変化であれば、どういった間取りやレイアウト設計が良いか、まずは要望を出して、打ち合わせを重ねてから内装工事へ進めましょう。

 

» オフィスボールにオフィス内装工事を依頼するメリット

 

(6)引っ越し業者/電話・インターネット回線の移設

引っ越し作業を依頼する日程や電話、インターネット回線の工事の日程はできるだけ早めに決めることをおすすめします。3月4月、9月10月12月などの企業の移転時期は、繁忙期である工事業者も混み合うため希望のスケジュールが組めない場合があります。業務を進めるために必要不可欠な電話やインターネット回線の工事は特に早めに手配してください。また、建物によっては規約のため平日は引っ越し作業ができない場合があります。引っ越し日や電気工事の日程については前もって建物の管理会社に伝えるようにすると良いでしょう。

 

» オフィスボールでオフィス移転(引っ越し)をおこなうメリット

 

(7)移転通知・届出(関係会社への案内送付、取引業者・加盟団体、関係官庁への連絡と手続き)

移転先の所在地を伝える関係者をリストアップしましょう。案内をメールで送るのか、ハガキで送るのかも決める必要があります。企業の中には移転情報をプレスリリースとして発表する場合もあるので広報担当者との打ち合わせが必要かどうかも確認すると良いでしょう。行政関係には細かい提出物があります。税務署、法務局、社会保険事務所、郵便局など提出する先と提出時期が異なるのでチェックリストを基に漏れのないよう届出をしてください。また、届出期限や窓口は移転エリアにより異なる場合があるので必ず確認しましょう。

 

» 行政関係へ提出しなければならない書類提出チェックリストをダウンロード

 

(8)社内へのオフィス移転通知

会社の規模や方針により社内通知は、移転の案がでた段階で行う場合、もしくは日程が決まってから通知を行う会社もあります。可能なかぎり業務に支障がないように配慮するのが好ましいです。ただでさえ時間と労力がかかるので、できるだけ従業員の通常業務に支障が出ないように工夫してください。新オフィスへの荷物の搬入では、引っ越し業者に依頼して搬入するもの、従業員が自ら運ばなくてはならないものを上手にスケジューリングをして、引っ越し業者が搬入した複合機、サーバーマシンなどの精密機器や、高価な家具などが移転当日に使用できるのか、移転前はいつまで使用できるのかを予め確認して通知します。

 

通常、各部署の担当者が搬入作業に立ち会い進めていきます。そのため各部署の担当者への日程調整やお知らせも忘れないように行いましょう。

 

(9)オフィス移転当日は一大イベント

ここまでじっくり解説してきましたが、オフィス移転の手順を理解できましたか。移転は企業にとって一大イベントであり、時間も労力もかかるため一筋縄に行くものではありません。事前に手順を把握して全体的な流れを理解し、進捗管理を進めていくことは、オフィス移転を滞りなく進めるために欠かせないポイントとなります。全体の流れを把握して優先順位をつけ、日程調整や役割分担を考えましょう。新しいオフィスについての打ち合わせや引っ越し作業は社員が一丸となって行うものなので、社内のイベントとして一体感を高める副産物的な効果もあります。しっかり手順を踏んでこの大きなイベントを成功させてくださいね。

 

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