皆さんは、オフィス移転費用として使われる勘定科目についてご存知でしょうか?
本記事では、オフィス移転費用の勘定科目を中心に解説していきます。
原状回復工事の勘定科目
会社の経営が順調な場合など、さらなる発展を目指してオフィスを移転することは珍しくはありません。
オフィス移転に伴う様々な作業をどうこなすか、どの業者に移転を依頼するかなど悩みどころは多々ありますが、移転費用を会計的にどう処理するかも厄介なポイントです。
大抵の場合はオフィス移転で複数の勘定科目が使われるため、処理がややこしくなるでしょう。
オフィス移転にかかる費用は大きく分けると2つで、1つ目は古いオフィスに対する費用です。
当然ながら、古いオフィスから荷物を運び出したら元通りにしなければならず、大抵の場合は原状回復工事が必要です。
この原状回復工事に関しては敷金から差し引かれる場合と、そうでない場合で仕訳が異なります。
まず、原状回復工事は修繕費の勘定科目で処理しますが、敷金から差し引かれる場合は借方に修繕費、貸方に敷金、もしくは差入保証金の勘定科目を使い処理するのが一般的です。
敷金から原状回復工事の費用が差し引かれない場合は、シンプルに修繕費の勘定科目を使用して処理します。
オフィス移転費用の勘定科目
一方で、オフィスの移転に関する勘定科目については明確な答えはありませんが、よく用いられる勘定科目は雑費です。
雑費は他の勘定科目に当てはめにくく、かつ然程高額ではない臨時の支出が発生した時によく用いられる勘定科目です。
実際にオフィス移転をお願いする業者に支払う費用は雑費で処理できますが、他に不動産業者に仲介を依頼した場合は、仲介手数料を支払手数料の勘定科目で処理します。
オフィス移転と内装工事をまとめて依頼できる業者もありますが、内装工事もお願いする場合は修繕費の勘定科目では処理しません。
内装工事にかかるお金はいかにも費用のように感じられるかもしれませんが、実際には資産です。
また、新しいオフィスで支払う敷金、保証金も同様に資産として扱われるので注意しなければいけません。
これはあくまで一例であり、オフィスの移転に伴う別の支払いが発生している場合にはそれぞれ適切な勘定科目を使用してください。
実際には、オフィス移転の費用を雑費として処理することもあれば、事務所移転費用のように分かりやすく独立した勘定科目で処理することもあります。
移転の規模が大きいなどの理由でオフィス移転に相当のお金がかかっているのであれば、独立した勘定科目の方が適切です。
まとめ
原状回復工事、そしてオフィス移転の勘定科目について解説しましたが、勘定科目によって税金に影響が出ることはありません。
オフィス移転にまつわる諸費用の会計的な処理では、分かりやすく処理することが重要です。