皆さんは、オフィスのOAフロアをご存知でしょうか?
今回は、オフィスのOAフロアについて詳しく解説していきたいと思います。
オフィスのOAフロアとは
OAフロア、フリーアクセスフロア、二重床など呼び方は様々ですが、こちらは床下に配線のための空間を設けている床のことを指しています。
本当の床の上にはケーブルなど配線のためのスペースがあり、一定のスペースを確保した上でさらにもう1つの床を作る仕組みです。
実際に歩く床の下に配線のスペースがあるため、ケーブル類は基本的に見えず景観を損ねない、ケーブル類に足を取られる心配がないなどのメリットがあります。
OAフロアのOAとはオフィス・オートメーションの略でありオフィスで利用されることが多いものの、実際には工場や学校などで導入されるケースもあるため、オフィス以外の場所で見られることもあるでしょう。
支柱とパネルで新しく床を作る
OAフロアを導入するためにはケーブルを確保するための空間を設ける必要がありますが、空間の作り方は大きく2つに分けられます。
1つ目は本来の床に支柱を立てた上でパネルを乗せるタイプ、2つ目は1つ目の方法で使われている支柱とパネルを一体化したブロックを使用するタイプです。
まずは支柱の上にパネルを乗せるタイプですが、こちらはより柔軟にOAフロアを構築できるという魅力があります。
支柱は高さが調節可能なため、より大きなスペースを作りたい場合にも対応できるのです。
ある程度は配線を自由に設置できるのも魅力であり、大きなオフィスでよく採用される形です。
安定感の面で優れている形ではあるものの、一方でコストが割高というデメリットもあります。
また、使用する素材によってはパーツが重たくなるため、オフィスの環境によっては使いづらいのも難点です。
その重たさが原因で建物の傾きを加速させたり、劣化を早める恐れもあるため、環境によってはそもそも使用できません。
ブロックを使用する場合の配線などの難点
支柱とパネルが一体化したブロックを使用する場合のメリットは、設置にさほど負担がかからない点です。
ブロックを敷き詰めるだけでよいというお手軽さが魅力であり、またコストも割安な傾向があります。
一方で、素材によっては実際に歩いた時にやや違和感を覚えることもあり、安定感の面でやや劣るところがあるのが難点です。
そして、配線の自由度は支柱とパネルを使う場合と比べると劣っており、配線のためのスペースもさほど大きくはありません。
また、樹脂製のものを使う場合は重さの制限もあり、あまりにも重たいものを乗せると変形、最悪は壊れるリスクもあります。コスト的には優れているものの、多くのケーブルを必要とするようなオフィスには不向きです。
ただし、小規模なオフィスで、さほど重たいものを置かないのであればコスト面での恩恵を受けられます。
床がOAフロアになっていないオフィスビルも
現在のところ、新しく作られるオフィスビルの多くは最初からOAフロアに対応しており、非常に重要な設備と言っても過言ではありません。
ただし、既存の建物だとOAフロアに対応していないところもまだまだ多いため、OAフロア化されているかどうかはオフィスを探す上で非常に重要なポイントです。
OAフロア化されていないビルであっても、工事によりOAフロアを導入することはできます。
その場合、本来の床の上に新しい床を作るため段差の問題は生まれるものの、そちらはスロープを作るなどの工夫次第で対処可能です。
OAフロアの寿命はどれくらいかですが、法定耐用年数は15年、もしくは18年に設定されており、材質によってやや差があります。
法定耐用年数と実際の寿命は必ずしも一致しないこともありますが、OAフロアの場合は法定耐用年数とほぼ同じ15年が寿命の目安です。
最後に
床のケーブル類に煩わされることなく仕事をこなせる、これがOAフロアの大きなメリットです。
実際に、OAフロア対応のオフィスビルは増えており、オフィスには欠かせない存在となりつつあります。
2020年現在