今後、より事業を展開していこうと考えているオフィスの中には、大阪へ進出することを考えているケースもあるはず。大阪府内のオフィス移転ならまだしも、大阪以外のエリアから大阪へのオフィス移転を計画しているとしたら、現地のオフィス事情は気になるところです。そこで今回は、大阪へのオフィス移転を考えている方に向けて、大阪のオフィスにまつわる基本情報と、ビジネスの主要エリアの特徴をご紹介していきます。
大阪はオフィスの人口密度が高い地域が多い

大阪の特徴は、東京などと比べると物件の数が少ないことと、人口が密集している地域が多いことです。そのような状況も関係しているためか、現在、大阪にあるオフィスビルの需要は高く大阪のオフィスビルは全体のわずか2~3%しか空きがない状況です。都心5区の空室率1%には及ばないものの、このデータからも大阪のオフィス需要はかなり高いことが伺えます。元々、大阪は人口が多いエリアですが、それに伴い就業者も増加しています。ビジネスを営んでいる労働者も多く、大阪府の有効求人倍率は約1.8%となっています。
さらに、大阪では2025年に「大阪万博」が開催されます。今後はさらにあらゆる業種の需要が高まることが期待されていることから、オフィス移転先としてはチェックしておきたいエリアといえるでしょう。
現在の拠点が大阪から離れている場合
オフィス移転をする際は、まず新オフィスの物件を決めなくてはなりません。仮に現在の業務の拠点が大阪から離れている場合、条件に合った物件を見つけるまで時間がかかります。ご紹介した通り、大阪はオフィスビルに空室がわずかしか残っていません。そのため、希望のエリアで物件が決まらない可能性もあります。一般的にオフィスの移転は約6か月間かかるといわれていますが、現在の拠点が大阪から離れているなら、より早い段階で物件探しに着手することをおすすめします。
また、離れた拠点から大阪へオフィスを移転する場合、移転業務が負担になることもあります。移転期間に休業して移転作業を一気に終わらせるのもひとつの方法ですが、離れた場所にオフィスを移転するからといって、状況によっては止められない業務もあります。休業せずに拠点から離れて大阪へとオフィスを移転させる場合、移転後すぐにネット回線が使用できるようネットワーク環境を整えておくことがおすすめです。
移転作業は膨大な時間がかかるだけではなく、労力も必要となります。それを踏まえて移転自体を諦めてしまうケースも多いですが、現在は移転作業をサポートしてくれる会社も増えています。
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依頼すればオフィス移転に関する必要な手続きや作業を代行してくれるほか、見積りなどを無料で出してくれる企業も多いので、業務に負担をかけずにオフィスの移転作業を終えたい方は、引越業者でかつ法人部門を専門とする会社への依頼を検討してみてください。
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エリア別に紹介!各エリアの特徴とは?
ここからは、大阪へのオフィス移転を検討している方に向けて、ビジネスと深く関わっている主要なエリアを4つご紹介します。今まさに大阪への移転を考えている方は、こちらの情報も参考にしてください。
エリア①梅田
大阪の中でもオフィス面積が広いビジネスの中心地です。梅田駅やJR大阪駅などもあり、他のエリアからも積極的に人が行き来するエリアとして活用されています。大阪のオフィス需要は梅田を中心に高くなっており、2010年以降はオフィスの床面積が2割ほど増えていて、梅田を重要な拠点をして構えるオフィスも増えてきています。さらに、現在の梅田は多くのオフィスが大阪中心に集まる「都心回帰現象」も起こっています。
エリア②淀屋橋
淀屋橋エリアは新大阪駅もある場所で、梅田に次いでオフィスの需要が高いです。多くの大手の企業も淀屋橋エリアを拠点として事業を展開しています。こちらのエリアで、業界の中でも特に金融関係が多くオフィスを構えており、大きなオフィスビルに入っているオフィスの業種が3割以上も金融関係、なんてことも多くあります。ビジネスビルの需要も梅田と同じく高いエリアですが、ビルに入っているテナントの業種にあまり変化がないため、あまり変わり映えしない印象を持たれていますが、大阪のビジネスを担う中心地として、空室率も少ない水準をキープしている人気エリアです。
エリア③中之島
中之島とは、梅田駅から約1㎞南下にしたエリアにあり、ダイビル本館や中之島フェスティバルタワーなどがあります。30年ほど前から中之島エリアは大きなビルが複数開発されていて、他のエリアと比較すると、ビルのスペックも高くなっています。中之島エリアのオフィスビルに入っているのは製造業、情報通信系会社が多い傾向があります。エリアの特徴は数年変わっていませんが、技術系の事業拡大をするオフィスの移転先として選ばれるケースが目立ちます。
エリア④本町
本町とは、淀屋橋エリアに近いオフィスエリアで梅田からは距離が離れています。オフィス面積が特に多い梅田の次にオフィス面積が多いエリアです。本町は他のエリアと比べると築年数が経った古いビルが多いため、長くこのエリアにオフィスを構えていた会社が梅田などにオフィスを移転させるケースもありました。また事情があり淀屋橋エリアに入れなかったオフィスが本町エリアにオフィスを移転するというケースも。他のエリアに入れなかったオフィスを受け入れるのも本町が多いです。「船場」とも呼ばれている本町は、繊維事業に関連した企業が多くオフィスを構えています。かつて「伊藤忠商事」が拠点をこのエリアに構えていたことでも有名です。
大阪へオフィス移転をしたい?主要エリアのオフィスの特徴を解説【まとめ】
ご紹介したように、大阪はオフィスの需要が高くオフィスビルの空室も少ない傾向があります。その一方で新しく着工されたビルは非常に少なく、需要と供給のバランスが合っていないのが現状。大阪へオフィス移転をするなら、まずは早い段階で新オフィスの物件を探していきましょう。今後のオフィスの指針に沿った事業展開をする上でも、オフィスをどのエリアに移転させるかはとても大事なポイントです。新オフィスの場所を検討する際は、ご紹介したエリアごとの特徴を参考にしてくださいね。
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