オフィスのレイアウトに多く取り入れられている「フリーアドレス型」。このデスク配置は、個人の座席を特定しないため、その日ごとに好きな席で業務ができます。自由度も高く、他部署ともコミュニケーションも取りやすいレイアウトですが、席が固定されていないため、引き出しがなく私物や書類を収納できるスペースもありません。そのため、これらの管理について改めて考える必要があります。そんな時に役立つのが「ロッカー」です。今回はロッカーの選び方や鍵の種類、レイアウトに取り入れる時のポイントなどを詳しくご紹介していきます。
オフィスにロッカーを設置するメリットとは?
ロッカーを設置するメリットは「セキュリティ対策」と「私物管理」ができることです。どのような形態のオフィスでも、現在セキュリティ対策は欠かせない部分。中でもロッカーは私物や貴重品はもちろん、オフィス用のパソコン、重要な書類などを保管するのに役立ちます。現在は施錠の種類も豊富ですし、よりセキュリティ対策に特化した仕組みとなっています。私物をロッカーに収納すれば、デスク周りがスッキリするのでより業務に集中できます。執務スペースにゆとりを持たせるためにも、仕事の邪魔になる私物や使わない仕事道具はロッカーの中に入れて、必要な時に取り出していきましょう。
オフィスに導入するなら「パーソナルロッカー」がおすすめ
ひと言で「ロッカー」といってもたくさんの種類がありますが、中でもオフィス用として適しているのが「パーソナルロッカー」です。他のロッカーの特徴と合わせてこちらについても詳しくご紹介していきます。
①パーソナルロッカー
オフィスで多く導入されているロッカーで、貴重品や仕事道具、重要な書類の保管はもちろん、中にはロッカー内でパソコンなどの電子機器の充電や、郵便物を投函できる専用の穴が付いているものもあります。基本的に従業員ひとりにつき1つ与えられるので、自分が使いやすいように書類をファイリングして保管しておくことができます。
企業によっては会社の顧客情報や技術情報漏洩を防ぐセキュリティのために個人のスマホやパソコンなどの端末をオフィス内に持ち込むことができない仕組みをとっています。これらの企業もしばしばパーソナルロッカーを導入しています。
②更衣室ロッカー
コートやジャケットなどの服や鞄を保管できる大きめのロッカーで、専用の仕事着があるオフィスで導入されることが多いです。扉を開けると、裏側にネクタイをかける部分や傘立てが付いているものあります。
③貴重品ロッカー
財布やスマホなど、貴重品のみを保管するロッカー。他のロッカーと比べるとコンパクトな作りとなっているのが特徴です。
ロッカーに付ける鍵はどうする?鍵ごとの特徴とメリット
ご紹介したように、ロッカーはセキュリティ対策や私物管理などに適しています。そんな用途に合わせて使えるロッカーですが、実際にオフィスに取り入れる時、合わせて知りたいのが「施錠方法」です。ロッカーの施錠方法にはいくつか種類があります。それぞれの施錠方法の特徴とメリットをご紹介していくので、使いやすさなどを考慮しつつ参考にしてみてください。
①シリンダー錠
シリンダー錠は鍵で施錠できるタイプで、価格もひとつ1000円以内と購入しやすいのが特徴です。さらに鍵を無くしてしまった場合に、修理開錠する際も他の錠前と比べると価格が安く済むことが多いです。古くからあるシリンダー錠は長持ちするのもメリットで、30年以上使えることも。解錠する時は鍵が必要なので、常に管理をしていく必要があります。
②ダイヤル錠
ダイヤル付きのロッカーで、4桁の好きな数字を合わせることで施錠や解錠ができます。鍵がないため、管理に気を配る必要がありません。番号の設定も簡単にできて、複数人で使用することも可能です。
③ダイヤルロック
ロッカーに付いているダイヤルに暗証番号を入力して解錠するタイプで、扉を閉めると自動で施錠されます。②のダイヤル式は解錠する度にダイヤルを回す必要があるので少し手間ですが、こちらはダイヤルを押すだけで解錠できるので、より手間がかかりません。
④ICカードロック
社員証などのICカードで解錠するタイプで、こちらも鍵を持ち歩く必要はありません。ICカードは複製が難しいのでセキュリティ対策にもなりますし、カードを渡せば誰でも解錠できます。そのため、出社しない日は誰かに預けておき、業務上何かあった時はロッカー内の書類を確認して対応してもらう、といった使い方もできます。
ロッカーのレイアウトを決める際に注目するポイント
ロッカーには様々な種類や施錠方法がありますが、ロッカールームのレイアウトを決める際に「サイズ」は最も注目したいポイントです。ロッカーのサイズを決める時は、以下のポイントを合わせてみていきましょう。
- 保管したいもの
- 使用する人数
- ロッカーを設置するスペース
保管したいものが貴重品などの私物のみならコンパクトなサイズのロッカーでも問題ありませんが、業務上の書類やパソコンなどを保管したい場合は大きいサイズの方が適しています。また、ロッカーを使用する人数によっても全体のスペースが大きく変わります。10名なら10名分のスペースをどう確保するか?また、設置するスペースが十分にあるかどうかも合わせて確認していきましょう。余裕があれば、予備のロッカーも用意しておくと安心です。オフィスのレイアウトで多く用いられているパーソナルロッカーは、業務上の書類などを保管するのに適しているという特性上、執務スペースの近くに設置されるケースが多いです。実際にレイアウトを行う場合は執務スペースまでの導線上に十分なスペースがあるか確認してみてください。
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オフィスにロッカーを取り入れるメリットとは?種類や選び方を解説【まとめ】
ロッカーには多くの種類がありますが、オフィスのレイアウトに取り入れるなら私物や書類を個人で管理できる「パーソナルロッカー」が便利です。パーソナルロッカーの中には郵便物を入れられる穴が空いているものや、ロッカー内で電子機器を充電できるタイプもあるので、予算や業務の状況に合わせてこちらもぜひ検討してみてください。パーソナルロッカーに仕事道具を保管しておく場合は、執務スペースから近い場所にレイアウトすることで、より業務が効率良く進みます。設置するスペースなども確認しながら、オフィスに適したレイアウトを心がけてくださいね。