原状回復工事は、現在の状態から入居時の状態に戻す工事で、オフィスを移転するときには必ず必要なことです。これは、契約内容にもよりますが、床やクロスの張替え、天井塗装、窓枠塗装、ブラインド交換、各補修クリーニング、照明管球の交換など多くの項目があります。このような項目は、契約書類に詳細が記載されていることがほとんどなので、事前に確認しておくことをおすすめします。今まで使用してきたオフィスや事務所は意外にも汚れていて、家具などを動かして見てみると、びっくりする人も少なくはありません。「うちのオフィスはきれいに使ってるから交換なんて必要はない」と思っていても、実際は驚くほど汚れているのです。
オフィスの原状回復工事のタイミングと期間
オフィス移転には、膨大な時間と労力がかかり、事前準備をちゃんとすることで、これらを軽減することが出来ます。ビル側と工事内容の確認をしたり、原状回復工事を依頼する業者との打合せなど、行わなければならないことが多く発生する一方、これらを行うことでオフィス移転がスムーズに行きます。オフィス移転の重要な作業の一つとして、原状回復工事が必要になります。原状回復工事のタイミングですが、オフィスや事務所の場合は、原状回復工事を契約終了日までに終わらせるのが理想です。
もし契約期間内に工事が終了しなかったら、工事終了までの賃料を負担しなければならないこともあったり、またビル側とトラブルになる可能性もあるので、早めの準備が必要です。すでに新しいオフィスとの契約も始まり、そちらの賃料を払っているので、原状回復工事を安く行いたいのが本音です。ですので、原状回復工事はスピーディに段取り良く行うことが重要なのです。原状回復工事の期間は、もちろんオフィスや事務所のサイズにより異なりますが、だいたい1か月ぐらいが目安です。小さなオフィスで、交換したりリフォームするものも少なければだいたい1週間ぐらいで終わるかもしれません。また、平日はオフィスで社員たちが仕事をしているので、騒音や臭いのでる工事は週末にやることが多く、そうなると工事の期間は長期化します。事前に業者との打ち合わせを行い、計画を立てて、オフィスの契約解除前に原状回復工事が終わるようにしましょう。
原状回復の内装工事
原状回復工事の中でも「内装工事」は、オフィス移転時には絶対に欠かすこと出来ない工事です。内装工事とは、フロアや壁、天井のリペアをする工事で、主に壁紙を張り替えたり塗装をしたり、床の交換などを行います。壁や天井を塗り替えただけでもオフィス内が明るくなります。
原状回復工事でのトラブル
原状回復工事では、借りてる側とビル管理会社側での多くのトラブルが発生することがあります。原状回復工事とは借りていたオフィスを解約するときに、借りてる側が内装やレイアウトの変更、または壊してしまったものを「元の状態」に戻すことですが、例えば、借りていたオフィス側が、借りた当初と同じ状態であると思われる壁紙の黄ばみや床、カーペットのすり減りも、ビル管理会社側はそのような解釈をせず、原状回復の対象とすることがあります。このように、借りてる側とビル管理会社側の原状回復の認識の違いや、原状回復という意味があいまいになっていることから、トラブルが生まれてしまうのです。このようなトラブルを避けるためにも、回復工事を始める前に、ビル側ときちんと話し合い、原状回復に対する認識や定義を話し合いましょう。
最後に
原状回復工事は、オフィスや事務所を移転するときには欠かせない工事です。工事をする時期やどのように工事するかをしっかりと決め、時間に余裕を持って行いましょう。また、ビルの管理会社側ともきちんと話し合い、お互いに考えが相違していないか確認することも重要です。