テナントを確保し、店舗やオフィスの内装設計プランも完成すると、後はもう施工管理会社と施工業者に任せっきり、というオーナーさんも少なくありません。
とはいえ、トラブルや失敗のない店舗・オフィス作りのためには、内装工事着工前や着工中にもしなければならないことが幾つかあります。
内装工事着工前にすべきこと
施工業者あるいは施工管理会社は、設計図に沿って行うべき工事を確認し、見積もりを出す際に一緒に工程表も提出してくれます。
見積もりだけでなく、この工程表の確認も大切なポイントです。
工事完了・引き渡し日がお店やオフィスのオープン日より前であるべきなのは当然のこと、着工から完了までの全体の流れをきちんと把握しておかなければなりません。
机や椅子などを業者にお願いせず自分で用意するつもりなら、工程表のどの段階で手配すると良いか、という点も業者と相談して決めておくことが重要です。
また、着工前までに必ず近隣の店舗や住人にあいさつ回りをしておきましょう。
きちんとした施工業者や施工管理会社であれば、自社であいさつ回りをしてくれるはずです。
とはいえ、オープン後の関係性を考えれば、店舗(あるいはオフィス)のオーナー自らも同行し挨拶しておくことをお勧めします。
加えて、室内の壁に穴を開けなければならないような場合には、テナントの管理会社やオーナーからの承認を得ておきましょう。
マンション内に店舗やオフィスを構える場合には、マンションの理事会による承認も必要になるでしょう。
ただし、これらは本来設計プランの段階で確認しておくべきことです。管理会社や理事会、近隣住民との間で後々トラブルを起こさないためにも、これらのチェックは必ず行うようにしてください。
工事着工中にすべきこと
前述のように、家具の手配など一部の作業を自分で行う場合には、工事中も施工業者や施工管理会社と密に連絡を取り合いスケジュールを合わせる必要があります。
一方、内装工事を全て委託する場合であっても、やはり週に1~2度は現場に足を運んで、工事が工程表通りに進んでいるか確認することをお勧めします。
設計の段階では気づかなかった点が現場に来て初めて浮き彫りになるということもあります。
早い段階であれば設計の変更や修正も可能ですから、定期的に現場を覗いてみることは大切です。
まとめ
内装工事で自分にできることは何もないし、かえって職人さんたちの邪魔になるから、と遠慮する必要はありません。
大切な自分のお店・オフィスですから、後々周囲とのトラブルにならないためにも、着工前や着工中にできることをきちんと行っておきましょう。