FF&Eとは?その工事区分には注意が必要

皆さんはFF&Eをご存知でしょうか?
本記事では、FF&Eやその工事区分について詳しく解説していきます。

FF&Eとは?

FF&Eとは「Funitura Fixture&Equipment」の略で、家具や据え付け設備、そして什器のことを指します。
元々はホテルの備品のことを指す用語として使われていますが、テナント事業の中でも用いられるようになっています。
特に飲食店やサロン系のテナントを提供する物件で見られます。
具体的には、カウンターなどの固定の家具や大型のキッチン設備、そしてイスやテーブルなどの家具のことを指します。

こうしたFF&Eは、それぞれの物件で取り扱いが大きく異なります。
物件によっては、全く箱だけの状態で貸し出すことも多く、ほとんどすべてのFF&Eは借主側が用意することになります。
一方で、カウンターや大型の調理設備などは、据え付けで元々付いていることもあります。
この場合は、装飾用の内装工事や移動できる家具だけを借主が準備します。
さらに、居抜きのようにほとんどの設備や家具も元々付いているというケースもあります。

FF&Eの工事区分は複雑になりがち

このように、FF&Eは物件によって、どれが不動産オーナーの物なのか、借主が入居時に追加したものなのかが分かりづらくなりがちです。
そのため、同じテナント内にある設備や家具でも、工事区分がバラバラになってしまうことが多いのです。
営業をしている間には問題となりませんが、退去する時に誰が責任を負って原状回復をするかを考える時に、トラブルが生じやすいので注意しましょう。

基本的に、入居時に元々設置されていたFF&Eは不動産オーナーの持ち物ですので、退去時の原状回復工事はB工事となります。
そのため、費用負担は借主がしないといけません。
しかも、工事をする業者は自分で選べませんので、費用が割高となることが多いです。
また、自分たちが持ち込んだと思っていたものが、実は不動産オーナーのものだったという誤解も起きがちです。

こうしたトラブルを避けるためにも、入居時にFF&Eのうち、どの備品がオーナーのもので、どれが借主によって持ち込まれたものかをはっきりと文書にしておくべきです。
また、退去時の工事区分も確認しておきましょう。

まとめ

FF&Eは、箱のみで入居した場合以外は、物件オーナーのものと借主のものが入り乱れることが多いため、トラブルになりやすいです。
入居時の物件そのものと契約書での工事区分をしっかりと確認することが大事です。
後からトラブルにならないように、初めの段階で工事区分と所有権を明記しておきましょう。

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