内装工事にあたって部屋の雰囲気を大きく左右するのが、壁の色や質感です。
壁紙クロスを貼りかえることでも部屋の雰囲気を変えることができるものの、ペンキによる塗装を選ぶ人も少なくありません。
というのも、ペンキは、壁紙クロスにはないお洒落な素材感や豊富なカラーバリエーションによって独特の空間を演出するポテンシャルがあるからです。
しかも、殆どどんな種類の壁にも塗装作業は可能です。ただし、壁の種類によって多少塗装方法にも違いがでてきます。
壁紙クロスが施工されている壁
基本的に、壁紙クロスを全て剥がし下地を綺麗に治してから塗装します。
ただし、壁紙クロスの質感を気に入っていて色だけ変えたいのであれば、壁紙クロスの上から塗装することも可能です。
壁紙の上からペンキを塗ると下地のクロスの質感がそのまま浮き出てくるため、質感をキープしたまま色だけ変えることができるわけです。
壁紙がはがれかかっているところがあるなら接着剤で補修してから塗装すれば問題ありません。
ただし、壁紙クロスが撥水加工されていたり防汚加工されていたりすると、ペンキをはじいてしまう可能性があります。
また、布製のクロスはペンキを大量に吸い込んでしまうため大量の塗料が必要になったり、色ムラができて綺麗に仕上がらない可能性もあります。
コンクリート・漆喰・珪藻土の壁
壁を触ってもボロボロと崩れない、あるいは粉が手についたりしない場合は、そのまま上から塗装します。
壁が粉っぽい場合は下地用シーラーを塗って塗料の接着性を高めます。
また、コンクリートや漆喰はアルカリ性であるため、上から塗料を塗ると塗膜が侵される危険性があります。
その場合は保護膜としてアルカリシーラーを塗り、シーラーが乾いた上から塗料を塗ります。
ただし、漆喰壁や珪藻土壁の場合、素材が持つ調湿効果が塗装により弱まってしまうこともありますから、そのリスクを考慮に入れた上で塗装するかどうか決めるようにしてください。
化粧合板・金属・ガラスの壁
化粧合板や金属、ガラスのようなツルツルした素材の場合、直塗りをすると塗料をはじいてしまいます。
ですから、サンドペーパーなどでやすりがけをして表面を粗くしてから塗装します。
金属やガラス壁の場合には、塗装後ニスを塗って塗装表面を保護するとより耐久性が増すでしょう。
まとめ
前述した素材の他、土壁や石膏ボード、繊維壁など、殆どどんな種類の壁であっても塗装方法を工夫すれば作業が可能です。
近年のDIYブームで、業者に依頼せず自分で塗装する人も増えています。