内装工事、それも事務所を新たに開くために賃借したテナントを事務所仕様に変えたり、既に使用している事務所の内装デザインを変えたりするために行うオフィス工事は、住宅の内装工事とは異なり始業予定日に必ず間に合うようにしっかり予定を組む必要があります。
オフィス工事にかかる期間を予め算定し、始業予定日から逆算して着手しなければならないのです。
オフィス工事に関わる業者
オフィス内装工事には複数の業者が関わる場合が殆どです。まず、依頼主の要望に合わせて事務所の内装をデザイン・設計していく「デザイン設計会社」。
依頼主が思い描く内装デザインを具体化させ、そのレイアウト等を図面に落とし込んで設計図を作成します。
設計図に基づいて実際に内装工事に取り掛かるのが「施工会社」ですが、大手の場合実際に現場で施工を行う業者とは別に必要な人材や資材を揃え、施工現場を管理する「施工管理会社」が間に立つことがあります。
施工会社は施工管理会社からの依頼を受けて、工事を行っていくというわけです。
オフィス内装工事のためにこれら3社それぞれに仕事を依頼するとコストがかかってしまいますが、中にはデザイン設計から施工までを全て手掛けている業者もあり、そのようなところに依頼すれば手間もコストを抑えることができるうえ、設計から工事完了までの期間も短くて済みます。
自社で設計したものを形にしていくわけですから、図面通りに仕上げることも容易でしょう。
オフィス内装工事の流れと期間
それでは具体的に、内装工事の業者選定から完成までの流れを大まかに追っていきましょう。
(1)業者の選定
前述のように、オフィス内装工事にはデザイン設計と施工の2つが関係しているため、それぞれの分野を専門とする業者に依頼する必要がありますが、両者ともに行える業者を選べば業者探しの時間を短縮することができます。
(2)デザイン設計
適当なデザイン設計会社を見つけることができたなら、思い描いている事務所内装のデザインやレイアウトを伝えて図面化してもらいます。
業者が提案するデザインやレイアウトが自分の描くものと異なる場合には設計者と相談しながらプランを修正し、納得のゆく設計図を完成させましょう。
このデザイン設計にかかる期間はおよそ1ヶ月程と見積もっておいてください。
(3)見積算出・工事契約
設計図が完成すれば、それを元に施工会社に見積もりを取ってもらいます。
見積り内容にも納得がゆけば、ここで初めて内装工事契約を結びます。
見積もり内容の交渉などの可能性も考えると、これらにかかる期間は1週間程と見ておきましょう。
(4)工期
実際に施工会社がオフィス工事を行う期間です。
工事の中には設計図に記されておらず現場で適宜調整しながら行っていく部分もあるため、業者に任せっきりにせず時々現場の様子を見に行くようにしましょう。
現場を見て「おかしいな」と思う部分があれば随時質問し、可能であれば調整してもらうことで満足のいく事務所を完成することができます。
工期にかかる時間は、オフィスであれば大体2~3週間程度、飲食店店舗であれば1ヶ月程となっています。
(5)竣工・引き渡し
内装工事終了時には竣工検査が行われます。
きちんと設計図通りに工事が行われたか、設備や什器の使い勝手はどうか、傷や汚れなどがないかどうか等を検査するものですから、依頼主も必ず立ち合ってください。竣工検査によって問題なしと判断できたなら、書類にサインをし引き渡し完了です。
最後に
オフィス内装工事の流れを大まかに説明しましたが、これらのプロセスにかかる期間をトータルすると、約3~5ヶ月程度になります。
勿論これは一般的に考えられている平均的な期間ですから、実際には選定する業者や工事内容によって前後するでしょう。
始業予定日に間に合うよう、ある程度余裕をもってプランを立てることをお勧めします。