オフィス引っ越し計画が立案されたけど、何からはじめたら良いのかと悩みながらオフィス移転に関する情報サイトをぼんやり眺めていませんか?その原因は、全体的な流れが把握できていないためです。そのためオフィス移転の際に特に気をつけるポイントがわからなくなっているのでしょう。そこで今回はオフィス移転でよくある悩みのポイント4つをまとめました。
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【悩みポイント1】担当者に適する素質とスキル
オフィス移転は、担当者のマネジメント力とリサーチ力が試される業務です。担当者は以下のようなマルチタスクをこなすスキルを持ち合わせていなければなりません。
- 社内では役職が異なる複数の人の意見をまとめ上げる
- 引っ越し先の環境について求める優先順位決める
- 社外の企業との連絡のやり取りをする
- 日程調整と予算決める
【悩みポイント2】オフィス移転の全体的な流れ
上記の図は100坪程度の移転での大体の流れを示しています。自社のオフィスの規模がこれより大きければ6ヶ月以上かかり、小さくなると6ヶ月以下の期間で可能なケースもあります。自社の規模感に合わせてあらかじめスケジュールを組んでください。一般的に、オフィス移転は目安として最低6ヶ月以上の時間を要します。日程の最低ラインは解約予告日です。解約予告日は、旧オフィスの賃貸借契約書に記載されていて、引っ越しをしたい時は建物の管理会社に対して何ヶ月前に退去連絡するかを示した期日です。一般的に小規模な建物は、退去予告を3ヶ月前以上とする場合が多い傾向があります。移転が決定した時は、まずはこの解約予告日はいつなのかを確認しましょう。
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引っ越し先選定とその建物の契約
上記の図の中では計画から、建物の契約まで約3ヶ月としていますが、物件選定の期間が短ければさらに短縮します。ただし、引っ越し先を決めて契約するまでには建物の契約申し込み、建物のオーナーによる審査と契約書のすり合わせや作成、重要事項説明を受ける等手続きが必要です。最低でも2週間はかかるものと考え日程調整をしましょう。
新オフィスの内装や電気工事
内装工事は装飾が少なければ少ないほど、工事期間は短く済みます。反対にオフィス内の内装デザインにコンセプトを持たせる場合は、その分、工事業者との打ち合わせ期間もかかります。それとは別に、工事を着工する時期が、春(3月4月)と秋(9月10月)の2つのオフィス移転繁忙期の場合は、工事をする職人の調整がつきにくい関係で工事期間が長くなる場合があります。そのためその時期の工事は日程調整に気をつけて下さい。
旧オフィスの原状回復
退去した後には、これまで入居していた建物内を引っ越し前の状態に戻す「原状回復工事」をする必要があります。どこまで何をしなければならないか、その内容は、退去予告と同様に建物を契約した当時の賃貸借契約書に記載があります。また、その工事をする業者は指定なのか、それとも契約していた企業が選定するのかについて明記されているので自社で原状回復工事を行わなければならない場合は、その原状回復工事業者探しもしなければならないことを覚えておきましょう。
» オフィス(事務所)の原状回復ガイドライン
【悩みポイント3】予定の組み立て方
まずは退去日から逆算してスケジュールを立てましょう。先述した100坪の移転のスケジュールを起点に自社が100坪より大きいか小さいかで始めのうちは大まかにスケジュールを立てると良いでしょう。建物によっては引っ越し作業が平日は不可能の建物もあります。引っ越し先の新オフィスを契約した後は、引っ越し作業ができる日にちや曜日を確認しましょう。以下に予定を決めるときの細かいポイントをまとめました。自社の都合に合わせて計画的に予定を組んでください。
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社内通知/社外通知
うわさ話が流れ、取引先への不確定な情報が流れると混乱を招くため、社員への通達はタイミングを見極めて行う必要があります。決定事項のみ伝える場合は、例えば事業により長期計画を立てており、極端な繁忙のため移転の作業ができない部署があるかどうかも事前に確認してください。
オフィス仲介業者の探し方
グループ企業や親しく付き合っている不動産仲介業者がいなければ、ネットで引っ越し先の条件から情報を掲載している仲介業者に電話をすると良いでしょう。どうしても仲介業者が決まらない場合は、引っ越し先のエリアを自らの足で見て回り、テナント募集の看板に記載のある不動産会社に電話をする方法もありますが、手間と時間がかります。特定のエリアに強い業者、ハイグレードの建物が得意な業者など特徴は様々あるため、複数業者に希望のエリアと条件を伝え、提案される建物の違いやレスポンスの早さを比較し、相性の合う業者を選びましょう。
内装工事業者の探し方
自社の内装は、どの程度行うかを決めてから内装工事の業者を決めると良いでしょう。中にはデザイン性のあるものが得意な業者や、施工をメインに汎用的なオフィス内装を得意とする業者もあります。デザインを求めない内装を希望していてもデザイナーに発注すると予算が高くなる傾向があります。そのため社内であらかじめインテリアや装飾、天井や床、壁紙の色などオフィスに求めるものを決めておくことをお勧めします。オフィス仲介をしている不動産会社から内装業者の紹介があるケースもあるので内覧時に内装業者の紹介が可能かも聞くと良いでしょう。
オフィスを専門としている引越し業者の探し方
引越し業者も内装工事業者同様、提携している引っ越し業者の有無を仲介業者や内装工事業者に聞くことをおすすめします。オフィス移転の場合は法人専門の引越し業者に依頼します。引っ越し業者は繁忙期には費用が高くなる傾向があるため、入居日が決まり次第できるだけ早めに選びましょう。引っ越し荷物の搬入は工事が終わった後でなければできない場合があるため、そのあたりも工事業者と相談しながら日程調整をしましょう。
» オフィスボールでオフィス移転(引っ越し)をおこなうメリット
【悩みポイント4】オフィス移転完了までの予算の立て方
以下を参考に自社の規模に合わせてオフィス移転完了までの予算を立てましょう。
- 物件契約賃料の6~12か月分程度
- 内装/電気工事20~40万円/坪程度
- 引っ越し5万円/坪程度
- 原状回復3〜10万円/坪
【一つひとつの業者に依頼する場合】
- オフィス仲介、内装/電気/原状回復工事をそれぞれの専門業者に依頼
- 一つ一つの業者に0ベースで話をし、日程調整をする必要あり
【一つの業者でワンストップに依頼ができる場合】
- 一連の工程をひとつの業者がプロジェクトリーダーのように一括でマネジメントするため、各業者間の調整をおまかせできる
- 調整役も担うため費用は別々に依頼するよりも高くつく傾向がある
- プロに任せるので、予備知識が一つひとつの業者に依頼するよりも不要
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オフィス移転に関する悩みまとめ4選【まとめ】
以上、オフィス移転に関する悩みまとめ4選の解説でした。まずは退去日を確認し計画を立てて、いつまでに何をすれば良いかを明確にしましょう。そうすることでより通常業務と移転の時間配分のバランスが取りやすく、ストレスなく同時並行ができるでしょう。進行具合の進捗を確認し、トラブルなくオフィス移転ができるようにマネジメントしてくださいね。